【おんJ】 彡(゚)(゚)ファッ!?ワイが天下分け目の関ヶ原の戦いに!?

俊也

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元和偃武

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472: 俊也:16/12/20(火)01:10:29 ID:efD主 ×
5月9日

彡(゚)(゚)「秀頼公の護衛は300人。又兵衛殿に指揮をお願いいたしたく・・・・・
むろん天王寺周辺にて、5万の主力軍を万一に備えさせておきます。」

「うむ。心得た。
朝廷から帝の使者が立会いとしてお見えになるとのこと故、

家康も今更妙な真似はできまいが・・・・・・・」


「又兵衛殿、わたくしもご一緒させていただきたい!」

木村重成が身を乗り出してきたのを、又兵衛は手で制した。


「よいよい、わしだけで十分。

そなたには身重の可愛い嫁御がおるではないか。

せっかくこの大戦を生き延びたのじゃ、そばにいてやれ」
重成は頬を赤らめ、又兵衛らは呵々と笑った。


473: 名無し:16/12/20(火)01:14:59 ID:DBz ×
あっ・・・(察し)



474: 俊也:16/12/20(火)01:22:35 ID:efD主 ×
若江 幕府軍仮設本営


「秀頼公は、大坂城を刻限通り進発したとの由」

本多正信の報告に、家康は茶をすする音で応えた。
475: 俊也:16/12/20(火)01:24:03 ID:efD主 ×
「・・・・・ふむ、ところで、例の噂じゃが・・・・・・」

「大坂方に、‟先の世”から来た男が軍師として侍っておるというものですな。

いやはやなんとも荒唐無稽な・・・・・・・」


「わしなりに、つねに戦に臨む前は万全を期してきたつもりじゃ。
兵数にせよ、事前の調略にせよ・・・・・・・


じゃが関ヶ原の時も、此度の戦も、つねにたれかに先回りをされているような感が否めなんだ・・・・・・

そうした超常の存在が居ると考えた方が、あきらめがつく・・・・・・」

家康は瞑目した。

「その男が本来いた世では、豊臣が滅び、徳川が天下一統、偃武をなしとげていたそうで・・・・・・・」

「ふむ・・・・・ならばこれから我らがすることは、世の命運をあるべき本来の形に戻すこと、と言えようのう」
 


476: ↓名無し:16/12/20(火)01:24:46 ID:x0d ×
あっ
477: 名無し:16/12/20(火)01:26:29 ID:InP ×
知ってた



478: 俊也:16/12/20(火)01:28:52 ID:efD主 ×

天王寺口 豊臣本軍陣中

彡(゚)(゚)「米倉殿、その男は・・・・・・!?」

異人の宣教師、米倉ことビリー・ヘリントン。

彼の太い腕が、黄母衣衆の男の一人を押さえつけていた。




「こいつが伝書鳩を飛ばそうとしていたので。
捕まえて調べ上げたら・・・・・・・・・・・」

彡(゚)(゚)「くっ!!まさか・・・・・・・・」

「あの爺め!!」


毛利勝永が怒りの声を上げた。




彡(゚)(゚)「甘かった・・・・すぐに秀頼様の後を追うで!!」
479: 俊也:16/12/20(火)01:40:45 ID:efD主 ×
若江西方、長瀬川付近


「まもなく家康の本営かと。上様、お疲れですかな?」

輿の中の秀頼に、馬上の又兵衛は声をかけた。


「疲れてはおらぬが暑いな。ふふ、わたしも馬で来るべきであった。」


「もうしばらくのご辛抱ですぞ。」

又兵衛は微笑んだ。
481: 俊也:16/12/20(火)01:45:59 ID:efD主 ×

ふと、背中にぞくりとするものを感じた。

立て続く銃声。


又兵衛は馬から飛び降り、みずからのマントを秀頼の輿にかぶせた。
何枚もの鉄板を仕込んだそれは、十数発の弾丸を跳ね返す。
482: 俊也:16/12/20(火)01:52:35 ID:efD主 ×
「おのれ!!」


周囲を見回すと、茂みの中から次々と忍び装束の男たちが飛び出してくる。


護衛は三分の一が撃ち倒され、あるいは斬り倒されていた。



伊賀者・・・・・・・



500人はいる。

「くくく・・・・・あくまで秀頼公は闇の手により葬り去る。
徳川家とはかかわりのないところでな。覚悟いたせい!!」






服部半蔵であった。
483: 俊也:16/12/20(火)01:53:40 ID:efD主 ×
又兵衛はマントを脱ぎ捨て、秀頼の輿に被せる



「上様!けして外にはお出になりませぬよう!」


そして愛用の槍を構えた。

「これよりこの又兵衛は不動の砦なり。ともに冥府に逝きたきものよりかかって参れ!!」

数人の忍びが一斉に飛びかかってくるのを、一振りで又兵衛はケシ飛ばす。

その隣では、小笠原が豪剣を振るっていた。

その武勇は忍び達を寄せ付けない。
484: 俊也:16/12/20(火)01:55:09 ID:efD主 ×
「おのれ・・・・・ならばこれをくらえい!」



半蔵以下数名の忍びが、短筒を再度放つ。

数発胸板に喰らった又兵衛、小笠原はよろめく。

他の護衛はことごとく斬られていた。

「ぐっ・・・・おおおおおおおおおおおお!!!」


まだわしのいのちは終われぬ。


又兵衛の槍が激しく旋回し、また数名の忍びが斬り倒された。



小笠原も血反吐を吐きながら、なおも敵を斬り倒す。
485: 俊也:16/12/20(火)01:56:32 ID:efD主 ×
三度銃声が響いた。


小笠原はついに昏倒。



しかし又兵衛は斃れない。


「ぬおおおお、乞食・・・・・同然の儂を・・・・・・・拾うてくだされた上様に・・・・・・・」



伊賀忍群はあきらかに恐怖していた。



なんなんだこやつは・・・・・・・・・

「又兵衛ー!!!!」
輿の中で秀頼は叫ぶ。

四方八方から刀を突き立てられる又兵衛。

最後の生命力で、槍をしならせる。
みずからとどめを刺そうと進み出た半蔵の頬を槍先はかすめ、そしてその槍は地べたに落ちた。





後藤又兵衛基次、堂々屹立したままの最期であった。



486: 名無し:16/12/20(火)02:03:22 ID:InP ×
又兵衛( ; ; )


487: 俊也:16/12/20(火)02:06:45 ID:efD主 ×
「手こずらせおって!

輿をあけい!!秀頼公御覚悟!!!」
ぐわっと人影が飛び出した。

ひとりの忍びが、脳天を唐竹割にされ昏倒する。


豊臣秀頼自らが、刀を振るい立ち向かってきたのだ!!


「ぬううう!!小癪な!!」

「うおおおおお!!下郎ども!!!」


秀頼は身長190センチ以上の巨漢。
忍び達を体格面だけでは圧倒しているのである。
更にもう一人が、刀を弾き飛ばされる。
488: 俊也:16/12/20(火)02:07:51 ID:efD主 ×
「ここでは死ねぬ。三成が、左衛門佐幸村が、又兵衛が小笠原が、命を賭してわたしに託してくれたものを護らねばならぬ!!


ここでは死ねん!!」

「人は死ねば土くれじゃ!託されるものなどなにもないわ!!死ねい!!」
489: 俊也:16/12/20(火)02:09:17 ID:efD主 ×

短筒を再び構えなおした半蔵、引き金を引こうとしたとき。

その短筒が弾き飛ばされた!!


!!!!

(´・ω・`)「間に合った!!」


原住がフリントロック銃をぶっ放したのだ。


彡(゚)(゚)「秀頼公!!!ご無事でありますか!!」


恩慈英、毛利勝永が率いる精兵1000名が、怒りに燃え伊賀者を次々と蹴散らしていく。



ビリー・ヘリントンも巨大な棍棒を振り回し敵を圧倒した

「ヘイ構わん。殺すぞ!(主よ御許しを!)」
490: 俊也:16/12/20(火)02:11:44 ID:efD主 ×
瞬く間に伊賀忍群は壊滅した。




「おのれ、おのれ・・・・・・・。」





半蔵は懐に手を入れ、筒状の物体を取り出した!!


彡(゚)(゚)「!!!!」

導火線に半蔵は火をつける。

「くくく・・・・・この上は皆もろとも爆砕するのみじゃ!!」



彡(゚)(゚)「うおおおおおおおおおお!!!!!」


恩慈英はすさまじい脚力で跳躍、半蔵の腕ごと爆薬を切り離すと、それを抱え目前の長瀬川へダイブした!






着水と爆発が同時であった。
491: 俊也:16/12/20(火)02:12:53 ID:efD主 ×
凄まじい水柱の中で、恩慈英の意識が遠のく・・・・・・・・。
492: 俊也:16/12/20(火)02:16:22 ID:efD主 ×
若江 幕府軍本営。

「お、大御所様・・・・・・!」

正信が転がるように家康の前に進み出た。

「ひ、秀頼公一行が、御本陣近くに・・・・・・・」

「な・・・・・・・」

家康は茶碗を取り落とした。
493: 俊也:16/12/20(火)02:20:20 ID:efD主 ×
ずいずいと家康の前に現れ出た秀頼。

かつて対面したときとは何もかもが違った。
ひとりの戦国武将としての威厳があった。


「家康殿。遅参については誠に申し訳ない。
じつは正体不明の賊に襲われておってのう。
よもや徳川の手の者ではあるまいな・・・・・・・」


鋭い眼光。

家康は明らかに気おされていた。
494: 俊也:16/12/20(火)02:26:25 ID:efD主 ×
「じゃが、我らはあえて真相の詮議をせぬことにした。
徳川と豊臣は和議を結んだばかり。無用の火種は避けたい故。

家康殿が長年望んでおられた戦の無き世。それを創るに我らとしてもできうる限り協力したい。

むろん豊臣家の独立と自治を御認め頂く必要があるが・・・・・・・」


家康はただただ頷くことしかできなかった。

自分は大坂の牢人諸将や謎の軍師などではなく、この青年の器に負けたのではないか。

そんな深刻な疑問が、家康の胸中に去来した。
495: 俊也:16/12/20(火)02:40:33 ID:efD主 ×
最終的に、和議の条件として

1)大坂城、摂津・河内・和泉の3か国に加え、紀州も割譲してもらうこと
(牢人たちへの恩賞という面での必要からであった)

2)以上の領域を日ノ本関西自治区とし、国内外の経済文化の流通の中心とする。
急速に鎖国へと傾斜する徳川幕府と対照的に、海外からの技術文化の導入を積極的に行うことで、
日ノ本の文化文明に多様性を持たせる。
むろん日ノ本本国との経済交流も活発に行う。
そして明石全登らの望み通り、信教の自由も保証されている。


恩慈英の構想をもとに、秀頼はそれを徳川幕府に認めさせたのである
496: 俊也:16/12/20(火)02:44:00 ID:efD主 ×
川の激しい流れの中で、意識は混濁していた

彡(゚)(゚)(ワイはこのまま死ぬんか・・・・・豊臣家がどう時代に多様性を持たせるか見たかった・・・・)


ん!?


なぜか野球のグラウンドが、目の前に広がっていた。

しかもこれは・・・・・・・甲子園球場!?



497: 名無し:16/12/20(火)02:45:08 ID:x0d ×
お、今日で仕上げる気か


498: 俊也:16/12/20(火)02:51:57 ID:efD主 ×
白っぽいユニフォーム姿の投手が、青いハンカチで汗を拭っていた。



「僕は持っていると言われ続けてきた。

それはやっぱり仲間だ。現在はいなくなってしまったけど・・・・・・
辛くなったらいつも、僕は頭の中のこの景色に帰ってくる」


彡(゚)(゚)「は、はあ・・・・・・」

「君には今現在信頼すべき仲間がたくさんいる。まだ死んではいけないよ。

この頭の中の世界なら、僕にできないことはない。

いまから仲間のところに返してあげるよ。


もちろん来年こそ僕は25勝するつもりだ!!」

青年はそう言って、恩慈英の体を天高く放り投げた!!!!

彡(゚)(゚)「ほげええええええええええええええええええええええ!!!!」



499: 名無し:16/12/20(火)02:53:46 ID:frN ×
あれは・・・・
500: 名無し:16/12/20(火)03:03:18 ID:InP ×
あれは・・・早実のエース斎藤佑樹!?
 


501: 俊也:16/12/20(火)03:04:09 ID:efD主 ×
大坂城下 真田丸球場


豊臣秀頼杯野球大会


彡(゚)(゚)「よっしゃ!一回戦コールド勝ち狙うで!」
(´・ω・`)「とはいえ油断は禁物だよ、相手には3番毛利勝永、四番宇喜多秀家だから・・・・」
彡(゚)(゚)「わーとるわい!それにしても関西自治区で野球が普及してよかったで。」
(´・ω・`)「この調子で日ノ本じゅうに、野球が普及できるといいね!!」

野球という、平和の象徴たる遊戯は、まだまだこの国に根付いたばかりである。




                               ~完~




502: 俊也:16/12/20(火)03:05:17 ID:efD主 ×
皆さま、20日近い長丁場お付き合いいただきまして、誠にありがとうございます!!
503: 名無し:16/12/20(火)03:08:48 ID:frN ×
乙でした!


505: 名無し:16/12/20(火)12:51:12 ID:PHF ×
今はせんでも、いずれ必ず歴史は収束するけどな

508: 名無し:16/12/20(火)15:07:38 ID:maB ×
又兵衛の最期涙不可避
509: ■忍法帖【Lv=6,ソードイド,q7I】:16/12/20(火)22:42:58 ID:iPi ×
豊臣秀頼とかいうイデホ


510: ↓名無し:16/12/31(土)11:45:17 ID:WBD ×
カンナエの再現とはたまげたなぁ
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