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Season3
運命ーQuotaー
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月の影たちとデネブが交戦する数分前、ガラクシアの空を一匹の飛龍が飛んでいた。その背には二人の男を乗せ、街全体を円を描くように飛行する。
「……ひでぇ。垂れ込みは本当だったようだな」
小柄な男が街の様子を見て呟く。二人の左腕には剣に龍が巻きついたようなシンボルの腕章が付けられていた。
これはラウム王国の位置する大陸、イデアル大陸の多くの国々によって作られたイデアル同盟のものである。イデアル同盟は大陸、ないしは世界の危機の対処や国同士の戦争の調停などを行う。もちろんラウム王国もこの同盟に参加している。
「時間がない。早く生存者を探し、この国から脱出せねば」
「……なんで俺らがこんな危険な仕事やんなきゃならねーんだ……」
「……仕方ないだろう、ヤン。働き口が無い我々を雇ってくれただけでありがたく思わねば。……あの時エレナお嬢様を救えなかった不甲斐ない我々をな……」
「チャック、お前まだあの事を……」
二人の名前はチャックとヤン。一年前、ゾンビと遭遇し、命を落としたエレナの護衛をしておりその責任から職を追われていた。それからは二人で用心棒や傭兵など、様々な職を転々とし今は同盟に雇われこのガラクシアにやって来ていた。
「……しかし、見た限り生きている人間は見当たらないな……。仕方ない、危険だがあの城に着陸しよう」
飛龍の先頭に座り、その手綱を握っているヤンは進路を街の中央の城に向ける。
その時であった。二人の視界いっぱいを眩い光が覆う。何が起きたか分からぬまま、急に現れた閃光に視界が一面、白く染まる。刹那、二人にかかる重力が消え去る。二人はすぐにそれが落下によるものだと察した。
「おい、ヤン!!一体何が起きた!!」
チャックは投げ出されそうになりながらも、なんとか飛龍にしがみついていた。
「わかんねーよ!!くそっ!前が見えねぇ」
ヤンは目を擦りながら視力の回復を図る。ぼやけながらも何とか前方を確認すると、その目には段々近づいてくる城の壁が映った。二人の乗る飛龍の頭部は綺麗に損失していた。
「なんなんだよ……おい、チャック!!城にぶつかるぞ!!」
二人の目の前は今度は真黒になった。
「無理するな、アイリーン」
城の廊下をシリウスとアイリーンが歩いていた。恐らくは明日行われるであろう戦士ギルドの侵攻への対策のためだ。
「全然大丈夫!それよりもあそこにまだ張ってないわ」
二人は城の至る所に罠として設置魔法陣を張っていた。これは侵入者の感知、または術者の任意で発動できる。
アイリーンが指差した場所は廊下の丁字路の角であり、敵が城門から侵入したとすれば死角となる。
二人はそこに近づくと廊下の角から不意に一体のゾンビが現れ、アイリーンに手を伸ばした。しかしその腕はシリウスにより切り落とされ、返しの一振りで首をはねる。
「……すまない、油断していた。大丈夫か?」
腰を抜かし、自力では立てない様子のアイリーンに手を差し出す。城内のゾンビ、とりわけ庭園から城門にかけての者は昨日の夜にシリウスが大方片付けたため、二人はここまでその襲撃は受けていなかった。
「だ、大丈夫。やっぱり、シリウスさんは強いのね!」
シリウスの手を借りて何とか起き上がるもその手が震えているのを彼は感じた。
「……やはり危険だ。あとは俺だけで充分だ」
「……シリウスさんも本調子じゃないんでしょ?」
アイリーンの指摘に何も言い返せない。設置魔法陣の作成は微細な魔力コントロールを必要とするため精神的負担が大きく今のシリウスの状態では簡単ではない。
「やっぱり。……みんな、色々なことがありすぎて不安なんだよ。まさか教会がこんなことをしたなんて。……ポラリス君がいなくなっちゃうなんて」
次第に声が震える。シリウス自身、これまでの出来事に困惑していたため軽々しく励ますことも出来なかった。
「……でも、彼は最後まで私たちの安全を祈っていた。……今はエストレアさんもあんな状態だし、こんな私でも役に立ちたいの」
彼女の声に力が漲っていく。それはシリウスには哀しくも無理に出しているように感じた。
シリウスが廊下の壁を指先でなぞると幾何学的な模様が浮かび上がった。二人は互いに頷くとアイリーンが手を添え、目を閉じて集中する。すると模様は強く光り、すぐに見えなくなった。設置魔法陣が完成したのだ。
「今のは少し複雑だったが……改めて流石だな、エルフの魔力は」
「半分のそのまた半分だけどね」
アイリーンの母方の祖母はエルフ族であり、彼女自身はエルフのクオーターであった。
エルフ族は自然と一体化した生活を好み、魔力を通して自然と対話することができるためそのコントロールは生まれながら得意である。
シリウスが魔法陣の骨格を作り、アイリーンが魔力を込めるという方法でシリウスの負担を最小限にしながら二人は設置魔法陣を作り上げて来た。
「もう充分だろう。一回戻って明日に備えよう」
二人が庭園に戻ろうとしたその時、上階から大きな音が聞こえて来た。
「!!今の音は!?」
二人は目を丸くする。
「とりあえず庭園に戻ろう。その後俺が見てくる」
城の三階より上階はまだゾンビが少なからず残っていた。
「……いえ、早く確認したほうがいいわ。私も行く!」
彼女の考えはシリウスも同じであったため言い返すことができず、二人はこのまま向かうことにした。
探索魔法によると音の正体は城の5階にある王室からであった。加えてそこに向かってゾンビが押し寄せている。
王室に向かうため正門の大広間から階段を上る。辺りには食い散らされた兵士の死体が至る所に倒れており、アイリーンは目を背けながらもその屍を超えていく。
大広間からは1階から3階まで続いている大階段があり、その先、長い廊下を進みさらに大階段で3階から5階まで上ることで王室に辿り着くことができる。また3、4階には客室や使用人部屋があり、そこからでも王室に向かうことができるためそれらの階にいるゾンビたちも王室に向かうことができる。
二人はゾンビを蹴散らしながら3階の廊下を進む。王室に近づくごとにその数はふえていき、皆一様にそこに向かっていた。
「これ以上正面から向かうのは危険だ。外から向かおう」
「外?」
王室への通路がゾンビで埋め尽くされているのを見てシリウスはアイリーンの手を掴むと強引に窓から身を投げた。シリウスの奇行にアイリーンは驚き地面への落下を覚悟したものの彼の飛翔魔法により二人は宙を飛んでいた。
「ちょっと!?飛ぶなら飛ぶって言ってよ!!」
「?ああ、すまない。君は飛んだことがなかったか」
アイリーンはその態度に唖然とする。一方のシリウスは城の外部からその様子を眺めると王室の外壁に空いた大穴を発見した。
「おいチャック!!あとどれくらいもつ!?」
「ぐぅ……あと2、3分だ……」
二人の周りにはドーム状に魔法の障壁が張られており、その周りを大量のゾンビが取り囲んでいた。
飛龍が王城に墜落した際、チャックの素質、魔法障壁を発動しその衝撃と瓦礫から身を守った。しかし音を聞きつけたゾンビたちが群がり、今はそのバリアで何とか身を守っているもののその圧でヒビが入り始めていた。
「くそぅ……こいつらキリがねぇ」
ヤンは魔力の矢を射出するクロスボウで反撃するもその数が減ることはなかった。
「……ヤン、ホーキンスの屋敷から追い出されたあと、行く当てのない俺を仕事に誘ってくれてありがとな……」
「?何を……」
「色々あったが俺は楽しかったぜ……死ぬ前に言っておきたかった」
「チャック……」
バリアのヒビが大きくなっていく。あと数秒後に瓦解するだろう。二人は死の覚悟を決め、目を瞑りその時を静かに待つ。
『おい、まだそのバリア、気張ってろよ』
二人の頭に直接声が響いた。二人は驚き目を開けると二人が開けた大穴に人影が立ち、魔力を練っていた。
「伝染する雷撃!!」
電撃による火花が散ったかと思うとそれは次々に隣り合うゾンビに伝わっていきあっという間に辺りはただれた死体だらけになった。
シリウスとアイリーンは二人に浮遊しながら近づく。
「おい、あんたら何者だ?」
シリウスの問いに二人は未だに唖然として答えられない。
「……おい!」
シリウスの催促にハッとすると二人は自分の名前と同盟から派遣されたことを伝えた。
「同盟が動いてくれたか……」
「こ、これで脱出できるよね。陸からは無理でも同盟の飛龍で逃げられるよね!」
「……いや……」
アイリーンの期待をよそに二人は暗い顔をする。
「もうお終いだ。俺たちもあんたらもな……」
「?どういうことだ?」
チャックは重たい口を開く。
「派遣された飛龍隊は俺たちだけだ。それに……この街は2日後の朝には消える」
その言葉の意味がシリウスには理解できなかった。
「……ひでぇ。垂れ込みは本当だったようだな」
小柄な男が街の様子を見て呟く。二人の左腕には剣に龍が巻きついたようなシンボルの腕章が付けられていた。
これはラウム王国の位置する大陸、イデアル大陸の多くの国々によって作られたイデアル同盟のものである。イデアル同盟は大陸、ないしは世界の危機の対処や国同士の戦争の調停などを行う。もちろんラウム王国もこの同盟に参加している。
「時間がない。早く生存者を探し、この国から脱出せねば」
「……なんで俺らがこんな危険な仕事やんなきゃならねーんだ……」
「……仕方ないだろう、ヤン。働き口が無い我々を雇ってくれただけでありがたく思わねば。……あの時エレナお嬢様を救えなかった不甲斐ない我々をな……」
「チャック、お前まだあの事を……」
二人の名前はチャックとヤン。一年前、ゾンビと遭遇し、命を落としたエレナの護衛をしておりその責任から職を追われていた。それからは二人で用心棒や傭兵など、様々な職を転々とし今は同盟に雇われこのガラクシアにやって来ていた。
「……しかし、見た限り生きている人間は見当たらないな……。仕方ない、危険だがあの城に着陸しよう」
飛龍の先頭に座り、その手綱を握っているヤンは進路を街の中央の城に向ける。
その時であった。二人の視界いっぱいを眩い光が覆う。何が起きたか分からぬまま、急に現れた閃光に視界が一面、白く染まる。刹那、二人にかかる重力が消え去る。二人はすぐにそれが落下によるものだと察した。
「おい、ヤン!!一体何が起きた!!」
チャックは投げ出されそうになりながらも、なんとか飛龍にしがみついていた。
「わかんねーよ!!くそっ!前が見えねぇ」
ヤンは目を擦りながら視力の回復を図る。ぼやけながらも何とか前方を確認すると、その目には段々近づいてくる城の壁が映った。二人の乗る飛龍の頭部は綺麗に損失していた。
「なんなんだよ……おい、チャック!!城にぶつかるぞ!!」
二人の目の前は今度は真黒になった。
「無理するな、アイリーン」
城の廊下をシリウスとアイリーンが歩いていた。恐らくは明日行われるであろう戦士ギルドの侵攻への対策のためだ。
「全然大丈夫!それよりもあそこにまだ張ってないわ」
二人は城の至る所に罠として設置魔法陣を張っていた。これは侵入者の感知、または術者の任意で発動できる。
アイリーンが指差した場所は廊下の丁字路の角であり、敵が城門から侵入したとすれば死角となる。
二人はそこに近づくと廊下の角から不意に一体のゾンビが現れ、アイリーンに手を伸ばした。しかしその腕はシリウスにより切り落とされ、返しの一振りで首をはねる。
「……すまない、油断していた。大丈夫か?」
腰を抜かし、自力では立てない様子のアイリーンに手を差し出す。城内のゾンビ、とりわけ庭園から城門にかけての者は昨日の夜にシリウスが大方片付けたため、二人はここまでその襲撃は受けていなかった。
「だ、大丈夫。やっぱり、シリウスさんは強いのね!」
シリウスの手を借りて何とか起き上がるもその手が震えているのを彼は感じた。
「……やはり危険だ。あとは俺だけで充分だ」
「……シリウスさんも本調子じゃないんでしょ?」
アイリーンの指摘に何も言い返せない。設置魔法陣の作成は微細な魔力コントロールを必要とするため精神的負担が大きく今のシリウスの状態では簡単ではない。
「やっぱり。……みんな、色々なことがありすぎて不安なんだよ。まさか教会がこんなことをしたなんて。……ポラリス君がいなくなっちゃうなんて」
次第に声が震える。シリウス自身、これまでの出来事に困惑していたため軽々しく励ますことも出来なかった。
「……でも、彼は最後まで私たちの安全を祈っていた。……今はエストレアさんもあんな状態だし、こんな私でも役に立ちたいの」
彼女の声に力が漲っていく。それはシリウスには哀しくも無理に出しているように感じた。
シリウスが廊下の壁を指先でなぞると幾何学的な模様が浮かび上がった。二人は互いに頷くとアイリーンが手を添え、目を閉じて集中する。すると模様は強く光り、すぐに見えなくなった。設置魔法陣が完成したのだ。
「今のは少し複雑だったが……改めて流石だな、エルフの魔力は」
「半分のそのまた半分だけどね」
アイリーンの母方の祖母はエルフ族であり、彼女自身はエルフのクオーターであった。
エルフ族は自然と一体化した生活を好み、魔力を通して自然と対話することができるためそのコントロールは生まれながら得意である。
シリウスが魔法陣の骨格を作り、アイリーンが魔力を込めるという方法でシリウスの負担を最小限にしながら二人は設置魔法陣を作り上げて来た。
「もう充分だろう。一回戻って明日に備えよう」
二人が庭園に戻ろうとしたその時、上階から大きな音が聞こえて来た。
「!!今の音は!?」
二人は目を丸くする。
「とりあえず庭園に戻ろう。その後俺が見てくる」
城の三階より上階はまだゾンビが少なからず残っていた。
「……いえ、早く確認したほうがいいわ。私も行く!」
彼女の考えはシリウスも同じであったため言い返すことができず、二人はこのまま向かうことにした。
探索魔法によると音の正体は城の5階にある王室からであった。加えてそこに向かってゾンビが押し寄せている。
王室に向かうため正門の大広間から階段を上る。辺りには食い散らされた兵士の死体が至る所に倒れており、アイリーンは目を背けながらもその屍を超えていく。
大広間からは1階から3階まで続いている大階段があり、その先、長い廊下を進みさらに大階段で3階から5階まで上ることで王室に辿り着くことができる。また3、4階には客室や使用人部屋があり、そこからでも王室に向かうことができるためそれらの階にいるゾンビたちも王室に向かうことができる。
二人はゾンビを蹴散らしながら3階の廊下を進む。王室に近づくごとにその数はふえていき、皆一様にそこに向かっていた。
「これ以上正面から向かうのは危険だ。外から向かおう」
「外?」
王室への通路がゾンビで埋め尽くされているのを見てシリウスはアイリーンの手を掴むと強引に窓から身を投げた。シリウスの奇行にアイリーンは驚き地面への落下を覚悟したものの彼の飛翔魔法により二人は宙を飛んでいた。
「ちょっと!?飛ぶなら飛ぶって言ってよ!!」
「?ああ、すまない。君は飛んだことがなかったか」
アイリーンはその態度に唖然とする。一方のシリウスは城の外部からその様子を眺めると王室の外壁に空いた大穴を発見した。
「おいチャック!!あとどれくらいもつ!?」
「ぐぅ……あと2、3分だ……」
二人の周りにはドーム状に魔法の障壁が張られており、その周りを大量のゾンビが取り囲んでいた。
飛龍が王城に墜落した際、チャックの素質、魔法障壁を発動しその衝撃と瓦礫から身を守った。しかし音を聞きつけたゾンビたちが群がり、今はそのバリアで何とか身を守っているもののその圧でヒビが入り始めていた。
「くそぅ……こいつらキリがねぇ」
ヤンは魔力の矢を射出するクロスボウで反撃するもその数が減ることはなかった。
「……ヤン、ホーキンスの屋敷から追い出されたあと、行く当てのない俺を仕事に誘ってくれてありがとな……」
「?何を……」
「色々あったが俺は楽しかったぜ……死ぬ前に言っておきたかった」
「チャック……」
バリアのヒビが大きくなっていく。あと数秒後に瓦解するだろう。二人は死の覚悟を決め、目を瞑りその時を静かに待つ。
『おい、まだそのバリア、気張ってろよ』
二人の頭に直接声が響いた。二人は驚き目を開けると二人が開けた大穴に人影が立ち、魔力を練っていた。
「伝染する雷撃!!」
電撃による火花が散ったかと思うとそれは次々に隣り合うゾンビに伝わっていきあっという間に辺りはただれた死体だらけになった。
シリウスとアイリーンは二人に浮遊しながら近づく。
「おい、あんたら何者だ?」
シリウスの問いに二人は未だに唖然として答えられない。
「……おい!」
シリウスの催促にハッとすると二人は自分の名前と同盟から派遣されたことを伝えた。
「同盟が動いてくれたか……」
「こ、これで脱出できるよね。陸からは無理でも同盟の飛龍で逃げられるよね!」
「……いや……」
アイリーンの期待をよそに二人は暗い顔をする。
「もうお終いだ。俺たちもあんたらもな……」
「?どういうことだ?」
チャックは重たい口を開く。
「派遣された飛龍隊は俺たちだけだ。それに……この街は2日後の朝には消える」
その言葉の意味がシリウスには理解できなかった。
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