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ガニメデの妖精
現れたるは狼 (1)
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「ジャンプアウト十秒前、総員対ショック」
ジャンプアウトした先に小惑星でもあろうものなら、木っ端微塵だ。ショックもなにもあったもんじゃない。ノエルの声に、そう思いながらケントは転送繭が解除され、灰色の靄が薄れるのをぼんやり眺めていた。
「ジャンプアウト完了、マスター、航路局から通信です」
「こちらは、太陽系航路局。貴船のジャンプアウトを確認した。船籍データーと積荷目録を送信せよ」
「了解した。データ送信開始、こちらはケンタウリ船籍、『フランベルジュ』積み荷はタンパク質再合成粘菌だ、生物由来カテゴリーB、冷凍密閉貨物」
「積荷目録受信、確認した。行き先はガニメデのアドマイア生物学研究所で間違いないか?」
しかしまあ、スカーレットの手回しの良さには驚かされる。この短時間で正規の積み荷と荷受先を、まったくの綺麗な形で用意してくるのだから、大したものだ。
「ああ、間違いない」
「事故らないでくれよ、生物貨物は後始末が面倒くさいからな」
「俺もこんな奴らのエサになるのは、まっぴらごめんだ」
オレンジとも黄色ともつかない、タンパク質合成粘菌はケンタウリ星系ではメジャーな生物商品だ。タンパク質の合成効率はもちろん、『味』を良くするために、ケンタウリ星系内の企業が開発にしのぎを削り、いまでは地球圏から引き合いがくるほどになっている。
「良い旅を」
「ありがとよ」
§
「オーケイ、ラーニア。とりあえずは、お待ちかねの太陽系に到着だ」
ケントの声に副操縦士席で膝を抱えて丸くなっていたラーニアが目を開ける。
「転送門は、嫌い、気持ち悪くなる」
「ああ、そうだな、二日酔いの朝みたいな気分だ」
「……大人になってもお酒なんて飲まないんだから」
子供サイズの持ち合わせが無いので、スカーレットから借りてきた紅色の気密スーツに身を包んだラーニアが、うぇ、とした顔をするのを見て、ケントは声を上げて笑った。
「ノエル」
航路局への報告書は、乗員はアンドロイドを合わせて二名となっている。スキャンにかからないよう、活動を停止して、補助席でピクリとも動かないノエルの筐体にちらりと目をやってから、ケントはコンソールに向って話しかけた。
船体外部からのスキャンを食らっても、気密スーツから欺瞞信号を放つラーニアが、ノエルとして認識されているはずだ。臨検しに直接乗り込まれれば事だが、終戦からこっち、そんな経験はない。
「アイ、マスター」
スピーカーから聞き慣れた声がする。人口声帯を通じて出された声との違いは、ほとんど無いはずだが、しばらくぶりに聞く『AI』然としたノエルの声に、ケントは少し違和感を覚える。
「流した偽情報はどうなってる?」
ケンタウリを出る直前、スカーレットが報道係者にボフォート・ロジテクスの次女で、多額の遺産を継承したラーニアが遭難、ケンタウリ軍警察で保護されているという偽情報を流した。
「面白いように尾ひれがついて拡散されています、海賊に襲われたとか、遺産狙いの殺人未遂だとか」
尾ひれがついて拡散されているというよりは、尾ひれをつけて拡散させた……というのが正解だろうとケントは思う。スカーレットが面白がっている姿が目に見えるようだ。
「まあ、騒いでくれたほうがありがたい、目立てば目立つほどケンタウリを探し回ってくれるからな」
「そうだといいのですが……航路情報出ます」
メインスクリーンにジャンプアウト地点から木星までの航路情報が表示される。
「おすすめは?」
ちらりとスクリーンに目をやって、ケントはノエルに尋ねた。
「最短距離ならルートBです、木星までの所要時間は七十六時間」
転送門は空間をねじ曲げ、アインシュタインをペテンにかける装置だ。各星系に数基設置されているが、基本的には重力場の安定しているラグランジュポイントに置かれることが多い。
太陽系では、転送門は木星のラグランジュL5、『トロヤ群』に設置され、ワープアウト空域はラグランジュL4『ギリシア群』よりも〇・三AUほど太陽方向に指定されていた。
「一番交通量が多いのは?」
「ルートAですね、今の時期だと途中まで、火星向けの航路と重なります」
「時間は?」
「九十二時間です」
ふむん、とケントは考える。交通量の多いルートのほうが、当然安全ではある。だが、スカーレットが時間を指定するからには、なにか意味があるはずだ。最短距離ならスカーレットに指示された到着時間よりも十二時間余分に取れる。
「ノエル、ルートBを選択、最短距離だ」
「途中に小惑星帯があり、待ち伏せには……」
「判ってるさ」
こちらの動きがどこまでバレているかによるが、うまくいけば小惑星に紛れてガニメデまで到着できるだろう。
「ノエル、近隣船舶の星系内回線をハッキングして、ラーニアの姉を呼び出せ」
「アイ・マスター、どの船を選択しますか?」
『フランベルジュ』のメインスクリーンに星系内回線がオープンになっている付近の船舶一覧が表示された。
「ラーニア、ちょっとこっちで、見てほしいものがある」
「ん?」
トコトコと補助席から操縦席までくると、ラーニアが子猫のようにスルリとケントの膝の上に滑り込んだ。
「ラーニア、ズルイです!」
「寝てるノエルがわるい、それに、一度操縦席に座ってみたかった」
「もめるのは後にしろ。ラーニア、このリストの中で、お姉さんに電話をかけて出て貰えそうな会社の船はいるか?」
適当にハッキングしてもいいが、できれば電話に出てもらえる可能性が高い回線の方がいい。商売でつながっている船があればラッキーだ。
「これ」
「火星船籍、ロイヤル・サファイア?」
「うん、お父様のプライベートシャトル、今はアルフレッドが乗ってる」
殺されかけたのだから当然とは言え、叔父を『アルフレッド』と呼び捨てた時の、言葉の冷たさにケントは息を飲んだ。
「ノエル、ラーニアが指定した船をハッキングしろ」
「アイ、マスター」
嬉々として返答するノエルにラーニアが目を丸くする。
「船をハッキング? ウソでしょ?」
「セキュリティBの民間船のシステムをハックするなんて、オムレツを作るより簡単です」
「ケント、ノエルって何なの?」
「ケンタウルスの亡霊さ」
ウィンクしてケントはラーニアの頭にポン、と手をのせた。
「ロイヤル・サファイアのサブ・コンピューターを制圧開始…………」
「行けそうか?」
「太陽系《こっち》の民間船は少し固いですけど、問題ありません、大丈夫です」
「……サブ・コンピューターを制圧、通信系に割り込みを開始、終了、通信帯域の一部を把握しました」
得意げな声で報告するノエルに、ラーニアが琥珀色の瞳をまんまるにする。
「アンジェラ・ボーフォートの携帯を呼び出します。……出ました」
ウィン、とサーボの音がしてコンソールのカメラがラーニアをアップにする。
「何かしら、アルフレッドおじさま? いま、私とーっても忙しいのですけれど」
スピーカーから、えらく剣呑な声が聞こえると、音声通信と書かれた画面が映しだされた。
「ごめんなさい、アンジェラお姉様、ラーニアです」
「ラーニア? 無事なの? おじさまと一緒なの? 大丈夫なの?」
「わたしは無事。いま親切な人がお姉様の会社まで送ってくれてます」
プツン、と画面が切り替わり、ラーニアと同じ銀髪に琥珀色の目の、だが、抜けるような白磁の肌の女性が映しだされる。
「ラーニア心配したのよ? 怪我はないの?」
「わたしは大丈夫」
「その船、サファイヤじゃないわね、今どこ?」
ちらりとケントを見つめるラーニアに、首を横に振ってみせる。この携帯が盗聴されている可能性は高い。
「この回線ではいえません」
「……」
その一言で、画面に映ったアンジェラの目が、すうっと細くなった。
「サファイアには乗っていないのね?」
「はい、姉様。アルフレッドは信用できません」
画面の向こうでアンジェラが当然だという顔で大きくうなずいた。見事なまでの嫌われっぷりにケントは苦笑いする。
「とりあえず、会社に詰めてるから。また連絡するのよ?」
「ええ、姉様、そっちに向ってるところ。あと今年はご挨拶、一日遅れになるけど、ごめんなさいって言っといて」
悲しそうにそう言ってから、ラーニアが目を伏せた。
「マスター、気づかれました」
「回線を切れ」
「アイ」
ジャンプアウトした先に小惑星でもあろうものなら、木っ端微塵だ。ショックもなにもあったもんじゃない。ノエルの声に、そう思いながらケントは転送繭が解除され、灰色の靄が薄れるのをぼんやり眺めていた。
「ジャンプアウト完了、マスター、航路局から通信です」
「こちらは、太陽系航路局。貴船のジャンプアウトを確認した。船籍データーと積荷目録を送信せよ」
「了解した。データ送信開始、こちらはケンタウリ船籍、『フランベルジュ』積み荷はタンパク質再合成粘菌だ、生物由来カテゴリーB、冷凍密閉貨物」
「積荷目録受信、確認した。行き先はガニメデのアドマイア生物学研究所で間違いないか?」
しかしまあ、スカーレットの手回しの良さには驚かされる。この短時間で正規の積み荷と荷受先を、まったくの綺麗な形で用意してくるのだから、大したものだ。
「ああ、間違いない」
「事故らないでくれよ、生物貨物は後始末が面倒くさいからな」
「俺もこんな奴らのエサになるのは、まっぴらごめんだ」
オレンジとも黄色ともつかない、タンパク質合成粘菌はケンタウリ星系ではメジャーな生物商品だ。タンパク質の合成効率はもちろん、『味』を良くするために、ケンタウリ星系内の企業が開発にしのぎを削り、いまでは地球圏から引き合いがくるほどになっている。
「良い旅を」
「ありがとよ」
§
「オーケイ、ラーニア。とりあえずは、お待ちかねの太陽系に到着だ」
ケントの声に副操縦士席で膝を抱えて丸くなっていたラーニアが目を開ける。
「転送門は、嫌い、気持ち悪くなる」
「ああ、そうだな、二日酔いの朝みたいな気分だ」
「……大人になってもお酒なんて飲まないんだから」
子供サイズの持ち合わせが無いので、スカーレットから借りてきた紅色の気密スーツに身を包んだラーニアが、うぇ、とした顔をするのを見て、ケントは声を上げて笑った。
「ノエル」
航路局への報告書は、乗員はアンドロイドを合わせて二名となっている。スキャンにかからないよう、活動を停止して、補助席でピクリとも動かないノエルの筐体にちらりと目をやってから、ケントはコンソールに向って話しかけた。
船体外部からのスキャンを食らっても、気密スーツから欺瞞信号を放つラーニアが、ノエルとして認識されているはずだ。臨検しに直接乗り込まれれば事だが、終戦からこっち、そんな経験はない。
「アイ、マスター」
スピーカーから聞き慣れた声がする。人口声帯を通じて出された声との違いは、ほとんど無いはずだが、しばらくぶりに聞く『AI』然としたノエルの声に、ケントは少し違和感を覚える。
「流した偽情報はどうなってる?」
ケンタウリを出る直前、スカーレットが報道係者にボフォート・ロジテクスの次女で、多額の遺産を継承したラーニアが遭難、ケンタウリ軍警察で保護されているという偽情報を流した。
「面白いように尾ひれがついて拡散されています、海賊に襲われたとか、遺産狙いの殺人未遂だとか」
尾ひれがついて拡散されているというよりは、尾ひれをつけて拡散させた……というのが正解だろうとケントは思う。スカーレットが面白がっている姿が目に見えるようだ。
「まあ、騒いでくれたほうがありがたい、目立てば目立つほどケンタウリを探し回ってくれるからな」
「そうだといいのですが……航路情報出ます」
メインスクリーンにジャンプアウト地点から木星までの航路情報が表示される。
「おすすめは?」
ちらりとスクリーンに目をやって、ケントはノエルに尋ねた。
「最短距離ならルートBです、木星までの所要時間は七十六時間」
転送門は空間をねじ曲げ、アインシュタインをペテンにかける装置だ。各星系に数基設置されているが、基本的には重力場の安定しているラグランジュポイントに置かれることが多い。
太陽系では、転送門は木星のラグランジュL5、『トロヤ群』に設置され、ワープアウト空域はラグランジュL4『ギリシア群』よりも〇・三AUほど太陽方向に指定されていた。
「一番交通量が多いのは?」
「ルートAですね、今の時期だと途中まで、火星向けの航路と重なります」
「時間は?」
「九十二時間です」
ふむん、とケントは考える。交通量の多いルートのほうが、当然安全ではある。だが、スカーレットが時間を指定するからには、なにか意味があるはずだ。最短距離ならスカーレットに指示された到着時間よりも十二時間余分に取れる。
「ノエル、ルートBを選択、最短距離だ」
「途中に小惑星帯があり、待ち伏せには……」
「判ってるさ」
こちらの動きがどこまでバレているかによるが、うまくいけば小惑星に紛れてガニメデまで到着できるだろう。
「ノエル、近隣船舶の星系内回線をハッキングして、ラーニアの姉を呼び出せ」
「アイ・マスター、どの船を選択しますか?」
『フランベルジュ』のメインスクリーンに星系内回線がオープンになっている付近の船舶一覧が表示された。
「ラーニア、ちょっとこっちで、見てほしいものがある」
「ん?」
トコトコと補助席から操縦席までくると、ラーニアが子猫のようにスルリとケントの膝の上に滑り込んだ。
「ラーニア、ズルイです!」
「寝てるノエルがわるい、それに、一度操縦席に座ってみたかった」
「もめるのは後にしろ。ラーニア、このリストの中で、お姉さんに電話をかけて出て貰えそうな会社の船はいるか?」
適当にハッキングしてもいいが、できれば電話に出てもらえる可能性が高い回線の方がいい。商売でつながっている船があればラッキーだ。
「これ」
「火星船籍、ロイヤル・サファイア?」
「うん、お父様のプライベートシャトル、今はアルフレッドが乗ってる」
殺されかけたのだから当然とは言え、叔父を『アルフレッド』と呼び捨てた時の、言葉の冷たさにケントは息を飲んだ。
「ノエル、ラーニアが指定した船をハッキングしろ」
「アイ、マスター」
嬉々として返答するノエルにラーニアが目を丸くする。
「船をハッキング? ウソでしょ?」
「セキュリティBの民間船のシステムをハックするなんて、オムレツを作るより簡単です」
「ケント、ノエルって何なの?」
「ケンタウルスの亡霊さ」
ウィンクしてケントはラーニアの頭にポン、と手をのせた。
「ロイヤル・サファイアのサブ・コンピューターを制圧開始…………」
「行けそうか?」
「太陽系《こっち》の民間船は少し固いですけど、問題ありません、大丈夫です」
「……サブ・コンピューターを制圧、通信系に割り込みを開始、終了、通信帯域の一部を把握しました」
得意げな声で報告するノエルに、ラーニアが琥珀色の瞳をまんまるにする。
「アンジェラ・ボーフォートの携帯を呼び出します。……出ました」
ウィン、とサーボの音がしてコンソールのカメラがラーニアをアップにする。
「何かしら、アルフレッドおじさま? いま、私とーっても忙しいのですけれど」
スピーカーから、えらく剣呑な声が聞こえると、音声通信と書かれた画面が映しだされた。
「ごめんなさい、アンジェラお姉様、ラーニアです」
「ラーニア? 無事なの? おじさまと一緒なの? 大丈夫なの?」
「わたしは無事。いま親切な人がお姉様の会社まで送ってくれてます」
プツン、と画面が切り替わり、ラーニアと同じ銀髪に琥珀色の目の、だが、抜けるような白磁の肌の女性が映しだされる。
「ラーニア心配したのよ? 怪我はないの?」
「わたしは大丈夫」
「その船、サファイヤじゃないわね、今どこ?」
ちらりとケントを見つめるラーニアに、首を横に振ってみせる。この携帯が盗聴されている可能性は高い。
「この回線ではいえません」
「……」
その一言で、画面に映ったアンジェラの目が、すうっと細くなった。
「サファイアには乗っていないのね?」
「はい、姉様。アルフレッドは信用できません」
画面の向こうでアンジェラが当然だという顔で大きくうなずいた。見事なまでの嫌われっぷりにケントは苦笑いする。
「とりあえず、会社に詰めてるから。また連絡するのよ?」
「ええ、姉様、そっちに向ってるところ。あと今年はご挨拶、一日遅れになるけど、ごめんなさいって言っといて」
悲しそうにそう言ってから、ラーニアが目を伏せた。
「マスター、気づかれました」
「回線を切れ」
「アイ」
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