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日常
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ノアは毎日、カミラより早く起きる。朝食を作るために起きていたらいつの間にか早起きになったのだ。目覚まし代わりの小鳥とは思えない鳴き声が彼の一日の始まりである。寝起きはいいほうで起きるとまず台所に立ち、そして二人分の朝食を作る。カミラはご飯を食べなくても平気だが、彼が子供の頃に一緒に食べてほしいとお願いしてから食事のとき一緒に食べるようになった。今日の朝食は蜂蜜をかけたフレンチトーストに庭の畑で収穫した野菜で作るサラダ、そしてデザートに採れたてのオレンジで完成だ。食後にはノアはコーヒー、カミラは紅茶を飲むのが日課になっている。こうやって食事を毎日作っているので料理の腕も上がったりだ。
食卓に次々と料理を並べているところにカミラが起きてくる。いつぞやの朝の出来事から数年経つが相変わらず前が開けっ放し、しかしそれを毎日見ている彼は少しは慣れたがやはりちゃんと着てほしいというのが本音である。
「おはようノア」
カミラはあくびをしながら体を伸ばして並べられた朝食を見る。
「今日も美味しそうだな」
「ありがとうございます。でもいつも言ってるように前は締めてください」
「別にいいじゃないかこのくらい」
「駄目です」
面倒くさそうにボタンをかけて椅子に座り、一緒に食べ始める。黙々と食べ進めていると急にカミラがククッと笑う。
「最初作ったときは全部焦げていたのが懐かしいな」
「そんな昔のことやめてください!恥ずかしいですよ」
そんな他愛もない話をしながら、食後のコーヒー、紅茶を飲む。
お腹を満たしたあとは師匠は森の中の散歩をして俺は洗濯などの家事をする。両方の用事が済んだら魔法の修行や体術を教えてもらうが、いくら修行しても師匠に追いつけるにはまだまだ遠いし、体術だって俺が攻めても虫を払うように防御して本気が見えない。前に誰が強かったか聞くと予想通りリアンさんといったがもうひとりヴァルケイドという名前を挙げた。リアンさんの後継者だというがまだあった事はない。
修行の間に休憩と昼食をとり、また再開する。終わったあとはノアは夕飯を作り始め、カミラは本を読んだりノアを手伝った後、夕飯を食べ風呂に入る。上がったカミラの髪を丁寧に乾かしケアするのも滅多にないノアからのお願いでしてもらうことになった。ノアも風呂から上がり同じ様にケアをして、少しの時間カミラから髪をすいてもらったり撫でてもらってからノアは眠りにつく。カミラは本を読み始めると止まらないことが多いので、寝るのが遅くなり朝起きるのも遅くなる。それが二人の日常である。
食卓に次々と料理を並べているところにカミラが起きてくる。いつぞやの朝の出来事から数年経つが相変わらず前が開けっ放し、しかしそれを毎日見ている彼は少しは慣れたがやはりちゃんと着てほしいというのが本音である。
「おはようノア」
カミラはあくびをしながら体を伸ばして並べられた朝食を見る。
「今日も美味しそうだな」
「ありがとうございます。でもいつも言ってるように前は締めてください」
「別にいいじゃないかこのくらい」
「駄目です」
面倒くさそうにボタンをかけて椅子に座り、一緒に食べ始める。黙々と食べ進めていると急にカミラがククッと笑う。
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「そんな昔のことやめてください!恥ずかしいですよ」
そんな他愛もない話をしながら、食後のコーヒー、紅茶を飲む。
お腹を満たしたあとは師匠は森の中の散歩をして俺は洗濯などの家事をする。両方の用事が済んだら魔法の修行や体術を教えてもらうが、いくら修行しても師匠に追いつけるにはまだまだ遠いし、体術だって俺が攻めても虫を払うように防御して本気が見えない。前に誰が強かったか聞くと予想通りリアンさんといったがもうひとりヴァルケイドという名前を挙げた。リアンさんの後継者だというがまだあった事はない。
修行の間に休憩と昼食をとり、また再開する。終わったあとはノアは夕飯を作り始め、カミラは本を読んだりノアを手伝った後、夕飯を食べ風呂に入る。上がったカミラの髪を丁寧に乾かしケアするのも滅多にないノアからのお願いでしてもらうことになった。ノアも風呂から上がり同じ様にケアをして、少しの時間カミラから髪をすいてもらったり撫でてもらってからノアは眠りにつく。カミラは本を読み始めると止まらないことが多いので、寝るのが遅くなり朝起きるのも遅くなる。それが二人の日常である。
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