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時空転移!?
しおりを挟む13: 俊也 20/08/10(月)00:39:38 ID:znL
「2023年だと・・・・・西暦でか!?令和とは…。」
「我々が意識を失っている間、そんなに時間が・・・・・って経ってるわけないだろう!!」
「何かの間違いだ!」
艦橋にいた将兵たちは、当惑と疑念を互いにぶつけあう。
彡(゚)(゚) 「・・・・・・・・・・・・・・・。」
「南慈英中尉・・・・・帝大で次席であった貴君なら、説明できるのではないか?この状況を・・・・・」
森下の言葉に、南慈英が口を開きかけたとき
「前方に艦影多数!!」
見張り員の言葉に、森下は双眼鏡で霧の向こう側を覗き込む。
「・・・・・軍艦ではないな。漁船や小型のフェリーがほとんどのようだ」
しかし数十隻、遠目には艦隊のようにも映る。
集団漁業か?こんなところで?
15: 俊也 20/08/10(月)00:47:17 ID:znL
いぶかしんでいるところで、一人の士官が声を上げた。
「五星紅旗だ!」
!?
中国船・・・・・・・しかも共産党?
こんな沖縄と目と鼻の先で!?
なぜこんな我が物顔で跋扈しているのだ!?
「参謀長!中国船籍と分かったからには・・・・排除しなければ」
「しかし・・・・状況が未だつかめん・・・・・」
彡(゚)(゚) 「・・・・・・・・・・・・・・・・・」
さらに目をこらすと・・・・・一隻だけ、日の丸を掲げた船が見える。
船腹には「海上保安庁」と書かれていた。
「海上・・・・・保安庁?そんな組織があったか?」
森下のつぶやきを、耳障りな擦過音がかき消した。
なんと中国側の漁船が、退去を呼びかける日本側の船に体当たりを仕掛けているのである!
「!!なんたる横暴だ!!」
「多勢に無勢ではないか!!」
「参謀長!状況はどうあれ、同胞の危機は見過ごせませんぞ!」
士官たちが詰め寄る中、担架で運ばれようとしていた、伊藤整一長官が声を振り絞る。
「森下君…救援を…」
「御意…」
森下も決断を下した。
「両舷全速!合戦準備!!まずは威嚇行動に出る!」
「ようそろー!!」
(かつて大和艦長であった森下が艦の指揮を執ることに、誰も疑問を感じなかったようだ)
16: 俊也 20/08/10(月)00:48:59 ID:znL
大和は波を蹴立て、中国船団目がけ殺到した。
霧の中から不意に現れた巨艦に、中国船団は明らかに動揺し、一斉に船首を翻し、蜘蛛の子を散らして逃げていった。
一隻残った日本側の船に、大和は発光信号を送る
「本艦は帝国海軍第二艦隊旗艦・軍艦大和である。貴艦の所属を明かされたし」
先方も、一分間程の沈黙の後、発光信号を返してきた。
「本船は海上保安庁所属の巡視船みずきである。本船の誘導に従われたし」
「ついてこい、というわけか・・・・・・」
「艦が傷ついている以上、どのみち呉か佐世保かに帰投せねばなりません。ここは従った方がよろしいかと」
参謀の一人・神崎大佐の提言に、森下も頷いた。
大和はその巨体を、みずきに追従するコースへと乗せた。
17: 名無しさん@おーぷん 20/08/10(月)00:49:37 ID:5jv
中国船ざまあ
18: 俊也 20/08/10(月)00:57:09 ID:znL
大和艦内 長官公室
「時間転移だと!?」
彡(゚)(゚) 「はい、もうワイの好きだった空想科学小説の次元の概念なんですが…」
一同は愕然とした。
そんな馬鹿なというつぶやきも漏れた。
しかし、それを妄想だと否定する材料もないのである。
彡(゚)(゚) 「まず必要なのは情報です。前方の巡視船に、落ち着いたら我々を取り巻く状況に関して聞き出すとしましょう。」
数時間後、みずきから信号があり、職員2名をそちらに送りたいとの通達があった。
「一場運用司令士補です」
「小野寺通信士補であります」
「帝国海軍連合艦隊第二艦隊参謀長 森下信衛です。
単刀直入に伺いたいが、今はまず、いつなのかね?」
「2023年4月7日です。
わたくしどもからも伺いたいのですが・・・・あなた方は一体・・・・・」
「我々が正気であるのなら・・・・・昭和20年。1945年からこの時代に飛ばされてきた、ということになる。」
「この艦は・・・・・その、戦艦大和でありますよね?」
「うむ」
「大和はその1945年に米軍に沈められた・・・・・というのが我々の歴史認識なのですが・・・・・」
「まあ、『あのまま』ならそうなっていたでしょうな。」
19: 俊也 20/08/10(月)01:01:50 ID:znL
その後も海上保安庁職員と、大和の首脳陣は一時間ほど話し込む。
職員が一旦引き上げたのち、一同は疑念と当惑に歪んだ顔を突き合わせた。
「どういうことだ??日本が大東亜戦争に負けて…。」
「軍備も憲法で制限され、先刻のようなシナの船を駆逐することすらままならぬというのか・・・・・それで国といえるのか」
「〝ここの”日本は一体どうなっておるのだ・・・・・・・」
一同、首を捻る。ちんぷんかんぷんとはいわないにせよ、咀嚼するのに時間と労力を要するのは確かなようであった。
「とにかく、本土に寄港してからだ。さらなる情報を得て、今後の身の処し方を考えるとしよう」
森下の言葉に、全員が頷いた。
本土近海に差し掛かってから、海上保安庁より通達があった。
艦の存在自体を一般には秘匿したいため、長崎、三菱重工の巨大ドッグに入渠してもらいたいとのことであった。
彡(゚)(゚) (たぶん慌てて政府に判断を仰いだんだろうな。)
16日深夜3時 闇にまぎれ、戦艦大和は長崎造船所30万トンドッグに入渠した。
くしくも姉妹艦武蔵が、かつて建造された場所と目と鼻の先であった。
20: 名無しさん@おーぷん 20/08/10(月)01:03:20 ID:oKm
こーいうの好きやからファイトやで!
21: 俊也 20/08/10(月)01:06:38 ID:znL
>>20
サンガツ。しかし今宵は立ち上げが遅すぎた。
眠剤も飲んじまったし。
すまんな、此処までに致します。
22: 名無しさん@おーぷん 20/08/10(月)01:08:35 ID:5jv
乙。今後に期待。
23: 名無しさん@おーぷん 20/08/10(月)01:09:12 ID:oKm
乙明日また楽しみに待っとくわ
26: 俊也 20/08/10(月)22:04:17 ID:znL
大和の負傷者に関してはすぐに入院の措置がとられ、健在な乗組員たちに関しては近隣のホテルや海保の施設に分散し、
極秘に投宿することとなった。
翌朝、ホテル「らんぷう」の一室
彡(゚)(゚) 「ファーwwwww豪華やなー!!令和のテレビジョンとやらは綺麗やねー
この鳥谷ってやつ偉いなあ。ロッテからまたタイガースに戻って頑張っとる!」
(´・ω・`)「もーお兄ちゃんはしゃいでる場合じゃないって。ニュース番組やってるんなら、僕たちに関する報道がないかどうか確認しないと。」
彡(゚)(゚) 「だーいじょーぶやて。この時代の日本政府が情報統制してくれてるんやから・・・・・・」
27: 俊也 20/08/10(月)22:05:12 ID:znL
『ここで速報をお伝えいたします。ただいま中国政府が緊急声明を発表いたしました。こちらの映像をご覧ください』
画面が切り替わる
なんと・・・・・昨日の中国船団の姿が映し出されていたのである。
そして・・・・・・霧の中から浮かび上がる、巨大な戦艦の姿が・・・・・・・
「!!!!???」
画面は中国の報道官の顔を映し出した。
『沖縄はわが中国固有の領土であり、それを訴えていたわが同胞の漁船団に対し日本の巨大戦艦が行った悪質な挑発、威嚇行為に我々は厳重に抗議する。
もしこれが日本政府の本意でなく、悔い改め謝罪する意思があるというのなら、この動画に出ている戦艦を我々に引き渡すべきである!!』
彡(゚)(゚) 「ファーwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
28: 名無しさん@おーぷん 20/08/10(月)22:34:50 ID:5jv
しれっと鳥谷復帰してて草。
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