163 / 166
大東亜のゼロ
しおりを挟む
組み上がった、「零戦終型」
外見は21型そのもの。
しかし中身、性能は全くの別物であった。
そもそもの機体素材がチタン合金製。(笠原めぐみがこの世界の日本での組成に関わったことは言うまでもない。)
21型より25%軽いが、機体強度は1000キロ超のダイブにも理論上耐える。
操縦系統は従来型と、フライバイ・ワイヤーの2段構えで高速度域の機動性も確保。
防弾は54型よりも堅牢にして余りある…
そして馬力、心臓たるエンジンは誉31型、離昇出力2200馬力!
最高速度は830キロオーバー。
高度1万メートルまで5分45秒の上昇力!
まさに超性能の今大戦最強のレシプロ戦闘機であった。
(それだけじゃない。沢山の人々の血が通っている…こいつには。)
だが、感慨に耽る時間は久保にはない。
「コンターック!」
ぶおんと頼もしい唸りをあげるプロペラ。
そして誉が、吠える!
地を蹴り零戦終型は飛翔した。
「あと10分で予定空域です。」
「行けますね。」
ライアン=蓮根は唇を歪める。
後少しで、日本軍はその総地上兵力の実質半数以上を喪う。
それだけでもソ連に自分たちの武威を示すには十分であるし、この後東京にもう一発の核を落とせば如何様にでも口先三寸で恫喝しつつ…日本人を支配できる。
つまり日ソの両取り…。
支離滅裂にして狂気としか言いようがないが、蓮根はその一念で突き進んでいた。
その笛にアメリカ以来の同志一党も…。
「ライアン閣下!レーダー室より報告!」
秘書官の1人が早歩きで近づいてくる。
「どうかした?」
「はっ、敵戦闘機らしき機影を確認。」
「何機?」
まあ向こうも必死であるからあり得なくは無い。
「それが単機で、しかも…」
つい鼻で笑ってしまうライアン蓮根。
「哀れな。即座に新鋭MiGになぶり殺しとは。」
MiG15、4機が分派され、排除に動く。
一方…。
「ははは、しばらくジェットに慣れ切ってて忘れていたぜ。
このレシプロの懐かしい唸り、独特のG。
確かにこれこそが零戦だ!」
しかも2段3速の過給機のお陰、傑出したパワーウエイトレシオのお陰で、1万メートル超えでも速度機動性が落ちない。
そして迫り来る爆音。
成る程。露払い分の戦力だけで充分だだとナメているな。
MiG 4機は前上方から迫り、機関砲弾の雨を浴びせる。
が、数百メートル下にいた筈の旧式レシプロ機が…。
後ろ上方にいる!?
気づけば1機目が尾翼。
2機目はキャノピーに直撃を喰らい
バランスを崩して落ちていく。
両翼の試製6式20ミリ航空機関砲。
なんと発射初速1100m/秒に達する。
それを駆使して最低限の弾数で、敵に致命傷を与える久保の零戦終型。
3機目もエンジンノズルを砕かれて、火を噴き墜ちていく。
「て、敵の機動力が我を凌駕、捕捉不能、やられる…がああっ!?」
ライアン搭乗のB32に信じられない報告。
舌打ちするライアンこと蓮根。
「2機だけ残し数で囲み殺しにしろ!」
そう、軍事担当の高官が吠える。
9機で来たか…まずは正面から、久保の零戦終型に数十条の火箭のシャワーが殺到するが、急上昇で躱す。
!!
レシプロ機にはあるまじき高出力!
「消えた!?」
次の瞬間には2機が主翼とエンジンを砕かれ、墜ちていく。
加速して振り切り、再度バックを取るのは完成度の高いMiG15ならたやすい。
だが、この零戦は何故か捉えられない。
蝶のように舞い蜂の用に刺す。
3機目が炎上。
こちらの死角に瞬間的に潜り込んでは、数発の20ミリ弾で致命打を浴びせてくる。
何なんだこいつは、幽霊か?
しかも加速力が頭抜けている為、局面によってはジェット戦闘機の自分達より速く見えてしまう。
「機体もだが乗ってるやつも…本物のエースパイロットだ…!」
恐怖に囚われるMiGパイロット達。
彼らも未熟と言うには程遠かったのだが…
数発ずつ、残弾を逆算しながら久保拓也は次々と敵を屠る。
正に人機一体。これほどまでの駿馬は初めてかもしれない。
ほとんど21世紀のシューティングゲームの感覚ッ…
いつの間にやら敵機は一機…。
これで…!
??
ほんの刹那だが、その敵機を見失う。
ジェット機の、ラインは大きく膨らむがスピードは速い旋回を利用したか!
後ろに回り込まれた…1番の手練れだな。
「もらった!死ねヤポン!」
そんな声が聞こえたような気がした刹那。
「頼むぞ!でやあっ!」
瞬時に信じられない軌道。
機首を立てつつまるで逆進するように敵の背後をとる。
!!
なんだあれはと言う敵パイロットの顔。
2発、エンジンノズル内に吸い込まれる機関砲弾。
後部が炎上し、パイロットは脱出。
死なすには惜しい腕…まあどの道我が軍の捕虜だが。
「まさか零戦でコブラ機動の真似事をするとはね。」
残弾は、ギリギリか。
まだ友軍レーダーも通信も回復していない。
あとは。
スロットルを絞り、エンジン音をギリギリまで落とす。
ほぼ滑空状態。
耳を…いや五感を研ぎ澄ませ。
呼吸を整え…感じろ。
大気の乱れ。
騒々しいレシプロとジェットのエンジン音。
そこか!
再度スロットルを煽る。
瞬く間に1キロ以内、高度500メートル下にB32の姿を捉える。
「貴様は確実に殺す!キース・ライアン!」
が、同時に後方からの殺気!
護衛のMiG15…最後に凄腕を2機残していたか…。
かろうじて火線を潜る。
打ち終えるとこちらに接近戦は挑まず、すぐに上昇して再度攻撃ポジションに…。
しかも前方のB32からも弾幕。
(ぐっ、残弾は30発程度。MiG相手には撃てない。)
ならば!再度フルスロットル!
瞬間的な初動の加速と上昇力で、一瞬だけプラス数百メートルの高度差、優位を得る。
そこから…一転最大加速の背面急降下!
狙うは…まずルメイから教えられた弱点たるエンジンカウル。
左翼のみの3発を狙う。
きっちり4発づつ。
流石に片翼のエンジン全てがバースト、ないしは出力低下となると急減速、急降下とならざるを得ない。
怪鳥B32といえども。
「なんなんだ!なんでこうなる!?」
ライアン=蓮根は喚く。
席に、席に固定してください!
側近が必死に声を張る。
しかし蓮根は無視。
あちこちにぶつかりながら、爆撃操作・指揮エリアに向かう。
せめて一発、眼下の日本人どもを…。
そう思って踏ん張り直した瞬間。
金属の破片が蓮根の背中に2箇所、突き刺さる。
久保の零戦終型が最後の残弾をB32のコクピットに叩き込み、それが機体内部を破壊しつつ幾重にも跳ね回った。
その断片が腸と心臓近くの動脈を抉ったのだ。
が…うはっ…
傾く床の上を赤黒い血に染まる。
なん…で…畜生…日本人…
パイロット2人も失いコントロールを喪失した巨人機に、地上からの日本軍高射砲の嵐。
直撃は無かったが、無数の断片を喰らいスピンしながら墜落していく…起爆システムを解除されてなかった新型反応爆弾は、森林部に激突時も爆発することは無かった…。
終わったな…。
高度6000メートル程で、大きく旋回する久保拓也の零戦終型。
ありがとう、おつかれさま。
すべての零戦シリーズ。
2ヶ月後、アメリカ、イギリスの介入により、全面停戦。新生国際連合の管理下にウラル以東と中国内陸部が置かれ、東アジア諸国も独立が認められる方向となり、少しづつ平和と復興の芽が出始めた頃…帰国を控えている筈のホルテンブルグ戦闘機総監と、亜威音、元艦長の笠原めぐみを連れ、今月限りで予備役入りとなる予定の久保拓也大将は視察と称して自ら5式陸攻春山を操縦し樺太に向かった。
だが、稚内沖合高度3500mで突如通信を断ち、レーダーからも機影が消えた。
快晴の中、漁民等複数の目撃者が語るには、雲に入った訳でないのに、突然消えたと言うより隠れた。
そんな印象であったと語り、20世紀の歴史に大いなる謎を残したのであった。
新訳 零戦戦記 完
外見は21型そのもの。
しかし中身、性能は全くの別物であった。
そもそもの機体素材がチタン合金製。(笠原めぐみがこの世界の日本での組成に関わったことは言うまでもない。)
21型より25%軽いが、機体強度は1000キロ超のダイブにも理論上耐える。
操縦系統は従来型と、フライバイ・ワイヤーの2段構えで高速度域の機動性も確保。
防弾は54型よりも堅牢にして余りある…
そして馬力、心臓たるエンジンは誉31型、離昇出力2200馬力!
最高速度は830キロオーバー。
高度1万メートルまで5分45秒の上昇力!
まさに超性能の今大戦最強のレシプロ戦闘機であった。
(それだけじゃない。沢山の人々の血が通っている…こいつには。)
だが、感慨に耽る時間は久保にはない。
「コンターック!」
ぶおんと頼もしい唸りをあげるプロペラ。
そして誉が、吠える!
地を蹴り零戦終型は飛翔した。
「あと10分で予定空域です。」
「行けますね。」
ライアン=蓮根は唇を歪める。
後少しで、日本軍はその総地上兵力の実質半数以上を喪う。
それだけでもソ連に自分たちの武威を示すには十分であるし、この後東京にもう一発の核を落とせば如何様にでも口先三寸で恫喝しつつ…日本人を支配できる。
つまり日ソの両取り…。
支離滅裂にして狂気としか言いようがないが、蓮根はその一念で突き進んでいた。
その笛にアメリカ以来の同志一党も…。
「ライアン閣下!レーダー室より報告!」
秘書官の1人が早歩きで近づいてくる。
「どうかした?」
「はっ、敵戦闘機らしき機影を確認。」
「何機?」
まあ向こうも必死であるからあり得なくは無い。
「それが単機で、しかも…」
つい鼻で笑ってしまうライアン蓮根。
「哀れな。即座に新鋭MiGになぶり殺しとは。」
MiG15、4機が分派され、排除に動く。
一方…。
「ははは、しばらくジェットに慣れ切ってて忘れていたぜ。
このレシプロの懐かしい唸り、独特のG。
確かにこれこそが零戦だ!」
しかも2段3速の過給機のお陰、傑出したパワーウエイトレシオのお陰で、1万メートル超えでも速度機動性が落ちない。
そして迫り来る爆音。
成る程。露払い分の戦力だけで充分だだとナメているな。
MiG 4機は前上方から迫り、機関砲弾の雨を浴びせる。
が、数百メートル下にいた筈の旧式レシプロ機が…。
後ろ上方にいる!?
気づけば1機目が尾翼。
2機目はキャノピーに直撃を喰らい
バランスを崩して落ちていく。
両翼の試製6式20ミリ航空機関砲。
なんと発射初速1100m/秒に達する。
それを駆使して最低限の弾数で、敵に致命傷を与える久保の零戦終型。
3機目もエンジンノズルを砕かれて、火を噴き墜ちていく。
「て、敵の機動力が我を凌駕、捕捉不能、やられる…がああっ!?」
ライアン搭乗のB32に信じられない報告。
舌打ちするライアンこと蓮根。
「2機だけ残し数で囲み殺しにしろ!」
そう、軍事担当の高官が吠える。
9機で来たか…まずは正面から、久保の零戦終型に数十条の火箭のシャワーが殺到するが、急上昇で躱す。
!!
レシプロ機にはあるまじき高出力!
「消えた!?」
次の瞬間には2機が主翼とエンジンを砕かれ、墜ちていく。
加速して振り切り、再度バックを取るのは完成度の高いMiG15ならたやすい。
だが、この零戦は何故か捉えられない。
蝶のように舞い蜂の用に刺す。
3機目が炎上。
こちらの死角に瞬間的に潜り込んでは、数発の20ミリ弾で致命打を浴びせてくる。
何なんだこいつは、幽霊か?
しかも加速力が頭抜けている為、局面によってはジェット戦闘機の自分達より速く見えてしまう。
「機体もだが乗ってるやつも…本物のエースパイロットだ…!」
恐怖に囚われるMiGパイロット達。
彼らも未熟と言うには程遠かったのだが…
数発ずつ、残弾を逆算しながら久保拓也は次々と敵を屠る。
正に人機一体。これほどまでの駿馬は初めてかもしれない。
ほとんど21世紀のシューティングゲームの感覚ッ…
いつの間にやら敵機は一機…。
これで…!
??
ほんの刹那だが、その敵機を見失う。
ジェット機の、ラインは大きく膨らむがスピードは速い旋回を利用したか!
後ろに回り込まれた…1番の手練れだな。
「もらった!死ねヤポン!」
そんな声が聞こえたような気がした刹那。
「頼むぞ!でやあっ!」
瞬時に信じられない軌道。
機首を立てつつまるで逆進するように敵の背後をとる。
!!
なんだあれはと言う敵パイロットの顔。
2発、エンジンノズル内に吸い込まれる機関砲弾。
後部が炎上し、パイロットは脱出。
死なすには惜しい腕…まあどの道我が軍の捕虜だが。
「まさか零戦でコブラ機動の真似事をするとはね。」
残弾は、ギリギリか。
まだ友軍レーダーも通信も回復していない。
あとは。
スロットルを絞り、エンジン音をギリギリまで落とす。
ほぼ滑空状態。
耳を…いや五感を研ぎ澄ませ。
呼吸を整え…感じろ。
大気の乱れ。
騒々しいレシプロとジェットのエンジン音。
そこか!
再度スロットルを煽る。
瞬く間に1キロ以内、高度500メートル下にB32の姿を捉える。
「貴様は確実に殺す!キース・ライアン!」
が、同時に後方からの殺気!
護衛のMiG15…最後に凄腕を2機残していたか…。
かろうじて火線を潜る。
打ち終えるとこちらに接近戦は挑まず、すぐに上昇して再度攻撃ポジションに…。
しかも前方のB32からも弾幕。
(ぐっ、残弾は30発程度。MiG相手には撃てない。)
ならば!再度フルスロットル!
瞬間的な初動の加速と上昇力で、一瞬だけプラス数百メートルの高度差、優位を得る。
そこから…一転最大加速の背面急降下!
狙うは…まずルメイから教えられた弱点たるエンジンカウル。
左翼のみの3発を狙う。
きっちり4発づつ。
流石に片翼のエンジン全てがバースト、ないしは出力低下となると急減速、急降下とならざるを得ない。
怪鳥B32といえども。
「なんなんだ!なんでこうなる!?」
ライアン=蓮根は喚く。
席に、席に固定してください!
側近が必死に声を張る。
しかし蓮根は無視。
あちこちにぶつかりながら、爆撃操作・指揮エリアに向かう。
せめて一発、眼下の日本人どもを…。
そう思って踏ん張り直した瞬間。
金属の破片が蓮根の背中に2箇所、突き刺さる。
久保の零戦終型が最後の残弾をB32のコクピットに叩き込み、それが機体内部を破壊しつつ幾重にも跳ね回った。
その断片が腸と心臓近くの動脈を抉ったのだ。
が…うはっ…
傾く床の上を赤黒い血に染まる。
なん…で…畜生…日本人…
パイロット2人も失いコントロールを喪失した巨人機に、地上からの日本軍高射砲の嵐。
直撃は無かったが、無数の断片を喰らいスピンしながら墜落していく…起爆システムを解除されてなかった新型反応爆弾は、森林部に激突時も爆発することは無かった…。
終わったな…。
高度6000メートル程で、大きく旋回する久保拓也の零戦終型。
ありがとう、おつかれさま。
すべての零戦シリーズ。
2ヶ月後、アメリカ、イギリスの介入により、全面停戦。新生国際連合の管理下にウラル以東と中国内陸部が置かれ、東アジア諸国も独立が認められる方向となり、少しづつ平和と復興の芽が出始めた頃…帰国を控えている筈のホルテンブルグ戦闘機総監と、亜威音、元艦長の笠原めぐみを連れ、今月限りで予備役入りとなる予定の久保拓也大将は視察と称して自ら5式陸攻春山を操縦し樺太に向かった。
だが、稚内沖合高度3500mで突如通信を断ち、レーダーからも機影が消えた。
快晴の中、漁民等複数の目撃者が語るには、雲に入った訳でないのに、突然消えたと言うより隠れた。
そんな印象であったと語り、20世紀の歴史に大いなる謎を残したのであった。
新訳 零戦戦記 完
10
お気に入りに追加
441
あなたにおすすめの小説
【おんJ】 彡(゚)(゚)ファッ!?ワイが天下分け目の関ヶ原の戦いに!?
俊也
SF
これまた、かつて私がおーぷん2ちゃんねるに載せ、ご好評頂きました戦国架空戦記SSです。
この他、
「新訳 零戦戦記」
「総統戦記」もよろしくお願いします。
蒼雷の艦隊
和蘭芹わこ
歴史・時代
第五回歴史時代小説大賞に応募しています。
よろしければ、お気に入り登録と投票是非宜しくお願いします。
一九四二年、三月二日。
スラバヤ沖海戦中に、英国の軍兵四二二人が、駆逐艦『雷』によって救助され、その命を助けられた。
雷艦長、その名は「工藤俊作」。
身長一八八センチの大柄な身体……ではなく、その姿は一三○センチにも満たない身体であった。
これ程までに小さな身体で、一体どういう風に指示を送ったのか。
これは、史実とは少し違う、そんな小さな艦長の物語。
小沢機動部隊
ypaaaaaaa
歴史・時代
1941年4月10日に世界初の本格的な機動部隊である第1航空艦隊の司令長官が任命された。
名は小沢治三郎。
年功序列で任命予定だった南雲忠一中将は”自分には不適任”として望んで第2艦隊司令長官に就いた。
ただ時局は引き返すことが出来ないほど悪化しており、小沢は戦いに身を投じていくことになる。
毎度同じようにこんなことがあったらなという願望を書き綴ったものです。
楽しんで頂ければ幸いです!
こども病院の日常
moa
キャラ文芸
ここの病院は、こども病院です。
18歳以下の子供が通う病院、
診療科はたくさんあります。
内科、外科、耳鼻科、歯科、皮膚科etc…
ただただ医者目線で色々な病気を治療していくだけの小説です。
恋愛要素などは一切ありません。
密着病院24時!的な感じです。
人物像などは表記していない為、読者様のご想像にお任せします。
※泣く表現、痛い表現など嫌いな方は読むのをお控えください。
歯科以外の医療知識はそこまで詳しくないのですみませんがご了承ください。
浅井長政は織田信長に忠誠を誓う
ピコサイクス
歴史・時代
1570年5月24日、織田信長は朝倉義景を攻めるため越後に侵攻した。その時浅井長政は婚姻関係の織田家か古くから関係ある朝倉家どちらの味方をするか迷っていた。
大日本帝国領ハワイから始まる太平洋戦争〜真珠湾攻撃?そんなの知りません!〜
雨宮 徹
歴史・時代
1898年アメリカはスペインと戦争に敗れる。本来、アメリカが支配下に置くはずだったハワイを、大日本帝国は手中に収めることに成功する。
そして、時は1941年。太平洋戦争が始まると、大日本帝国はハワイを起点に太平洋全域への攻撃を開始する。
これは、史実とは異なる太平洋戦争の物語。
主要登場人物……山本五十六、南雲忠一、井上成美
※歴史考証は皆無です。中には現実性のない作戦もあります。ぶっ飛んだ物語をお楽しみください。
※根本から史実と異なるため、艦隊の動き、編成などは史実と大きく異なります。
※歴史初心者にも分かりやすいように、言葉などを現代風にしています。
大日本帝国、アラスカを購入して無双する
雨宮 徹
歴史・時代
1853年、ロシア帝国はクリミア戦争で敗戦し、財政難に悩んでいた。友好国アメリカにアラスカ購入を打診するも、失敗に終わる。1867年、すでに大日本帝国へと生まれ変わっていた日本がアラスカを購入すると金鉱や油田が発見されて……。
大日本帝国VS全世界、ここに開幕!
※架空の日本史・世界史です。
※分かりやすくするように、領土や登場人物など世界情勢を大きく変えています。
※ツッコミどころ満載ですが、ご勘弁を。
江戸時代改装計画
城闕崇華研究所(呼称は「えねこ」でヨロ
歴史・時代
皇紀2603年7月4日、大和甲板にて。皮肉にもアメリカが独立したとされる日にアメリカ史上最も屈辱的である条約は結ばれることになった。
「では大統領、この降伏文書にサインして貰いたい。まさかペリーを派遣した君等が嫌とは言うまいね?」
頭髪を全て刈り取った男が日本代表として流暢なキングズ・イングリッシュで話していた。後に「白人から世界を解放した男」として讃えられる有名人、石原莞爾だ。
ここはトラック、言うまでも無く日本の内南洋であり、停泊しているのは軍艦大和。その後部甲板でルーズベルトは憤死せんがばかりに震えていた。
(何故だ、どうしてこうなった……!!)
自問自答するも答えは出ず、一年以内には火刑に処される彼はその人生最期の一年を巧妙に憤死しないように体調を管理されながら過ごすことになる。
トラック講和条約と称される講和条約の内容は以下の通り。
・アメリカ合衆国は満州国を承認
・アメリカ合衆国は、ウェーキ島、グアム島、アリューシャン島、ハワイ諸島、ライン諸島を大日本帝国へ割譲
・アメリカ合衆国はフィリピンの国際連盟委任独立準備政府設立の承認
・アメリカ合衆国は大日本帝国に戦費賠償金300億ドルの支払い
・アメリカ合衆国の軍備縮小
・アメリカ合衆国の関税自主権の撤廃
・アメリカ合衆国の移民法の撤廃
・アメリカ合衆国首脳部及び戦争煽動者は国際裁判の判決に従うこと
確かに、多少は苛酷な内容であったが、「最も屈辱」とは少々大げさであろう。何せ、彼らの我々の世界に於ける悪行三昧に比べたら、この程度で済んだことに感謝するべきなのだから……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる