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5話 休憩室
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「...はあ」
かなりきついってわけじゃないんだけど私は昼休みの時間休憩室を利用した。
誰も居ないからゆっくり休めた。
「...なんだか気が重い」
仕事している最中も周りの目線が妙に気になる。別に私を見ているわけじゃないと思うけど。ちょっとここでご飯食べれるから食べておこう。
私は食べれないだろうと予測したけれど食べないと働けないから持ってきたご飯を食べた。そして食べ終わってまた暫く休む。
「実田さん」
すると、咬射主任が私の名を呼びやってきた。
「咬射主任...」
「...一人でいた方が良いか?」
「いえ、大丈夫です。あ、隣どうぞ」
彼は私が座っている隣に座った。それで妙に意識してしまい、私は下向いていた。
「あ、あのどうされたんですか?」
「...実田さんが心配で来た」
「え...あ、有難うございます」
「...顔が暗い。大丈夫か?」
「...大丈夫です」
すると、彼は周りを見渡した後、こっそり自分の耳元で囁いた。
「...まさか、失礼だが、もしかして俺の所為とかじゃないのか?」
それに私はうっとなる。あの時の事を遠回しに話したが、私の体調がどうなっているか気になっているのだろう。でも、ちょっと、耳がこそばゆい。
「いや、その具合が悪くなるのはあの時の出来事から一週間後です」
「だが。初期症状で気分が悪くなるって聞いた」
「...調べられているんですね」
「まあ」
「...でも、わからないです」
私達はひそひそ話す。それでも、なんか、恥ずかしくてそして、今後が心配で不安になっての繰り返しだった。
「...すまない。嫌がらせとかじゃないんだ。意識させたいとかそういうわけじゃない。でも、実田さんが気になるから...」
私は無言で首を縦に振って、わかってます。と言った。
「普通にわかってて貰えてうれしいです。でも、みんなの前ではその、」
「わかった。会社じゃ言わない」
「...でも、あの、一緒にいると、変な勘繰りされてしまうかも」
「仲良くなったって勝手に言っておけば良い」
「変な想像されないですかね。社長とか」
「社長は、そんな人間じゃないし、周りの社員もそんな人間じゃないよ...まあ一人心配な奴がいるけど」
「心配な人?」
「実田さんには害はないよ」
...誰だろう?すると、彼は困った表情になる。
「実田さんは、俺のことやはり苦手か?...そうだよな。...自分でも結構、仕事に対して細かく言っていたし」
「え、いや、まあ最初はそうでしたけど、でも嫌いではないですよ。その厳しさの中に、誠実さがあるの知ってますし。只厳しいだけじゃないですから」
「...そうか」
「忘年会の時も、お話してて、楽しかったです」
「......」
「でも、もしや、こんなに気に掛けてくれるなんて、私の事、あはは、なんて」
私は、彼が凄く気に掛けて心配がすごいから、なんだかそれでいたたまれなくなって明るくしようとした。すると、彼は眉間に皺を寄せる。
「...実田さん。この事についてはちゃかさないでくれ」
「...ごめんなさい。でも、長いですが、2、3週間ぐらいにわかると思うので、それまで待ってください」
「...ああ。そうだよな。攻めてる感じがするし。大丈夫。ちゃんと待つよ」
「いえ、気にかけてくれるんだって思って...私は嬉しいです」
「だから、無理しないでな」
咬射主任はそう言った。それに私ははいって返事をした。
...すると、私はひとつ気になる事を聞いてみる。あ、あのって言って咬射主任に耳を貸して貰うとひっそりと聞いてみた。
「もしかして、赤ん坊が欲しい方ですか?咬射主任は」
私は彼が妙に気に掛けるのでそれが気になって聞いてみた。すると、私は自分が聞いた事に、何でこんな事聞いているんだろうと思ってきて、普通に恥ずかしくなってきた。私は嫌だって言ってるのに何で相手には、こんな直接的な事聞いてるの私。
「ご、ごめんなさい。その、家庭にご興味がおありなのかなと思いまして、...その、今の忘れて...」
「...うん」
「えっ!?」
「俺は家庭が欲しいと思っている。子供育ててみたいし」
「...子供お好きなんですか?」
「まあ」
あの厳しく冷酷な彼に意外な一面が。と私は思った。
「...実田さんはどうなんだ」
「あ、え、あのっ!」
「...いや、そもそも、実田さんは、俺の事、どう思っているんだ?」
「ええ!?」
い、いやどう思っているって。別に悪い気はしてないけれど。
「...実田さん、その、」
彼は私の顔を見ながら言う。
「...休みの日に買い物とか行かないか?今週は土曜日出社で、日曜空いてるんだ」
「え...」
「...デートがしたいんだ。」
デ、...彼から直接その言葉を聞くと思わなかった。え?デート?咬射主任と?
