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【17】突然現れた弟(アルフレッド視点)
しおりを挟むバースィル殿下の鋳造工房は王宮からさほど離れていないあたりの、シャーリドではよく見る形の建物の中にあった。
蒸気を逃がす煙突のようなものがいくつか上部から出ていたが、我がヴェルーデの煙突のように高く円筒状のものではないので見逃すところだった。
砂を固めて作られた壁の建物の入口からすぐに、地下へ続く階段がある。
先導するバースィル殿下とその従者たちが灯りを低く持って足もとを照らす。この階段通路にそれ以外の灯りはなく、なんとも心許ない。
だがそれも階段を降りている間だけのことで、降り立ったところは地下とは思えないほどの広さと明るさがあった。
「ここが私の鍛造工房です」
鍛造というからには火を使う。風を送って作る剣の元になる錬鉄は他の場所で作られているという。谷から吹き上げる山腹の風を利用して作られた錬鉄を、この工房で鍛造加工しているそうだ。
鍛造の最後の工程を見せてもらい、その熱と大きな鎚で叩く工法に目を見張る。驚いたのは、いつもはバースィル殿下も鎚を振るっていると言われたことだった。
「王宮での仕事で溜まった鬱屈を、ここで発散しているのです」
あどけない少年のような笑顔を見て、その体躯は自分より大きくとも一つ年下のバースィル殿下は本当にまだ少年だったのだとひっそりと驚く。
昨夜のイクバル殿下のバーでも、後から呼ばれたバースィル殿下はシャーリドでは成人の年齢ではあるが、オレンジの実を絞ったものを飲んでいた。
シャーリドの王族は学園には通わないと聞いた。年齢が二桁になれば、父もしくは年長の兄の手伝いから始めて、力が認められれば政務に就くという。
まだ学生の自分よりもバースィル殿下のほうが王族としての責務をこなしている。
「よろしければ、実際に鎚で叩いてみますか?」
「是非やらせてください」
バースィル殿下から手渡された鎚を刃に向かって振るうが、大きく振りかぶり過ぎて刃に当てる時の力加減ができず、半分程ずれてしまい鈍い音がした。
「肩より後ろに鎚を持っていかずに、そうです、そのあたりから振り下ろしてみてください」
今度は当てたい刃の部分にきちんと当たり、高い音が聞こえた。
「かなり難しいな……」
「でもお上手ですよ。きちんと伸ばしたい箇所に当たりました。あとは刃を伸ばすことを意識して力加減を手に覚えさせる感じです」
何度か繰り返すうちに、鎚の真ん中で刃に当てられるようになってきた。
バースィル殿下が『ここで鬱屈を発散している』と言った意味が少し分かった気がする。
途中でジャンに代わったが、ジャンは俺よりもいいリズムで刃を打っていた。力のコントロールについては俺よりも長けているのだから当たり前か。
しばらくして、従者が滑らかそうな布に包まれたおそらく剣であろう物をバースィル殿下に渡した。
「このふた振りの剣を、アルフレッド殿下とその護衛騎士のかたに私から贈ります。自分の好みはこのように装飾のない剣なので、気に入って貰えるかは分かりませんが」
「ここで抜いて拝見してもよろしいでしょうか?」
「もちろんです、どうぞ刃をご検分ください」
バースィル殿下が直々にこの場所に案内し自ら剣を贈ったとはいえ、他国の王族とその護衛騎士がシャーリドの王族の前で剣を抜くというのだ。
バースィル殿下護衛の者たちは腰の物にこそ手をかけないが、その緊張感がこちらにも伝わってくる。
その者たちに安心させるように笑顔を見せてから、賜った剣を静かに鞘から抜いた。
その抜く動作だけでどれだけ精巧に作られたものだか判った。滑らかに鞘から抜かれた剣の刃は美しい波模様を湛え、明るい鈍色をしている。
ジャンもまた自分の手に収められたその刃を見つめている。
「……美しいとしかいいようがないな……」
俺の言葉に続くようにジャンが言う。
「私のような者がこのように過分に素晴らしい剣を戴いてしまってよいのでしょうか」
「バースィル殿下がくださったのだ、有難く受け取るのがいい」
「アルフレッド殿下をお護りする貴殿の腰に、私の作った剣を収めていただければ嬉しく思います」
「ありがとうございます……。この剣に恥じない働きをすると誓います」
ジャンは鞘に戻した剣を両手で捧げるように持って膝を折り、頭を下げた。
昨夜イクバル殿下とバースィル殿下といろいろなことを話した。
ヴェルーデ南端のコルツを経由してシャーリドに送水するルートを作ることと、シャーリドで取れる鉄鉱石の材料をヴェルーデに輸入する手立てについて、国に戻り次第陛下に話すことになる。
ヴェルーデ王国内には鉄鉱石が取れる楯状地があまりない。そのため鉄鉱石は他国からの輸入に頼っている。
ところが最近、ヴェルーデが鉄鉱石を一番多く輸入している国が帝国に対して不穏な動きを見せているのだ。
一方でシャーリドが併呑した地域のひとつに、広大な楯状地のある地域がある。
我がヴェルーデはこの先、鉄鉱石についてシャーリド頼みになるだろう。
だがそれは近隣諸国も同じなのだ。
誰が真っ先にシャーリドからの鉄鉱石の権利を優位に握れるか。
シャーリドが鉄鉱石と引き換えにしたいのは水だ。
飲料水についてはもちろんのこと、工業用水、農業用水についてもシャーリドは喉から手が出るほど水を求めている。
夕べのイクバル殿下は、他国の王子である自分にそこまで話していいのかと思うあたりまで、赤裸々に語った。
何か含むところがあるのかと疑ってかかるべきだが、イクバル殿下の言葉には、あまりそうした腹芸があるとは思えなかった。
もっと話していたかったが、さすがにイクバル殿下の側近からお開きを促された。
シャーリドの饗応の仕事に携われと陛下に言われてから、シャーリドについていろいろ調べ学んだ。みっともないまでの即席勉強だが、シャーリドのことを学ぶことは我がヴェルーデを学ぶことだった。
シャーリドは鉄鉱石が取れる楯状地を持つ地域を傘下に収めた。では我が国は?
我が国で楯状地の領地を有する貴族は誰であるか?
その者と王家との関係性は?
ひとつシャーリドのことを知るたびに、我がヴェルーデのことを十も知る。
正直、陛下にシャーリドの饗応役を担えと言われた時は、豪華な食事や美しく部屋を整えてヴェルーデの音楽や踊りでもてなせばいいのだろうくらいにしか思っていなかった。
それがどうだろう、陛下は『何故、帝国の皇女を娶るシャーリドの第一王子が、その婚約式の後に帝国内の王国のいくつかを選んで滞在して帰るのか。その理由を考えるのだ』そう俺に言った。
陛下が俺に求める『饗応役』の向こうにヴェルーデの明日が広がっていた。
ヴェルーデの第一王子でありながら、我が国のことを今更のように知っていくことが楽しくもあり恥ずかしくもあった。
その時、階段を慌ただしく降りてきた従者が言った。
「ヴェルーデの王族を名乗る方が、大至急アルフレッド殿下と話がしたいと表でお待ちです」
「ヴェルーデの王族? 今回の視察には王家からは私しかやって来ていないが……」
「アルフレッド殿下、リカルド殿下と思われます。すぐに表に!」
ジャンの言葉に驚く。
「リカルドが!?」
「アルフレッド殿下、こちらのことはお気になさらず、どうぞ外に向かってください!」
バースィル殿下に目礼をして、殿下の従者に続いて階段を駆け上がる。従者の灯りが大きく揺れて不安を煽るようだ。外へ出ると、そこに居たのはシャーリドの多くの男性のような恰好をしているリカルドだった。
「兄上、取り急ぎ申し上げます。アリシア・ノックスビル公爵令嬢とマイラ・ハワード公爵令嬢が何者かに捕らわれました」
少し遅れてやってきたバースィル殿下が、
「アルフレッド殿下、そのお方をお連れになりもう一度工房にお戻りください」
そう言いながら我々の背を押すように、再び工房への扉を開けた。
***
考えの交通整理ができないままの俺に、バースィル殿下は小さな部屋に案内してくれた。
「この部屋は硝子張りではありますが声が外に洩れることはありません。我々は近くにおりますので何かあればドアを開けてください」
「お心遣いに感謝します。しばらくこちらをお借りします」
部屋の中には俺とジャン、そしてリカルドの三人だけとなった。
「兄上、詳しく説明している時間はないけど、どうして僕がここにいるのかについてだけは説明するよ。
僕は陛下の『王の三つ眼』のひとりだ。今回は兄上ではなくアリシア・ノックスビル公爵令嬢に付けという下命を拝しシャーリドに入っている。それなのに目の前でアリシア嬢とマイラ・ハワード公爵令嬢を捕らわれてしまった。
相手が悪く、僕だけではどうにもならないから兄上のところに、いやシャーリドの王子であらせられるバースィル殿下のところに来た」
「リカルドが、『王の三つ眼』……。聞きたいことはたくさんあるが、今アリシアとマイラ嬢は無事なのか、どこにいるのかだ!」
「お茶を売っている店内で捕らわれてしまったのは、僕の失態だ。護衛も兼ねているアリシア嬢の侍女を先頭にアリシア嬢とマイラ嬢が店の中に入り、マイラ嬢の侍女は店の外を警戒していた。その四人のすぐ近くにシャーリドが付けてくれていた騎士もいたというのに僕はうまく連携できなかった。
マイラ嬢の侍女が、周囲を確認して遅れて店内に半歩入ったところですぐに出てきてある人物に助けを求め、侍女は王宮にまだ居るハワード公のところへ走った。
僕はそのまま残ったが誰も建物の外には出ていない。今はハワード公の手の者たちとシャーリドの騎士たちが、三人が監禁されている建物を見張っている。
にぎやかな街の通りの中ほどで、ここからそれほど遠くない。緊急事態ということで、ハワード公に姿を見せて話をした。現状ではこれしか方法がなかった」
「リカルドのその判断がその場の最善だったと思う。ハワード公はマイラ嬢の父なのだから知らせて当然でもある。監禁場所を掴んでいるということは犯人も判っているのか」
「ええ、判っています。攫った実行犯はフォートナム王国の元王太子殿下のデズモンドとその従者、デズモンドを唆したのは……シャーリドのガズワーン第二王子殿下かと」
「シャーリドの第二王子殿下が……。だからバースィル殿下とも話が必要なのだな」
「元はと言えばシャーリドの王家の問題から発生しているのではと認識しています」
リカルドは早口で続けた。
「王妃殿下から生まれたイクバル殿下とバースィル殿下。その間に挟まれるようにして生まれた、側室の子である第二王子のガズワーン殿下。
側室は王妃殿下の御子であるイクバル殿下を退けて王太子の椅子に自分の息子ガズワーンに座らせようとしている。
今回ガズワーン殿下が手先として使ったのは、フォートナム王国で婚約破棄問題を引き起こして国外追放になったデズモンド元王太子だ。他国を経てシャーリドに入っていたらしい。
ガズワーン殿下は友好国であるヴェルーデ第一王子の、その婚約者を含む二人の公爵令嬢を、イクバル殿下の件で来ていたところを攫うことでイクバル殿下の名に傷をつけることができる。デズモンド元王太子のことは、ガズワーン殿下が何かに使えると保護していたようだ」
「まったくもってヴェルーデは無関係ではないか! そんなことの為に我が国の公爵令嬢二人が攫われるとは……」
「兄上、とにかくバースィル殿下とイクバル殿下と話をしなければ」
「向こうからアリシアたちを解放する条件などの要求はあったのか?」
「いや、まだ何も。ヴェルーデにではなくシャーリドの殿下たちに要求するかもしれない。もうそれが来ているかもしれないな」
「そうだな、ガズワーン殿下が黒幕ならばそうなるだろうな。ではバースィル殿下と話をしよう」
頷いたリカルドに目をやると、一言では言い表せない感情がこみ上げる。
衝撃的なことをいくつも耳にして、頭の中に沸いた湯のような気泡がいくつもできては壊れていく、そんな感覚があった。
だが落ち着かなければならない。そして急がねばならない。
「バースィル殿下、お話があります」
部屋を出ると、工房から音が消えていた。先ほどまで鍛造の過程を見せてくれていた職人も姿が見えない。
バースィル殿下の内密な工房に居た彼らは、選び抜かれた者たちだったはずだ。
そんな彼らまで人払いの対象にしたというのは、これから先はシャーリドの一層深い場所であり、私はそこに足を踏み入れることになってしまったということだった。
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