22 / 103
勇者のママは環の婚礼を魔王様と≪婚約編≫
三ノ環・崖っぷちの父子5
しおりを挟む
「鉱石ですか? いろんな種類がありますね」
露店には鮮やかな鉱石が並んでいました。
蒼、碧、黄色、赤、白、ピンク、中には七色の虹のように輝いている鉱石もあります。
私は紫色の小さな鉱石を手にしました。アメジストの原石でしょうか、イスラの色です。
「綺麗ですね」
「この辺りは大昔、鉱山だったんです」
「来る前に勉強しました。今でも珍しい石がたくさん採れるとか」
露店には鉱石を使った工芸品がたくさん置かれていました。
特に目を引いたのは華やかな装飾の雑貨です。鉱石に縁取られた手鏡はとても綺麗です。
「女性の方にお土産に贈ると喜ばれるかもしれませんね」
そう言いながらも思い浮かんだ女性は……メルディナ。
私にお土産を贈るような知人や友人の女性はいませんが、あえて挙げるならメルディナでしょうか。でも進んであげたい相手ではないです。しかし彼女はハウストの妹。できれば婚礼までに少しでも仲良くしておきたいのも本音です……。
このお土産を彼女のお土産に購入しようとしましたが、ふと手が止まる。
購入しようとして気付いたのです。このお土産を購入する資金について。
魔界に着の身着のまま来た私には個人的な手持ち金がないのです。
現在、必要なものはすべてハウストに用意していただいています。でも、こうした個人的なものまでハウストに頼るというのは、なんだか気が引ける。
それに今回はメルディナですが、次はハウストへなにか贈りたいと思うかもしれない。その時、ハウストに買ってもらい、ハウストに贈るなんて、そんなの違和感が……。
将来的には夫婦になりますが、今ではないのです。
私はそっと手鏡を元の場所に戻しました。
「購入しないんですか?」
「メルディナに贈ろうかと思ったんですが、今はやめておきます」
「メルちゃんですか?!」
メルディナという名前にランディがパッと反応しました。しかも。
「……メル……ちゃん?」
まさかと思いながらも聞き慣れない呼び名を訝しむ。
でもランディは照れ臭そうに続けます。
「すみません、メルディナ様のことです。ずっとメルちゃんと呼んでいたので」
「幼馴染でしたっけ? メルディナが子どもの頃はよく一緒に遊んだそうですね」
「はい。小さな頃からメルちゃ、じゃなかった、メルディナ様は愛らしい姫でした」
ランディは心なしかうっとりしています。
あの小生意気な彼女のどこが愛らしいのかまったく理解できませんが、容姿だけは人形のようだと思わないではありません。
「そうなんですね……」
「はい。メルディナ様はお元気ですか?」
「とても元気ですよ。とても」
ここに来る前も喧嘩してきたばかりだとは言えませんが、元気なのは間違いないです。
「そうですか。また子どもの時みたいに会いたいな」
「会えばいいではないですか」
「……はい、まあ、そうなんですけどね……。あ、そうだ! 大瀑布の隠れた穴場があるんです! 案内します!」
ランディは誤魔化すように言って、話しを切り替えてしまいました。
それに首を傾げつつも元の広場へと戻ります。
ハウスト達の方を見ると、珍しいことにハウストが膝をついてイスラと何か話していました。とても真剣な顔をしているように見えるのは気のせいでしょうか。
少ししてハウストが私に気付いてくれます。
「ハウスト! イスラ! 崖っぷちはそんなに楽しいですかー?!」
早く戻ってきてほしくて大きな声で二人を呼ぶと、ハウストが苦笑してイスラとともに戻ってきてくれました。
「待たせたな」
「いいえ、それよりランディ様が良い場所を案内してくださるそうです」
「そうか、お前は大丈夫なのか?」
そう言ってハウストがニヤリと笑います。
どうやら身替わりにしたことは気付かれていたようです。
「……いじわるですよ?」
「それはすまなかった。では行こう。ランディ、案内してくれ」
「はい」
ハウストとランディが先に歩きだし、私とイスラはその後に続きます。
私は手を繋いだイスラに笑いかけました。
「さっきは随分長くハウストと崖にいましたね」
「えっ」
イスラが驚いた顔で見返してきます。
ドキリッとしたそれは、指摘されたくない時の顔ですね。
「なにかお話ししていたんですか?」
