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試験1

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俺達は地獄での修行を終えて現世へと戻った。

マキ「久しぶりだな!この街も。」

優人「まあ、俺達は久しぶりかもしれないけどこっちでは3日しか立ってないからな。」

ミリス「そうじゃったな、地獄とは時間の流れが違うせいか時々感覚がおかしくなってしまうぞ。」

マキ「確かにね。」

優人「二人共、他の奴らと話す時は気をつけろよなそれじゃあギルドに行くか!」

ギルドに着くとマスターやシャーリーさん、他の冒険者達も集まっていた。

ゼニス「準備は出来てるようだな、それじゃあ転移でポセイドルに送る。着いたらポセイドルのギルドが船を出してくれるから、それに乗って島に向かえ気をつけろよ。」

シャーリー「貴方達ならきっとA級になれますよ、頑張って下さいね。皆で応援してますから。」

周りの冒険者達も次々に声をかけてくる。

「頑張れよ、二人共」

「お前等ならやれるはずだからな!」

「キキさん、悪魔なんてキキさんの剣でぶった押して下さいね。」

「エン様頑張って~」

「ちっこいモンスターも頑張れよ!」

「そうだぜ、ちっこいの死ぬなよ!」

ミリス「誰がちっこいのじゃ!ワシは主等より強いから死んだりせぬわ!」

ルビー「エン、キキ。」

マキ「ルビー、見送りありがとね!」

ルビー「二人共大丈夫か?相手は悪魔なんだろ」

優人「大丈夫だよ、帰ったら訓練つけてやるからなサボるなよ。」

ルビー「なあ、余計なお世話かも知れないけどコレ持っていってくれよ!」

ルビーは3つの小瓶を渡してきた。

優人「これは?」

ルビー「聖水だよ。悪魔を倒すなら必要になるからな!でもゴメンな高くて3つしか買えなかった。」

マキ「ルビー!ありがとう。私達の為に!」

優人「この礼は必ずするよ!」

ミリス「また高価なものを金は大丈夫なのか。」

ルビー「うっ!金の事は気にするな。いつも貴方達には世話になってるからな、これくらいは当然だよ。」

アイザック「それならコイツも持っていきな!」

アイザックがルビーの後ろから現れ皮袋を投げて渡してきた。

マキ「これは?」

アイザック「そいつは悪魔殺しの剣〈デーモンスレイヤー〉に使われる鉄の粉末だよ。」

優人「これも悪魔に効くのか?」

アイザック「ああ、本当なら剣がいいんだが剣は高くて手が出せねぇ、剣には劣るかもしれないが効果は十分なはずだ。」

優人「でも何で俺達に?」

アイザック「マスターから聞いたがアルカディアの馬鹿王子をぶん殴ってくれたんだろ!その礼だよ、俺も昔はあの馬鹿に手柄を盗られたこともあったからな。」

優人「アイツには俺達も相当腹が立ったからな!」

マキ「あんな馬鹿今まで見たことなかったわね。」

アイザック「兎に角ありがとな!試験頑張れよ。」

俺達はいつもの部屋に行きそこからポセイドルに向かった。




ポセイドルのギルドに転移するとマスターと思われる人が出迎えてくれた。

「よく来たな二人共、逃げ出さずに来た勇気は大変素晴らしいものだな。私がポセイドルのギルドマスターをしているオワネスだ宜しく。」

優人「どうも、エンです。宜しくお願いします。」

マキ「キキです。宜しく。」

ミリス「ワシはミリスじゃ」

ついて早々少し失礼なことを言ってくる。それに二人を見る目はどこか失敗してほしいと願っているような雰囲気がある。

オワネス「ほう、言葉を話すモンスターとは珍しいなどうだろう二人共そのモンスターを私に譲る気はないか譲ってくれるなら悪魔に有効な武器を貸してあげてもよいぞ。」

優人「結構です。腕に自信があるので必要ありませんよ。」

マキ「それにミリスは物じゃありません。仲間です」

オワネス「チッ、ならその自信がこけおどしではない事を祈るよ。着いてこい。」

オワネスに着いていくとギルドの広間に沢山の人が集まりヒソヒソと話をしていた。

「あれが紅炎と血の氷姫か随分と若いな。」

「本物に指定A級のモンスターを倒したのか?」

「強いな、体の芯が一切ぶれないかなり鍛えてるなあれは!」

「でも幾らなんでもギルドの上も無茶な事を言うよな、たった二人で島の悪魔を倒せなんてな。」

「流石に無理よね。」

「可哀想」

「あのモンスター可愛い、抱き締めていいのかな。」

「ハァハァ、モンスター萌え!」


ギルド中からは同情の声や疑問の声が聞こえてきた。一部には危ない声も混じっているが

優人(まあ、普通の人からしたら軍が対応するようなモンスターを二人と一匹で相手しようとしてるんだから当然の反応だよな。)

マキ(同情はいいけど疑問に思ってる奴らは少しムカつくかな。)

ミリス「うっ!寒気が」

俺達はギルドの外に止めてある馬車に乗って港に向かうように言われた。

オワネス「では頑張ってくれたまえ。」

馬車が出発し暫くは海沿いの景色を楽しんだ。

マキ「良いと所、観光とかしてみたいわね。」

ミリス「ワシは海は苦手じゃの、磯臭くて叶わんわ。」

確かに綺麗な海だな。思えばこの世界に来て初めての海だ。

優人「試験を済ませたら少し観光とかしてみるか?」

マキ「行く行く、ギレスの皆にもお土産とか買っていこう。」

ミリス「ワシはパスじゃ、二人で楽しんできてくれ」

すると突然馬車が止まった。

マキ「もう着いたのかな?」

優人「いや、まだ港は見えないぞ。」

「ちょっと困りますよ!」

「良いじゃねぇか!」

「駄目ですよ、マスターに怒られますよ。」

「お前が黙ってればバレないだろ!」

なにか外が騒がしいな。

「よお、邪魔するぜ。」

突然ドアが開き一人の男が乗り込んできた。

「突然悪いな、俺はポセイドルのA級冒険者レックスだ。宜しくな!」

あまりりに突然の自己紹介に驚いたが俺達は挨拶をした。

優人「俺はギレスのB級冒険者のエン」

マキ「私はキキB級冒険者よ」

ミリス「ミリスじゃ」

レックス「知ってるぜ、お前等は有名だからな!」

優人「それで何の用だ。」

レックス「これから同じA級になる奴らに挨拶とお前等に頼みがあってきたんだよ。」

マキ「私達がA級に成れるかまだわからないんじゃないかな。」

レックス「大丈夫だよ、お前等なら必ずA級になる。俺のスキルが教えてくれてるんだよ。」

ミリス「お主、面白いものを持っておるな。」

ミリスがレックスを見て呟いた。

優人「鑑定か?」

ミリス「ああ」

レックス「なに?そっちのモンスター俺のなにが面白いんだよ。」

ミリス「ワシのスキル鑑定でお主を調べたんじゃよ」

レックス「そっかなら見てみるか俺のステータス」



レックス 魔法戦士

力18000

速さ13000

耐久15000

魔力23000


魔法
影魔法 封印魔法 時間魔法

スキル

英雄
自分のあらゆる力を倍増させる。人から信頼を得られると自分を信頼している人の分だけ更に力が増していく。

未来視  
未来を見ることが出来る。だが見れるのは結果だけで過程は見えない。

七変化
自分の武器に七つの能力を付属出来る。このスキルは一生に一つの武器にしか使えず七つの能力を付属したらこのスキルはしよう不能になる。



優人(驚いたな!コイツ今まで見た冒険者で一番強いな!)

マキ(もしかしたら、勇者共よりか強いんじゃないかな。)

ミリス「英雄か、成る程な人の中から選ばれた勇者という事か。」

優人「どういう事だミリス。」

ミリス「勇者とは違い人の中から選ばれた存在じゃよ。千年のあいだ勇者に変わる存在として人から選ばれた者が得られるスキルじゃ。」

マキ「それって勇者と何が違うの?」

ミリス「勇者が魔王や魔族を滅ぼす者なら英雄は人を守る存在じゃな。英雄は一つの時代に一人しかいない稀な存在じゃ!」

レックス「まあ、今は勇者達が現れたからそこまで大した存在じゃないぜ、あくまで勇者の代理みたいなもんだよ。」

マキ「ねえ、聞いていいかな。」

レックス「なに?」

マキ「そんなに凄い力あるなら何で貴方が悪魔を討伐しないの?」

レックス「それはオワネスの野郎が受けさせねぇからだよ。アイツはギルドで一番の俺にもしものことがあったらギルドの評判に関わるから受けさせたくないんだよ。」

ミリス「意外じゃな英雄のお主ならそんなの無視して依頼をやりそうじゃがの。」

優人「それで、お前が俺達に頼みたい事ってなんだよ。態々こんな真似して来てるんだあのマスターに聞かれたくない事なんだろ。」

レックス「ああ、頼みはマスターを治してほしいんだよ。」

マキ「マスターってオワネス?」

レックス「アイツはマスターじゃねえ!アイツは代理だよ今のところわな。本来のマスターギースは今寝たきりになってるんだよ。」

優人「それを俺達に治してほしいのか、何で俺達に頼むんだ。」

レックス「未来視でマスターを見たら元気になってお前等と握手してる場面が見えたんだよ、だから頼みにきた。頼むマスターを助けてくれ!」

優人(英雄であるコイツに恩を売っておけば後々役に立つな。)

優人「いいぞ、でも助けられるかはギースさんを見て見ないとわかんねえから確実に助けられるかはわからないがそれでもいいか。」

レックス「ああ、構わねえよ頼むぜ!」

それだけ言うとレックスは馬車を飛び出し姿を消してしまった。それから馬車は走り出し港に着いた。






























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