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職をください! パート2
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「お前の希望する役職は何だ?」
先程男が戦っていたコロシアムを背中に、クラエルが周治を睨みながら聞いた。しかし、そんな顔も美しかった。
「解呪術師です!」
「そうか、それではレベルの診断を行う。このコロシアムの真ん中に来てくれ。そこで、お前の実力を測ろう」
そう言われた後、周治は、コロシアムの真ん中に連れて行かれた。そして、クラエルが、コロシアムの奥を指さして、一声を上げた。
「さあ、呪われし獣たちよ!この男を殺ってしまいなさい!」
すると、コロシアムの奥から呪目に侵された獣たちが5匹程度現れ、周治に牙をむいている。角が一本生えていて、それほど大きくないが、今にも突っ込んで来そうな勢いである。
落ち着け、落ち着け、と周治は自分に言い聞かせた。こんなところで屈するわけにはいかない。
周治が戦闘の体制を整えると、獣たちが、よだれを垂らしながら周治に襲いかかってきた。
治癒目を5匹に当てればいい話だ。
毎日のように学校で訓練してきた腕前を舐めてもらっては困る。そう思い、最初に口火を切って突進してきた一匹に治癒目の光線を当てた。見事に命中。すばらしい。そして、次の2匹が同時に襲いかかってきたが、両手で光線を放ち見事に命中。
最後に他の仲間がやられて萎縮していたのか、怯えていた2匹を同時に撃破。
我ながらエクセレントすぎる。
そうして、ドヤ顔でクラエルの方を見た周治だったが、クラエルは微動だにせず、真顔のままだった。
そうして、コロシアムの端にいるクラエルに近づいて、
「出てきた敵は全て倒しました。次の試練にすす…」
と周治が言ったとき、クラエルが口をはさんだ。
「お前はいらない」
へ?周治は驚きのあまり体が固まってしまった。
するとクラエルは蔑みの目でこう告げた。
「お前は、弱すぎる。この世界の住民じゃない。どうせ、カセイか、スイセイか、チキュウの住民だろ?武闘の稽古もしない愚かな民族はこの世界の戦士には相応しくない」
「僕の解呪見てました?!完璧でしょ?無駄のない動きだと思っていたのですが!」
周治は怒りのあまり大声で怒鳴り散らかした。
「ええ、解呪は素晴らしかった。解呪はレベル100といったところかしら。でも、あなたには忍耐力、精神力が足りない。戦い終わった後のあの透かした顔。ドヤ顔なんてしている暇は戦士には無いのよ。今の貴方を戦士にしたところで、出陣一回目で首をかられておしまいになる。そこまで私は見えている。今回は残念だったけど、次の選別では合格できるように頑張りなさい」
そう淡々と告げると、「はい、次の人」といって並んでいる列に向かっていった。
そんな、こんな終わり方ってありかよ!?と怒り狂っていたが、列に並んでいた人たちに睨まれて、その場を後にした。
外の広場に出ると、結果を知らないマニーが、笑顔で周治のことを待っていた。
「おつかれー!どうだった?試練は?」
そう無邪気に聞いてくるマニーに、
「駄目だった。なんで、なんで、なんでなんでなんで?」
周治は頭を抱えて座り込んだ。
するとマニーが、察したのか、座り込んだ周治の横に座って頭を撫でながら、耳元でこう囁いた。
「よしよし、いい子いい子。よく頑張ったね」
その言葉と同時に周治の顔には涙が浮かんだ。そして、マニーに抱きついて、しばらく動かなかった。
はっ。目が覚めると、回りはオレンジ色に染まり、自分とマニーしかその場にいないことに気づいた。
周治は眠っていたのだ。
しかし、そんな周治をマニーはずっと待っていた。
「おはよう。シュージ。さあ、帰ろっか」
何事もなかったかのようにマニーは立ち上がって、周治に手を差し出した。
周治はそれをとって立ち上がった。
「うふふ。起きれて偉いね」
マニーはやはり微笑んでいた。周治が試練に落ちている悲しみを忘れさせるためだったのだろう。
「ありがとう、マニー」
一言そう言うと、二人は無言で家に帰った。
家路につくと、家の外から、村長の大きな声が聞こえた。
その声は張りがあって、とても明るく、元気強かった。
マニーが家のドアを開けて、
「ただいまー!」
と大きな声で言うと、村長がダッシュで玄関まで駆け込んできた。
「おかえり!!!大変だあ、大変だあ」
「どうしたんですか?」
と周治が聞くと、村長は笑顔でこう言った。
「女神様のお帰りだ。この世界に、女神様が、帰ってきたくださったぞお!!!」
先程男が戦っていたコロシアムを背中に、クラエルが周治を睨みながら聞いた。しかし、そんな顔も美しかった。
「解呪術師です!」
「そうか、それではレベルの診断を行う。このコロシアムの真ん中に来てくれ。そこで、お前の実力を測ろう」
そう言われた後、周治は、コロシアムの真ん中に連れて行かれた。そして、クラエルが、コロシアムの奥を指さして、一声を上げた。
「さあ、呪われし獣たちよ!この男を殺ってしまいなさい!」
すると、コロシアムの奥から呪目に侵された獣たちが5匹程度現れ、周治に牙をむいている。角が一本生えていて、それほど大きくないが、今にも突っ込んで来そうな勢いである。
落ち着け、落ち着け、と周治は自分に言い聞かせた。こんなところで屈するわけにはいかない。
周治が戦闘の体制を整えると、獣たちが、よだれを垂らしながら周治に襲いかかってきた。
治癒目を5匹に当てればいい話だ。
毎日のように学校で訓練してきた腕前を舐めてもらっては困る。そう思い、最初に口火を切って突進してきた一匹に治癒目の光線を当てた。見事に命中。すばらしい。そして、次の2匹が同時に襲いかかってきたが、両手で光線を放ち見事に命中。
最後に他の仲間がやられて萎縮していたのか、怯えていた2匹を同時に撃破。
我ながらエクセレントすぎる。
そうして、ドヤ顔でクラエルの方を見た周治だったが、クラエルは微動だにせず、真顔のままだった。
そうして、コロシアムの端にいるクラエルに近づいて、
「出てきた敵は全て倒しました。次の試練にすす…」
と周治が言ったとき、クラエルが口をはさんだ。
「お前はいらない」
へ?周治は驚きのあまり体が固まってしまった。
するとクラエルは蔑みの目でこう告げた。
「お前は、弱すぎる。この世界の住民じゃない。どうせ、カセイか、スイセイか、チキュウの住民だろ?武闘の稽古もしない愚かな民族はこの世界の戦士には相応しくない」
「僕の解呪見てました?!完璧でしょ?無駄のない動きだと思っていたのですが!」
周治は怒りのあまり大声で怒鳴り散らかした。
「ええ、解呪は素晴らしかった。解呪はレベル100といったところかしら。でも、あなたには忍耐力、精神力が足りない。戦い終わった後のあの透かした顔。ドヤ顔なんてしている暇は戦士には無いのよ。今の貴方を戦士にしたところで、出陣一回目で首をかられておしまいになる。そこまで私は見えている。今回は残念だったけど、次の選別では合格できるように頑張りなさい」
そう淡々と告げると、「はい、次の人」といって並んでいる列に向かっていった。
そんな、こんな終わり方ってありかよ!?と怒り狂っていたが、列に並んでいた人たちに睨まれて、その場を後にした。
外の広場に出ると、結果を知らないマニーが、笑顔で周治のことを待っていた。
「おつかれー!どうだった?試練は?」
そう無邪気に聞いてくるマニーに、
「駄目だった。なんで、なんで、なんでなんでなんで?」
周治は頭を抱えて座り込んだ。
するとマニーが、察したのか、座り込んだ周治の横に座って頭を撫でながら、耳元でこう囁いた。
「よしよし、いい子いい子。よく頑張ったね」
その言葉と同時に周治の顔には涙が浮かんだ。そして、マニーに抱きついて、しばらく動かなかった。
はっ。目が覚めると、回りはオレンジ色に染まり、自分とマニーしかその場にいないことに気づいた。
周治は眠っていたのだ。
しかし、そんな周治をマニーはずっと待っていた。
「おはよう。シュージ。さあ、帰ろっか」
何事もなかったかのようにマニーは立ち上がって、周治に手を差し出した。
周治はそれをとって立ち上がった。
「うふふ。起きれて偉いね」
マニーはやはり微笑んでいた。周治が試練に落ちている悲しみを忘れさせるためだったのだろう。
「ありがとう、マニー」
一言そう言うと、二人は無言で家に帰った。
家路につくと、家の外から、村長の大きな声が聞こえた。
その声は張りがあって、とても明るく、元気強かった。
マニーが家のドアを開けて、
「ただいまー!」
と大きな声で言うと、村長がダッシュで玄関まで駆け込んできた。
「おかえり!!!大変だあ、大変だあ」
「どうしたんですか?」
と周治が聞くと、村長は笑顔でこう言った。
「女神様のお帰りだ。この世界に、女神様が、帰ってきたくださったぞお!!!」
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