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対面
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カミラは連れてきた少年をベットに寝かせ他に怪我がないか診ていた。軽くついていた血を拭きとってみると日常的に虐待されていたような跡や、ついさっきのような切り傷までと古いものから新しいものまでたくさんの傷があった。
まず治療だが治療といってもカミラには医療技術はないので傷は治癒魔法をかけて治すことにした。比較的最近にできた傷は魔法で治るが古い傷は時間が経つほど体の一部と認識されるので魔法が効かない。しかしその傷は魔法ではない違う力を使うと治すことができる。しかしそれは魔法と比べて力が大きすぎて体が持たないので使わないほうがいい。
治癒魔法をかけるために人差し指と中指の指先を心臓の部分に軽く置く。心臓は体中の血液を集め送り出す臓器なので一つ一つ傷を治すより心臓に戻った血液に治癒魔法を混ぜ込むほうがより効率がいい。置いた指先に力を入れ始めた瞬間「あ…」と漏らして指をすぐさま離すがもう手遅れで傷は全て消えていた。何が起こったのかというとカミラは滅多に治癒魔法を使わないので力加減を間違えその力を使ってしまったのだ。
それから2日たったが少年は眠り続けていた。おそらくその力を使ったことと精神的なものだろう。時々うなされ言葉にならないような叫びをあげていた。
少年は朝日が全体に降り注いでいるベッドで目が覚めた。
……眩しい。瞼で眼球に直接光があたっていないにも関わらず差し込んでくる明るさに慣れるため少年は手で目を覆い陰の中でゆっくりと片目ずつ開く。段々と意識がハッキリしてきた視界には今さっきまで寝ていたであろうベッドと机に一つの椅子があるだけのシンプルな木製の部屋がはいってきた。
…ここはどこだろう?こんなところになんでいるのか?それに俺は死んだはずじゃ…
ガチャッという音と共に窓からさしこむ光が届いていない部屋の奥の扉が開く。
「…起きたのか」
声が聞こえた瞬間ビクリと体を強張らせる。だが、このままでいる訳にもいかないと覚悟を決め、おそるおそる声のした方へチラリと目を向ける。そのタイミングと同時に声の主がこちらに向かい光のあたっているところまで来た瞬間息を呑んだ。
なんて…美しいんだろう。
ただ純粋にそう思った。サラリと揺れる白い髪が光を反射して眩しい、とても美しい光景だった。またその白さの中で一際目立つ赤い瞳もまた恐ろしくなるほど綺麗だ。少年はボーっとその女性を見つめていた。
「……いつまでそうしているつもりだ?」
その女性が発した声はとても冷たく、聞いた瞬間背筋がゾクリとして一気に緊張がはしった。血のように紅く光るその瞳からは氷のような印象を受ける。もとから背中の汗で湿っていた服に冷や汗が吸収される。視線だけがそらせずに固まった少年を見てカミラはボソッと呟く。
「話せないのか…あれの後遺症の可能性があるな」
ため息をして指をパチンと鳴らす。すると少年の体がフワリと浮き上がりそのまま外へと少年を連れ出し少し歩いた先には森に囲まれた湖があった。次の瞬間「汚れを落としてこい」という言葉と共に湖へと投げ出された。ついでに服もいつの間にか脱げていた。急なことに驚き手足がバチャバチャともがいていると、手をパシッと掴まれ「少し落ち着け」と静かに一言発される。その静かさでなぜか落ち着きを取り戻しおそるおそる下へと足を伸ばすと地面にすぐついた。手はもう離されているが、女性はすぐ目の前にいた。しかしその状態の奇妙さで思わず声に出る。
「え…水の上に立ってる?」
しかしそれには反応もせずその人は「あぁ、話せるのか」とだけ言う。俺はこの人に今聞くしかないと覚悟を決め自分の疑念を吐き出す。
「あのここはどこなんですか?なんで俺は生きているんですか?どうして…」
するとその人は水の上で少年の前にしゃがみ込んでたしなめる。
「聞きたいことは一つずつ言え」
「あ、はい…じゃあここはどこなんですか?」
「さっきまで寝ていた所は私の家、ここは森の奥深くだから人はめったにこない」
