39 / 77
(Bonus Track)
金曜日のおやすみ
しおりを挟む
土日に授業はない。
軽音部は自由参加で、新入生から希望があれば先輩が教えにいく。基本は午後の時間が多い。
そうなると、金曜の夜は融通がきく。
「んーっ」
机に向かって勉強をしていたヒナは、鉛筆から手を離すと大きく伸びをした。
鉛筆の先が丸い。ヒナはシャーペンを使わない。芯が途切れる際に集中力を奪われるのが嫌で、長らく鉛筆を愛用している。
それでも、ひたすら勉強していれば集中力も低下していく。
「……珈琲でも、飲もうかな」
ヒナが言う珈琲はインスタントを指している。カフェテリアに置いてある無料の物。
22時以降、寮横カフェテリアは食事の提供はしていない。表の入り口は閉まっているが、寮からは入ることができる。
部屋を出ると、ドアを開けてすぐにハヤトと出会った。スポーツウェア。外を走ってきたのだろうか。
「よっ! 今夜も走ってんの?」
「おお。……洗濯か?」
「いや、カフェ行こうと思ってる。珈琲」
「……こんな時間に? 危ねぇだろ」
「外じゃなくてカフェテリアだけど? ……そもそもハヤトが言う? 深夜に走ってて怒られたハヤトが?」
「なんでお前が知ってんだよ」
ヒナは階段に向かう。ハヤトは自室に入ることなく歩いてくる。
「ひとに注意しておきながら、ハヤトも来るのか」
「俺は危なくねぇだろ」
「あぁ、『カミヤハヤトに注意!』だもんな。お前が危ない側だもんな」
「おい」
笑い声を響かせて、カフェテリアに入った。
カフェテリアには先客がいた。
「サクラ先生!」
ヒナの呼び声に、カフェテリアの端で座っていたサクラが顔を上げた。広げられていたのは現代文の教科書と資料。珈琲を飲みながら、軽く仕事をしているようす。
ヒナとハヤトに目を合わせて、サクラは微笑んだ。
「今晩は。今夜も勉強かな?」
「はいっ」
「熱心だね。私に何か質問でも?」
「いえ、今日は珈琲を飲もうと思って」
「そうか」
ヒナとサクラの会話に、ハヤトが眉を寄せる。ドリンクコーナーに流れるヒナの耳許に口を寄せて、ひそひそ。
「なんか当たり前みたいに会話してねぇか?」
「あ、うん。金曜の夜は、大抵いるから」
「……先生が?」
「先生っていうか、サクラ先生だけ。他の先生も『カミヤハヤト注意報』でカフェテリア来ないんだろなー」
「………………」
「えっ、怒った? ごめん?」
珈琲にシュガー。甘く出来あがった珈琲を手に、ヒナが振り返る。
ハヤトは困惑に眉を寄せたまま、
「先生によく質問してんのか?」
「そうだな? 会うと『何か質問はあるか』って訊いてくれるから……授業で気になったとことか、ちょっとした相談とか聞いてもらってる」
「……こんな時間に二人きりってどうなんだ?」
「二人きり……? 誰でも来られるし、窓から丸見えだけど?」
「………………」
「それを言ったら、おれたちだって二人きりでカフェテリアに来たよな?」
「そうだけどよ……」
考え込むハヤト。何を戸惑っているのか分からないので、そっとしておく。
ヒナはサクラのテーブルに足を寄せた。