「...じゃあ、行き、行きたいです」
「わかった。じゃあ折り入って連絡する。実田さんも何時にいけるか確認してて」
「は、はい」
「...じゃあ、俺は戻るな」
そうして、彼は立ち上がり、ドアから出ようとした。すると、私はもうひとつ聞きたいことがあって彼を呼び止めて聞く。
「あの、私の仕事本当に大丈夫なんですか?」
そう聞くと彼はぴたっと止まる。そして、
「...ああ。大丈夫だ」
「でも、」
「心配しなくて良い」
そう彼が言うと私に向かって笑ってそのまま行った。本当に大丈夫なのかな?
私も暫くまだ居て、大分楽になったからそこから出た。そして、廊下を歩いて元の部屋に戻る。すると、
「実田さん?ちょっと良いですか?」
松崎リーダーが、休憩20分前くらいに廊下で私に話し掛けてきた。 私ははい。と呼んで彼女の側に寄った。
「大丈夫ですか?一昨日の忘年会の時、倒れられたので」
「...すみません。ご迷惑をお掛けしました」
自分が迷惑かけたのに、まだ謝っていなかった。
「後で、社長と社員に謝っておきます」
「いいですよ。そのつもりで言ったんじゃありませんし。私達も悪いところありますよ。本当にごめんなさいね。実田さん。こうして、無事に出社して頂だけて、安心しました。私から社長にも言っておきますよ。社長はここんとこ会社にいらっしゃいませんし」
「はい」
「後、さっき咬射主任とお話しされてましたけど、仲良くなられたんですか?」
「えっ」
松崎リーダーはニコニコしながら話する。私はそれに冷や汗を掻いた。
「二人でドア閉められていて、ちょっと、親密間が高かったような気がしまして」
聞こえてはないだろうけど、私は不安で堪らなくなる。すると、咬射主任が言っていた仲良くなったって言っておけばいいを思いだし私はそれを伝えようとした。
「ええ。昨日の忘年会で、その私が倒れたんでその心配を」
「そうなんですか」
すると、うーん...でもまあいいか。と松崎ゆりかは言った。
「まだ、咬射主任には話していないんですが、いいか。私から言っても」
「?」
「実田さん、正社員に上がりません?」
「え?」
「最近、女性の社員さんが結婚されるらしく、一つ空きができるかもしれなくて、それで彼女をあげてみないか。って話が出ているんですよ。今、 仕事振りが 一番良いの、実田さんですし、咬射主任の元で働けるなら大丈夫と」
正社員。私が?私は、この話を聞いて舞い上がる。
「是非なりたいです。空きがでたらお願いします」
私は嬉しくて、はきはきと言ったら、松崎さんは笑った。
「わかりました。なら、今日、お仕事終わった後、ちょっと喫茶店等でお話しましょう。私から奢りますよ。あ、でも大丈夫ですか?やはり具合が悪いですか?」
「いえ!大丈夫です」
でも、ふと私は一つ不安な事を思った。そして、咬射主任の事がよぎる。あれ、でも私、結構彼の元で働いていた時やり直しとか訂正多かったような。
「あ、あの松崎さん」
「はい?」
「でも、私、咬射主任の元で仕事をしていて、結構指摘が入ってましたので、もしかして、咬射主任に大分カバーされているので、それで社員に上がったんじゃ?」
「今回の事が実田さんの実力ではないと?」
「はい」
「そんなことないですよ。実田さんが仕事して、直して又咬射主任が見てるだけなんで全部実田さんの実力ですよ。本当に咬射主任をクリアしたらもう社員としての実力はあるようなもんですよ」
松崎さんはクスクス笑いながらそう言った。
「 咬射主任が、実田さんって見てて結構負けず嫌いな所ありますから、社員に向いているだろうって言ってましたよ。落ち込みやすいけど立ち直るのが早いから。ちょっとつついたら、それ以上の事をしてくるってだから彼も実田さんを試すような真似してたんだと思います」
「咬射主任が、そんなことを?というより試されていたんですか..私」
「でも、見てて楽しいって言われてましたよ。結構気にされていたんじゃないですか?」
「そ、そうなんですか?」
でも、咬射主任は怒るというより指摘が結構ある感じの人だから、別に気にはならなかったけど。負けず嫌いは合ってるかも...。見てて楽しい...。というかそう思われていたのか。...でも、彼の先程の態度は気になる。しかし、心配を振り撒いて周りに迷惑掛けるのも嫌なんで自分の中で誉め言葉として一旦受け取っておこうと思った。
「わかりました。でもまだ、確認だけだと思いますし、残られるかもしれませんから、とりあえず、まだ咬射主任の元で頑張らせて頂きます」
「はい。咬射主任にわからない所沢山聞いておいてください」
彼女はそう言って、では。また今日の夜に。と何処か部屋と違う方向に言った。
✕✕✕
松崎さんと話すから、私は退社後も会社に残っていた。松崎さんは他の部署の人に用事があるから廊下で待ってて欲しいと言われた。あれだったら寒いので皆さんもういらっしゃらないので、部屋の中にいてもいいと言われる。私は暫く廊下で待っていた。
...ちょっと寒いから部屋の中で待たせてもらおうかな。私はそう思うと、中に入って
みる。すると、そこでは咬射主任が一人で残って仕事をしていた。
まだ、お仕事していたんだ。
...二人の時だったら聞けるかな。でも大丈夫かな今。
「あの、咬射主任、今大丈夫ですか?」
「実田さん?」
咬射主任は、私の事気付くと、大丈夫だよと言われた。どうした?と言われ、私は近づき彼と話をした。すると、私は彼のパソコンに私のやったデータが入ってたのに気付く。...やっぱりやり直してたんだ。
「何故残っているんだ?」
「その松崎さんが残って話があるから、って言われてそれで残っていたんです」
「松崎が話...」
「やっぱり、私のデータやり直されているんですね」
「...今ちょっとだけ見てただけだよ。大丈夫。これは重要な案件じゃない。只今日で終わらせておこうと思ってな」
「......あんなことがあったからって遠慮する必要ないですからね。逆に隠されるのが嫌ですから」
私はそう言うと彼は目を見開く。すると、...そうだよな。俺が悪かったと言った。
「あの、直しても良いですか」
「...ごめんな。残念ながら、時間外労働になるから、それは無理だ。残業代でないし。でも心遣いは嬉しいよ。有り難う」
「そうですよね...」
「...でも、気になるだろうし、松崎が来るまで、じゃあ、一緒見るか?...見るのは大丈夫だろう」
「は、はい」
彼はマウスをコロコロしながらデータを見ていた。
「...どうやってチェックしてるんだろうと気になってました」
「そうか?じゃあ明日それ教えるな」
「...明日も明後日も咬射副社長...」
「そうだよ」
「...」
「.....松崎に代わりたいか」
「いや、そういう意味じゃないです」
暫く私は彼と話しながら言った。
「...うん。でもやっぱりないよ。その、...まあ、実田さん体調悪そうだったから確認してただけなんだ」
「そうですか」
「一安心か?」
「はい。有り難うございます」
私は離れて確認終わった。...そうだよね。あんなに遠慮なく言う咬射主任だもん。
私に隠し事なんてする筈ないか。
「これで仕事終わったよ。でもごめんな。俺の態度も不安にさせる態度だったな」
「いえ。でも、咬射主任はそんな人間じゃないことわかってますから」
「...有り難う」
彼は困ったように笑ってそう言った。
「でも、本当に遠慮だけは辞めてください。それをされると私は悲しくなります」
「...うん。わかった。明日からも遠慮なく言う。それで宜しくな」
「そっちの方が嬉しいです」
すると、彼は辺りを見渡すと、まだ松崎はこないか。と言った。
「...松崎が話って、もしかして正社員の話か?」
「はい。そのようです。知ってましたか?」
「いや、わからなかった。...でも、俺が言いたかったな」
「え」
すると、咬射主任はちょっとむすってしていた。
「え、どうして?」
「...言ったら実田さんがどんな反応するか見たかったから」
...どういう意味で言っているんだろう。それ。単純に上司としてのあれなのか。それとも私個人としての興味なのか。
「...見てどうするんですか。でもまだ分からないらしいので精進します」
「そうか」
「でも松崎リーダーに聞きましたけど、結構負けず嫌いな所があるとか、私の事気に掛けて頂けてたんですね」
「松崎...」
「咬射主任は、結構人の事をよく見ている方なので、そこがとてもいいなと思います。教え方も丁寧ですし」
「...褒めてるのか?」
「はい。...でも、まあ、厳しいんですけど...」
「...最後の一言がなかったらな」
咬射主任は苦笑いしながら言った。実田さんは、意外とはっきり言うよな。と彼は言った。
「...ちょっと、俺の事について何かあるなら今聞きたいな。実田さんから」
彼はそんな事を言ってきた。別に失礼な事でもいい。と彼は言う。...じゃあ、言わせて貰おうかなと私は思った。
「じゃあ、一つ気になる事というか悲しかった出来事が」
「何?」
「その、松崎さんが仰られましたが、パート云々の出来事で、パートに仕事は渡さないというのを実田さんに言ったっていう話なんですけど、その出来事、私、松崎さんが思った以上に傷ついていたんです。私には仕事回さなくなるのかな。パートは厄介者扱いされてしまうのかと」
「...あれだよな。俺が社長に叱られた奴。それは忘年会で言った通りだよ。そうだな。でも、俺の言い方も悪かったけど、あれは実田さんみたいなパートの人と正社員の人とを差別しているんじゃなくて、この仕事はこんな風に回した方が良いのかって実田さん通して自分で見積もってたんだ。...実田さんを差別したり、怒ってるとかじゃなくて只の独り言」
「そうなんですか」
「実田さんが良いなら実田さんにどんどん仕事回すよ」
「あっ...」
咬射主任は今までの冷静さは何処にいったのかわからないぐらいに嬉しそうにしていた。ヤバイ。これ失言だったかも。
「ま、まあ差別されてなくて、安心しましたが。仕事に関しては...程々に...ね?」
「実田さんなら出来るよ」
「え、いや、嬉しい話ですけど。...そこそこでお願いします」
「...わかった」
咬射主任は実田さん面白いなと言って口を押さえながら笑った。...ごめんな。つい。からかいたくなった。と一言添えた。
でも、...咬射主任ってこんな風に笑ったりするんだ。
「...で、でもすみません。図々しかったですね...」
「俺は色々言ってくれた方が嬉しいから良いよ。仕事の事考えるの大事だし。」
「…そ、そうですか。有難うございます」
「...しかし。社長や奥さんは松崎の方が信頼置いているな...」
そう彼はポツリと溢した。
「同じ女性同士だからじゃないですか?」
「それも、あると思うし、リーダーだからっていうのもあるけど...」
彼は何か考え込み困った顔をすると、まあいいか。と言った。
「実田さんはタイピングは結構早いよな。俺より早い」
「有難うございます」
「まあ。でも、仕事は早いんだが、ちょっと、詰めが甘いんだよな」
「うっ...」
確かにまだ覚えられていない用語とかあるし。後私は教えられた事を一発で覚えるのが苦手だ。指摘が鋭すぎて納得してしまう...。
「頑張ります...」
「いや、でも用語さえ間違えなかったら凄い人間になると思う」
「...はい」
「でも、正社員にあがるならうちは試験があるから、勉強頑張ってな」
「そうなんですか?わかりました。頑張ります」
「聞きたいことがあったら聞いていいよ。まあ松崎が全部話すると思うけどな」
「はい」
「受かったら何か奢るよ。まあ、でも」
でも、の後、ちょいちょいと誘われて耳を貸してくれと言われたんで私はその通りにした。すると、
「土曜日のデート楽しみにしててくれ」
と耳元で囁かれてなんか気恥ずかしくなってきた。
「あのなんで耳にひっそりと囁くんですか?」
「だって、嫌なんだろう?」
「いや、あの」
「実田さーん」
すると、廊下の方から松崎さんの声が聞こえてきた。そして、彼女は私達が居る部屋の中に入ってきて、あ、咬射主任といらっしゃったんですか。と言われた。
「松崎、実田さんを正社員にあげる話本当か?」
「まだ、わからないです。でも、もしかしたら、って話が出てます」
「成る程な...社長はなんで俺じゃなくて松崎に言ったんだろう」
「さあ?それはわからないです。でも、私の方からの方が言いやすいとおもったんじゃないですか?」
「...そうか...」
すると、咬射主任が怪訝か顔をし聞いた。
「俺は一つ松崎に聞きたい事があったんだ。...松崎は俺の立場を狙ってるのか?」
「何でそんな思うんですか?そんなまさかですよ」
うふふ。と笑いながら彼女は言った。でも、んーでもそうですね。と言うと、
「でも、そうですね。でも 咬射主任に不祥事とかおありだったら面白くて良さそうですよね。今まで真面目で、女性関係がすんともなかったですから。ないんですか?実田さん。忘年会で、咬射主任が送られたじゃないですか?その時なんかお持ち帰りされたとか」
私はその言葉を聞いてひゅっとなる。
「松崎言葉が過ぎるぞ...」
「ごめんなさい。でも、もう退勤しているので。実務上のやり取りで起こった出来事ではありませんし。見逃してください」
「...わかった。実田さんにじゃああやまったら良い」
「実田さん。ごめんなさい」
「いえ...」
「これは、その後のお茶で改めます。咬射主任も、どうします?一緒にいかれます?」
「いや、俺はまだやらなきゃいけないことがあるんだ。...来て欲しいか?」
「いえいえ、女性だけの秘密の会です」
「そうか。いってらっしゃい」
「じゃあ、行きましょうか実田さん」
「はい...」
私は大丈夫かなと、心配になってくる。では。と私は咬射主任に言うと、彼に机の見えない所でつつかれると、彼は自分の携帯をちらつかせた。
すると、『良かったら、後でメッセージで連絡くれ』と、画面にそのように書いてあった。
かなりきついってわけじゃないんだけど私は昼休みの時間休憩室を利用した。
誰も居ないからゆっくり休めた。
「...なんだか気が重い」
仕事している最中も周りの目線が妙に気になる。別に私を見ているわけじゃないと思うけど。ちょっとここでご飯食べれるから食べておこう。
私は食べれないだろうと予測したけれど食べないと働けないから持ってきたご飯を食べた。そして食べ終わってまた暫く休む。
「実田さん」
すると、咬射主任が私の名を呼びやってきた。
「咬射主任...」
「...一人でいた方が良いか?」
「いえ、大丈夫です。あ、隣どうぞ」
彼は私が座っている隣に座った。それで妙に意識してしまい、私は下向いていた。
「あ、あのどうされたんですか?」
「...実田さんが心配で来た」
「え...あ、有難うございます」
「...顔が暗い。大丈夫か?」
「...大丈夫です」
すると、彼は周りを見渡した後、こっそり自分の耳元で囁いた。
「...まさか、失礼だが、もしかして俺の所為とかじゃないのか?」
それに私はうっとなる。あの時の事を遠回しに話したが、私の体調がどうなっているか気になっているのだろう。でも、ちょっと、耳がこそばゆい。
「いや、その具合が悪くなるのはあの時の出来事から一週間後です」
「だが。初期症状で気分が悪くなるって聞いた」
「...調べられているんですね」
「まあ」
「...でも、わからないです」
私達はひそひそ話す。それでも、なんか、恥ずかしくてそして、今後が心配で不安になっての繰り返しだった。
「...すまない。嫌がらせとかじゃないんだ。意識させたいとかそういうわけじゃない。でも、実田さんが気になるから...」
私は無言で首を縦に振って、わかってます。と言った。
「普通にわかってて貰えてうれしいです。でも、みんなの前ではその、」
「わかった。会社じゃ言わない」
「...でも、あの、一緒にいると、変な勘繰りされてしまうかも」
「仲良くなったって勝手に言っておけば良い」
「変な想像されないですかね。社長とか」
「社長は、そんな人間じゃないし、周りの社員もそんな人間じゃないよ...まあ一人心配な奴がいるけど」
「心配な人?」
「実田さんには害はないよ」
...誰だろう?すると、彼は困った表情になる。
「実田さんは、俺のことやはり苦手か?...そうだよな。...自分でも結構、仕事に対して細かく言っていたし」
「え、いや、まあ最初はそうでしたけど、でも嫌いではないですよ。その厳しさの中に、誠実さがあるの知ってますし。只厳しいだけじゃないですから」
「...そうか」
「忘年会の時も、お話してて、楽しかったです」
「......」
「でも、もしや、こんなに気に掛けてくれるなんて、私の事、あはは、なんて」
私は、彼が凄く気に掛けて心配がすごいから、なんだかそれでいたたまれなくなって明るくしようとした。すると、彼は眉間に皺を寄せる。
「...実田さん。この事についてはちゃかさないでくれ」
「...ごめんなさい。でも、長いですが、2、3週間ぐらいにわかると思うので、それまで待ってください」
「...ああ。そうだよな。攻めてる感じがするし。大丈夫。ちゃんと待つよ」
「いえ、気にかけてくれるんだって思って...私は嬉しいです」
「だから、無理しないでな」
咬射主任はそう言った。それに私ははいって返事をした。
...すると、私はひとつ気になる事を聞いてみる。あ、あのって言って咬射主任に耳を貸して貰うとひっそりと聞いてみた。
「もしかして、赤ん坊が欲しい方ですか?咬射主任は」
私は彼が妙に気に掛けるのでそれが気になって聞いてみた。すると、私は自分が聞いた事に、何でこんな事聞いているんだろうと思ってきて、普通に恥ずかしくなってきた。私は嫌だって言ってるのに何で相手には、こんな直接的な事聞いてるの私。
「ご、ごめんなさい。その、家庭にご興味がおありなのかなと思いまして、...その、今の忘れて...」
「...うん」
「えっ!?」
「俺は家庭が欲しいと思っている。子供育ててみたいし」
「...子供お好きなんですか?」
「まあ」
あの厳しく冷酷な彼に意外な一面が。と私は思った。
「...実田さんはどうなんだ」
「あ、え、あのっ!」
「...いや、そもそも、実田さんは、俺の事、どう思っているんだ?」
「ええ!?」
い、いやどう思っているって。別に悪い気はしてないけれど。
「...実田さん、その、」
彼は私の顔を見ながら言う。
「...休みの日に買い物とか行かないか?今週は土曜日出社で、日曜空いてるんだ」
「え...」
「...デートがしたいんだ。」
デ、...彼から直接その言葉を聞くと思わなかった。え?デート?咬射主任と?
「...じゃあ、行き、行きたいです」
「わかった。じゃあ折り入って連絡する。実田さんも何時にいけるか確認してて」
「は、はい」
「...じゃあ、俺は戻るな」
そうして、彼は立ち上がり、ドアから出ようとした。すると、私はもうひとつ聞きたいことがあって彼を呼び止めて聞く。
「あの、私の仕事本当に大丈夫なんですか?」
そう聞くと彼はぴたっと止まる。そして、
「...ああ。大丈夫だ」
「でも、」
「心配しなくて良い」
そう彼が言うと私に向かって笑ってそのまま行った。本当に大丈夫なのかな?
私も暫くまだ居て、大分楽になったからそこから出た。そして、廊下を歩いて元の部屋に戻る。すると、
「実田さん?ちょっと良いですか?」
松崎リーダーが、休憩20分前くらいに廊下で私に話し掛けてきた。 私ははい。と呼んで彼女の側に寄った。
「大丈夫ですか?一昨日の忘年会の時、倒れられたので」
「...すみません。ご迷惑をお掛けしました」
自分が迷惑かけたのに、まだ謝っていなかった。
「後で、社長と社員に謝っておきます」
「いいですよ。そのつもりで言ったんじゃありませんし。私達も悪いところありますよ。本当にごめんなさいね。実田さん。こうして、無事に出社して頂だけて、安心しました。私から社長にも言っておきますよ。社長はここんとこ会社にいらっしゃいませんし」
「はい」
「後、さっき咬射主任とお話しされてましたけど、仲良くなられたんですか?」
「えっ」
松崎リーダーはニコニコしながら話する。私はそれに冷や汗を掻いた。
「二人でドア閉められていて、ちょっと、親密間が高かったような気がしまして」
聞こえてはないだろうけど、私は不安で堪らなくなる。すると、咬射主任が言っていた仲良くなったって言っておけばいいを思いだし私はそれを伝えようとした。
「ええ。昨日の忘年会で、その私が倒れたんでその心配を」
「そうなんですか」
すると、うーん...でもまあいいか。と松崎ゆりかは言った。
「まだ、咬射主任には話していないんですが、いいか。私から言っても」
「?」
「実田さん、正社員に上がりません?」
「え?」
「最近、女性の社員さんが結婚されるらしく、一つ空きができるかもしれなくて、それで彼女をあげてみないか。って話が出ているんですよ。今、 仕事振りが 一番良いの、実田さんですし、咬射主任の元で働けるなら大丈夫と」
正社員。私が?私は、この話を聞いて舞い上がる。
「是非なりたいです。空きがでたらお願いします」
私は嬉しくて、はきはきと言ったら、松崎さんは笑った。
「わかりました。なら、今日、お仕事終わった後、ちょっと喫茶店等でお話しましょう。私から奢りますよ。あ、でも大丈夫ですか?やはり具合が悪いですか?」
「いえ!大丈夫です」
でも、ふと私は一つ不安な事を思った。そして、咬射主任の事がよぎる。あれ、でも私、結構彼の元で働いていた時やり直しとか訂正多かったような。
「あ、あの松崎さん」
「はい?」
「でも、私、咬射主任の元で仕事をしていて、結構指摘が入ってましたので、もしかして、咬射主任に大分カバーされているので、それで社員に上がったんじゃ?」
「今回の事が実田さんの実力ではないと?」
「はい」
「そんなことないですよ。実田さんが仕事して、直して又咬射主任が見てるだけなんで全部実田さんの実力ですよ。本当に咬射主任をクリアしたらもう社員としての実力はあるようなもんですよ」
松崎さんはクスクス笑いながらそう言った。
「 咬射主任が、実田さんって見てて結構負けず嫌いな所ありますから、社員に向いているだろうって言ってましたよ。落ち込みやすいけど立ち直るのが早いから。ちょっとつついたら、それ以上の事をしてくるってだから彼も実田さんを試すような真似してたんだと思います」
「咬射主任が、そんなことを?というより試されていたんですか..私」
「でも、見てて楽しいって言われてましたよ。結構気にされていたんじゃないですか?」
「そ、そうなんですか?」
でも、咬射主任は怒るというより指摘が結構ある感じの人だから、別に気にはならなかったけど。負けず嫌いは合ってるかも...。見てて楽しい...。というかそう思われていたのか。...でも、彼の先程の態度は気になる。しかし、心配を振り撒いて周りに迷惑掛けるのも嫌なんで自分の中で誉め言葉として一旦受け取っておこうと思った。
「わかりました。でもまだ、確認だけだと思いますし、残られるかもしれませんから、とりあえず、まだ咬射主任の元で頑張らせて頂きます」
「はい。咬射主任にわからない所沢山聞いておいてください」
彼女はそう言って、では。また今日の夜に。と何処か部屋と違う方向に言った。
✕✕✕
松崎さんと話すから、私は退社後も会社に残っていた。松崎さんは他の部署の人に用事があるから廊下で待ってて欲しいと言われた。あれだったら寒いので皆さんもういらっしゃらないので、部屋の中にいてもいいと言われる。私は暫く廊下で待っていた。
...ちょっと寒いから部屋の中で待たせてもらおうかな。私はそう思うと、中に入って
みる。すると、そこでは咬射主任が一人で残って仕事をしていた。
まだ、お仕事していたんだ。
...二人の時だったら聞けるかな。でも大丈夫かな今。
「あの、咬射主任、今大丈夫ですか?」
「実田さん?」
咬射主任は、私の事気付くと、大丈夫だよと言われた。どうした?と言われ、私は近づき彼と話をした。すると、私は彼のパソコンに私のやったデータが入ってたのに気付く。...やっぱりやり直してたんだ。
「何故残っているんだ?」
「その松崎さんが残って話があるから、って言われてそれで残っていたんです」
「松崎が話...」
「やっぱり、私のデータやり直されているんですね」
「...今ちょっとだけ見てただけだよ。大丈夫。これは重要な案件じゃない。只今日で終わらせておこうと思ってな」
「......あんなことがあったからって遠慮する必要ないですからね。逆に隠されるのが嫌ですから」
私はそう言うと彼は目を見開く。すると、...そうだよな。俺が悪かったと言った。
「あの、直しても良いですか」
「...ごめんな。残念ながら、時間外労働になるから、それは無理だ。残業代でないし。でも心遣いは嬉しいよ。有り難う」
「そうですよね...」
「...でも、気になるだろうし、松崎が来るまで、じゃあ、一緒見るか?...見るのは大丈夫だろう」
「は、はい」
彼はマウスをコロコロしながらデータを見ていた。
「...どうやってチェックしてるんだろうと気になってました」
「そうか?じゃあ明日それ教えるな」
「...明日も明後日も咬射副社長...」
「そうだよ」
「...」
「.....松崎に代わりたいか」
「いや、そういう意味じゃないです」
暫く私は彼と話しながら言った。
「...うん。でもやっぱりないよ。その、...まあ、実田さん体調悪そうだったから確認してただけなんだ」
「そうですか」
「一安心か?」
「はい。有り難うございます」
私は離れて確認終わった。...そうだよね。あんなに遠慮なく言う咬射主任だもん。
私に隠し事なんてする筈ないか。
「これで仕事終わったよ。でもごめんな。俺の態度も不安にさせる態度だったな」
「いえ。でも、咬射主任はそんな人間じゃないことわかってますから」
「...有り難う」
彼は困ったように笑ってそう言った。
「でも、本当に遠慮だけは辞めてください。それをされると私は悲しくなります」
「...うん。わかった。明日からも遠慮なく言う。それで宜しくな」
「そっちの方が嬉しいです」
すると、彼は辺りを見渡すと、まだ松崎はこないか。と言った。
「...松崎が話って、もしかして正社員の話か?」
「はい。そのようです。知ってましたか?」
「いや、わからなかった。...でも、俺が言いたかったな」
「え」
すると、咬射主任はちょっとむすってしていた。
「え、どうして?」
「...言ったら実田さんがどんな反応するか見たかったから」
...どういう意味で言っているんだろう。それ。単純に上司としてのあれなのか。それとも私個人としての興味なのか。
「...見てどうするんですか。でもまだ分からないらしいので精進します」
「そうか」
「でも松崎リーダーに聞きましたけど、結構負けず嫌いな所があるとか、私の事気に掛けて頂けてたんですね」
「松崎...」
「咬射主任は、結構人の事をよく見ている方なので、そこがとてもいいなと思います。教え方も丁寧ですし」
「...褒めてるのか?」
「はい。...でも、まあ、厳しいんですけど...」
「...最後の一言がなかったらな」
咬射主任は苦笑いしながら言った。実田さんは、意外とはっきり言うよな。と彼は言った。
「...ちょっと、俺の事について何かあるなら今聞きたいな。実田さんから」
彼はそんな事を言ってきた。別に失礼な事でもいい。と彼は言う。...じゃあ、言わせて貰おうかなと私は思った。
「じゃあ、一つ気になる事というか悲しかった出来事が」
「何?」
「その、松崎さんが仰られましたが、パート云々の出来事で、パートに仕事は渡さないというのを実田さんに言ったっていう話なんですけど、その出来事、私、松崎さんが思った以上に傷ついていたんです。私には仕事回さなくなるのかな。パートは厄介者扱いされてしまうのかと」
「...あれだよな。俺が社長に叱られた奴。それは忘年会で言った通りだよ。そうだな。でも、俺の言い方も悪かったけど、あれは実田さんみたいなパートの人と正社員の人とを差別しているんじゃなくて、この仕事はこんな風に回した方が良いのかって実田さん通して自分で見積もってたんだ。...実田さんを差別したり、怒ってるとかじゃなくて只の独り言」
「そうなんですか」
「実田さんが良いなら実田さんにどんどん仕事回すよ」
「あっ...」
咬射主任は今までの冷静さは何処にいったのかわからないぐらいに嬉しそうにしていた。ヤバイ。これ失言だったかも。
「ま、まあ差別されてなくて、安心しましたが。仕事に関しては...程々に...ね?」
「実田さんなら出来るよ」
「え、いや、嬉しい話ですけど。...そこそこでお願いします」
「...わかった」
咬射主任は実田さん面白いなと言って口を押さえながら笑った。...ごめんな。つい。からかいたくなった。と一言添えた。
でも、...咬射主任ってこんな風に笑ったりするんだ。
「...で、でもすみません。図々しかったですね...」
「俺は色々言ってくれた方が嬉しいから良いよ。仕事の事考えるの大事だし。」
「…そ、そうですか。有難うございます」
「...しかし。社長や奥さんは松崎の方が信頼置いているな...」
そう彼はポツリと溢した。
「同じ女性同士だからじゃないですか?」
「それも、あると思うし、リーダーだからっていうのもあるけど...」
彼は何か考え込み困った顔をすると、まあいいか。と言った。
「実田さんはタイピングは結構早いよな。俺より早い」
「有難うございます」
「まあ。でも、仕事は早いんだが、ちょっと、詰めが甘いんだよな」
「うっ...」
確かにまだ覚えられていない用語とかあるし。後私は教えられた事を一発で覚えるのが苦手だ。指摘が鋭すぎて納得してしまう...。
「頑張ります...」
「いや、でも用語さえ間違えなかったら凄い人間になると思う」
「...はい」
「でも、正社員にあがるならうちは試験があるから、勉強頑張ってな」
「そうなんですか?わかりました。頑張ります」
「聞きたいことがあったら聞いていいよ。まあ松崎が全部話すると思うけどな」
「はい」
「受かったら何か奢るよ。まあ、でも」
でも、の後、ちょいちょいと誘われて耳を貸してくれと言われたんで私はその通りにした。すると、
「土曜日のデート楽しみにしててくれ」
と耳元で囁かれてなんか気恥ずかしくなってきた。
「あのなんで耳にひっそりと囁くんですか?」
「だって、嫌なんだろう?」
「いや、あの」
「実田さーん」
すると、廊下の方から松崎さんの声が聞こえてきた。そして、彼女は私達が居る部屋の中に入ってきて、あ、咬射主任といらっしゃったんですか。と言われた。
「松崎、実田さんを正社員にあげる話本当か?」
「まだ、わからないです。でも、もしかしたら、って話が出てます」
「成る程な...社長はなんで俺じゃなくて松崎に言ったんだろう」
「さあ?それはわからないです。でも、私の方からの方が言いやすいとおもったんじゃないですか?」
「...そうか...」
すると、咬射主任が怪訝か顔をし聞いた。
「俺は一つ松崎に聞きたい事があったんだ。...松崎は俺の立場を狙ってるのか?」
「何でそんな思うんですか?そんなまさかですよ」
うふふ。と笑いながら彼女は言った。でも、んーでもそうですね。と言うと、
「でも、そうですね。でも 咬射主任に不祥事とかおありだったら面白くて良さそうですよね。今まで真面目で、女性関係がすんともなかったですから。ないんですか?実田さん。忘年会で、咬射主任が送られたじゃないですか?その時なんかお持ち帰りされたとか」
私はその言葉を聞いてひゅっとなる。
「松崎言葉が過ぎるぞ...」
「ごめんなさい。でも、もう退勤しているので。実務上のやり取りで起こった出来事ではありませんし。見逃してください」
「...わかった。実田さんにじゃああやまったら良い」
「実田さん。ごめんなさい」
「いえ...」
「これは、その後のお茶で改めます。咬射主任も、どうします?一緒にいかれます?」
「いや、俺はまだやらなきゃいけないことがあるんだ。...来て欲しいか?」
「いえいえ、女性だけの秘密の会です」
「そうか。いってらっしゃい」
「じゃあ、行きましょうか実田さん」
「はい...」
私は大丈夫かなと、心配になってくる。では。と私は咬射主任に言うと、彼に机の見えない所でつつかれると、彼は自分の携帯をちらつかせた。
すると、『良かったら、後でメッセージで連絡くれ』と、画面にそのように書いてあった。
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