「では…なぜ俺は生きているんですか?」
「私がお前を治したから」
「どうして…俺を助けたんですか?」
「ただの暇つぶし」
…え?暇つぶし?そんな理由で俺を助けたのだろうか。
予想もしなかった答えに俺の頭は混乱する。そんな理由で拾う人なんていないと思っていた。大体拾われたら育ててやってんだから恩を返せと言う者やいざというときの捨て駒にされるのだからこの人だってこうは言っても何か企んでいるはずだ。
「もうないのなら私も聞きたいことがある」
警戒すべきだ。拾った理由だってそんなしょうもないはずがない。何かあるはずだ。
そう思い疑いながら「なんでしょう」と言う。
「あの傷はなんだ?診たところ鈍器や鋭利なものでつけられていたようだが?」
「は?」と思わず言ってしまったがだいたいそんなことを聞いてどうするのだろうか。でもまぁ教えてもいいか。
「……村から逃げるときに飢餓を収めるための生贄として凶器を持って追われて」
「村人に…か、親は?」
またどうでもいいこと…いやもし親がいるなら親子でこき使われることになるか。まぁ…俺には親がいないから別にいいけど。
「いません、というか分かりません。俺が小さい頃にその村に預けられたこと以外は」
「じゃあお前をここまで育てたのは?」
さっきからどうでもいい事ばっかり。何が言いたいんだろうか。さっさと本心を出せばいいのに。
「もういないけど村の少し外れに住んでいる目の見えないお婆さんでした。村人たちは俺を見る度にあの白い髪は気味が悪い、見たこともないあの目の色は不吉と罵っていましたね」
本当に俺は不吉だ。村に災いが訪れる。飢餓だって起こった。お婆さんは見えないから俺に騙されていたんだ。前に白い髪や目のことを隠して自分ではないがどう思うと聞くと不吉だと言っていたし…。
「白い髪?」
彼女は少し考えて「髪をすすいでみろ」と言う。訳もわからないまま言われた通りにすると髪が浸かっている部分の水が赤く染まる。自分の髪をよく見ると白髪とは思えない赤色に染められていた。このままでもいいのではないかと思ったが、流石に頭に血をつけたままなのは流石に汚い。洗い落としが無いように丁寧にすすいでいるとその人が口を開く。
「…お前白髪だったんだな。まぁその目は珍しいが周りと違うだけという理由でそこまでするとはまったく…残念だよ」
残念って…何言ってるんだろうかこの人。ただの魔女のくせに偉そうだ。
その人は淡々と吐き捨てるとスクっと立ち上がり陸に向かって歩きだす。
「…普通だったら良かったのに」
少年がボソッと呟くとカミラは「ふーん」と言いながら陸に足をつけ少年の方を向く。
「普通ねぇ、お前が思う普通って何?」
「え?えっと…」
「答えなんてない。確かに普通は大多数の人が当たり前と思っているような事だろうが、大多数が思っているだけその考えとは違う普通がある人もいる。私にとってはお前も普通に入るよ」
「普通が人によって違う?」
「ああ、だからそんなこと悩むだけ無駄だ」
「………」
生まれたときからこの容姿だった。全く変わっていない。それが俺の普通、でも周りは批判した。正直諦めていたのに…この人は変わっている。そんなにこの人を疑う必要は無いのかな。我ながらチョロいのかもしれない。
「大体お前が普通ではないと言っているその髪や瞳だが他のやつより綺麗じゃないか。その白い髪は私と同じ髪色だし、その瞳も澄んだ泉のようだ」
口説き文句のような言葉の後彼女はフッと柔らかく笑った。さっきまで氷のように冷たかった目もなんだか柔らかく見える。
自分の頬が急激に熱くなるのがよくわかった。
素早く体をきれいにして湖からあがる。服を着ようと置いてある服に手を伸ばすといつの間にか脱がされていた穴だらけの汚い服も綺麗なシャツとズボンに変わっていた。着替え終わると来た道でその人が待っており、その後その人に素直について行き家まで歩いて戻った。
家に入ると目の前には両手を大きく広げたくらいの机が1つと2つの椅子が向かい合って置いてある。するとその人は左側の椅子に座れと言って指をさした。
「食欲はあるか?」
そう聞かれて俺の腹は思い出したようにグゥ~っとなったが当然だろう。この人曰く俺は2日眠り続けていたらしいし、もともとお腹は空いたままだった。
「あるようだな、少し待て」
その人はスプーンと何も乗っていない真っ白の平たい皿、少し深い皿を持ってきて俺の前に置き、人差し指の爪でカンッ、カンッと順に鳴らした。
まず治療だが治療といってもカミラには医療技術はないので傷は治癒魔法をかけて治すことにした。比較的最近にできた傷は魔法で治るが古い傷は時間が経つほど体の一部と認識されるので魔法が効かない。しかしその傷は魔法ではない違う力を使うと治すことができる。しかしそれは魔法と比べて力が大きすぎて体が持たないので使わないほうがいい。
治癒魔法をかけるために人差し指と中指の指先を心臓の部分に軽く置く。心臓は体中の血液を集め送り出す臓器なので一つ一つ傷を治すより心臓に戻った血液に治癒魔法を混ぜ込むほうがより効率がいい。置いた指先に力を入れ始めた瞬間「あ…」と漏らして指をすぐさま離すがもう手遅れで傷は全て消えていた。何が起こったのかというとカミラは滅多に治癒魔法を使わないので力加減を間違えその力を使ってしまったのだ。
それから2日たったが少年は眠り続けていた。おそらくその力を使ったことと精神的なものだろう。時々うなされ言葉にならないような叫びをあげていた。
少年は朝日が全体に降り注いでいるベッドで目が覚めた。
……眩しい。瞼で眼球に直接光があたっていないにも関わらず差し込んでくる明るさに慣れるため少年は手で目を覆い陰の中でゆっくりと片目ずつ開く。段々と意識がハッキリしてきた視界には今さっきまで寝ていたであろうベッドと机に一つの椅子があるだけのシンプルな木製の部屋がはいってきた。
…ここはどこだろう?こんなところになんでいるのか?それに俺は死んだはずじゃ…
ガチャッという音と共に窓からさしこむ光が届いていない部屋の奥の扉が開く。
「…起きたのか」
声が聞こえた瞬間ビクリと体を強張らせる。だが、このままでいる訳にもいかないと覚悟を決め、おそるおそる声のした方へチラリと目を向ける。そのタイミングと同時に声の主がこちらに向かい光のあたっているところまで来た瞬間息を呑んだ。
なんて…美しいんだろう。
ただ純粋にそう思った。サラリと揺れる白い髪が光を反射して眩しい、とても美しい光景だった。またその白さの中で一際目立つ赤い瞳もまた恐ろしくなるほど綺麗だ。少年はボーっとその女性を見つめていた。
「……いつまでそうしているつもりだ?」
その女性が発した声はとても冷たく、聞いた瞬間背筋がゾクリとして一気に緊張がはしった。血のように紅く光るその瞳からは氷のような印象を受ける。もとから背中の汗で湿っていた服に冷や汗が吸収される。視線だけがそらせずに固まった少年を見てカミラはボソッと呟く。
「話せないのか…あれの後遺症の可能性があるな」
ため息をして指をパチンと鳴らす。すると少年の体がフワリと浮き上がりそのまま外へと少年を連れ出し少し歩いた先には森に囲まれた湖があった。次の瞬間「汚れを落としてこい」という言葉と共に湖へと投げ出された。ついでに服もいつの間にか脱げていた。急なことに驚き手足がバチャバチャともがいていると、手をパシッと掴まれ「少し落ち着け」と静かに一言発される。その静かさでなぜか落ち着きを取り戻しおそるおそる下へと足を伸ばすと地面にすぐついた。手はもう離されているが、女性はすぐ目の前にいた。しかしその状態の奇妙さで思わず声に出る。
「え…水の上に立ってる?」
しかしそれには反応もせずその人は「あぁ、話せるのか」とだけ言う。俺はこの人に今聞くしかないと覚悟を決め自分の疑念を吐き出す。
「あのここはどこなんですか?なんで俺は生きているんですか?どうして…」
するとその人は水の上で少年の前にしゃがみ込んでたしなめる。
「聞きたいことは一つずつ言え」
「あ、はい…じゃあここはどこなんですか?」
「さっきまで寝ていた所は私の家、ここは森の奥深くだから人はめったにこない」
「では…なぜ俺は生きているんですか?」
「私がお前を治したから」
「どうして…俺を助けたんですか?」
「ただの暇つぶし」
…え?暇つぶし?そんな理由で俺を助けたのだろうか。
予想もしなかった答えに俺の頭は混乱する。そんな理由で拾う人なんていないと思っていた。大体拾われたら育ててやってんだから恩を返せと言う者やいざというときの捨て駒にされるのだからこの人だってこうは言っても何か企んでいるはずだ。
「もうないのなら私も聞きたいことがある」
警戒すべきだ。拾った理由だってそんなしょうもないはずがない。何かあるはずだ。
そう思い疑いながら「なんでしょう」と言う。
「あの傷はなんだ?診たところ鈍器や鋭利なものでつけられていたようだが?」
「は?」と思わず言ってしまったがだいたいそんなことを聞いてどうするのだろうか。でもまぁ教えてもいいか。
「……村から逃げるときに飢餓を収めるための生贄として凶器を持って追われて」
「村人に…か、親は?」
またどうでもいいこと…いやもし親がいるなら親子でこき使われることになるか。まぁ…俺には親がいないから別にいいけど。
「いません、というか分かりません。俺が小さい頃にその村に預けられたこと以外は」
「じゃあお前をここまで育てたのは?」
さっきからどうでもいい事ばっかり。何が言いたいんだろうか。さっさと本心を出せばいいのに。
「もういないけど村の少し外れに住んでいる目の見えないお婆さんでした。村人たちは俺を見る度にあの白い髪は気味が悪い、見たこともないあの目の色は不吉と罵っていましたね」
本当に俺は不吉だ。村に災いが訪れる。飢餓だって起こった。お婆さんは見えないから俺に騙されていたんだ。前に白い髪や目のことを隠して自分ではないがどう思うと聞くと不吉だと言っていたし…。
「白い髪?」
彼女は少し考えて「髪をすすいでみろ」と言う。訳もわからないまま言われた通りにすると髪が浸かっている部分の水が赤く染まる。自分の髪をよく見ると白髪とは思えない赤色に染められていた。このままでもいいのではないかと思ったが、流石に頭に血をつけたままなのは流石に汚い。洗い落としが無いように丁寧にすすいでいるとその人が口を開く。
「…お前白髪だったんだな。まぁその目は珍しいが周りと違うだけという理由でそこまでするとはまったく…残念だよ」
残念って…何言ってるんだろうかこの人。ただの魔女のくせに偉そうだ。
その人は淡々と吐き捨てるとスクっと立ち上がり陸に向かって歩きだす。
「…普通だったら良かったのに」
少年がボソッと呟くとカミラは「ふーん」と言いながら陸に足をつけ少年の方を向く。
「普通ねぇ、お前が思う普通って何?」
「え?えっと…」
「答えなんてない。確かに普通は大多数の人が当たり前と思っているような事だろうが、大多数が思っているだけその考えとは違う普通がある人もいる。私にとってはお前も普通に入るよ」
「普通が人によって違う?」
「ああ、だからそんなこと悩むだけ無駄だ」
「………」
生まれたときからこの容姿だった。全く変わっていない。それが俺の普通、でも周りは批判した。正直諦めていたのに…この人は変わっている。そんなにこの人を疑う必要は無いのかな。我ながらチョロいのかもしれない。
「大体お前が普通ではないと言っているその髪や瞳だが他のやつより綺麗じゃないか。その白い髪は私と同じ髪色だし、その瞳も澄んだ泉のようだ」
口説き文句のような言葉の後彼女はフッと柔らかく笑った。さっきまで氷のように冷たかった目もなんだか柔らかく見える。
自分の頬が急激に熱くなるのがよくわかった。
素早く体をきれいにして湖からあがる。服を着ようと置いてある服に手を伸ばすといつの間にか脱がされていた穴だらけの汚い服も綺麗なシャツとズボンに変わっていた。着替え終わると来た道でその人が待っており、その後その人に素直について行き家まで歩いて戻った。
家に入ると目の前には両手を大きく広げたくらいの机が1つと2つの椅子が向かい合って置いてある。するとその人は左側の椅子に座れと言って指をさした。
「食欲はあるか?」
そう聞かれて俺の腹は思い出したようにグゥ~っとなったが当然だろう。この人曰く俺は2日眠り続けていたらしいし、もともとお腹は空いたままだった。
「あるようだな、少し待て」
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