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~ガラクシアの洞窟~

10ダンジョン攻略?

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「お父さん!お母さん!お兄ちゃん!見てください!空が飛べるようになりましたよ!」
「おぉーこれはすごいな。まさか魔法を応用して違う魔法まで使えるようになるとは。」

今思いついたことだが僕には、神の御加護がある。ということはお兄ちゃんの魔法もコピーできる。つまりお兄ちゃんに魔力をあげ魔法を使えるようにしたとき今よりも楽に空を飛べるのではないか?

今は、ナチュラルを使っている。だけど魔法が変わっても空を飛べることにはかわりないのだならバレないと思う。

「お兄ちゃん!僕の前に来てください。」
「ん?これでいい?」
「そして後ろを向いてください。」

ナチュラル!!

ふわっと身体が軽くなったかと思うと僕達は、空にいた。

「お兄ちゃん。どうです?」
「凄いねルイーズ!これが魔法なんだね!」
「よし。じゃあお父さん!いってきまーす。」

僕は、北の方目掛けて飛んでいこうとした。
しかし、

「ルイーズ!ちょっと待ちなさい!」
「へ?」
「行く前に少しだけ話をしたい。」

そんな大袈裟だな~。
死ぬ訳でもないのに。

「約束してくれ。ルイーズの魔法は、特殊だ。きっと皆こぞってルイーズを手に入れたがろうとする。この家は貴族や皇族の命令には、背けない・・・背いたりしたらルイーズ以外死刑にならるだろう。だから魔法のことや魔力のことは、聞かれても絶対に本当のことを話してはいけないぞ?いいな?」
「うん。分かった。本当のこと・・・・・は、言わない。」
「それとルイーズ!これを持って行きなさい。お母さん特性、胡椒爆弾とおやつよ。」
「ありがとう!お母さん!」

お母さんは、投げると胡椒が飛び出てくる爆弾とクッキーみたいなお菓子を渡してくれた。

「じゃあ。いってきまーす!!」
「気をつけてねー!!」

    空の上から見る世界は、いつもとちがってとても綺・・・ではなく木、木、木、林、林、林、森、森、森だった。普通は、家や街があるはずだが見渡してもそんなものは、一切見つからない。
    洞窟と言うくらいだから森の中にあるのは、不思議ではないがこれだと何が味気ない。

「ルイーズ。本当にこの先にあるの?」
「うん。多分あると思うよ。徒歩だと10時間だったら飛んだらどれくらいだと思う?」
「このペースだと3時間くらい?」
「じゃあ、もう少しスピードをあげるよ!」
「ルイーズーーー!これ絶対もう少しじゃないよ!」

僕はさっきの何十倍もの速さで飛んで行った。
すると何メートルか先に1部だけ緑のないところがあった。
僕はスピードを落として

「お兄ちゃん!あれじゃない?!」

といった。

そこには、たしかに洞窟と思われる場所があった。
僕らは、洞窟の目の前に着地しキュアヒールをかけ回復をした。
すると後ろから

「あぁ~ん?先客じゃん?」
「兄貴!こいつら殺ります?」
「まぁまぁ。ちっとまて。お前らこのダンジョンに用があってきたのか?だったら帰りな。ここは、俺たちが攻略してきてやるから。」
「よっ!太っ腹!」

ガラクシアだけにガラの悪い人達が現れた。

「貴方たちは、なんですか?」
「俺ら?お前このチンピーラ様を知らないのかぁ?あぁん?」
「知りません。」
「こりゃあ驚いたぜ。なぁ?兄貴?1発かましましょうや。」
「そうしたいところだがダンジョンを攻略しないと親分に首を跳ねられるぞ?」
「そうでした。お先に行くぜガキども。」

そういってチンピーラ達は洞窟の中に入ろうとした。

「ルイーズ!」
「うん。」

僕らも急いで洞窟の中に入ろうとした。
しかし、僕らだけしか洞窟に入れなかったのだ。

「お兄ちゃん!やっぱりお父さんの言う通りだったね!」
「なんでお前らが入れて俺らが入れないんだぁ?!」
「兄貴どうしやしょうか。」
「そうだな。これは、これで好都合だ。アイツらが戻ってきたときにヒヤユウだけを奪うぞ。まぁ。俺らには、必要性がわからんがな。」
「お兄ちゃん。ダンジョンを攻略しましょう。」
「そうだね。攻略してさっさと逃げよう。でも、ダンジョンって不気味なところだね。」

ダンジョンの中は薄暗く紫がかっていた。だが色々な道はなくこの1本道だけだった。

「ルイーズ。魔物出ないし宝らしきものもないね。」
「う~ん。ダンジョンって全部こんな感じなのかな。」

僕らは、普通に市場に行った時の速度で歩いていた。

「ねぇ。あれ。」

そこには、目の前に大きな扉があったのだ。
扉と言うものは、開けたくなるものだ。

ギギィィィ・・・・・・

「えっ?」

そこにあったのは宝箱にはいっている棒だった。

「お兄ちゃん。こんなに早く宝があるとおもいます?」
「ないと思う。でも、気になるよねあれ。」

そこに近づいてみてみるとどこからか声が聞こえてきた。

「良く来たな。魔物を倒しこの扉を開けたものには、このヒヤユウを贈呈しよう。」

ありゃ?魔物倒してないよ?

「あの~・・・僕達、魔物に1度もあっていないんですけど・・・。」
「何をいっておる。ここまで来れたということは、魔物を倒したということだぞ?」
「だから、魔物に1度もあっていないんです。」
「そんなはずは、ない。もう1人のもの答えよ。このことは本当なのか?」
「本当です。」
「あの。魔物が出るカラクリとかあるのですか?」
「あるぞい。人が通ると魔物がでてくるのだ。」
「それは、なぜですか?」
「だって~このダンジョン魔力を持たない人と魔力を持つ人がペアにならないと入れないんだもん。だから給料入らないし魔物もそんなにいないし弱いしずっと立たせとくお金もないんだも~ん。」
「そうなんですね・・・」

キャラが変わった?

「あれ?てかなんで入れてるの?」
「僕が魔力を持たないからです。」
「珍しいね。でもありがとう。これで違うダンジョンが作れるよ。」
「違うダンジョン?」
「うん。ダンジョンの宝が取られると新しいダンジョンが作れるようになるんだ。」
「へぇ~。」
「ということで汝らにヒヤユウをさずけよう。」
「ありがとうございます。」

僕は、ヒヤユウを宝箱からとった。

「ちょっと待って!!君たちどうやってここまで来たの?」
「普通に入り口から真っ直ぐ歩いてきましたけど。」
「防犯カメラに君たちが写ってないんだけど。」
「あなたはどこにいるのですか?」
「君たちのう・し・ろ。」

ギギギァァァァァァ
見ると髪の長い5歳くらいの女の子がいた。

「びっくりしたー。」
「びっくりしたのー?」

彼女は、イタズラぽっく笑った。

「ほら、見て。この映像なんだけど入り口に写ってその後3秒くらい後には、もう扉の前にいるの。」
「本当ですね。」
「何が心当たりはない?多分これのせいで魔物が出ていないんだと思う。」
普通に・・・歩いてただけなんだけどな。」
「普通に?」
「あっ!!魔力を見にまとっているから普通より早いんだ!!」
「じゃあちょっとそれでこの部屋の周りを歩いてください。」
「はい。」

僕は、言われた通りに周った。

「周りましたよ。」
「えっ?もう回ったんですか?うそですよね?」
「本当ですよ。」
「これじゃセンサーも反応しないはずだ。ありがとうございました。帰ってもよろしいですよ。」
「いいんですか?あっ!!これお菓子なんですけど上げますよ。新しいダンジョンができるお祝いです。では、」
「ありがとうございます!新しいダンジョンに必ずきてくださいねー!!」

しかし、その姿はなかった。

「早いな・・・」

「お兄ちゃん!ヒヤユウをゲットできたね。」
「うん。ありがとうねルイーズ。僕が魔力がないばかりに。」
「全然。冒険も楽しかったし僕は、お兄ちゃんが魔法使えるようになってくれたら嬉しいだけだから。」
「ルイーズ・・・みてチンピーラ達まだいるよ。」
「よし、逃げよう。」
「帰ってきましたよ兄貴!」
「おう。殺れ。」
「分かりやした。ウォーター!!」

水の魔法?!僕は、とっさにナチュラルで風のまくを作った。

「なに?!バリアの持ち主か。」
「お兄ちゃん。こんなやつら置いといて帰ろう。」
「そうだね。」
「バイバーィ」
「くっそう。あのガキども次会ったらタダじゃ置かないからな。」
「チンピラー。落ち着け俺たちに次なんてない。」


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