「それって、次の国語の授業ですか?」
「ああ、そうだよ」
「先生も予習するんですね」
「私には経験が足りていないからね」
「どうやって教えようか……って考えるんですか?」
「いや、どう指示するのが適切か考えているよ」
「指示?」
「私は、教育に重要なのは指導者の適切な指示だと思っている。『問い』の『答え』に向けて、生徒が進む道の『しるべ』のようなものかな?」
「あっ、標識ですか?」
「似ているかも知れないね」
「(サクラ先生が標識だったら、みんな気を取られて運転に集中できないだろなぁ……)」
喩えを真面目に想像しつつ、ハヤトを振り返る。まだ考える顔をしている。
サクラもヒナの視線を追った。
「狼谷さんも勉強かな?」
「……いや、俺は走ってました」
「元気だね。君は運動部には興味がないのか?」
「あんまり。……思いきりやれないので」
ヒナは不思議そうな顔をする。
「思いっきりやれない?」
「球技はどれも繊細じゃねぇか?」
「んん? 分かんないぞ、その感覚」
「狙ってやる感じがストレスだな。1年は球拾いが多いのも怠い」
「陸上やれば?」
「桜統に陸上は無ぇよ」
「あ、そっか」
「つぅか、もういいだろ。戻ろうぜ」
ハヤトが足の先を寮に向ける。
ヒナはサクラに頭を下げた。
「失礼しまーす」
「ああ、また月曜に」
「はい。おやすみなさい」
「おやすみ」
ヒナと別れるサクラを、ハヤトは目の端で振り返る。サクラの笑う瞳と、目が合う。
(あんたは知ってるくせに)
ハヤトの鋭い目には、非難の色が宿っている。
サクラは微笑むだけだった。
「——狼谷さんも、おやすみ」
聞こえないふりをして、ハヤトはカフェテリアを後にした。
「おーい、ハヤト。お前、ちょっと感じ悪いぞ。サクラ先生に嫌われるぞ」
「なんで好かれなきゃいけねぇんだよ」
「好かれたほうがいいだろ。なんでも教えてくれるし」
階段を上がっていく。2階の住人はヒナとハヤトの二人だけ。二人きり。
「……なぁ、」
ハヤトはドアに手を掛けたが、引き開けることなくヒナに目を投げた。
呼ばれたヒナも自室のドアに差し掛かっていた。
「ん?」
「お前に訊きてぇことがあるんだけど……」
「なに?」
「………………」
「………………」
「………………」
「…………いやっ、なんだよ!」
長い沈黙に、ヒナが突っこむ。
ふわりと目を泳がせたハヤトは、溜息をこぼした。
「なんでもねぇ……」
「えぇ? そういう中途半端、すごい気になる……」
「……あんま遅い時間に出歩くなよって、注意しようと思っただけだ」
「自分のこと棚にあげて……?」
「そう言うと思ってやめた」
「言ってるけどな」
ドアを開けたハヤトは、いつもの低い声でヒナへと、
「じゃあな」
「おー、おやすみー」
「……おやすみ」
別れて、ヒナも部屋へと入った。
机に向かい、適温になった珈琲に口をつける。
(……あれ? ハヤトのやつ、何も飲んでなかったな?)
てっきり飲み物を求めて共にカフェテリアまで来たのかと思ったが、ハヤトは何もせずに自室へと戻っていた。
(ひょっとして……心配して、ついて来てくれた?)
——こんな時間に? 危ねぇだろ。
ハヤトの言葉を思い出す。
(おれが他の寮生にイジメられるとでも思ってんのかな……琉夏の怪我のこと、だいぶ気にしてるんだな……)
ハヤトの心情を推し量る。
(口うるさいやつって思ってたけど……感謝して、おれも態度を改めよう……ほんのちょっと)
ヒナの推量は少しばかりズレている。
金曜の夜は、こうして穏やかに更けていく。
軽音部は自由参加で、新入生から希望があれば先輩が教えにいく。基本は午後の時間が多い。
そうなると、金曜の夜は融通がきく。
「んーっ」
机に向かって勉強をしていたヒナは、鉛筆から手を離すと大きく伸びをした。
鉛筆の先が丸い。ヒナはシャーペンを使わない。芯が途切れる際に集中力を奪われるのが嫌で、長らく鉛筆を愛用している。
それでも、ひたすら勉強していれば集中力も低下していく。
「……珈琲でも、飲もうかな」
ヒナが言う珈琲はインスタントを指している。カフェテリアに置いてある無料の物。
22時以降、寮横カフェテリアは食事の提供はしていない。表の入り口は閉まっているが、寮からは入ることができる。
部屋を出ると、ドアを開けてすぐにハヤトと出会った。スポーツウェア。外を走ってきたのだろうか。
「よっ! 今夜も走ってんの?」
「おお。……洗濯か?」
「いや、カフェ行こうと思ってる。珈琲」
「……こんな時間に? 危ねぇだろ」
「外じゃなくてカフェテリアだけど? ……そもそもハヤトが言う? 深夜に走ってて怒られたハヤトが?」
「なんでお前が知ってんだよ」
ヒナは階段に向かう。ハヤトは自室に入ることなく歩いてくる。
「ひとに注意しておきながら、ハヤトも来るのか」
「俺は危なくねぇだろ」
「あぁ、『カミヤハヤトに注意!』だもんな。お前が危ない側だもんな」
「おい」
笑い声を響かせて、カフェテリアに入った。
カフェテリアには先客がいた。
「サクラ先生!」
ヒナの呼び声に、カフェテリアの端で座っていたサクラが顔を上げた。広げられていたのは現代文の教科書と資料。珈琲を飲みながら、軽く仕事をしているようす。
ヒナとハヤトに目を合わせて、サクラは微笑んだ。
「今晩は。今夜も勉強かな?」
「はいっ」
「熱心だね。私に何か質問でも?」
「いえ、今日は珈琲を飲もうと思って」
「そうか」
ヒナとサクラの会話に、ハヤトが眉を寄せる。ドリンクコーナーに流れるヒナの耳許に口を寄せて、ひそひそ。
「なんか当たり前みたいに会話してねぇか?」
「あ、うん。金曜の夜は、大抵いるから」
「……先生が?」
「先生っていうか、サクラ先生だけ。他の先生も『カミヤハヤト注意報』でカフェテリア来ないんだろなー」
「………………」
「えっ、怒った? ごめん?」
珈琲にシュガー。甘く出来あがった珈琲を手に、ヒナが振り返る。
ハヤトは困惑に眉を寄せたまま、
「先生によく質問してんのか?」
「そうだな? 会うと『何か質問はあるか』って訊いてくれるから……授業で気になったとことか、ちょっとした相談とか聞いてもらってる」
「……こんな時間に二人きりってどうなんだ?」
「二人きり……? 誰でも来られるし、窓から丸見えだけど?」
「………………」
「それを言ったら、おれたちだって二人きりでカフェテリアに来たよな?」
「そうだけどよ……」
考え込むハヤト。何を戸惑っているのか分からないので、そっとしておく。
ヒナはサクラのテーブルに足を寄せた。
「それって、次の国語の授業ですか?」
「ああ、そうだよ」
「先生も予習するんですね」
「私には経験が足りていないからね」
「どうやって教えようか……って考えるんですか?」
「いや、どう指示するのが適切か考えているよ」
「指示?」
「私は、教育に重要なのは指導者の適切な指示だと思っている。『問い』の『答え』に向けて、生徒が進む道の『しるべ』のようなものかな?」
「あっ、標識ですか?」
「似ているかも知れないね」
「(サクラ先生が標識だったら、みんな気を取られて運転に集中できないだろなぁ……)」
喩えを真面目に想像しつつ、ハヤトを振り返る。まだ考える顔をしている。
サクラもヒナの視線を追った。
「狼谷さんも勉強かな?」
「……いや、俺は走ってました」
「元気だね。君は運動部には興味がないのか?」
「あんまり。……思いきりやれないので」
ヒナは不思議そうな顔をする。
「思いっきりやれない?」
「球技はどれも繊細じゃねぇか?」
「んん? 分かんないぞ、その感覚」
「狙ってやる感じがストレスだな。1年は球拾いが多いのも怠い」
「陸上やれば?」
「桜統に陸上は無ぇよ」
「あ、そっか」
「つぅか、もういいだろ。戻ろうぜ」
ハヤトが足の先を寮に向ける。
ヒナはサクラに頭を下げた。
「失礼しまーす」
「ああ、また月曜に」
「はい。おやすみなさい」
「おやすみ」
ヒナと別れるサクラを、ハヤトは目の端で振り返る。サクラの笑う瞳と、目が合う。
(あんたは知ってるくせに)
ハヤトの鋭い目には、非難の色が宿っている。
サクラは微笑むだけだった。
「——狼谷さんも、おやすみ」
聞こえないふりをして、ハヤトはカフェテリアを後にした。
「おーい、ハヤト。お前、ちょっと感じ悪いぞ。サクラ先生に嫌われるぞ」
「なんで好かれなきゃいけねぇんだよ」
「好かれたほうがいいだろ。なんでも教えてくれるし」
階段を上がっていく。2階の住人はヒナとハヤトの二人だけ。二人きり。
「……なぁ、」
ハヤトはドアに手を掛けたが、引き開けることなくヒナに目を投げた。
呼ばれたヒナも自室のドアに差し掛かっていた。
「ん?」
「お前に訊きてぇことがあるんだけど……」
「なに?」
「………………」
「………………」
「………………」
「…………いやっ、なんだよ!」
長い沈黙に、ヒナが突っこむ。
ふわりと目を泳がせたハヤトは、溜息をこぼした。
「なんでもねぇ……」
「えぇ? そういう中途半端、すごい気になる……」
「……あんま遅い時間に出歩くなよって、注意しようと思っただけだ」
「自分のこと棚にあげて……?」
「そう言うと思ってやめた」
「言ってるけどな」
ドアを開けたハヤトは、いつもの低い声でヒナへと、
「じゃあな」
「おー、おやすみー」
「……おやすみ」
別れて、ヒナも部屋へと入った。
机に向かい、適温になった珈琲に口をつける。
(……あれ? ハヤトのやつ、何も飲んでなかったな?)
てっきり飲み物を求めて共にカフェテリアまで来たのかと思ったが、ハヤトは何もせずに自室へと戻っていた。
(ひょっとして……心配して、ついて来てくれた?)
——こんな時間に? 危ねぇだろ。
ハヤトの言葉を思い出す。
(おれが他の寮生にイジメられるとでも思ってんのかな……琉夏の怪我のこと、だいぶ気にしてるんだな……)
ハヤトの心情を推し量る。
(口うるさいやつって思ってたけど……感謝して、おれも態度を改めよう……ほんのちょっと)
ヒナの推量は少しばかりズレている。
金曜の夜は、こうして穏やかに更けていく。
100
お気に入りに追加
40
あなたにおすすめの小説
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
病気になって芸能界から消えたアイドル。退院し、復学先の高校には昔の仕事仲間が居たけれど、彼女は俺だと気付かない
月島日向
ライト文芸
俺、日生遼、本名、竹中祐は2年前に病に倒れた。
人気絶頂だった『Cherry’s』のリーダーをやめた。
2年間の闘病生活に一区切りし、久しぶりに高校に通うことになった。けど、誰も俺の事を元アイドルだとは思わない。薬で細くなった手足。そんな細身の体にアンバランスなムーンフェイス(薬の副作用で顔だけが大きくなる事)
。
誰も俺に気付いてはくれない。そう。
2年間、連絡をくれ続け、俺が無視してきた彼女さえも。
もう、全部どうでもよく感じた。
はじまりはいつもラブオール
フジノシキ
キャラ文芸
ごく平凡な卓球少女だった鈴原柚乃は、ある日カットマンという珍しい守備的な戦術の美しさに魅せられる。
高校で運命的な再会を果たした柚乃は、仲間と共に休部状態だった卓球部を復活させる。
ライバルとの出会いや高校での試合を通じ、柚乃はあの日魅せられた卓球を目指していく。
主人公たちの高校部活動青春ものです。
日常パートは人物たちの掛け合いを中心に、
卓球パートは卓球初心者の方にわかりやすく、経験者の方には戦術などを楽しんでいただけるようにしています。
pixivにも投稿しています。
喰って、殴って、世界を平らげる!――世界を喰らうケンゴ・アラマキ――
カンジョウ
キャラ文芸
荒巻健吾は、ただ強いだけではなく、相手の特徴を逆手に取り、観客を笑わせながら戦う“異色の格闘家”。世界的な格闘界を舞台に、彼は奇抜な個性を持つ選手たちと対峙し、その度に圧倒的な強さと軽妙な一言で観客を熱狂させていく。
やがて、世界最大級の総合格闘大会を舞台に頭角を現した荒巻は、国内外から注目を浴び、メジャー団体の王者として名声を得る。だが、彼はそこで満足しない。多種多様な競技へ進出し、国際的なタイトルやオリンピックへの挑戦を見据え、新たな舞台へと足を踏み出してゆく。
笑いと強さを兼ね備えた“世界を喰らう”男が、強豪たちがひしめく世界でいかに戦い、その名を世界中に轟かせていくのか――その物語は、ひとつの舞台を越えて、さらに広がり続ける。
鬼様に生贄として捧げられたはずが、なぜか溺愛花嫁生活を送っています!?
小達出みかん
キャラ文芸
両親を亡くし、叔父一家に冷遇されていた澪子は、ある日鬼に生贄として差し出される。
だが鬼は、澪子に手を出さないばかりか、壊れ物を扱うように大事に接する。美味しいごはんに贅沢な衣装、そして蕩けるような閨事…。真意の分からぬ彼からの溺愛に澪子は困惑するが、それもそのはず、鬼は澪子の命を助けるために、何度もこの時空を繰り返していた――。
『あなたに生きていてほしい、私の愛しい妻よ』
繰り返される『やりなおし』の中で、鬼は澪子を救えるのか?
◇程度にかかわらず、濡れ場と判断したシーンはサブタイトルに※がついています
◇後半からヒーロー視点に切り替わって溺愛のネタバレがはじまります
静かに過ごしたい冬馬君が学園のマドンナに好かれてしまった件について
おとら@ 書籍発売中
青春
この物語は、とある理由から目立ちたくないぼっちの少年の成長物語である
そんなある日、少年は不良に絡まれている女子を助けてしまったが……。
なんと、彼女は学園のマドンナだった……!
こうして平穏に過ごしたい少年の生活は一変することになる。
彼女を避けていたが、度々遭遇してしまう。
そんな中、少年は次第に彼女に惹かれていく……。
そして助けられた少女もまた……。
二人の青春、そして成長物語をご覧ください。
※中盤から甘々にご注意を。
※性描写ありは保険です。
他サイトにも掲載しております。
佐世保黒猫アンダーグラウンド―人外ジャズ喫茶でバイト始めました―
御結頂戴
キャラ文芸
高校一年生のカズキは、ある日突然現れた“黒い虎のような猫”ハヤキに連れられて
長崎の佐世保にかつて存在した、駅前地下商店街を模倣した異空間
【佐世保地下異界商店街】へと迷い込んでしまった。
――神・妖怪・人外が交流や買い物を行ない、浮世の肩身の狭さを忘れ楽しむ街。
そんな場所で、カズキは元の世界に戻るために、種族不明の店主が営むジャズ喫茶
(もちろんお客は人外のみ)でバイトをする事になり、様々な騒動に巻き込まれる事に。
かつての時代に囚われた世界で、かつて存在したもの達が生きる。そんな物語。
--------------
主人公:和祁(カズキ)。高校一年生。なんか人外に好かれる。
相棒 :速来(ハヤキ)。長毛種で白い虎模様の黒猫。人型は浅黒い肌に金髪のイケメン。
店主 :丈牙(ジョウガ)。人外ジャズ喫茶の店主。人当たりが良いが中身は腹黒い。
※字数少な目で、更新時は一日に数回更新の時もアリ。
1月からは更新のんびりになります。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる