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勇者と冥王のママは創世を魔王様と
第五章・北離宮の主(あるじ)2
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「ブレイラ様、北離宮の植物園に珍しい花が咲いたそうです。人間界では薬草にも使用されることがある花だとか。観賞しに行きませんか?」
「ありがとうございます。でも、私はここを離れる気はありません」
「魔王様は今朝から政務で西都に向かわれたそうです。お戻りは夜だと聞いています。ですから」
コレットが付け足した言葉に、ちらりと彼女を見ます。
ここは北離宮の大扉の前。私がここに立ってハウストを待つようになって三週間が過ぎました。
ここで待つのはハウストを出迎えたいから、というのは半分本音で半分建前です。ここで彼を待たなければ不安で不安で仕方ないから。
私以外の寝所に入ってしまうのではないか、誰かを見初めてしまうのではないか、たくさんの不安が私を襲うのです。
今は約束を守ってくれているのか、それとも私が大扉で待ち構えているからかは疑問ですが、今のところ彼は北離宮で私の寝所以外へ入っていません。
私は娼婦のように彼を寝所に引き入れ、彼を満足させる為に抱かれます。望むなら一夜に何度だって付き合ってあげます。彼が誰かに興味を持たないように。
でも、こうして体を重ねていても以前と違うことがある。
それは裸体にならなくなったこと。
私は彼の前でローブを脱ぐのが怖い。彼に裸体を見せるのが怖いのです。
おかしなものです。以前は四つん這いになって後ろから抱かれるのは好きではありませんでした。彼の顔が見えないのが嫌で、遠くに感じて、触れ合っていたくて、正面から抱きしめて欲しいと思っていました。
でも今はこの体位に安心します。きっとこの体位が一番性別を意識させないからでしょう。行為の途中で彼が興覚めしてしまうのではないかという不安が少しだけ薄くなるのです。
「……ハウストが西都へ」
「はい、お戻りは夜です。ですから、それまで植物園でゆっくり過ごされてはいかがですか?」
「…………そうですね。偶には良いかもしれません。あなた方も行きましょう」
私は頷き、私に付き従っている女官や侍女にも声を掛けました。
私がここで待つ間、コレットはもちろん、私専属の女官や侍女にも付き合わせてしまっているのです。申し訳ない気持ちになります。
コレットに案内されて北離宮にある植物園へ足を向ける。
長い回廊を歩いていると、途中、前から一人の令嬢が歩いてきました。
目鼻立ちのくっきりした美しい令嬢は華やかに着飾って、後ろに多くの女官や侍女を従えている。彼女は南都の伯爵家の令嬢で、メルディナに引き立てられて北離宮に入ったと聞いています。彼女が北離宮に入った際に一度だけ謁見しましたが、それ以降は顔を合わせたこともありませんでした。
そのまま回廊を進むと、私に気付いた令嬢の一団が回廊の端に寄って深々とお辞儀する。
お辞儀する令嬢に返礼して通り過ぎようとしましたが。
「王妃様、ご機嫌麗しく」
令嬢がスッと顔を上げました。
振り返ると、令嬢は白々しいほどの笑顔で私を見ていました。
そんな令嬢に側近女官のコレットが厳しい言葉を放つ。
「伯爵家の令嬢が王妃様に直接言葉を掛けるなど無礼です。控えなさい」
「それは大変失礼いたしました。ですが、その無礼を働いてしまったんじゃないかと心配になってしまったんですの。私の侍女たちが王妃様の前を塞いでしまったのではないかと」
そう言って令嬢は大袈裟なほど心配そうに、私に従う侍女たちと自分が背後に従えている侍女たちを見比べだす。
その数は歴然としていました。
今、私に従っているのはコレットとマアヤを含めて数えても十人もいません。以前は倍以上もいましたが、気が付けば一人、また一人と側からいなくなっていたのです。
そして今、目の前の令嬢は私の二倍以上を従えている。
……どうしましょう、なんだか笑えてきます。これではどちらが北離宮の主人か分かりませんね。
魔王の妹姫であるメルディナの後ろ盾は強力です。きっとこの令嬢はその後ろ盾を武器にして北離宮で勢力を伸ばしたのでしょう。
令嬢の露骨な嫌味に私の背後の侍女たちが騒めきます。
私はそれを静めると、令嬢に微笑を向けました。この手の喧嘩を売られても相手にしたいとも思いません。
「そうですか、お気遣い感謝します。お話しがそれだけなら失礼します」
私は淡々とした口調で言うとコレットたちとともにまた歩きだす。
視界の隅に悔しげな令嬢が映りました。私が激昂するとでも思ったのでしょうね。
「……魔王様がお可哀想。解放して差し上げればよろしいのに」
立ち去ろうとして、耳に届いた声。
振り返れば令嬢が蔑むような目で私を見ている。
「あら、聞こえてしまったのね。お許しください、王妃様」
令嬢がわざとらしく謝罪しました。
馬鹿らしいです。相手にする価値もありません。でも。
「分からないんですか? ハウストはあなたではつまらないのですよ」
白々しいほど優しい口調で言い返してあげました。
ダメですね。相手にするつもりはなかったのにハウストの名前を出されて反応してしまいました。
どんな嘲りも罵りも耐えられるけれど、ハウストが絡むと平静でいられなくなってしまう。
私は令嬢にまた笑いかけると踵を返して歩きだしました。
背後の令嬢の憤りが手に取るようです。きっと彼女はメルディナの策略の一つ。私を追い詰める為に北離宮へ入ったのでしょうね。
私はそのまま回廊を進み、植物園に入りました。
広大な敷地の植物園には世界中から集められた植物はもちろん、動物の飼育が行なわれている区域もあります。
植物園の散策小道を歩き、植物園の中心に造られたサンルームに入る。
ガラス張りの高い天井から暖かな陽光が差し込んでいて、少しだけ気持ちが落ち着きました。
ゆったりしたチェアに腰かけて植物園の緑豊かな光景に目を細めます。
私に従う女官や侍女たちの顔も少し和らいだように見えました。
「せっかくですから、皆さんも自由にしてください」
「ブレイラ様のお言葉は有り難く思いますが、それは出来ません」
「……あなたは相変わらずですね」
生真面目なコレットに苦笑しました。
彼女が側近女官になってまだ短いですが、それでもその誠実さに救われたことがたくさんあります。
「私はしばらくここにいるので大丈夫ですよ。何かあれば呼びますから」
「それでもです」
「……では、植物園に悪しき事態が潜んでいないか見回ってください」
これならいいですよね?
するとようやく観念してくれて、彼女は苦笑混じりのため息をつきました。
「分かりました。ではそのように致します」
そう言うとコレットは女官や侍女たちに一時の自由時間を許します。
今まで畏まっていた女官や侍女たちに笑みが広がり、彼女たちは私に深々とお辞儀して植物園を自由に散策し始めました。
私はその光景をサンルームから静かに眺めます。
……それにしても、随分減ったものです。
植物園を散策する私の女官や侍女たち。その数は明らかに以前より減っていました。
でもそれは当然のこと。
今、私が城内でどう思われているか考えなくても分かっています。きっと疎ましく思われている事でしょう。
でもそれは私にとって今更のことでした。元々、普通の人間の男である私が魔王の妃になったことを不満に思っている魔族の方が多かったのです。
でもハウストが私を愛して認めていたことにより、少しずつ魔界に受け入れられて反対派も抑えられてきました。しかし事態は一転したのです。ハウストが私を遠ざけたことにより一気に反対派の勢力が強まりました。
特にメルディナがこれを機に私を妃の座から追い落そうとしているのも知っています。多くの美女を北離宮に入れてハウストの気を引かせようとしていました。
「ブレイラ様、紅茶が入りました」
「こちらが本日のお菓子です。紅茶と一緒に、ぜひ」
「ありがとうございます」
コレットとマアヤがテーブルに紅茶とお菓子を並べてくれました。
テーブルが華やかに彩られ、紅茶の芳ばしい香りとお菓子の甘い香りがサンルームを満たします。
心地よさに口元が綻びましたが、ふとマアヤの視線が下がっていることに気が付きました。
「マアヤ、どうしました? 何かあったのですか?」
不思議に思って聞いてみると、マアヤは悔しそうな、でも悲しそうな顔になる。
ますます珍しい事です。どうしました? もう一度聞いてみると、彼女がおずおずと口を開きました。
「……ご心配おかけして申し訳ありません。でも私、悲しくて……」
「悲しい?」
「はい。……先ほどの伯爵令嬢に付き従っていた侍女の中に、以前はブレイラ様にお仕えしていた者もいました。それなのにっ……」
「ああ、その事でしたか……」
もちろん私も気付いていました。
今、私の元から多くの者が去っている。
その中には私専属の女官や侍女もいます。書類上は私専属という扱いですが実際は現在北離宮で勢力を伸ばしつつある令嬢に従うようになりました。
別段、責めるつもりはありません。
北離宮の勢力争いは私が想像していた以上で、その中で彼女たちは自分自身を守っていかなければならないのです。
本当は私が守らなければならないのでしょうが私にその力はありません。そんな私が、自分の身を自分で守ろうとする彼女たちを責めることは出来ません。
「ありがとうございます。でも悲しまないでください。怒るのも無しです」
「ですが……」
「私は気にしていません。このまま一人になっても構わないんです」
そう言って、私は植物園の木々を見つめます。
枝葉の緑に陽射しが反射して輝き、木漏れ日がキラキラと目に痛い。
元々、私は独りでした。ずっと独りだったので誰かが離れていくことは平気です。
でも、ハウストとイスラとゼロスだけは嫌です。三人を手放したくなくて、自分がどれだけ惨めに足掻いているか自覚しています。
「ありがとうございます。でも、私はここを離れる気はありません」
「魔王様は今朝から政務で西都に向かわれたそうです。お戻りは夜だと聞いています。ですから」
コレットが付け足した言葉に、ちらりと彼女を見ます。
ここは北離宮の大扉の前。私がここに立ってハウストを待つようになって三週間が過ぎました。
ここで待つのはハウストを出迎えたいから、というのは半分本音で半分建前です。ここで彼を待たなければ不安で不安で仕方ないから。
私以外の寝所に入ってしまうのではないか、誰かを見初めてしまうのではないか、たくさんの不安が私を襲うのです。
今は約束を守ってくれているのか、それとも私が大扉で待ち構えているからかは疑問ですが、今のところ彼は北離宮で私の寝所以外へ入っていません。
私は娼婦のように彼を寝所に引き入れ、彼を満足させる為に抱かれます。望むなら一夜に何度だって付き合ってあげます。彼が誰かに興味を持たないように。
でも、こうして体を重ねていても以前と違うことがある。
それは裸体にならなくなったこと。
私は彼の前でローブを脱ぐのが怖い。彼に裸体を見せるのが怖いのです。
おかしなものです。以前は四つん這いになって後ろから抱かれるのは好きではありませんでした。彼の顔が見えないのが嫌で、遠くに感じて、触れ合っていたくて、正面から抱きしめて欲しいと思っていました。
でも今はこの体位に安心します。きっとこの体位が一番性別を意識させないからでしょう。行為の途中で彼が興覚めしてしまうのではないかという不安が少しだけ薄くなるのです。
「……ハウストが西都へ」
「はい、お戻りは夜です。ですから、それまで植物園でゆっくり過ごされてはいかがですか?」
「…………そうですね。偶には良いかもしれません。あなた方も行きましょう」
私は頷き、私に付き従っている女官や侍女にも声を掛けました。
私がここで待つ間、コレットはもちろん、私専属の女官や侍女にも付き合わせてしまっているのです。申し訳ない気持ちになります。
コレットに案内されて北離宮にある植物園へ足を向ける。
長い回廊を歩いていると、途中、前から一人の令嬢が歩いてきました。
目鼻立ちのくっきりした美しい令嬢は華やかに着飾って、後ろに多くの女官や侍女を従えている。彼女は南都の伯爵家の令嬢で、メルディナに引き立てられて北離宮に入ったと聞いています。彼女が北離宮に入った際に一度だけ謁見しましたが、それ以降は顔を合わせたこともありませんでした。
そのまま回廊を進むと、私に気付いた令嬢の一団が回廊の端に寄って深々とお辞儀する。
お辞儀する令嬢に返礼して通り過ぎようとしましたが。
「王妃様、ご機嫌麗しく」
令嬢がスッと顔を上げました。
振り返ると、令嬢は白々しいほどの笑顔で私を見ていました。
そんな令嬢に側近女官のコレットが厳しい言葉を放つ。
「伯爵家の令嬢が王妃様に直接言葉を掛けるなど無礼です。控えなさい」
「それは大変失礼いたしました。ですが、その無礼を働いてしまったんじゃないかと心配になってしまったんですの。私の侍女たちが王妃様の前を塞いでしまったのではないかと」
そう言って令嬢は大袈裟なほど心配そうに、私に従う侍女たちと自分が背後に従えている侍女たちを見比べだす。
その数は歴然としていました。
今、私に従っているのはコレットとマアヤを含めて数えても十人もいません。以前は倍以上もいましたが、気が付けば一人、また一人と側からいなくなっていたのです。
そして今、目の前の令嬢は私の二倍以上を従えている。
……どうしましょう、なんだか笑えてきます。これではどちらが北離宮の主人か分かりませんね。
魔王の妹姫であるメルディナの後ろ盾は強力です。きっとこの令嬢はその後ろ盾を武器にして北離宮で勢力を伸ばしたのでしょう。
令嬢の露骨な嫌味に私の背後の侍女たちが騒めきます。
私はそれを静めると、令嬢に微笑を向けました。この手の喧嘩を売られても相手にしたいとも思いません。
「そうですか、お気遣い感謝します。お話しがそれだけなら失礼します」
私は淡々とした口調で言うとコレットたちとともにまた歩きだす。
視界の隅に悔しげな令嬢が映りました。私が激昂するとでも思ったのでしょうね。
「……魔王様がお可哀想。解放して差し上げればよろしいのに」
立ち去ろうとして、耳に届いた声。
振り返れば令嬢が蔑むような目で私を見ている。
「あら、聞こえてしまったのね。お許しください、王妃様」
令嬢がわざとらしく謝罪しました。
馬鹿らしいです。相手にする価値もありません。でも。
「分からないんですか? ハウストはあなたではつまらないのですよ」
白々しいほど優しい口調で言い返してあげました。
ダメですね。相手にするつもりはなかったのにハウストの名前を出されて反応してしまいました。
どんな嘲りも罵りも耐えられるけれど、ハウストが絡むと平静でいられなくなってしまう。
私は令嬢にまた笑いかけると踵を返して歩きだしました。
背後の令嬢の憤りが手に取るようです。きっと彼女はメルディナの策略の一つ。私を追い詰める為に北離宮へ入ったのでしょうね。
私はそのまま回廊を進み、植物園に入りました。
広大な敷地の植物園には世界中から集められた植物はもちろん、動物の飼育が行なわれている区域もあります。
植物園の散策小道を歩き、植物園の中心に造られたサンルームに入る。
ガラス張りの高い天井から暖かな陽光が差し込んでいて、少しだけ気持ちが落ち着きました。
ゆったりしたチェアに腰かけて植物園の緑豊かな光景に目を細めます。
私に従う女官や侍女たちの顔も少し和らいだように見えました。
「せっかくですから、皆さんも自由にしてください」
「ブレイラ様のお言葉は有り難く思いますが、それは出来ません」
「……あなたは相変わらずですね」
生真面目なコレットに苦笑しました。
彼女が側近女官になってまだ短いですが、それでもその誠実さに救われたことがたくさんあります。
「私はしばらくここにいるので大丈夫ですよ。何かあれば呼びますから」
「それでもです」
「……では、植物園に悪しき事態が潜んでいないか見回ってください」
これならいいですよね?
するとようやく観念してくれて、彼女は苦笑混じりのため息をつきました。
「分かりました。ではそのように致します」
そう言うとコレットは女官や侍女たちに一時の自由時間を許します。
今まで畏まっていた女官や侍女たちに笑みが広がり、彼女たちは私に深々とお辞儀して植物園を自由に散策し始めました。
私はその光景をサンルームから静かに眺めます。
……それにしても、随分減ったものです。
植物園を散策する私の女官や侍女たち。その数は明らかに以前より減っていました。
でもそれは当然のこと。
今、私が城内でどう思われているか考えなくても分かっています。きっと疎ましく思われている事でしょう。
でもそれは私にとって今更のことでした。元々、普通の人間の男である私が魔王の妃になったことを不満に思っている魔族の方が多かったのです。
でもハウストが私を愛して認めていたことにより、少しずつ魔界に受け入れられて反対派も抑えられてきました。しかし事態は一転したのです。ハウストが私を遠ざけたことにより一気に反対派の勢力が強まりました。
特にメルディナがこれを機に私を妃の座から追い落そうとしているのも知っています。多くの美女を北離宮に入れてハウストの気を引かせようとしていました。
「ブレイラ様、紅茶が入りました」
「こちらが本日のお菓子です。紅茶と一緒に、ぜひ」
「ありがとうございます」
コレットとマアヤがテーブルに紅茶とお菓子を並べてくれました。
テーブルが華やかに彩られ、紅茶の芳ばしい香りとお菓子の甘い香りがサンルームを満たします。
心地よさに口元が綻びましたが、ふとマアヤの視線が下がっていることに気が付きました。
「マアヤ、どうしました? 何かあったのですか?」
不思議に思って聞いてみると、マアヤは悔しそうな、でも悲しそうな顔になる。
ますます珍しい事です。どうしました? もう一度聞いてみると、彼女がおずおずと口を開きました。
「……ご心配おかけして申し訳ありません。でも私、悲しくて……」
「悲しい?」
「はい。……先ほどの伯爵令嬢に付き従っていた侍女の中に、以前はブレイラ様にお仕えしていた者もいました。それなのにっ……」
「ああ、その事でしたか……」
もちろん私も気付いていました。
今、私の元から多くの者が去っている。
その中には私専属の女官や侍女もいます。書類上は私専属という扱いですが実際は現在北離宮で勢力を伸ばしつつある令嬢に従うようになりました。
別段、責めるつもりはありません。
北離宮の勢力争いは私が想像していた以上で、その中で彼女たちは自分自身を守っていかなければならないのです。
本当は私が守らなければならないのでしょうが私にその力はありません。そんな私が、自分の身を自分で守ろうとする彼女たちを責めることは出来ません。
「ありがとうございます。でも悲しまないでください。怒るのも無しです」
「ですが……」
「私は気にしていません。このまま一人になっても構わないんです」
そう言って、私は植物園の木々を見つめます。
枝葉の緑に陽射しが反射して輝き、木漏れ日がキラキラと目に痛い。
元々、私は独りでした。ずっと独りだったので誰かが離れていくことは平気です。
でも、ハウストとイスラとゼロスだけは嫌です。三人を手放したくなくて、自分がどれだけ惨めに足掻いているか自覚しています。
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