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勇者のママは環の婚礼を魔王様と≪婚約編≫
一ノ環・婚礼を控えて4
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その夜。
私はハウストの寝所で彼と二人きりでした。
一糸纏わぬ姿でベッドにうつ伏せで組み敷かれ、体の線をハウストの手がゆっくりとなぞる。
くすぐったさに肩を竦めると、背後から覆い被さるように抱き締められました。
「ふふ、くすぐったいです」
「くすぐったいだけか?」
「秘密です。あ、ハウスト……」
背後から耳を甘噛みされ、そのままうなじへ口付けが落ちていく。
ハウストはうなじに口付けながら、悪戯を仕掛けるように胸の突起を指で転がしてきました。
「ハウスト……っ」
突起を軽く抓まれて、甘い痺れが背筋を走りました。
漏れる声は吐息が混じり、鼻にかかったものになっていきます。
背後から抱き締められて肌と肌が隙間もないほど密着しました。
ハウストの温もりと感触が心地良くて私も身を委ねます。
「ハウスト……」
「もう一回できるか?」
「あっ……」
不意にお尻にハウストの硬いものが押し付けられました。
先ほどまで受け入れていた箇所がきゅっと疼く。まだ柔らかいそこは、彼の形を覚えているのです。
でも明日から西都へ視察に行かなければなりません。
「今夜、もう何回目だと思っているのですか。明日は視察に行くのに……」
「裸のお前が目の前にいるんだ。勃つのは当然だろう」
「だからって……」
頬が熱くなりました。
大好きな人に口説かれて嬉しくないわけありません。
明日は大事な視察でも、あと一回くらいならと思ってしまう。でも素直に受け入れるのは何だか悔しいです。
困ったように視線を彷徨わせましたが、ちらりと背後のハウストを振り返る。
「……や、優しくしてくれるなら、いいですよ?」
激しくするのはダメです。ハウストをじっと見つめて訴えます。
するとハウストは目尻や頬に口付けてくれました。
「いつも優しく扱っているつもりだが」
そう言いながらハウストは私のお尻の曲線をそっと撫であげる。
ほら優しいだろうといわんばかりに羽のように触れられ、じんっと腰の奥が熱くなりました。
「こちらの方が素直なようだ」
反応してしまう体にハウストが喉奥で笑います。
まるで彼の手の平の上のような状況。……少し面白くないです。
「……そうは言いますけど、あなた、私のお尻ぶったことありますよね?」
「…………」
ハウストの手がぴたりっと止まりました。
彼を振り返って目が合うと、なんとも複雑そうな、居心地悪そうな顔で私から目を逸らしてしまう。
私、忘れていません。あれはモルカナ国でのこと、たしかに私もあなたを怒らせるようなことをしましたが、それにしてもあれは如何なものでしょうか。
あの体が甘痒くなる妖しい薬液、挙げ句にお尻が赤くなるまで叩かれて……。もちろん手加減してくれていましたが、そういう問題ではありませんよね。
「あの時、お尻が赤くなって、ヒリヒリしたんです」
「ま、待て、あの時はお前も」
「私は優しくしてほしいと言ったのに」
じとりっと背後のハウストを見つめます。
私の恨みがましげな目に、「……お前の言いたいことは分かった」とハウストが小さく咳払いしました。
「たしかにあの時はやりすぎたかもしれない」
「はい。びっくりしました……」
話しているうちにいろいろ思い出してしまいます。あの時は想いが何ひとつ通じない切なさに胸が潰れてしまいそうでした。
あの時の気持ちが甦りそうになって、無意識に視線が落ちていく。
縋るようにシーツをぎゅっと握り締めると、その手に大きな手が覆い被さりました。
「悪かった」
低く囁かれました。
ちらりと見上げると目尻に口付けられる。
その口付けは優しくて、くすぐったい気持ちになります。私はもっと甘えたくなってしまう。
三界中を探してもハウストにこんな口付けをされるのは、きっと私だけです。
「……こわかったんです」
「ああ、そうだな。怖い思いをさせた」
「恥ずかしかったです」
「ああ、恥ずかしかったな」
「あなたは力が強いので、乱暴なのは困ります」
「分かった。今後は気を付けよう」
慰めるように囁かれ、背後から抱き締められます。
お腹に回されたハウストの腕に手を置きました。
「……私もすみませんでした。あなたが怒るのは当然でした。自分でも無茶をしたと反省しています」
「今更だろう。お前が面倒な性格をしていることは嫌というほど知っている」
ハウストが喉奥で笑いながら言いました。
人がせっかく素直に謝っているのにとムッとすると、「そんな顔するな」と抱き締める腕が強くなります。
「ブレイラ」
背後から低音で名前を呼ばれ、振り返ると唇に口付けられました。
抱き締められながら何度も啄むような口付けを繰り返されます。
ハウストの雄々しくも端麗な顔に手を伸ばし、指先で輪郭をなぞりました。
「私が面倒だということを知っているなら、私があなただけだということも知っていてくださいね」
「ああ、もちろんだ。その心も、体も」
そう言ってハウストが私の背中に口付けを落とす。
甘いようなくすぐったいような感触に背を丸めると、お腹の下に腕を回されて腰が浮かされました。
「ハウストっ……」
「心配するな。約束どおり優しくしよう」
ハウストが背中に口付けながら私のお尻へと手を伸ばす。
腰を高くあげた格好のままお尻をハウストの大きな手が揉んで、指が後孔の入口に触れる。
先ほどまでハウストを受け入れていたそこは直ぐに反応を返してしまって恥ずかしいです。
「……も、もう大丈夫ですから」
あんまり弄ってほしくなくて、早く挿れてしまってほしいとお願いしました。
そんな私のお願いにハウストは口元に笑みを刻む。
「遠慮するな。俺はお前に優しくしたい」
そう言ったかと思うとハウストは身を起こし、私の後ろに座りました。
そこは私の後ろが全て丸見えになってしまう場所です。
しかも背後から腰に片腕を回されて、お尻がぐいっと引き寄せられてしまう。
「わっ、ハウスト!」
慌てて這って逃げようとしましたが、ハウストの逞しい腕はぴくりとも動かない。
それどころか更に引き寄せられて、まろやかな尻たぶに口付けられました。
「何するんですか?!」
ギョッとして振り返りました。
しかしハウストは悪びれた様子はなく、「今更だろう」とまた口付けます。
今更なことは分かっていますが、そういう問題ではありません。だいたいお尻をそんなふうにされたのは初めてでっ。
「やめてください! そんなことしないでください!」
「なぜだ。俺を受け入れる大事な場所だ。念入りに甘やかしてやりたい」
「な、なにをっ。……っ、あっ!」
突然、後孔に舌を差し込まれました。
熱くねっとりとした感触に背筋が震えます。
慌てて抵抗しようとしましたが、その前に強く吸われてシーツに体が崩れ落ちました。
「んッ、あ、……や、やめてくださいっ。離してください……!」
熱くて甘い感覚が腰から背中にかけてざわざわと這い上がってくる。
腰から下がとろけてしまいそうな甘くねっとりした感覚に背中がぴくぴくと震えてしまう。
「う、ん……、あ……、っ」
「動かすな。可愛がってやれないだろう」
無意識に腰が揺らめいてしまい、その淫らな動きにハウストが顔をあげて咎めるように言いました。
でも咎めながらも喉奥で笑っています。彼は楽しんでいるのです。
「やはり奥まで届かなければ物足りないか?」
「ハウストっ……」
振り返って睨むも、潤んだ目では迫力などありません。
しかし目尻にたまった涙に気付いたハウストは苦笑しました。
「すまなかった」
「……ひどいです」
「優しくしたつもりなんだが」
「優しく?」
じとっと睨むとハウストが苦笑を深めます。
そして私の濡れた目尻に口付けてくれました。
「以後気を付けよう。ブレイラ」
「ん、ハウスト……」
濡れた後孔にハウストの肉棒の先端が押し付けられました。
クチュリと音がして、そのままゆっくりと挿入されていく。
「あ、……うぅ~ッ」
徐々に埋められていく感覚に息が詰まりそう。
どれだけ抱かれても、この挿入時だけは慣れることはできません。
