5 / 36
4.あんたにはここがお似合いよ
しおりを挟む
メイド長のヘザーさんに呼ばれて控室に集まる。部屋に行ってみるとヘザーさんの隣に整った顔付きの可愛らしい少女が立っていて、呼ばれた理由がすぐに分かった。新しいオモチャが班に加わるんだわ!
私とローナは王宮のメイドになって五年。十五でこの仕事に就いたので今年で二十歳だ。二人とも下級貴族の出で、地方領主の娘。王都の貴族となんとか繋がりが欲しい父の命令でここのメイドになった。あわよくば上位の貴族との結婚を……とでも考えていたんだろうけど、同じ貴族であっても王宮の上位貴族とメイドが恋に落ちるなんてことはほとんどない。中にはそんな子もいる様だけど、それは本当に運がいい子ね。少なくとも私たちにそんなチャンスは巡ってきてないし、今後もきっと巡ってこないから。
メイドの仕事は多岐に渡っているけれど、覚えてしまえば難なくこなせるもの。面倒なことは後輩にやらせればいいし、いつしか私たちは後輩を苛める楽しさを覚えてしまった。入ってきた若い子たちは、まず先輩である私たちに付いて仕事を覚える様に言われる。そんな彼女たちに『ちょっと』面倒な仕事を押し付けてやれば、大体の子は音を上げて辞めていくんだから。王宮には多くのメイドが班で行動しているけれど、どこの班もやっていることは一緒。普段の代わり映えしない作業に皆辟易していて、刺激を求めているのよ。さあ、今回の子は何日持つかしら?
「ニッキー、ローナ。こちらマリオンさん。今日からこの班に入るから、面倒見てあげてちょうだい」
「はい、ヘザーさん」
たっぷり面倒見てあげるわ。マリオンと名乗ったその子はニコニコしているけれど、普通の子っぽい。それにしても何なの、そのデカい荷物は。大方田舎から出てきて住む場所欲しさにメイドに応募したんでしょうけど、あなたはいつまでここにいられるかしらね。ローナの方を見ると同じ様なことを考えているのか、ニヤと笑っていた。やっぱりあなたとは気が合うわね!
「制服は渡してあるから、まずは部屋へ案内してあげてちょうだい。しばらくはあなたたちが作業を振り分けてあげて」
「承知しました」
ヘザーさんは多くの班を統括するメイド長。多分私たちが新入りを苛めていることも知っているのだろうけど、口出ししたりしない。私たちは言われた通り仕事を割り振っているだけだし、新入りの根性がないのが悪いんだから。新入りの定着率が悪いながらも王宮内の仕事が何とか回っているのは、彼女の采配によるものなんだろうけど。
「じゃあ、行きましょうか。付いてきて」
「はい!」
彼女は相変わらずニコニコしながら私たちに付いてきた。本当は王宮の敷地内にメイド用の寮があってそこに部屋が割り当てられているんだけど、残念ながらあなたの部屋は私たちの物置になっているの。だから新入りのあなたにはとっておきの、代わりの部屋へ案内してあげる。
控室を出て外へ。そのまま王宮の裏手に広がる林の中へと入り、城壁近くまで歩く。そこには少し開けた場所があって一件の小さな家が建っていた。どこかの物好きな貴族だか役人だかが王宮の許可をもらって建てたものらしいけど、持ち主は出張が多いのかほとんど不在。その間の維持管理は私たちの仕事になるんだから、まったく迷惑な話よ。住んでもいいと言われているけどまっぴら御免だわ。本当は週に何回か掃除すればいいだけなんだけど、最近は新入りを住まわせている。今まで最長で一週間ぐらい持ったかしら?
「ここよ」
「一軒家ですね」
「寮の部屋はイッパイだから、新入りはここで我慢しなさい。掃除さえしてくれれば中は自由に使っていいし、食事は寮の食堂を使いなさい」
「はい。あの、買い物をしたいのですが、王宮の外には勝手に出てもいいのでしょうか?」
「仕事時間以外は問題ないわよ。仕事は明日からでいいから、買いたい物があるなら行ってくるといいわ」
「有り難うござます」
随分余裕ね。まあいいわ、その内ここで暮らすことがどれほど大変か分かるはずだから。寮の食堂は各部屋に設置してある札がないと食事が提供されないのよ。つまり、あんたが行っても食事は出て来ないわ。それにこの家に風呂はあっても薪がない。薪用に積んである木を自分で割らなければならないの。薪がなければ料理もできないしね。今までここに押し込んだ新人は大体初日で私たちに泣き付いてきて、それ以降は私たちの言いなりよ。フフフ、明日が楽しみね。
翌朝、メイドたちの控室に行ってみると、新人は既に来ていて部屋の掃除をしていた。昨日から特に変わった様子もないし、私を見付けて『おはようございます』と軽く挨拶しただけで掃除を続けている。あれ? それだけ? 食事とかお風呂とか……不満を言ったり音を上げたりしないの?
「マ、マリオン、昨日は良く眠れたかしら?」
「はい、お陰様で」
「食事はどうしたの?」
「材料を買ってきて料理しましたけど。王都は食材も高いのですね。ビックリしちゃいました」
「りょ、寮の食堂には行かなかったの?」
「寮の場所をお聞きするのを忘れていたので……あ、でも先ほどメイド長にお聞きしたら、部屋の札がないと食べられないそうなので、私はどの道食堂は利用できなかったですね」
「……」
しまった、メイド長にこの新人を寮に入れなかったことがバレてしまった……まあいいわ。メイド長は寮ではなく王宮内に部屋をもらっているわけだし、寮のことには口出ししないでしょう。
「それで、私は何をすればいいでしょうか?」
「そ、そうね。付いてらっしゃい」
何か調子狂う……この子はちょっと手強いかも知れないわね。でもこのままでは悔しいから、今日は沢山仕事させてあげるわ。私たちメイドの仕事は掃除中心。中には王族や貴族に付いてお世話する係のメイドもいるけれど、それはごくごく一部よ。しかもそういうメイドは代々主人に仕えていたり、もしくは結構いい家の出だったりする。私たちみたいな下級貴族出身のメイドは、掃除や雑用をするために王宮で雇われているんだから。
「この部屋に掃除用具が置いてあるわ。掃除するときはまずここに寄って必要な物を持っていくの。そしてあなたの仕事はこれよ」
大きな空の樽。ここに水をイッパイ入れておいてバケツに移し替えて持っていったり、汚れた物を洗うのに使ったりする。隣の控室で飲み水やちょっとした料理に使うのは別の樽なので、合計三つに水を入れる必要があるわ。外にある井戸で小さなバケツに水を汲んでここまで運ぶから、本当は一つを満たんにするのに数人で五、六回往復する必要があるんだけど、今日は特別にあなた一人にやらせてあげるわ! 今は全部が空になっているから、どれだけ時間がかかるか楽しみね。
「この三つの樽に水をイッパイ入れてちょうだい。井戸はそこの勝手口から外に出てすぐの所にあるから」
「分かりました」
随分すんなり受け入れたわね……そう思って見ていると、いきなり一つの樽をヒョイッと持ち上げたマリオン。そのまま外に出ていこうとする。
「ちょ、な、何するつもり!?」
「え? 水を入れるんですよね?」
「そ、そうだけど、そこに水を入れたら持ち上がらないでしょ!」
「大丈夫ですよ」
ニコッと笑うと外へ行ってしまう。唖然としてしばらく彼女が出ていった扉を見つめていると、特に重そうな様子もなく樽を抱えて戻ってきた。それを床に下ろすとズゥーンと重そうな音がした後にチャプチャプと水面が揺れる音。彼女がそれを三回繰り返すのに三十分とかからなかった。
「ふぅ。終わりました、ニッキーさん!」
「お、お疲れ様」
思わず『お疲れ様』とか言ってしまったじゃない。一体この子はどうなってるの!? その後、今度こそは弱音を吐くだろうと思ってキツい仕事や高所での仕事を次々に押し付けたけれど、どれも涼しい顔で、しかもあっという間にやってのけてしまったマリオン。私とローナで三日ぐらいかけてやっていた仕事が、午後の結構早い時間に終わってしまっていた。控室に戻るとその辺にあった材料でクッキーなど焼いて、戻ってきた他のメイドたちに振る舞っている。メイド長にまでクッキーとお茶を勧めて、あのヘザーさんが微笑んでいた。
「マリオン、仕事の方はどうですか?」
「はい。ニッキーさんとローナさんに色々と教えて頂いて、なんとかやっていけそうです」
「そう。それは良かったわ。ニッキーもローナもご苦労様でした。これからも彼女の指導をよろしくお願いしますね」
「は、はい……」
なんだろう、この敗北感は。私たちの様子を王宮内で見かけたらしい他のメイドには、『諦めなよ。ありゃ無理だわ』と声をかけられる始末。まったく、とんでもない新人を押し付けられてしまったものだわ。
私とローナは王宮のメイドになって五年。十五でこの仕事に就いたので今年で二十歳だ。二人とも下級貴族の出で、地方領主の娘。王都の貴族となんとか繋がりが欲しい父の命令でここのメイドになった。あわよくば上位の貴族との結婚を……とでも考えていたんだろうけど、同じ貴族であっても王宮の上位貴族とメイドが恋に落ちるなんてことはほとんどない。中にはそんな子もいる様だけど、それは本当に運がいい子ね。少なくとも私たちにそんなチャンスは巡ってきてないし、今後もきっと巡ってこないから。
メイドの仕事は多岐に渡っているけれど、覚えてしまえば難なくこなせるもの。面倒なことは後輩にやらせればいいし、いつしか私たちは後輩を苛める楽しさを覚えてしまった。入ってきた若い子たちは、まず先輩である私たちに付いて仕事を覚える様に言われる。そんな彼女たちに『ちょっと』面倒な仕事を押し付けてやれば、大体の子は音を上げて辞めていくんだから。王宮には多くのメイドが班で行動しているけれど、どこの班もやっていることは一緒。普段の代わり映えしない作業に皆辟易していて、刺激を求めているのよ。さあ、今回の子は何日持つかしら?
「ニッキー、ローナ。こちらマリオンさん。今日からこの班に入るから、面倒見てあげてちょうだい」
「はい、ヘザーさん」
たっぷり面倒見てあげるわ。マリオンと名乗ったその子はニコニコしているけれど、普通の子っぽい。それにしても何なの、そのデカい荷物は。大方田舎から出てきて住む場所欲しさにメイドに応募したんでしょうけど、あなたはいつまでここにいられるかしらね。ローナの方を見ると同じ様なことを考えているのか、ニヤと笑っていた。やっぱりあなたとは気が合うわね!
「制服は渡してあるから、まずは部屋へ案内してあげてちょうだい。しばらくはあなたたちが作業を振り分けてあげて」
「承知しました」
ヘザーさんは多くの班を統括するメイド長。多分私たちが新入りを苛めていることも知っているのだろうけど、口出ししたりしない。私たちは言われた通り仕事を割り振っているだけだし、新入りの根性がないのが悪いんだから。新入りの定着率が悪いながらも王宮内の仕事が何とか回っているのは、彼女の采配によるものなんだろうけど。
「じゃあ、行きましょうか。付いてきて」
「はい!」
彼女は相変わらずニコニコしながら私たちに付いてきた。本当は王宮の敷地内にメイド用の寮があってそこに部屋が割り当てられているんだけど、残念ながらあなたの部屋は私たちの物置になっているの。だから新入りのあなたにはとっておきの、代わりの部屋へ案内してあげる。
控室を出て外へ。そのまま王宮の裏手に広がる林の中へと入り、城壁近くまで歩く。そこには少し開けた場所があって一件の小さな家が建っていた。どこかの物好きな貴族だか役人だかが王宮の許可をもらって建てたものらしいけど、持ち主は出張が多いのかほとんど不在。その間の維持管理は私たちの仕事になるんだから、まったく迷惑な話よ。住んでもいいと言われているけどまっぴら御免だわ。本当は週に何回か掃除すればいいだけなんだけど、最近は新入りを住まわせている。今まで最長で一週間ぐらい持ったかしら?
「ここよ」
「一軒家ですね」
「寮の部屋はイッパイだから、新入りはここで我慢しなさい。掃除さえしてくれれば中は自由に使っていいし、食事は寮の食堂を使いなさい」
「はい。あの、買い物をしたいのですが、王宮の外には勝手に出てもいいのでしょうか?」
「仕事時間以外は問題ないわよ。仕事は明日からでいいから、買いたい物があるなら行ってくるといいわ」
「有り難うござます」
随分余裕ね。まあいいわ、その内ここで暮らすことがどれほど大変か分かるはずだから。寮の食堂は各部屋に設置してある札がないと食事が提供されないのよ。つまり、あんたが行っても食事は出て来ないわ。それにこの家に風呂はあっても薪がない。薪用に積んである木を自分で割らなければならないの。薪がなければ料理もできないしね。今までここに押し込んだ新人は大体初日で私たちに泣き付いてきて、それ以降は私たちの言いなりよ。フフフ、明日が楽しみね。
翌朝、メイドたちの控室に行ってみると、新人は既に来ていて部屋の掃除をしていた。昨日から特に変わった様子もないし、私を見付けて『おはようございます』と軽く挨拶しただけで掃除を続けている。あれ? それだけ? 食事とかお風呂とか……不満を言ったり音を上げたりしないの?
「マ、マリオン、昨日は良く眠れたかしら?」
「はい、お陰様で」
「食事はどうしたの?」
「材料を買ってきて料理しましたけど。王都は食材も高いのですね。ビックリしちゃいました」
「りょ、寮の食堂には行かなかったの?」
「寮の場所をお聞きするのを忘れていたので……あ、でも先ほどメイド長にお聞きしたら、部屋の札がないと食べられないそうなので、私はどの道食堂は利用できなかったですね」
「……」
しまった、メイド長にこの新人を寮に入れなかったことがバレてしまった……まあいいわ。メイド長は寮ではなく王宮内に部屋をもらっているわけだし、寮のことには口出ししないでしょう。
「それで、私は何をすればいいでしょうか?」
「そ、そうね。付いてらっしゃい」
何か調子狂う……この子はちょっと手強いかも知れないわね。でもこのままでは悔しいから、今日は沢山仕事させてあげるわ。私たちメイドの仕事は掃除中心。中には王族や貴族に付いてお世話する係のメイドもいるけれど、それはごくごく一部よ。しかもそういうメイドは代々主人に仕えていたり、もしくは結構いい家の出だったりする。私たちみたいな下級貴族出身のメイドは、掃除や雑用をするために王宮で雇われているんだから。
「この部屋に掃除用具が置いてあるわ。掃除するときはまずここに寄って必要な物を持っていくの。そしてあなたの仕事はこれよ」
大きな空の樽。ここに水をイッパイ入れておいてバケツに移し替えて持っていったり、汚れた物を洗うのに使ったりする。隣の控室で飲み水やちょっとした料理に使うのは別の樽なので、合計三つに水を入れる必要があるわ。外にある井戸で小さなバケツに水を汲んでここまで運ぶから、本当は一つを満たんにするのに数人で五、六回往復する必要があるんだけど、今日は特別にあなた一人にやらせてあげるわ! 今は全部が空になっているから、どれだけ時間がかかるか楽しみね。
「この三つの樽に水をイッパイ入れてちょうだい。井戸はそこの勝手口から外に出てすぐの所にあるから」
「分かりました」
随分すんなり受け入れたわね……そう思って見ていると、いきなり一つの樽をヒョイッと持ち上げたマリオン。そのまま外に出ていこうとする。
「ちょ、な、何するつもり!?」
「え? 水を入れるんですよね?」
「そ、そうだけど、そこに水を入れたら持ち上がらないでしょ!」
「大丈夫ですよ」
ニコッと笑うと外へ行ってしまう。唖然としてしばらく彼女が出ていった扉を見つめていると、特に重そうな様子もなく樽を抱えて戻ってきた。それを床に下ろすとズゥーンと重そうな音がした後にチャプチャプと水面が揺れる音。彼女がそれを三回繰り返すのに三十分とかからなかった。
「ふぅ。終わりました、ニッキーさん!」
「お、お疲れ様」
思わず『お疲れ様』とか言ってしまったじゃない。一体この子はどうなってるの!? その後、今度こそは弱音を吐くだろうと思ってキツい仕事や高所での仕事を次々に押し付けたけれど、どれも涼しい顔で、しかもあっという間にやってのけてしまったマリオン。私とローナで三日ぐらいかけてやっていた仕事が、午後の結構早い時間に終わってしまっていた。控室に戻るとその辺にあった材料でクッキーなど焼いて、戻ってきた他のメイドたちに振る舞っている。メイド長にまでクッキーとお茶を勧めて、あのヘザーさんが微笑んでいた。
「マリオン、仕事の方はどうですか?」
「はい。ニッキーさんとローナさんに色々と教えて頂いて、なんとかやっていけそうです」
「そう。それは良かったわ。ニッキーもローナもご苦労様でした。これからも彼女の指導をよろしくお願いしますね」
「は、はい……」
なんだろう、この敗北感は。私たちの様子を王宮内で見かけたらしい他のメイドには、『諦めなよ。ありゃ無理だわ』と声をかけられる始末。まったく、とんでもない新人を押し付けられてしまったものだわ。
0
お気に入りに追加
32
あなたにおすすめの小説
身代わりの公爵家の花嫁は翌日から溺愛される。~初日を挽回し、溺愛させてくれ!~
湯川仁美
恋愛
姉の身代わりに公爵夫人になった。
「貴様と寝食を共にする気はない!俺に呼ばれるまでは、俺の前に姿を見せるな。声を聞かせるな」
夫と初対面の日、家族から男癖の悪い醜悪女と流され。
公爵である夫とから啖呵を切られたが。
翌日には誤解だと気づいた公爵は花嫁に好意を持ち、挽回活動を開始。
地獄の番人こと閻魔大王(善悪を判断する審判)と異名をもつ公爵は、影でプレゼントを贈り。話しかけるが、謝れない。
「愛しの妻。大切な妻。可愛い妻」とは言えない。
一度、言った言葉を撤回するのは難しい。
そして妻は普通の令嬢とは違い、媚びず、ビクビク怯えもせず普通に接してくれる。
徐々に距離を詰めていきましょう。
全力で真摯に接し、謝罪を行い、ラブラブに到着するコメディ。
第二章から口説きまくり。
第四章で完結です。
第五章に番外編を追加しました。
オレの愛しい王子様
瑞原唯子
恋愛
ずっと翼のそばにいて、翼を支える——。
幼いころ創真はひとりの少女とそう約束を交わした。
少女はいつしか麗しい男装で王子様と呼ばれるようになるが、
それでも創真の気持ちはあのころのまま変わらない。
女嫌いな辺境伯と歴史狂いの子爵令嬢の、どうしようもなくマイペースな婚姻
野菜ばたけ@既刊5冊📚好評発売中!
恋愛
「友好と借金の形に、辺境伯家に嫁いでくれ」
行き遅れの私・マリーリーフに、突然婚約話が持ち上がった。
相手は女嫌いに社交嫌いな若き辺境伯。子爵令嬢の私にはまたとない好条件ではあるけど、相手の人柄が心配……と普通は思うでしょう。
でも私はそんな事より、嫁げば他に時間を取られて大好きな歴史研究に没頭できない事の方が問題!
それでも互いの領地の友好と借金の形として仕方がなく嫁いだ先で、「家の事には何も手出し・口出しするな」と言われて……。
え、「何もしなくていい」?!
じゃあ私、今まで通り、歴史研究してていいの?!
こうして始まる結婚(ただの同居)生活が、普通なわけはなく……?
どうやらプライベートな時間はずっと剣を振っていたい旦那様と、ずっと歴史に浸っていたい私。
二人が歩み寄る日は、来るのか。
得意分野が文と武でかけ離れている二人だけど、マイペース過ぎるところは、どこか似ている?
意外とお似合いなのかもしれません。笑
【完結】「政略結婚ですのでお構いなく!」
仙桜可律
恋愛
文官の妹が王子に見初められたことで、派閥間の勢力図が変わった。
「で、政略結婚って言われましてもお父様……」
優秀な兄と妹に挟まれて、何事もほどほどにこなしてきたミランダ。代々優秀な文官を輩出してきたシューゼル伯爵家は良縁に恵まれるそうだ。
適齢期になったら適当に釣り合う方と適当にお付き合いをして適当な時期に結婚したいと思っていた。
それなのに代々武官の家柄で有名なリッキー家と結婚だなんて。
のんびりに見えて豪胆な令嬢と
体力系にしか自信がないワンコ令息
24.4.87 本編完結
以降不定期で番外編予定
伝える前に振られてしまった私の恋
メカ喜楽直人
恋愛
母に連れられて行った王妃様とのお茶会の席を、ひとり抜け出したアーリーンは、幼馴染みと友人たちが歓談する場に出くわす。
そこで、ひとりの令息が婚約をしたのだと話し出した。
【完結】生意気な黒猫と異世界観察がてら便利屋はじめました。大好きなラノベを読むため必ず帰ってみせます!
樹結理(きゆり)
恋愛
魔術の盛んな国ルクナ。その国には日本からの転移した『流れ者』が多くいた。
だからか、日本と雰囲気の似た街並みなのは……、ってそんなことはどうでも良いのよ!大好きなラノベの続きが気になるのよ!ラスト間近だったのよ!何で私が異世界に!?こうなりゃ絶対帰ってやるんだから!
帰る方法を探すためにまずはこの異世界を観察して知ることからよね!情報収集のために便利屋はじめます!
異世界で謎の黒猫を相棒に、もふもふしながら便利屋をしつつ、自分は恋よりラノベ命!と帰る方法を模索している間に何故かラノベ世界のような王子に気に入られたり、王女の恋模様に巻き込まれたりなんかする、そんな普通女子の奮闘記!いや、ちょっと!そんなこと言われても!イケメンに迫られても私は帰るのよーー!!!!
はたして無事に元の世界に帰ってラノベの続きが読めるのか!?
毎日6時台、12時台、19時台の3回更新。
※こちらの作品は小説家になろうでも掲載
【完結】王太子と宰相の一人息子は、とある令嬢に恋をする
冬馬亮
恋愛
出会いは、ブライトン公爵邸で行われたガーデンパーティ。それまで婚約者候補の顔合わせのパーティに、一度も顔を出さなかったエレアーナが出席したのが始まりで。
彼女のあまりの美しさに、王太子レオンハルトと宰相の一人息子ケインバッハが声をかけるも、恋愛に興味がないエレアーナの対応はとてもあっさりしていて。
優しくて清廉潔白でちょっと意地悪なところもあるレオンハルトと、真面目で正義感に溢れるロマンチストのケインバッハは、彼女の心を射止めるべく、正々堂々と頑張っていくのだが・・・。
王太子妃の座を狙う政敵が、エレアーナを狙って罠を仕掛ける。
忍びよる魔の手から、エレアーナを無事、守ることは出来るのか?
彼女の心を射止めるのは、レオンハルトか、それともケインバッハか?
お話は、のんびりゆったりペースで進みます。
私がいなくなった部屋を見て、あなた様はその心に何を思われるのでしょうね…?
新野乃花(大舟)
恋愛
貴族であるファーラ伯爵との婚約を結んでいたセイラ。しかし伯爵はセイラの事をほったらかしにして、幼馴染であるレリアの方にばかり愛情をかけていた。それは溺愛と呼んでもいいほどのもので、そんな行動の果てにファーラ伯爵は婚約破棄まで持ち出してしまう。しかしそれと時を同じくして、セイラはその姿を伯爵の前からこつぜんと消してしまう。弱気なセイラが自分に逆らう事など絶対に無いと思い上がっていた伯爵は、誰もいなくなってしまったセイラの部屋を見て…。
※カクヨム、小説家になろうにも投稿しています!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる