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初めての依頼

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ギルドの中に入ってみるとかなり広い、食堂も一緒になっているようだ。テーブルで食事をしている者や地図を広げて話し合いをしている者もいる。

優人「すいません。冒険者登録したいんですが」

受付「ではこちらの契約書にお名前と役職を記入してください。そちらのモンスターも登録なさいますか。」

優人「はい、お願いします」

俺達は登録するときに偽名を使うことにした、俺はエンと名乗りマキはキキと名乗った。登録を済ませると受付から冒険者のルールの説明が行われた。

役職は俺は魔法と肉弾戦で戦う魔闘志、マキは剣と魔法で戦う魔法剣士にした


受付「冒険者は5段階のAからEにランク分けされていて、上のランクになるほど高難度の依頼を受けられます」

マキ「ランクはどうやって上げていくの?」

受付「ランクはE級なら10回の依頼を全て成功ならD級にD級からC級になるには依頼を10回成功させてからギルドがだす試験を受けてもらい合格すればC級に昇格できます」 

優人「BとAになるにはどうするんですか」

受付「B級になるにはC級になって受けられる特別依頼ボードにある依頼を一つでもクリア出来ればB級に
昇格、A級はそれに加えて5つのギルドのマスター達がだす課題をクリアすればA級に昇格です」

受付「そして受けられない任務や難しい任務はランクが高い冒険者の方が一緒なら受ける事が出来るので高ランクの冒険者とパーティーを組めば昇格もしやすいですよ」

優人「わかりました、ありがとうございます」

受付「こちらが、ギルドカードになります。それでは御二人の活躍を期待しております」




説明を終えると早速、依頼を受けようと依頼ボードで手頃な依頼を探していた。

優人「最初だしE級の依頼から10回終わらせるか」

マキ「そうだね♪早くランク上げて高ランクの依頼受けたいしね」

依頼書の一つに目が止まった。

優人「マキこの依頼受けたいんだけど、いいかな?」

マキ「これって!・・・わかった優人には必要な依頼よね」

俺達が選んだ依頼はレッドスタンプ3匹の討伐依頼だ

優人(最初に乗り越える試練にはもってこいだな)




依頼をだした町はディルガから近かったのですぐに行くことが出来た。町に着くと事情を聞くために町長の家に向かった。

町長「いやぁ来てくれて助かりました。」

優人「では話を聞かせて下さい。」

町長「はい、一週間ほど前から町の畑などが荒らされまして夜に見張りを立てているとモンスターが畑を荒らしてたんです。なんとか追い払おうとしたんですが村の若い奴等が骨を折ったり怪我をしてしまったのでギルドに依頼を出したんです」

優人「ではレッドスタンプは夜になると現れるんですか?」

町長「いいえ、近頃は私達が手を出さないのを良いことに昼間だろうがお構いなしです。」

優人「では今から奴等が出る畑に向かいます。」

町長「お願いします!」

町長から聞いた畑に向かうと依頼通りレッドスタンプが三匹いた。

優人「マキ ミリス、俺一人でやらせてくれ」

マキ「ええ、頑張って!」

ミリス「まぁ、ワシは構わんぞ」

奴等の前にでると三匹は一斉にこちらに突っ込んできた。

優人「やっぱり遅いな」ヒュッ ドカ バキッ グシャ

やはりランスさん達との修行に比べると、とんでもなく遅いな止まって見える。奴等が俺に最も近づいた瞬間眉間を潰し、肘打ちで首をへし折り最後は蹴りで顔面を潰した。

優人「こんなもんかな」

マキ「おめでとう優人、乗り越えたね」

優人「ありがとう。マキ」

雑魚のモンスターかもしれないが俺にとっては初めて倒したモンスターだ。この世界にきてやっと一歩進んだ気がする。

ミリス「どうでもよいが早く帰らねば日がくれてしまうぞ」

優人「そうだな、町長さんに報告して早く帰ろう」

僕達が引き上げようとした時畑の向こうの森から傷だらけの人が出てきた。俺達は急いで駆け寄ると

「お願い助けて!」

優人「しっかりしてください!何があったんですか」

マキ「優人それより傷を治さないと!」

優人「そうだな、すぐに治すからじっとして」

俺のスキルで地獄では傷を被うがすぐに治す治るという現象を使い傷を治した。

「凄い、傷がこんなに早く治るなんてこんな回復術見たことない」

優人「それより何があったんですか」

「私はメイリーこの町の者よ、貴方達は?」

優人「俺達はディルガの冒険者ギルドから依頼を受けて来た冒険者です」

メイリー「冒険者!ならお願いこの先にモンスターが出たの私なんとか逃げてきたをだけどアイツ追ってきてるかも」

彼女がそう言うと森の奥から動物の叫び声のようなものが響いてきた。グルァァァァ

メイリー「ひっ!」

優人「マキ!メイリーさんを町まで連れて行ってもらえる。俺がモンスターを片付けるから」

マキ「わかった!気を付けてね」

マキはメイリーさんを連れて町に走った。

マキ達が見えなくなって森からモンスターが出てきた。体は青白く筋肉の鎧に覆われている

ミリス「コイツはオークじゃのぉでも普通のオークとは少し違うの変異種かの」

優人「これがオークか図鑑で見た者よりか体も大きいし何か武器持ってるな」

ミリス「うん?あの武器魔力があるの魔導具かもしれんな気をつけろよ」

そして奴は俺に斬りかかって来たが簡単にかわせただが奴の剣に斬られた地面は腐ったようにグズグズになって溶けていた。

優人「これが剣の能力か!」

触れても俺はすぐに治るけど服とか溶かされたら面倒だしなあれで片付けるか

優人「八熱針山地獄!」

地面から生えてきた針山がオークの体を穴だらけにした。

オーク「グギャァァァァァ」ドサッ

優人「うわっ、グロい」

死んだのを確認すると側にあった剣は回収しておいた。

マキ「優人~大丈夫!」

マキが戻って来てその後町にオークの死体を持って行って説明を行った。町の人達はかなり驚いていた

優人(そりゃあ町の近くにこんなモンスターが居たなんて驚くよな)

町長「ありがとうございます!なんとお礼を言ったらいいか」

優人「あのメイリーさんは大丈夫ですか?」

町長「はい、今は疲れて寝ています、傷を治して頂いたようで大丈夫です」

俺達はこの日は町に留まることになった又モンスターが出て来ても対処できるようにだ。それに町の人がディルガに応援を呼びにいったらしい。



次の日町からギルドの調査員とC級の冒険者が二人やって来た。オークの死体を見た調査員と冒険者は驚いていた。

調査員「本当に貴方が倒したんですか?このオークはハイオークでC級のモンスターです。それにあの魔剣も持っていたなら下手したらB級くらいあったかも知れませんね」

マジかでも他の奴からしたらあれが強いのかな他の冒険者の二人も驚いているし。

調査員「では後はこちらの二人が引き継ぎますので貴方達は私とディルガに戻っていただきます」



あの後町に戻りギルドで報酬を受け取った。

受付「こちらが今回の報酬になります。レッドスタンプ三匹の討伐で3万Gになります」

G(ガリス)はこの世界の金の単位だ。しかし3万かもっと稼がないとな飯食って宿に泊まったら3日くらい泊まったら無くなっちまうな

受付「それとハイオークの討伐報酬30万Gになります」

優人「30万!いいんですか」

マキ「やったね♪」

ミリス「思わぬ報酬じゃな」

受付「それと魔剣はいかがいたしましょうか、要らないならこちらで買い取らせて頂きますが?」

優人「別に必要ないけど、どうするキキ?」

マキ「私も要らないかな、自分の剣あるし」

受付「それでは魔剣は買い取らせて頂きます、こちらが買い取り金の100万Gになります」

優人「やったな、これで暫くは金には困らないな」

マキ「今日はこれで宴会ね」

ミリス「ワシは上等な肉があれば文句ないぞ♪」

俺達の初めての依頼は大成功だった












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