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3-4.俺はヒロのことを何も知らない(森川拓生/シェフ)
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俺は余りにも長くヒロを待たせた。それも、解っていて待たせた。自分がどれだけ身勝手で残酷だったかに今さら気づいて、今この瞬間にヒロに愛想を尽かされても文句どころか泣き言すら言えないな、としみじみ思った。
だから斉藤くんに、一段落したら北澤に事務所に来るよう伝えて、と頼んだ。休憩室にはヒロがいるから、落ち着いて話せる場所はそこしかない。だけどどう言えばいいのか、俺は椅子には座らずデスクに寄り掛かったまま、何にもトライしてないのに既にエラーが出ているような気分でいた。
北澤を待ちながら。俺たちもう別れよう、と切り出すにしても、そもそも既に別れたも同然の状態で、ヒロがその「別れたも同然」と「別れた」を厳密に区別してくるから俺もそうしなきゃと思ったわけだけど、北澤のほうだってもう俺とは別れたも同然だと思ってるだろうから、え、今さら何言ってんの、という反応だって充分にあり得る。
でも俺はいい加減、覚悟を決めなきゃならない。
俺らがもう別れたも同然だってのは解ってるけど、改めてはっきりさせておきたい、というくらいのことは俺にだって言えるだろう。
その辺りまで考えたところで、北澤がおざなりなノックをして俺が返事をする前にドアを開けて入ってきた。
「北澤、」
言いかけた俺を、北澤はいつもの芝居がかった手つきで制した。
「広瀬には言った?」
「え?」
「ちゃんと告白したのかって」
「ああ。まあ一応」
「まあ一応じゃなくて。双方向の意思疎通はできたわけ?」
「ああ、それは、ちゃんと」
「そりゃ良かった。じゃあ、あんたと俺はもうこれっきりってことで。離婚届にハンコ、今この場で押せるよな?」
「離婚届、って」
「エア離婚届だよ」
なるほど。俺と北澤の関係はそういう喩えに落ち着くわけか。夫婦としては終わっててもまだ離婚は成立してない、と。そう考えればヒロのこだわりについても納得できるわけだ。
北澤は手真似で、架空の離婚届を机の上に広げる仕草までして見せた(パントマイム上手すぎるだろう)。それから適当なところを指さして、俺のはもう押してあるから、後はお前がこっちに押すだけだ、と言った。
だから俺は、解ったよ、と言って、架空のはんこのキャップを外してそこに押す真似をした。馬鹿ばかしかったが、めちゃくちゃ楽だった。
こうして俺たちの間にはエア離婚が成立した。
その離婚届を折りたたんでポケットにしまうまでを丁寧に再現して見せると北澤は、じゃ、これで、と言った。
「事務所で話があるって、この話で合ってたよな?」
一応そう念を押されて俺が頷くと、北澤は俺に向かって親指を立てた。
これで心置きなく斉藤くんに行けると、はっきり言葉で言ってるようなものだった。
「あと皆にシャンパン奢るから、キッチン集合な」
そう言い残して北澤は出て行った。
こいつ今ものすごく嬉しいんだろうな、と、半ば呆れながら俺は思った。
さすがに長い付き合いなんだからもう少し躊躇う感じがあってもいいんじゃないかとは思ったものの、でもそれも俺一人の身勝手な感傷なんだろう。
だって北澤が斉藤くんに行くのとたぶん似た感じで、俺だってこれからヒロと恋愛をすることになるわけだから。まあ、今この時にもヒロが心変わりしていなければ。熱しやすく冷めやすい奴だから、いつ俺に興味を失くしても不思議はない。むしろ今の時点でそうなってないことが奇跡だと思う。
あいつのキスは想像してたよりずっと強引で獣っぽかった。あの時俺が怒らせたせいなのか、もともとそういうキスをする奴なのか。俺はヒロのことを何も知らない。とりわけ、恋愛対象としての広瀬のことは何も。
それをこれから知るんだろうというのは怖さもあったが、結局、好奇心が勝った。それは北澤がスタッフを片端から口説くのと、まったく同じではないものの明らかに共通点のある感情だった。普段こういう話し方をする人間は口説かれたときどう反応するんだろう、こういう誘い方をしてくる相手は断られて(或いは受け入れられて)どういうリアクションをするだろう。そして、こういうキスをする人間はセックスのとき、どんな風なんだろう。
だから、俺に北澤は責められない。俺には理解できるから。
北澤の行動を何で咎めないのかとヒロに言われたとき、俺はその辺のことを素直に認められなかった。なんかふんわり、俺が寛容だから、というような話にしてしまった。でも本当はそういうことじゃなく、単に俺自身が、北澤のそういう好奇心にある程度、共感していたからなのだ。
北澤が出て行った後、俺はしばらく虚脱していた。すぐにでもヒロに知らせたかった、にも関わらず、身体が動かなかった。思いがけない喪失感。いやそんなの理不尽だろう、とっくに別れたも同然で、エア離婚届にエアハンコを押しただけなのに。
途端、目頭がじわっときて、こんなことで涙が出るのか、と思った。それなら泣いてみるのも悪くないかもしれない。
だが、俺が泣いたのはほんの十秒くらいの間だった。
それより今は、ヒロだ。休憩室で俺の煮え切らなさにイライラしてるはずのヒロに、今ちゃんと決着がついたことを報告しに行かないと。
休憩室に行くと、斉藤くんが伸びてたのと同じソファに、まったく同じ体勢で相原くんが伸びていた。眠っている。いつの間にか起きてヒロと俺のキスを凝視している、という斉藤くん事案は避けたかったが、やむを得ない。
ヒロの反応は速やかだった。弾かれたように立ち上がって俺をハグしに来た。何となく俺がヒロに抱きしめられる格好になったが、ヒロの体温は温かく気持ちが良かった。ヒロの鼓動も、俺の鼓動も早かった。なのにそのまま眠ってしまいたいようなとろりとした幸福感が湧き上がってきて、俺は小さく呻いた。
ほら、打ち上げ行こう。
そう言ってヒロの背中を軽く叩こうとすると、ヒロがそのタイミングで急に俺を突き飛ばすようにして身体を離した。
休憩室のドアが開けっ放しで、その向こうに斉藤くんが立っていた。
「あ、すみません、北澤さんに言われて呼びにきました。あの、僕なんで、大丈夫ですよ」
これには俺もヒロも失笑するしかなかった。
それはそうだ。斉藤くんは大丈夫だ、もう知ってるんだから。
相原くんは寝かせておいたほうが、と言ってソファを振り向くと、相原くんは起きていた。しかも、いつから起きていたのか解らない。
斉藤くんの先導で俺とヒロ、相原くんがキッチンに降りて行くと、他の皆はもう集まっていた。一人残らず忙しかったはずなのに、不思議と誰も疲れた顔をしていない。
シェフ、スー・シェフ、お疲れ様です、と言って、倉田さんがグラスを渡してくれる。その後から北澤が、おう、お疲れ、と言ってシャンパンを注ぎに来て、呆れたことに俺に向かってチャラい目配せをしてきた。
「では、乾杯の音頭は? やはり本日のMVPでしょうか」
「MDPでしょ。最も駄目だった人」
倉田さんの進行にヒロが横槍を入れて、北澤を引っぱり出す。何故か波多野さんと鏑木くんから熱心な拍手が起こる。
「えーと、本日は多々ご迷惑をお掛けして、ほんと申し訳ありませんでした。お詫びの印に結構いいやつ開けたんで、これで多少なりとも、今日の疲れを癒して下さい。じゃあ、乾杯」
と、北澤はわりとさっさとまともなことだけ言って、全員がグラスを上げて乾杯した。
「じゃあさ、今日一日でいっちばん印象に残ったこと、皆それぞれ発表して終わらへん?」
波多野さんがそう提案して、それはいいですね、と倉田さんが応じた。
はい、じゃあシェフから。波多野さんがそう言っていきなり俺に振ってきた。
だから斉藤くんに、一段落したら北澤に事務所に来るよう伝えて、と頼んだ。休憩室にはヒロがいるから、落ち着いて話せる場所はそこしかない。だけどどう言えばいいのか、俺は椅子には座らずデスクに寄り掛かったまま、何にもトライしてないのに既にエラーが出ているような気分でいた。
北澤を待ちながら。俺たちもう別れよう、と切り出すにしても、そもそも既に別れたも同然の状態で、ヒロがその「別れたも同然」と「別れた」を厳密に区別してくるから俺もそうしなきゃと思ったわけだけど、北澤のほうだってもう俺とは別れたも同然だと思ってるだろうから、え、今さら何言ってんの、という反応だって充分にあり得る。
でも俺はいい加減、覚悟を決めなきゃならない。
俺らがもう別れたも同然だってのは解ってるけど、改めてはっきりさせておきたい、というくらいのことは俺にだって言えるだろう。
その辺りまで考えたところで、北澤がおざなりなノックをして俺が返事をする前にドアを開けて入ってきた。
「北澤、」
言いかけた俺を、北澤はいつもの芝居がかった手つきで制した。
「広瀬には言った?」
「え?」
「ちゃんと告白したのかって」
「ああ。まあ一応」
「まあ一応じゃなくて。双方向の意思疎通はできたわけ?」
「ああ、それは、ちゃんと」
「そりゃ良かった。じゃあ、あんたと俺はもうこれっきりってことで。離婚届にハンコ、今この場で押せるよな?」
「離婚届、って」
「エア離婚届だよ」
なるほど。俺と北澤の関係はそういう喩えに落ち着くわけか。夫婦としては終わっててもまだ離婚は成立してない、と。そう考えればヒロのこだわりについても納得できるわけだ。
北澤は手真似で、架空の離婚届を机の上に広げる仕草までして見せた(パントマイム上手すぎるだろう)。それから適当なところを指さして、俺のはもう押してあるから、後はお前がこっちに押すだけだ、と言った。
だから俺は、解ったよ、と言って、架空のはんこのキャップを外してそこに押す真似をした。馬鹿ばかしかったが、めちゃくちゃ楽だった。
こうして俺たちの間にはエア離婚が成立した。
その離婚届を折りたたんでポケットにしまうまでを丁寧に再現して見せると北澤は、じゃ、これで、と言った。
「事務所で話があるって、この話で合ってたよな?」
一応そう念を押されて俺が頷くと、北澤は俺に向かって親指を立てた。
これで心置きなく斉藤くんに行けると、はっきり言葉で言ってるようなものだった。
「あと皆にシャンパン奢るから、キッチン集合な」
そう言い残して北澤は出て行った。
こいつ今ものすごく嬉しいんだろうな、と、半ば呆れながら俺は思った。
さすがに長い付き合いなんだからもう少し躊躇う感じがあってもいいんじゃないかとは思ったものの、でもそれも俺一人の身勝手な感傷なんだろう。
だって北澤が斉藤くんに行くのとたぶん似た感じで、俺だってこれからヒロと恋愛をすることになるわけだから。まあ、今この時にもヒロが心変わりしていなければ。熱しやすく冷めやすい奴だから、いつ俺に興味を失くしても不思議はない。むしろ今の時点でそうなってないことが奇跡だと思う。
あいつのキスは想像してたよりずっと強引で獣っぽかった。あの時俺が怒らせたせいなのか、もともとそういうキスをする奴なのか。俺はヒロのことを何も知らない。とりわけ、恋愛対象としての広瀬のことは何も。
それをこれから知るんだろうというのは怖さもあったが、結局、好奇心が勝った。それは北澤がスタッフを片端から口説くのと、まったく同じではないものの明らかに共通点のある感情だった。普段こういう話し方をする人間は口説かれたときどう反応するんだろう、こういう誘い方をしてくる相手は断られて(或いは受け入れられて)どういうリアクションをするだろう。そして、こういうキスをする人間はセックスのとき、どんな風なんだろう。
だから、俺に北澤は責められない。俺には理解できるから。
北澤の行動を何で咎めないのかとヒロに言われたとき、俺はその辺のことを素直に認められなかった。なんかふんわり、俺が寛容だから、というような話にしてしまった。でも本当はそういうことじゃなく、単に俺自身が、北澤のそういう好奇心にある程度、共感していたからなのだ。
北澤が出て行った後、俺はしばらく虚脱していた。すぐにでもヒロに知らせたかった、にも関わらず、身体が動かなかった。思いがけない喪失感。いやそんなの理不尽だろう、とっくに別れたも同然で、エア離婚届にエアハンコを押しただけなのに。
途端、目頭がじわっときて、こんなことで涙が出るのか、と思った。それなら泣いてみるのも悪くないかもしれない。
だが、俺が泣いたのはほんの十秒くらいの間だった。
それより今は、ヒロだ。休憩室で俺の煮え切らなさにイライラしてるはずのヒロに、今ちゃんと決着がついたことを報告しに行かないと。
休憩室に行くと、斉藤くんが伸びてたのと同じソファに、まったく同じ体勢で相原くんが伸びていた。眠っている。いつの間にか起きてヒロと俺のキスを凝視している、という斉藤くん事案は避けたかったが、やむを得ない。
ヒロの反応は速やかだった。弾かれたように立ち上がって俺をハグしに来た。何となく俺がヒロに抱きしめられる格好になったが、ヒロの体温は温かく気持ちが良かった。ヒロの鼓動も、俺の鼓動も早かった。なのにそのまま眠ってしまいたいようなとろりとした幸福感が湧き上がってきて、俺は小さく呻いた。
ほら、打ち上げ行こう。
そう言ってヒロの背中を軽く叩こうとすると、ヒロがそのタイミングで急に俺を突き飛ばすようにして身体を離した。
休憩室のドアが開けっ放しで、その向こうに斉藤くんが立っていた。
「あ、すみません、北澤さんに言われて呼びにきました。あの、僕なんで、大丈夫ですよ」
これには俺もヒロも失笑するしかなかった。
それはそうだ。斉藤くんは大丈夫だ、もう知ってるんだから。
相原くんは寝かせておいたほうが、と言ってソファを振り向くと、相原くんは起きていた。しかも、いつから起きていたのか解らない。
斉藤くんの先導で俺とヒロ、相原くんがキッチンに降りて行くと、他の皆はもう集まっていた。一人残らず忙しかったはずなのに、不思議と誰も疲れた顔をしていない。
シェフ、スー・シェフ、お疲れ様です、と言って、倉田さんがグラスを渡してくれる。その後から北澤が、おう、お疲れ、と言ってシャンパンを注ぎに来て、呆れたことに俺に向かってチャラい目配せをしてきた。
「では、乾杯の音頭は? やはり本日のMVPでしょうか」
「MDPでしょ。最も駄目だった人」
倉田さんの進行にヒロが横槍を入れて、北澤を引っぱり出す。何故か波多野さんと鏑木くんから熱心な拍手が起こる。
「えーと、本日は多々ご迷惑をお掛けして、ほんと申し訳ありませんでした。お詫びの印に結構いいやつ開けたんで、これで多少なりとも、今日の疲れを癒して下さい。じゃあ、乾杯」
と、北澤はわりとさっさとまともなことだけ言って、全員がグラスを上げて乾杯した。
「じゃあさ、今日一日でいっちばん印象に残ったこと、皆それぞれ発表して終わらへん?」
波多野さんがそう提案して、それはいいですね、と倉田さんが応じた。
はい、じゃあシェフから。波多野さんがそう言っていきなり俺に振ってきた。
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