「えっと、えっとっ……、な、なんでもない」
「ほんとうに?」
「ほんと……」
明らかに嘘だと分かります。
気にならないと言えば嘘になります。
ハウストとは共有して、私だけ知らないというのは寂しいです。でもいいでしょう。ハウストと共有しているなら、という安心もある。
以前のモルカナの時のようにイスラ一人で抱える秘密は心配ですが、ハウストが知っているようなのできっと大丈夫ですね。
「分かりました。イスラがそう言うなら」
「うん……」
「ランディ様が次に案内してくれるのは隠れた穴場だそうですよ? 楽しみですね」
「うん!」
話題を変えた私にイスラが安心したように頷きました。
私たちはしばらく山道を歩き、古い鉱山へ差しかかりました。そこには閉鎖された坑道の穴が幾つかあります。
この坑道の奥で鉱石が採掘されていたのですね。先ほどの工芸品を思い出しながら見ていましたが。
「……ん? あれは、人ではありませんか?」
少し離れた場所にある閉鎖された暗い坑道。その奥に小さな人影らしきものが見えるのです。
突然そう言った私に、ランディがギョッとしたように飛び上がる。
「き、ききき、気の所為ですっ、気の所為ですよブレイラ様! あそこは閉鎖された坑道です! 人なんている筈ないじゃないですか!」
「いえ、私は山育ちなので視力には自信があるんです。ハウスト、ほら、あそこの坑道の奥です。あ、坑道から外に出てくるようですよ」
実況したとおり坑道から子どもらしき小さな影が出てきました。
遠目にも幼いと分かる子どもが坑道から出てきておどおど彷徨っている。
それを見ていると、ランディが不自然なほどの笑顔で私たちを急かしだす。
「こ、ここ子どものイタズラですね! この辺に住む子どもの遊び場になっていたようですっ! 早くっ、早く行きましょう! 今は西の名物大瀑布です! 子どもは都にもたくさんいますよ!」
ランディが慌てた様子で私たちの視界から子どもを隠そうとします。
しかし、その子どもを遠目に見ながらハウストも訝しみだしました。
「……あれは、魔族ではないな」
「え、魔族じゃないんですか?」
「ああ、人間だ」
ハウストが深刻な顔で言いました。
そんなハウストにランディが真っ青になる。そして。
「に、にに逃げて! サーシャちゃん、今すぐ逃げてーーーー!!!!」
突如、ランディが子どもに向かって大声で叫んだのです。
サーシャ。あの子どもの名前でしょう。明らかに不審すぎるそれをハウストが見過ごすはずありません。
「あの子どもを保護しろ」
ハウストが命じると、近隣を警護していた護衛兵士たちがいっせいに動きだします。
子どもが保護されるのはあっという間でした。
「ああ、サーシャちゃん……。ごめんね……」
子どもが捕まり、ランディが青褪めて呆然とする。
明らかにサーシャを知っていたランディの態度。分かりやすすぎます。
「ランディ」
「は、はいっ!」
ハウストに声を掛けられ、ランディの背筋がピンッと伸びました。
青褪めたランディをハウストが不審たっぷりに見据えると、ランディは泣きそうな顔で表情を引き攣らせます。
そんなランディにもハウストは容赦ない。
「ランディ、あのサーシャという子ども、人間だな?」
「うっ。…………はい、申し訳、ありません……」
ランディはがくりっと項垂れ、観念したように認めました。
人間の子ども。どうして人間の、ましてや子どもが魔界に。
訳の分からない事態にハウストを見ると、彼も奇妙な事態に表情を顰めている。
ですが、間違いなくランディは何かを知っています。
「ランディ、どうして人間の子どもがここにいるか話しを聞かせてもらおう」
「…………分かりました」
ランディはまたも観念したように頷きました。
こうして思わぬ事態に私たちは観光を途中で切り上げ、保護した子どもを迎えて西都に戻ったのでした。
露店には鮮やかな鉱石が並んでいました。
蒼、碧、黄色、赤、白、ピンク、中には七色の虹のように輝いている鉱石もあります。
私は紫色の小さな鉱石を手にしました。アメジストの原石でしょうか、イスラの色です。
「綺麗ですね」
「この辺りは大昔、鉱山だったんです」
「来る前に勉強しました。今でも珍しい石がたくさん採れるとか」
露店には鉱石を使った工芸品がたくさん置かれていました。
特に目を引いたのは華やかな装飾の雑貨です。鉱石に縁取られた手鏡はとても綺麗です。
「女性の方にお土産に贈ると喜ばれるかもしれませんね」
そう言いながらも思い浮かんだ女性は……メルディナ。
私にお土産を贈るような知人や友人の女性はいませんが、あえて挙げるならメルディナでしょうか。でも進んであげたい相手ではないです。しかし彼女はハウストの妹。できれば婚礼までに少しでも仲良くしておきたいのも本音です……。
このお土産を彼女のお土産に購入しようとしましたが、ふと手が止まる。
購入しようとして気付いたのです。このお土産を購入する資金について。
魔界に着の身着のまま来た私には個人的な手持ち金がないのです。
現在、必要なものはすべてハウストに用意していただいています。でも、こうした個人的なものまでハウストに頼るというのは、なんだか気が引ける。
それに今回はメルディナですが、次はハウストへなにか贈りたいと思うかもしれない。その時、ハウストに買ってもらい、ハウストに贈るなんて、そんなの違和感が……。
将来的には夫婦になりますが、今ではないのです。
私はそっと手鏡を元の場所に戻しました。
「購入しないんですか?」
「メルディナに贈ろうかと思ったんですが、今はやめておきます」
「メルちゃんですか?!」
メルディナという名前にランディがパッと反応しました。しかも。
「……メル……ちゃん?」
まさかと思いながらも聞き慣れない呼び名を訝しむ。
でもランディは照れ臭そうに続けます。
「すみません、メルディナ様のことです。ずっとメルちゃんと呼んでいたので」
「幼馴染でしたっけ? メルディナが子どもの頃はよく一緒に遊んだそうですね」
「はい。小さな頃からメルちゃ、じゃなかった、メルディナ様は愛らしい姫でした」
ランディは心なしかうっとりしています。
あの小生意気な彼女のどこが愛らしいのかまったく理解できませんが、容姿だけは人形のようだと思わないではありません。
「そうなんですね……」
「はい。メルディナ様はお元気ですか?」
「とても元気ですよ。とても」
ここに来る前も喧嘩してきたばかりだとは言えませんが、元気なのは間違いないです。
「そうですか。また子どもの時みたいに会いたいな」
「会えばいいではないですか」
「……はい、まあ、そうなんですけどね……。あ、そうだ! 大瀑布の隠れた穴場があるんです! 案内します!」
ランディは誤魔化すように言って、話しを切り替えてしまいました。
それに首を傾げつつも元の広場へと戻ります。
ハウスト達の方を見ると、珍しいことにハウストが膝をついてイスラと何か話していました。とても真剣な顔をしているように見えるのは気のせいでしょうか。
少ししてハウストが私に気付いてくれます。
「ハウスト! イスラ! 崖っぷちはそんなに楽しいですかー?!」
早く戻ってきてほしくて大きな声で二人を呼ぶと、ハウストが苦笑してイスラとともに戻ってきてくれました。
「待たせたな」
「いいえ、それよりランディ様が良い場所を案内してくださるそうです」
「そうか、お前は大丈夫なのか?」
そう言ってハウストがニヤリと笑います。
どうやら身替わりにしたことは気付かれていたようです。
「……いじわるですよ?」
「それはすまなかった。では行こう。ランディ、案内してくれ」
「はい」
ハウストとランディが先に歩きだし、私とイスラはその後に続きます。
私は手を繋いだイスラに笑いかけました。
「さっきは随分長くハウストと崖にいましたね」
「えっ」
イスラが驚いた顔で見返してきます。
ドキリッとしたそれは、指摘されたくない時の顔ですね。
「なにかお話ししていたんですか?」
「えっと、えっとっ……、な、なんでもない」
「ほんとうに?」
「ほんと……」
明らかに嘘だと分かります。
気にならないと言えば嘘になります。
ハウストとは共有して、私だけ知らないというのは寂しいです。でもいいでしょう。ハウストと共有しているなら、という安心もある。
以前のモルカナの時のようにイスラ一人で抱える秘密は心配ですが、ハウストが知っているようなのできっと大丈夫ですね。
「分かりました。イスラがそう言うなら」
「うん……」
「ランディ様が次に案内してくれるのは隠れた穴場だそうですよ? 楽しみですね」
「うん!」
話題を変えた私にイスラが安心したように頷きました。
私たちはしばらく山道を歩き、古い鉱山へ差しかかりました。そこには閉鎖された坑道の穴が幾つかあります。
この坑道の奥で鉱石が採掘されていたのですね。先ほどの工芸品を思い出しながら見ていましたが。
「……ん? あれは、人ではありませんか?」
少し離れた場所にある閉鎖された暗い坑道。その奥に小さな人影らしきものが見えるのです。
突然そう言った私に、ランディがギョッとしたように飛び上がる。
「き、ききき、気の所為ですっ、気の所為ですよブレイラ様! あそこは閉鎖された坑道です! 人なんている筈ないじゃないですか!」
「いえ、私は山育ちなので視力には自信があるんです。ハウスト、ほら、あそこの坑道の奥です。あ、坑道から外に出てくるようですよ」
実況したとおり坑道から子どもらしき小さな影が出てきました。
遠目にも幼いと分かる子どもが坑道から出てきておどおど彷徨っている。
それを見ていると、ランディが不自然なほどの笑顔で私たちを急かしだす。
「こ、ここ子どものイタズラですね! この辺に住む子どもの遊び場になっていたようですっ! 早くっ、早く行きましょう! 今は西の名物大瀑布です! 子どもは都にもたくさんいますよ!」
ランディが慌てた様子で私たちの視界から子どもを隠そうとします。
しかし、その子どもを遠目に見ながらハウストも訝しみだしました。
「……あれは、魔族ではないな」
「え、魔族じゃないんですか?」
「ああ、人間だ」
ハウストが深刻な顔で言いました。
そんなハウストにランディが真っ青になる。そして。
「に、にに逃げて! サーシャちゃん、今すぐ逃げてーーーー!!!!」
突如、ランディが子どもに向かって大声で叫んだのです。
サーシャ。あの子どもの名前でしょう。明らかに不審すぎるそれをハウストが見過ごすはずありません。
「あの子どもを保護しろ」
ハウストが命じると、近隣を警護していた護衛兵士たちがいっせいに動きだします。
子どもが保護されるのはあっという間でした。
「ああ、サーシャちゃん……。ごめんね……」
子どもが捕まり、ランディが青褪めて呆然とする。
明らかにサーシャを知っていたランディの態度。分かりやすすぎます。
「ランディ」
「は、はいっ!」
ハウストに声を掛けられ、ランディの背筋がピンッと伸びました。
青褪めたランディをハウストが不審たっぷりに見据えると、ランディは泣きそうな顔で表情を引き攣らせます。
そんなランディにもハウストは容赦ない。
「ランディ、あのサーシャという子ども、人間だな?」
「うっ。…………はい、申し訳、ありません……」
ランディはがくりっと項垂れ、観念したように認めました。
人間の子ども。どうして人間の、ましてや子どもが魔界に。
訳の分からない事態にハウストを見ると、彼も奇妙な事態に表情を顰めている。
ですが、間違いなくランディは何かを知っています。
「ランディ、どうして人間の子どもがここにいるか話しを聞かせてもらおう」
「…………分かりました」
ランディはまたも観念したように頷きました。
こうして思わぬ事態に私たちは観光を途中で切り上げ、保護した子どもを迎えて西都に戻ったのでした。
42
お気に入りに追加
294
あなたにおすすめの小説
どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします
文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。
夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。
エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。
「ゲルハルトさま、愛しています」
ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。
「エレーヌ、俺はあなたが憎い」
エレーヌは凍り付いた。
ハルとアキ
花町 シュガー
BL
『嗚呼、秘密よ。どうかもう少しだけ一緒に居させて……』
双子の兄、ハルの婚約者がどんな奴かを探るため、ハルのふりをして学園に入学するアキ。
しかし、その婚約者はとんでもない奴だった!?
「あんたにならハルをまかせてもいいかなって、そう思えたんだ。
だから、さよならが来るその時までは……偽りでいい。
〝俺〟を愛してーー
どうか気づいて。お願い、気づかないで」
----------------------------------------
【目次】
・本編(アキ編)〈俺様 × 訳あり〉
・各キャラクターの今後について
・中編(イロハ編)〈包容力 × 元気〉
・リクエスト編
・番外編
・中編(ハル編)〈ヤンデレ × ツンデレ〉
・番外編
----------------------------------------
*表紙絵:たまみたま様(@l0x0lm69) *
※ 笑いあり友情あり甘々ありの、切なめです。
※心理描写を大切に書いてます。
※イラスト・コメントお気軽にどうぞ♪
完結・オメガバース・虐げられオメガ側妃が敵国に売られたら激甘ボイスのイケメン王から溺愛されました
美咲アリス
BL
虐げられオメガ側妃のシャルルは敵国への貢ぎ物にされた。敵国のアルベルト王は『人間を食べる』という恐ろしい噂があるアルファだ。けれども実際に会ったアルベルト王はものすごいイケメン。しかも「今日からそなたは国宝だ」とシャルルに激甘ボイスで囁いてくる。「もしかして僕は国宝級の『食材』ということ?」シャルルは恐怖に怯えるが、もちろんそれは大きな勘違いで⋯⋯? 虐げられオメガと敵国のイケメン王、ふたりのキュン&ハッピーな異世界恋愛オメガバースです!
今世はメシウマ召喚獣
片里 狛
BL
オーバーワークが原因でうっかり命を落としたはずの最上春伊25歳。召喚獣として呼び出された世界で、娼館の料理人として働くことになって!?的なBL小説です。
最終的に溺愛系娼館主人様×全般的にふつーの日本人青年。
※女の子もゴリゴリ出てきます。
※設定ふんわりとしか考えてないので穴があってもスルーしてください。お約束等には疎いので優しい気持ちで読んでくださると幸い。
※誤字脱字の報告は不要です。いつか直したい。
※なるべくさくさく更新したい。
某国の皇子、冒険者となる
くー
BL
俺が転生したのは、とある帝国という国の皇子だった。
転生してから10年、19歳になった俺は、兄の反対を無視して従者とともに城を抜け出すことにした。
俺の本当の望み、冒険者になる夢を叶えるために……
異世界転生主人公がみんなから愛され、冒険を繰り広げ、成長していく物語です。
主人公は魔法使いとして、仲間と力をあわせて魔物や敵と戦います。
※ BL要素は控えめです。
2020年1月30日(木)完結しました。
余命僅かの悪役令息に転生したけど、攻略対象者達が何やら離してくれない
上総啓
BL
ある日トラックに轢かれて死んだ成瀬は、前世のめり込んでいたBLゲームの悪役令息フェリアルに転生した。
フェリアルはゲーム内の悪役として15歳で断罪される運命。
前世で周囲からの愛情に恵まれなかった成瀬は、今世でも誰にも愛されない事実に絶望し、転生直後にゲーム通りの人生を受け入れようと諦観する。
声すら発さず、家族に対しても無反応を貫き人形のように接するフェリアル。そんなフェリアルに周囲の過保護と溺愛は予想外に増していき、いつの間にかゲームのシナリオとズレた展開が巻き起こっていく。
気付けば兄達は勿論、妖艶な魔塔主や最恐の暗殺者、次期大公に皇太子…ゲームの攻略対象者達がフェリアルに執着するようになり…――?
周囲の愛に疎い悪役令息の無自覚総愛されライフ。
※最終的に固定カプ

不幸体質っすけど、大好きなボス達とずっと一緒にいられるよう頑張るっす!
タッター
BL
ボスは悲しく一人閉じ込められていた俺を助け、たくさんの仲間達に出会わせてくれた俺の大切な人だ。
自分だけでなく、他者にまでその不幸を撒き散らすような体質を持つ厄病神な俺を、みんな側に置いてくれて仲間だと笑顔を向けてくれる。とても毎日が楽しい。ずっとずっとみんなと一緒にいたい。
――だから俺はそれ以上を求めない。不幸は幸せが好きだから。この幸せが崩れてしまわないためにも。
そうやって俺は今日も仲間達――家族達の、そして大好きなボスの役に立てるように――
「頑張るっす!! ……から置いてかないで下さいっす!! 寂しいっすよ!!」
「無理。邪魔」
「ガーン!」
とした日常の中で俺達は美少年君を助けた。
「……その子、生きてるっすか?」
「……ああ」
◆◆◆
溺愛攻め
×
明るいが不幸体質を持つが故に想いを受け入れることが怖く、役に立てなければ捨てられるかもと内心怯えている受け
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる