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02出会い②

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僕は自分の部屋に居たはずじゃ・・・。
自分の部屋?自分?あれ?僕は・・・僕は・・・
「僕は誰だ?!」
「そんなの聞かれたって分かるわけないじゃん。君が分からないことを僕に聞かないで。てか、自分が誰かわからないって馬鹿なの?じゃあ聞くけど名前すらも分からないの?」
「名前・・・」
僕は・・・誰なんだ?ここは、何処なんだ?そして、この違和感。何もかもが気持ち悪い。一つだけ分かることがある。それは、・・・僕はここに居るべき人ではない。僕だけが世界から切り離されたような、そんな感じがする・・・。
「本当に名前すらも分からないの?」
「うん。」
「名前も分からないって、記憶喪失か何か?でも、確かに有り得る気がしてきた。君、飲まず食わずで3日ねてたんだもん。見に来てもグースカピースカと。」
「3日?!」
「3日。」
流石に3日って寝すぎなことぐらい分かる。いや・・・、別に普通な気もしてきた。どっちなんだ?!

ギュルルル~

「あっ!」
「はぁ・・・。君って忙しい人だね。」
そんな、失望してたけどさらに失望しました。みたいな目をしないで。悲しくなるから。

クラインは、早歩きで何処かに行こうとした。
本当に綺麗な人だな。
「どこ行くの?」
「お腹空いたんでしょ。着いてきて。」
はぁ・・・はぁ・・・。歩くの速いな。足の長さの問題かな。
こんなに歩いたのにさっきまでと大して変わらない風景。・・・この道をクラインは、3日間僕の心配をして駆けつけてくれていたのか。意外と優しい所もあるんだな。
「あっ。」
「・・・いてっ!急に何?!」
クラインが止まったのであとから続く僕は、クラインに体当たりしてしまった。
「思ったんだけどさ。君をここに置いていけば僕の食料は、減らずに済むわけだ。その代わり君は、死ぬけど。」
「いやっ・・・えっ!ちょ、見殺しにするつもり?!」
前言撤回。さっきの全部なし!
「ダメ?、」
えっ・・・。そんなに可愛い顔でお願いしないでよ。「Yes」て答えたくなるから。
う~ん、どうしよう。この子の食料を減らすのは気が引けるしな。かと言って飢え死にも嫌だし。う~んどうしよう。
「ふふっ、ははは。ははははは。」
「えっ?!」
何この子急に怖い。情緒不安定?
「ごめん、ごめん。でも、そんなに迷うこと?僕は人殺しになりたくないよ?だから、黙って着いておいで。」
・・・もうだめだ。この子のキャラが分からなくなってきた。でもそれは、お互い様か。

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