不老不死と拾われ弟子

シーカピ

文字の大きさ
上 下
7 / 41

魔法2

しおりを挟む
 ノアが満足するまで撫でたあと、カミラは次の段階にいこうとしていた。

「さぁノア、次に進もうか」
「次はなんですか?」

ノアは次のご褒美が欲しくてソワソワとしていた。だが、そんなにうまくいくはずもない。

「普通は色が決まっているから赤なら火をイメージするといいが…ノアは白だからな。いやでも水色があったな。なら氷をイメージするといい。仕方は手にオーラを集めたときにそれをイメージするんだ。」
「氷をイメージ…やってみます!」

これが出来たら次は細かい所を教えていけばいいか。だが見ている限り流石にここは難しいようだな。

「難しいみたいだな」
「ぷはっ!…はい難しいです。」
「それは息を止めずゆっくりと深く呼吸するほうがいい。そして手の平のオーラを凝縮して完成形のイメージを氷にするんだ」
「…分かりました、もう一度してみます」

おぉ、やはり飲み込みが早いな。しかもオーラが安定している上に量が多い、これは大物になるだろう。
目の前で集中しているノアを見て、カミラはこの子がこの先どういうふうになるのか、と長く静かだった胸を高鳴らせていた。

「わっ!この氷小さいけど綺麗です、師匠!」
「…とても純度が高いようだ。凄いな」

よくやったとノアの頭をポンと叩くと顔をふにゃっとするのが面白い。

「さて、今日はここまでにするか。続きはまた明日にしよう」
「はい!あ…師匠が言ってた魔法の種類の中に氷がなかったのはなんでですか?」
「そうだな…本当は氷属性なんてないがノアが水色って言ったから氷でいけるだろって。まぁ私も出来るし教えたら出来るかなと思ったんだよ」
「そんな簡単に……」

やっぱり師匠は凄いな、しれっと凄い発言をしているけど師匠は無自覚みたいだ。

「出来たんだからいいじゃないか、君は自分の才能を誇るべきだ」

上には上がいると師匠を見るとよく分かる。俺がもし努力してめちゃくちゃ凄い魔法を覚えても師匠だったら楽々と超えていくんだろうなと思ったことは胸にしまって二人で家へと帰った。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

王が気づいたのはあれから十年後

基本二度寝
恋愛
王太子は妃の肩を抱き、反対の手には息子の手を握る。 妃はまだ小さい娘を抱えて、夫に寄り添っていた。 仲睦まじいその王族家族の姿は、国民にも評判がよかった。 側室を取ることもなく、子に恵まれた王家。 王太子は妃を優しく見つめ、妃も王太子を愛しく見つめ返す。 王太子は今日、父から王の座を譲り受けた。 新たな国王の誕生だった。

友達の母親が俺の目の前で下着姿に…

じゅ〜ん
エッセイ・ノンフィクション
とあるオッサンの青春実話です

【完結】捨て去られた王妃は王宮で働く

ここ
ファンタジー
たしかに私は王妃になった。 5歳の頃に婚約が決まり、逃げようがなかった。完全なる政略結婚。 夫である国王陛下は、ハーレムで浮かれている。政務は王妃が行っていいらしい。私は仕事は得意だ。家臣たちが追いつけないほど、理解が早く、正確らしい。家臣たちは、王妃がいないと困るようになった。何とかしなければ…

もう死んでしまった私へ

ツカノ
恋愛
私には前世の記憶がある。 幼い頃に母と死別すれば最愛の妻が短命になった原因だとして父から厭われ、婚約者には初対面から冷遇された挙げ句に彼の最愛の聖女を虐げたと断罪されて塵のように捨てられてしまった彼女の悲しい記憶。それなのに、今世の世界で聖女も元婚約者も存在が煙のように消えているのは、何故なのでしょうか? 今世で幸せに暮らしているのに、聖女のそっくりさんや謎の婚約者候補が現れて大変です!! ゆるゆる設定です。

骸骨と呼ばれ、生贄になった王妃のカタの付け方

ウサギテイマーTK
恋愛
骸骨娘と揶揄され、家で酷い扱いを受けていたマリーヌは、国王の正妃として嫁いだ。だが結婚後、国王に愛されることなく、ここでも幽閉に近い扱いを受ける。側妃はマリーヌの義姉で、公式行事も側妃が請け負っている。マリーヌに与えられた最後の役割は、海の神への生贄だった。 注意:地震や津波の描写があります。ご注意を。やや残酷な描写もあります。

〈完結〉遅効性の毒

ごろごろみかん。
ファンタジー
「結婚されても、私は傍にいます。彼が、望むなら」 悲恋に酔う彼女に私は笑った。 そんなに私の立場が欲しいなら譲ってあげる。

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

処理中です...