しかし硬いもので内壁を擦られていくと無意識に快感を拾いだす。これは気持ち良くなる行為だと体が知っているのです。
私はハウストの寝所で彼と二人きりでした。
一糸纏わぬ姿でベッドにうつ伏せで組み敷かれ、体の線をハウストの手がゆっくりとなぞる。
くすぐったさに肩を竦めると、背後から覆い被さるように抱き締められました。
「ふふ、くすぐったいです」
「くすぐったいだけか?」
「秘密です。あ、ハウスト……」
背後から耳を甘噛みされ、そのままうなじへ口付けが落ちていく。
ハウストはうなじに口付けながら、悪戯を仕掛けるように胸の突起を指で転がしてきました。
「ハウスト……っ」
突起を軽く抓まれて、甘い痺れが背筋を走りました。
漏れる声は吐息が混じり、鼻にかかったものになっていきます。
背後から抱き締められて肌と肌が隙間もないほど密着しました。
ハウストの温もりと感触が心地良くて私も身を委ねます。
「ハウスト……」
「もう一回できるか?」
「あっ……」
不意にお尻にハウストの硬いものが押し付けられました。
先ほどまで受け入れていた箇所がきゅっと疼く。まだ柔らかいそこは、彼の形を覚えているのです。
でも明日から西都へ視察に行かなければなりません。
「今夜、もう何回目だと思っているのですか。明日は視察に行くのに……」
「裸のお前が目の前にいるんだ。勃つのは当然だろう」
「だからって……」
頬が熱くなりました。
大好きな人に口説かれて嬉しくないわけありません。
明日は大事な視察でも、あと一回くらいならと思ってしまう。でも素直に受け入れるのは何だか悔しいです。
困ったように視線を彷徨わせましたが、ちらりと背後のハウストを振り返る。
「……や、優しくしてくれるなら、いいですよ?」
激しくするのはダメです。ハウストをじっと見つめて訴えます。
するとハウストは目尻や頬に口付けてくれました。
「いつも優しく扱っているつもりだが」
そう言いながらハウストは私のお尻の曲線をそっと撫であげる。
ほら優しいだろうといわんばかりに羽のように触れられ、じんっと腰の奥が熱くなりました。
「こちらの方が素直なようだ」
反応してしまう体にハウストが喉奥で笑います。
まるで彼の手の平の上のような状況。……少し面白くないです。
「……そうは言いますけど、あなた、私のお尻ぶったことありますよね?」
「…………」
ハウストの手がぴたりっと止まりました。
彼を振り返って目が合うと、なんとも複雑そうな、居心地悪そうな顔で私から目を逸らしてしまう。
私、忘れていません。あれはモルカナ国でのこと、たしかに私もあなたを怒らせるようなことをしましたが、それにしてもあれは如何なものでしょうか。
あの体が甘痒くなる妖しい薬液、挙げ句にお尻が赤くなるまで叩かれて……。もちろん手加減してくれていましたが、そういう問題ではありませんよね。
「あの時、お尻が赤くなって、ヒリヒリしたんです」
「ま、待て、あの時はお前も」
「私は優しくしてほしいと言ったのに」
じとりっと背後のハウストを見つめます。
私の恨みがましげな目に、「……お前の言いたいことは分かった」とハウストが小さく咳払いしました。
「たしかにあの時はやりすぎたかもしれない」
「はい。びっくりしました……」
話しているうちにいろいろ思い出してしまいます。あの時は想いが何ひとつ通じない切なさに胸が潰れてしまいそうでした。
あの時の気持ちが甦りそうになって、無意識に視線が落ちていく。
縋るようにシーツをぎゅっと握り締めると、その手に大きな手が覆い被さりました。
「悪かった」
低く囁かれました。
ちらりと見上げると目尻に口付けられる。
その口付けは優しくて、くすぐったい気持ちになります。私はもっと甘えたくなってしまう。
三界中を探してもハウストにこんな口付けをされるのは、きっと私だけです。
「……こわかったんです」
「ああ、そうだな。怖い思いをさせた」
「恥ずかしかったです」
「ああ、恥ずかしかったな」
「あなたは力が強いので、乱暴なのは困ります」
「分かった。今後は気を付けよう」
慰めるように囁かれ、背後から抱き締められます。
お腹に回されたハウストの腕に手を置きました。
「……私もすみませんでした。あなたが怒るのは当然でした。自分でも無茶をしたと反省しています」
「今更だろう。お前が面倒な性格をしていることは嫌というほど知っている」
ハウストが喉奥で笑いながら言いました。
人がせっかく素直に謝っているのにとムッとすると、「そんな顔するな」と抱き締める腕が強くなります。
「ブレイラ」
背後から低音で名前を呼ばれ、振り返ると唇に口付けられました。
抱き締められながら何度も啄むような口付けを繰り返されます。
ハウストの雄々しくも端麗な顔に手を伸ばし、指先で輪郭をなぞりました。
「私が面倒だということを知っているなら、私があなただけだということも知っていてくださいね」
「ああ、もちろんだ。その心も、体も」
そう言ってハウストが私の背中に口付けを落とす。
甘いようなくすぐったいような感触に背を丸めると、お腹の下に腕を回されて腰が浮かされました。
「ハウストっ……」
「心配するな。約束どおり優しくしよう」
ハウストが背中に口付けながら私のお尻へと手を伸ばす。
腰を高くあげた格好のままお尻をハウストの大きな手が揉んで、指が後孔の入口に触れる。
先ほどまでハウストを受け入れていたそこは直ぐに反応を返してしまって恥ずかしいです。
「……も、もう大丈夫ですから」
あんまり弄ってほしくなくて、早く挿れてしまってほしいとお願いしました。
そんな私のお願いにハウストは口元に笑みを刻む。
「遠慮するな。俺はお前に優しくしたい」
そう言ったかと思うとハウストは身を起こし、私の後ろに座りました。
そこは私の後ろが全て丸見えになってしまう場所です。
しかも背後から腰に片腕を回されて、お尻がぐいっと引き寄せられてしまう。
「わっ、ハウスト!」
慌てて這って逃げようとしましたが、ハウストの逞しい腕はぴくりとも動かない。
それどころか更に引き寄せられて、まろやかな尻たぶに口付けられました。
「何するんですか?!」
ギョッとして振り返りました。
しかしハウストは悪びれた様子はなく、「今更だろう」とまた口付けます。
今更なことは分かっていますが、そういう問題ではありません。だいたいお尻をそんなふうにされたのは初めてでっ。
「やめてください! そんなことしないでください!」
「なぜだ。俺を受け入れる大事な場所だ。念入りに甘やかしてやりたい」
「な、なにをっ。……っ、あっ!」
突然、後孔に舌を差し込まれました。
熱くねっとりとした感触に背筋が震えます。
慌てて抵抗しようとしましたが、その前に強く吸われてシーツに体が崩れ落ちました。
「んッ、あ、……や、やめてくださいっ。離してください……!」
熱くて甘い感覚が腰から背中にかけてざわざわと這い上がってくる。
腰から下がとろけてしまいそうな甘くねっとりした感覚に背中がぴくぴくと震えてしまう。
「う、ん……、あ……、っ」
「動かすな。可愛がってやれないだろう」
無意識に腰が揺らめいてしまい、その淫らな動きにハウストが顔をあげて咎めるように言いました。
でも咎めながらも喉奥で笑っています。彼は楽しんでいるのです。
「やはり奥まで届かなければ物足りないか?」
「ハウストっ……」
振り返って睨むも、潤んだ目では迫力などありません。
しかし目尻にたまった涙に気付いたハウストは苦笑しました。
「すまなかった」
「……ひどいです」
「優しくしたつもりなんだが」
「優しく?」
じとっと睨むとハウストが苦笑を深めます。
そして私の濡れた目尻に口付けてくれました。
「以後気を付けよう。ブレイラ」
「ん、ハウスト……」
濡れた後孔にハウストの肉棒の先端が押し付けられました。
クチュリと音がして、そのままゆっくりと挿入されていく。
「あ、……うぅ~ッ」
徐々に埋められていく感覚に息が詰まりそう。
どれだけ抱かれても、この挿入時だけは慣れることはできません。
しかし硬いもので内壁を擦られていくと無意識に快感を拾いだす。これは気持ち良くなる行為だと体が知っているのです。
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