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恒久平和、その為の炎。
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565: 俊也 20/10/17(土)22:11:36 ID:lze
彼等への衝撃はなおも続く。
「21世紀のわが同胞の歴史知識、つまり我々に待ち受けている未来は、端的に言えばソ連による世界支配であります。
来年すなわち1946年8月に、ソ連は独自の反応兵器、原子爆弾の開発に成功するのです。残念ながらあなた方の再開発は間に合いません。
まず来月6月15日に、ソ連軍は増派した空前の大兵力により、一気にドイツ軍を再度押し返し、ヒトラー総統を戦死させベルリンになだれ込み、パットン将軍も戦死。米ソは戦闘状態に入ります。その流れの中で、ソ連軍
はドイツのロケット開発、反応兵器開発の技術者を多数捕縛し、自国へ連行、開発に参加させるという訳であります。
米ソ間の戦闘はしばし膠着しますが、先述の反応兵器に超長距離ロケットを組み合わせた、大陸間弾道弾なる恐るべき大量破壊兵器を1946年8月6日にスターリンは遂に使用。
実に25発の弾道弾…当然弾頭は原子爆弾…を貴国全土の主要都市、軍事拠点に撃ち込みます。
これにて貴国は事実上無力化、8月末には無条件降伏。我が日本もそれに倣います。
両国とも辛うじて衛星国としての自治と、最低限の軍備はやがて認められますが…。
貴国はソ連に、日本は共産化した中国に搾取され続けられているというのが21世紀初頭の現状です。
そんな中、とある我が国の科学者が開発した時空転移装置…タイムマシン。これを以て未来の我が同胞は歴史改変を試みたのです。そして現時点での技術で21世紀側から遡行できる限界が、1945年4月であったのです。
とは言え大規模な時空を超えての派兵は直ぐにソ連に発覚する故、この時点に残された有効たりうる最後の決戦兵器、大和一隻のみにすべてを託し、結果は現在の通りです。
そして、『最終的解決』は、恐らくこの後…遅くとも数時間後には招来されるかと考えます。
この後のページは、『その後』御目通しになることをお勧め致します。」
トルーマンは一旦親書を執務宅に置き、ここまで自身が読んだ概要を一同に伝える。
「馬鹿な!仮にも一国の代表が、弄して良い世迷言ではない!!」
「コココ…おとぎ話としてはよく出来ていますねえ。しかしこれはこれで無視はできぬ内容でもあります。」
「ぐぬう、バカげた話だが、これならあの不可解なモンスターの出現や他のなにもかも全て説明がついてしまうという…。」
「ううむ…。」
トルーマンも腕組みしてしまうが、今下せる指示としては…。
とにかく本国並びに現在の自国勢力圏の警戒態勢をマックスにする…という程度しか無かった。
566: 名無しさん@おーぷん 20/10/17(土)22:16:59 ID:Ma5
これは智将南慈英
567: 名無しさん@おーぷん 20/10/17(土)22:18:20 ID:8Cs
なにをする気や
568: 俊也 20/10/17(土)22:58:40 ID:lze
ソビエト連邦、モスクワ、クレムリン。
「んん?国籍不明の航空機がここに接近しておると?」
ソ連の絶対的最高指導者ヨシフ・スターリンは情報将校をじろりと睨む。
「は、はあ、しかも撃墜しようにも向こうは高度1万4000メートルという。」
「何ィ!?アメリカのB-29でも到底無理な高度だぞ!?
レーダーのゴーストか何かでは無いのか?」
同席していた空軍将官の一人がそう突っ込む。
「た、確かに。」
「まあしかしアレだ、一応戦闘機群を上げられるところまで上げて様子を見れば良かろう。」
情報将校は敬礼し、去っていった。
従兵が運んできた食事に舌鼓を打ちながら、各高官の報告を聞き、スターリンがゲップをした瞬間。
紅い独裁者の周囲が凄まじい熱波と衝撃波に包まれる。
それらはクレムリンのみならず、モスクワ都市内の全てを滅却し尽した…。
569: 名無しさん@おーぷん 20/10/17(土)23:18:14 ID:8Cs
まさかのモスクワ核攻撃かいッッ
570: 名無しさん@おーぷん 20/10/18(日)10:34:06 ID:hff
向こうからBー2でも持ってきたのかな?w
571: 名無しさん@おーぷん 20/10/18(日)10:43:48 ID:0O7
そら(将来植民地にされると知ったら)そう(前もって核攻撃しとく)よ
572: 名無しさん@おーぷん 20/10/18(日)10:44:43 ID:N0M
機体はなんや?
573: 名無しさん@おーぷん 20/10/18(日)11:01:31 ID:uBN
もうすぐ佳境やな
574: 俊也 20/10/18(日)23:10:32 ID:K2b
その種は、日本が令和より「現物」にて送られた(昭和技術にて再現可能なレベルの)ネ114改ジェットエンジン6基(プラス開発用サンプルに一基)
とコクピット用与圧室をそのまま使い、設計図に従い組み上げた、世界で一機のみの、ジェット戦略爆撃機
「富嶽」
であった。
そして積んでいたのは令和時対中共戦にてスカボロー礁要塞にて自衛隊が十数発鹵獲したものの一部…。
「あれが新型爆弾…花火というにはおっそろし過ぎる。正に地獄の業火だぜ…。」
唯一の搭乗員にしてパイロット、野中五郎はそうひとりごちた。
「人間が手にしちゃあいけない者を使っちまった気がするぜ…
あんなのが今後の戦の中心になるとは…。
俺一人、子分共に背負わせなくて良かった。
今と、これから死ぬ連中は堪忍して成仏してくれい。
恐ろしいだけに、この大戦はこれでシメにする必要があんのよ!」
野中は進路を、ソ連地上軍主力が再反攻を企図し集結しつつある方面に機首を巡らした…。
575: 名無しさん@おーぷん 20/10/19(月)05:03:57 ID:68E
シリーズ初、こっちが核使う側にとはたまげたなあ
576: 名無しさん@おーぷん 20/10/19(月)08:58:00 ID:zPY
別の世界線では落とされた側やからこっちでは落としたろの精神
577: 名無しさん@おーぷん 20/10/19(月)09:00:19 ID:68E
やきう民は生きとるんかな
578: 名無しさん@おーぷん 20/10/19(月)09:02:41 ID:CQE
(放射能で文字通り)クッソ汚い花火。
579: 名無しさん@おーぷん 20/10/19(月)15:28:54 ID:bVg
イッチ作風が若干狂気に?
580: 俊也 20/10/19(月)22:31:49 ID:Wnu
ソ連国家首脳全滅。
ドイツ~ポーランド方面軍も戦死傷90%OVER
そして自ら前線に立っていたヒトラーも行方不明。
つまり両国は国家として機能不全の状態に…。
ホワイトハウスで一通りの報を受けたトルーマンは、夜食をかきこみつつも頭脳をフル回転させる。
まさに一撃で、数多の人命と引き換えに世界の版図を塗り替えてしまう。
我々はそんなものを創ろうとしていたのか…。
いやそれより、考えるべきは…
「大統領閣下、事ここに至っては、日本からの親書通り、彼らとの融和を図り、ドイツとソ連…いやロシアの再建を主導、同時に中国大陸の赤化阻止に傾注すべきでは?」
スティティニアス国務長官が進言する。
「うむ。日本も自発的な憲法改正を含めた国家体制改革…完全な民主化を進める、とは申して居ることであるしな…。
無論派兵の上、一定の監視は必要であろうが。
それに何より大きいのは、一発のみではあるが反応弾の完成品と技術者の派遣を仄めかして居る事。
そしてそれらの米日共同開発及び管理…。
さらにはあのモンスターの各種テクノロジーの解析自由…(一旦大和が日本に帰投するための燃料提供等の条件付きで)これも極めて大きい。
どう転んでも、ステイツが世界の最強国として君臨し得る近道となる事には間違いない。日本には手綱をつけつつ、極東の防波堤とすればよいのだ。」
「御意…。」
「ロンドン…チャーチル首相に連絡を取ってくれい!!」
581: 名無しさん@おーぷん 20/10/20(火)09:13:46 ID:Gal
お、講和モードか?
582: 名無しさん@おーぷん 20/10/20(火)16:53:27 ID:xT0
問題は国内よ。
583: 俊也 20/10/20(火)23:10:46 ID:Gq2
5月25日 サンフランシスコ沖
アメリカ側による給油を受ける大和。
その第一医務室。
「信じられん、全臓器がこうも急激に恢復するとは。」
軍医長が唸る。
彡(゚)(゚)「まあワイ自身驚いてますわ。やはり超次元STAP細胞は凄かったんやと…。」
(´・ω・`)「ヒヤヒヤしたよ、トマホーク誘導後にまた倒れちゃうんじゃないかと…。」
彡(゚)(゚)「原ちゃんにも心配かけたけんど、もう大丈夫や。そのうち酒ものめるでえ。」
「だーめだ!軍医長の俺が却下する。1カ月は寝はしないまでも安静だ。
…それよか、これでようやく米英と講和が成ったようだな。
しかも限りなく対等に近い条件にて…。事実上、戦闘行為は停止しておるし、」
(´・ω・`)「英雄だよお兄ちゃんは。」
「うむ。もしかしたら本当に、生者二階級特進あるかもしれんぞ…。」
彡(゚)(゚)「いりまへんてそんなもん。ワイは平和で野球ができりゃあ…。」
給油後、大和はハワイに向かうことになる。
来週の講和条約正式調印の会場とするためである…。
だが、敵は国内にいた。
一連の神がかり的な猛反撃が令和改装型大和という突出した超兵器によるもの。
そしてその力はほぼ枯渇しつつあることがまるで分っていない陸軍急進派青年将校たちであった。
首謀者中核の一人、畑中健二少佐は半ば公然と吹いて回る。
「全国民が総力を結集すれば、神州日本は50年でも100年でも戦える!!
米英とて既に足腰は弱り切っている。我らが屈しなければ先に倒れるのは奴らなり!
ワシントンとロンドンに日の丸を立てるまで戦いは終わらん!!」
584: 名無しさん@おーぷん 20/10/21(水)09:37:56 ID:IuH
うーんこの基地外
585: 名無しさん@おーぷん 20/10/21(水)09:39:28 ID:W41
南慈英シリーズ半レギュラー化畑中ニキ
586: 名無しさん@おーぷん 20/10/21(水)09:40:54 ID:bMn
オッボ有能やんけ…(テノヒラ再度クルー)
587: 名無しさん@おーぷん 20/10/21(水)21:44:37 ID:A03
そして、講和条約締結日2日前、日本帝都神宮外苑付近広場。
陸軍畑中少佐、椎崎二郎中佐らは、居並ぶ兵士たちに最後のアジテーションを行う。
「実は畏くも天皇陛下御自らの手により、我々に密勅が下された。
わが皇軍は米英を圧倒しているにも関わらず、なんと米英、重慶(中国国民党政府)と屈辱的講和を明後日にも受け入れようというのだ!
無論これは大元帥たる陛下のご意思ではなく、腰抜けの重臣共が思い付き、赦しがたきことに陛下に強要しあまつさえ軟禁した上での愚挙である。
それを糺して欲しいとの、陛下の切なるご意思、本官らとしても武人の本懐これにあり、全力でお応えするほかあるまい!!」
十分に自身で嘘と認識していることにも拘わらず、畑中の瞳は潤み陶然としていた。
「これより宮城に突入し、陛下を奸臣どもから御救い申し上げる!よもや怖気づくものはおるまいな!」
「小官は行きます!」
「私も命など惜しみませぬ!」
「米英何するものぞ!!」
「天皇陛下万歳!!」
「奸臣は鈴木だろうが米内だろうが迷うことなく誅しまする!!」
ある意味精神的絶頂に達しつつ、頷く畑中達。
その後配下の兵500余名に乗車準備を命じ、2人小声でささやき合う。
「大丈夫か?三浦が来ないが?俺たちの参謀役としては…。」
不安げな椎崎の問いも、畑中は一蹴する。
「なんの、もう我々は作戦を把握しておりますし、たとえ当人が捕まったとしてももう30分も経てば我々は宮城に雪崩れ込める。
要はお上に戦争継続の詔勅を賜ればよいのです!」
その時、頭上から爆音。
とは言え、陸海軍の航空基地も近い所。特に何の違和も無い事。
実際見上げても、明らかに日の丸の塗られた友軍機。
直ぐにそれが二人の意識から外れた、次の瞬間。
瞬時に一面が烈火と衝撃波に包まれる。
人形のように焼き払われ、粉砕される、「憂国の志士」達…。
「赦してくれ…。」
特に希望し異例の任務に就いた、淵田美津雄連合艦隊航空参謀。
(皇国千年の平和のためとはいえ、前途ある若者たちの命を…
このようなことの繰り返しならば、戦争も軍人の勤めももう沢山だ…。
すべてが終わったら…出家でもするか?
あるいは西洋のそれでも悪くはないな…。)
公式には「新型航空爆弾の開発中の事故。」とされたこの一件。
真相が明かされるのはこの世界の平成に入ってからのことであった。
なお、畑中らに呼応するはずであった海軍厚木基地航空隊であるが、肝心の主導者小園司令が謎のウイルスに冒され、肺炎に似た症状で意識不明となってしまい、結局全てうやむやのまま決起することなく終わってしまった…。
588: 俊也 20/10/21(水)21:45:06 ID:A03
名前入れ忘れ失礼!
589: 名無しさん@おーぷん 20/10/21(水)21:47:16 ID:IuH
(解決策)強引過ぎィ!!
590: 名無しさん@おーぷん 20/10/22(木)09:01:16 ID:COb
誰ですかコ〇ナを持ち込んだ奴は
彼等への衝撃はなおも続く。
「21世紀のわが同胞の歴史知識、つまり我々に待ち受けている未来は、端的に言えばソ連による世界支配であります。
来年すなわち1946年8月に、ソ連は独自の反応兵器、原子爆弾の開発に成功するのです。残念ながらあなた方の再開発は間に合いません。
まず来月6月15日に、ソ連軍は増派した空前の大兵力により、一気にドイツ軍を再度押し返し、ヒトラー総統を戦死させベルリンになだれ込み、パットン将軍も戦死。米ソは戦闘状態に入ります。その流れの中で、ソ連軍
はドイツのロケット開発、反応兵器開発の技術者を多数捕縛し、自国へ連行、開発に参加させるという訳であります。
米ソ間の戦闘はしばし膠着しますが、先述の反応兵器に超長距離ロケットを組み合わせた、大陸間弾道弾なる恐るべき大量破壊兵器を1946年8月6日にスターリンは遂に使用。
実に25発の弾道弾…当然弾頭は原子爆弾…を貴国全土の主要都市、軍事拠点に撃ち込みます。
これにて貴国は事実上無力化、8月末には無条件降伏。我が日本もそれに倣います。
両国とも辛うじて衛星国としての自治と、最低限の軍備はやがて認められますが…。
貴国はソ連に、日本は共産化した中国に搾取され続けられているというのが21世紀初頭の現状です。
そんな中、とある我が国の科学者が開発した時空転移装置…タイムマシン。これを以て未来の我が同胞は歴史改変を試みたのです。そして現時点での技術で21世紀側から遡行できる限界が、1945年4月であったのです。
とは言え大規模な時空を超えての派兵は直ぐにソ連に発覚する故、この時点に残された有効たりうる最後の決戦兵器、大和一隻のみにすべてを託し、結果は現在の通りです。
そして、『最終的解決』は、恐らくこの後…遅くとも数時間後には招来されるかと考えます。
この後のページは、『その後』御目通しになることをお勧め致します。」
トルーマンは一旦親書を執務宅に置き、ここまで自身が読んだ概要を一同に伝える。
「馬鹿な!仮にも一国の代表が、弄して良い世迷言ではない!!」
「コココ…おとぎ話としてはよく出来ていますねえ。しかしこれはこれで無視はできぬ内容でもあります。」
「ぐぬう、バカげた話だが、これならあの不可解なモンスターの出現や他のなにもかも全て説明がついてしまうという…。」
「ううむ…。」
トルーマンも腕組みしてしまうが、今下せる指示としては…。
とにかく本国並びに現在の自国勢力圏の警戒態勢をマックスにする…という程度しか無かった。
566: 名無しさん@おーぷん 20/10/17(土)22:16:59 ID:Ma5
これは智将南慈英
567: 名無しさん@おーぷん 20/10/17(土)22:18:20 ID:8Cs
なにをする気や
568: 俊也 20/10/17(土)22:58:40 ID:lze
ソビエト連邦、モスクワ、クレムリン。
「んん?国籍不明の航空機がここに接近しておると?」
ソ連の絶対的最高指導者ヨシフ・スターリンは情報将校をじろりと睨む。
「は、はあ、しかも撃墜しようにも向こうは高度1万4000メートルという。」
「何ィ!?アメリカのB-29でも到底無理な高度だぞ!?
レーダーのゴーストか何かでは無いのか?」
同席していた空軍将官の一人がそう突っ込む。
「た、確かに。」
「まあしかしアレだ、一応戦闘機群を上げられるところまで上げて様子を見れば良かろう。」
情報将校は敬礼し、去っていった。
従兵が運んできた食事に舌鼓を打ちながら、各高官の報告を聞き、スターリンがゲップをした瞬間。
紅い独裁者の周囲が凄まじい熱波と衝撃波に包まれる。
それらはクレムリンのみならず、モスクワ都市内の全てを滅却し尽した…。
569: 名無しさん@おーぷん 20/10/17(土)23:18:14 ID:8Cs
まさかのモスクワ核攻撃かいッッ
570: 名無しさん@おーぷん 20/10/18(日)10:34:06 ID:hff
向こうからBー2でも持ってきたのかな?w
571: 名無しさん@おーぷん 20/10/18(日)10:43:48 ID:0O7
そら(将来植民地にされると知ったら)そう(前もって核攻撃しとく)よ
572: 名無しさん@おーぷん 20/10/18(日)10:44:43 ID:N0M
機体はなんや?
573: 名無しさん@おーぷん 20/10/18(日)11:01:31 ID:uBN
もうすぐ佳境やな
574: 俊也 20/10/18(日)23:10:32 ID:K2b
その種は、日本が令和より「現物」にて送られた(昭和技術にて再現可能なレベルの)ネ114改ジェットエンジン6基(プラス開発用サンプルに一基)
とコクピット用与圧室をそのまま使い、設計図に従い組み上げた、世界で一機のみの、ジェット戦略爆撃機
「富嶽」
であった。
そして積んでいたのは令和時対中共戦にてスカボロー礁要塞にて自衛隊が十数発鹵獲したものの一部…。
「あれが新型爆弾…花火というにはおっそろし過ぎる。正に地獄の業火だぜ…。」
唯一の搭乗員にしてパイロット、野中五郎はそうひとりごちた。
「人間が手にしちゃあいけない者を使っちまった気がするぜ…
あんなのが今後の戦の中心になるとは…。
俺一人、子分共に背負わせなくて良かった。
今と、これから死ぬ連中は堪忍して成仏してくれい。
恐ろしいだけに、この大戦はこれでシメにする必要があんのよ!」
野中は進路を、ソ連地上軍主力が再反攻を企図し集結しつつある方面に機首を巡らした…。
575: 名無しさん@おーぷん 20/10/19(月)05:03:57 ID:68E
シリーズ初、こっちが核使う側にとはたまげたなあ
576: 名無しさん@おーぷん 20/10/19(月)08:58:00 ID:zPY
別の世界線では落とされた側やからこっちでは落としたろの精神
577: 名無しさん@おーぷん 20/10/19(月)09:00:19 ID:68E
やきう民は生きとるんかな
578: 名無しさん@おーぷん 20/10/19(月)09:02:41 ID:CQE
(放射能で文字通り)クッソ汚い花火。
579: 名無しさん@おーぷん 20/10/19(月)15:28:54 ID:bVg
イッチ作風が若干狂気に?
580: 俊也 20/10/19(月)22:31:49 ID:Wnu
ソ連国家首脳全滅。
ドイツ~ポーランド方面軍も戦死傷90%OVER
そして自ら前線に立っていたヒトラーも行方不明。
つまり両国は国家として機能不全の状態に…。
ホワイトハウスで一通りの報を受けたトルーマンは、夜食をかきこみつつも頭脳をフル回転させる。
まさに一撃で、数多の人命と引き換えに世界の版図を塗り替えてしまう。
我々はそんなものを創ろうとしていたのか…。
いやそれより、考えるべきは…
「大統領閣下、事ここに至っては、日本からの親書通り、彼らとの融和を図り、ドイツとソ連…いやロシアの再建を主導、同時に中国大陸の赤化阻止に傾注すべきでは?」
スティティニアス国務長官が進言する。
「うむ。日本も自発的な憲法改正を含めた国家体制改革…完全な民主化を進める、とは申して居ることであるしな…。
無論派兵の上、一定の監視は必要であろうが。
それに何より大きいのは、一発のみではあるが反応弾の完成品と技術者の派遣を仄めかして居る事。
そしてそれらの米日共同開発及び管理…。
さらにはあのモンスターの各種テクノロジーの解析自由…(一旦大和が日本に帰投するための燃料提供等の条件付きで)これも極めて大きい。
どう転んでも、ステイツが世界の最強国として君臨し得る近道となる事には間違いない。日本には手綱をつけつつ、極東の防波堤とすればよいのだ。」
「御意…。」
「ロンドン…チャーチル首相に連絡を取ってくれい!!」
581: 名無しさん@おーぷん 20/10/20(火)09:13:46 ID:Gal
お、講和モードか?
582: 名無しさん@おーぷん 20/10/20(火)16:53:27 ID:xT0
問題は国内よ。
583: 俊也 20/10/20(火)23:10:46 ID:Gq2
5月25日 サンフランシスコ沖
アメリカ側による給油を受ける大和。
その第一医務室。
「信じられん、全臓器がこうも急激に恢復するとは。」
軍医長が唸る。
彡(゚)(゚)「まあワイ自身驚いてますわ。やはり超次元STAP細胞は凄かったんやと…。」
(´・ω・`)「ヒヤヒヤしたよ、トマホーク誘導後にまた倒れちゃうんじゃないかと…。」
彡(゚)(゚)「原ちゃんにも心配かけたけんど、もう大丈夫や。そのうち酒ものめるでえ。」
「だーめだ!軍医長の俺が却下する。1カ月は寝はしないまでも安静だ。
…それよか、これでようやく米英と講和が成ったようだな。
しかも限りなく対等に近い条件にて…。事実上、戦闘行為は停止しておるし、」
(´・ω・`)「英雄だよお兄ちゃんは。」
「うむ。もしかしたら本当に、生者二階級特進あるかもしれんぞ…。」
彡(゚)(゚)「いりまへんてそんなもん。ワイは平和で野球ができりゃあ…。」
給油後、大和はハワイに向かうことになる。
来週の講和条約正式調印の会場とするためである…。
だが、敵は国内にいた。
一連の神がかり的な猛反撃が令和改装型大和という突出した超兵器によるもの。
そしてその力はほぼ枯渇しつつあることがまるで分っていない陸軍急進派青年将校たちであった。
首謀者中核の一人、畑中健二少佐は半ば公然と吹いて回る。
「全国民が総力を結集すれば、神州日本は50年でも100年でも戦える!!
米英とて既に足腰は弱り切っている。我らが屈しなければ先に倒れるのは奴らなり!
ワシントンとロンドンに日の丸を立てるまで戦いは終わらん!!」
584: 名無しさん@おーぷん 20/10/21(水)09:37:56 ID:IuH
うーんこの基地外
585: 名無しさん@おーぷん 20/10/21(水)09:39:28 ID:W41
南慈英シリーズ半レギュラー化畑中ニキ
586: 名無しさん@おーぷん 20/10/21(水)09:40:54 ID:bMn
オッボ有能やんけ…(テノヒラ再度クルー)
587: 名無しさん@おーぷん 20/10/21(水)21:44:37 ID:A03
そして、講和条約締結日2日前、日本帝都神宮外苑付近広場。
陸軍畑中少佐、椎崎二郎中佐らは、居並ぶ兵士たちに最後のアジテーションを行う。
「実は畏くも天皇陛下御自らの手により、我々に密勅が下された。
わが皇軍は米英を圧倒しているにも関わらず、なんと米英、重慶(中国国民党政府)と屈辱的講和を明後日にも受け入れようというのだ!
無論これは大元帥たる陛下のご意思ではなく、腰抜けの重臣共が思い付き、赦しがたきことに陛下に強要しあまつさえ軟禁した上での愚挙である。
それを糺して欲しいとの、陛下の切なるご意思、本官らとしても武人の本懐これにあり、全力でお応えするほかあるまい!!」
十分に自身で嘘と認識していることにも拘わらず、畑中の瞳は潤み陶然としていた。
「これより宮城に突入し、陛下を奸臣どもから御救い申し上げる!よもや怖気づくものはおるまいな!」
「小官は行きます!」
「私も命など惜しみませぬ!」
「米英何するものぞ!!」
「天皇陛下万歳!!」
「奸臣は鈴木だろうが米内だろうが迷うことなく誅しまする!!」
ある意味精神的絶頂に達しつつ、頷く畑中達。
その後配下の兵500余名に乗車準備を命じ、2人小声でささやき合う。
「大丈夫か?三浦が来ないが?俺たちの参謀役としては…。」
不安げな椎崎の問いも、畑中は一蹴する。
「なんの、もう我々は作戦を把握しておりますし、たとえ当人が捕まったとしてももう30分も経てば我々は宮城に雪崩れ込める。
要はお上に戦争継続の詔勅を賜ればよいのです!」
その時、頭上から爆音。
とは言え、陸海軍の航空基地も近い所。特に何の違和も無い事。
実際見上げても、明らかに日の丸の塗られた友軍機。
直ぐにそれが二人の意識から外れた、次の瞬間。
瞬時に一面が烈火と衝撃波に包まれる。
人形のように焼き払われ、粉砕される、「憂国の志士」達…。
「赦してくれ…。」
特に希望し異例の任務に就いた、淵田美津雄連合艦隊航空参謀。
(皇国千年の平和のためとはいえ、前途ある若者たちの命を…
このようなことの繰り返しならば、戦争も軍人の勤めももう沢山だ…。
すべてが終わったら…出家でもするか?
あるいは西洋のそれでも悪くはないな…。)
公式には「新型航空爆弾の開発中の事故。」とされたこの一件。
真相が明かされるのはこの世界の平成に入ってからのことであった。
なお、畑中らに呼応するはずであった海軍厚木基地航空隊であるが、肝心の主導者小園司令が謎のウイルスに冒され、肺炎に似た症状で意識不明となってしまい、結局全てうやむやのまま決起することなく終わってしまった…。
588: 俊也 20/10/21(水)21:45:06 ID:A03
名前入れ忘れ失礼!
589: 名無しさん@おーぷん 20/10/21(水)21:47:16 ID:IuH
(解決策)強引過ぎィ!!
590: 名無しさん@おーぷん 20/10/22(木)09:01:16 ID:COb
誰ですかコ〇ナを持ち込んだ奴は
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