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第十四章 準備万端な魔塔主と常に努力する弟子
371.素直な気持ちを素直な言葉で
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あれからゆったりとレイヴンを堪能した後、俺も隣で眠っていたんだが隣でもぞりと動く気配がした。
どうやらレイヴンが目を開けたらしい。
「ん……テオ」
「どうした?」
「もしかして……ずっと腕枕を?」
「今日は甘やかすって決めたからな」
まだ眠そうなレイヴンに安心させるように笑いかけると、レイヴンもふわりと笑う。
身体を寄せて来て、俺の側に転がり込んできた。
「腕、痺れませんか?」
「可愛いレイちゃんのためだったら大したことねぇよ」
「俺もテオの体温を感じていると、すごく安心します」
「それは良かった。俺もレイちゃんが側にいてくれねぇと困るからな」
素直に微笑むレイヴンと目が合う。
自然と唇が重なった。
だが、啄むようになるべく優しく何度か口付ける。
ちゅっと音を立ててから、やんわりと唇を離した。
「素直なテオは慣れないですね」
「俺もたまにはちゃんと伝えてやらねぇとな。不安になるだろ? レイの反応が可愛くて、適当に色々言っちまうが」
少しだけ本音を混ぜて伝えると、レイヴンはテオらしいと言いながら苦笑している。
普段なら文句の一つも飛んできそうなもんだが、今日はレイヴンもツンツンしていないらしい。
「無茶なことを言われるのは困りますけど、俺はテオに教育されちゃってるので大抵は受け入れてます。全部じゃないですけど……」
「そうだな。だから可愛い。側へおいておきたくなるし、構いたくなるんだよ」
「俺、男なんですけど……俺のこと……その、恋人だと思ってます?」
レイヴンはボソっと呟くが、それ以上は何も言わずにこつんと俺に額を合わせてから胸元に顔を埋めてきた。
俺が誰でも懐に入れる訳じゃねぇって知ってるはずだが、同等の存在かどうかってのが気になってるんだろうな。
庇護される存在だけではなく、レイヴンは自分も頼られる存在になりたいって思いが強い。
だからこそ、必死に努力してんだよなぁ。
その努力と想いもひっくるめて、俺は守りたいって思っちまう訳だが。
「ああ。レイヴン以外ありえない。俺の全てはお前のもので、お前の全ては俺のものだ」
「……嬉しいような、恐ろしい執着心を聞いてしまったような……。でも、俺もきっと。最初に出会った時からテオの……」
甘えてくるレイヴンの頭をポンポンと撫でてやると、答えるようにすりすりと肩口でレイヴンが身じろぎした。
フと笑って言葉の続きを促すと、俺の視線から逃れるように顔をぐりぐりと押し付けてくる。
「俺も……テオのものになっちゃったってことですよね。テオの手を取った時から」
「分かってるじゃねぇか。お互い一目惚れってことだろ? 良かったな」
「あの時は全く信用してなかったはずなのに、今はテオと一緒にいることが当たり前で……ずっと側にいて欲しいだなんて」
切実な声色を宥めるように何度も優しく頭を撫でていると、安心したのかレイヴンはそのうち静かな寝息を立て始めた。
俺もレイヴンの暖かな体温を感じながら、ゆっくりと目を閉じた。
どうやらレイヴンが目を開けたらしい。
「ん……テオ」
「どうした?」
「もしかして……ずっと腕枕を?」
「今日は甘やかすって決めたからな」
まだ眠そうなレイヴンに安心させるように笑いかけると、レイヴンもふわりと笑う。
身体を寄せて来て、俺の側に転がり込んできた。
「腕、痺れませんか?」
「可愛いレイちゃんのためだったら大したことねぇよ」
「俺もテオの体温を感じていると、すごく安心します」
「それは良かった。俺もレイちゃんが側にいてくれねぇと困るからな」
素直に微笑むレイヴンと目が合う。
自然と唇が重なった。
だが、啄むようになるべく優しく何度か口付ける。
ちゅっと音を立ててから、やんわりと唇を離した。
「素直なテオは慣れないですね」
「俺もたまにはちゃんと伝えてやらねぇとな。不安になるだろ? レイの反応が可愛くて、適当に色々言っちまうが」
少しだけ本音を混ぜて伝えると、レイヴンはテオらしいと言いながら苦笑している。
普段なら文句の一つも飛んできそうなもんだが、今日はレイヴンもツンツンしていないらしい。
「無茶なことを言われるのは困りますけど、俺はテオに教育されちゃってるので大抵は受け入れてます。全部じゃないですけど……」
「そうだな。だから可愛い。側へおいておきたくなるし、構いたくなるんだよ」
「俺、男なんですけど……俺のこと……その、恋人だと思ってます?」
レイヴンはボソっと呟くが、それ以上は何も言わずにこつんと俺に額を合わせてから胸元に顔を埋めてきた。
俺が誰でも懐に入れる訳じゃねぇって知ってるはずだが、同等の存在かどうかってのが気になってるんだろうな。
庇護される存在だけではなく、レイヴンは自分も頼られる存在になりたいって思いが強い。
だからこそ、必死に努力してんだよなぁ。
その努力と想いもひっくるめて、俺は守りたいって思っちまう訳だが。
「ああ。レイヴン以外ありえない。俺の全てはお前のもので、お前の全ては俺のものだ」
「……嬉しいような、恐ろしい執着心を聞いてしまったような……。でも、俺もきっと。最初に出会った時からテオの……」
甘えてくるレイヴンの頭をポンポンと撫でてやると、答えるようにすりすりと肩口でレイヴンが身じろぎした。
フと笑って言葉の続きを促すと、俺の視線から逃れるように顔をぐりぐりと押し付けてくる。
「俺も……テオのものになっちゃったってことですよね。テオの手を取った時から」
「分かってるじゃねぇか。お互い一目惚れってことだろ? 良かったな」
「あの時は全く信用してなかったはずなのに、今はテオと一緒にいることが当たり前で……ずっと側にいて欲しいだなんて」
切実な声色を宥めるように何度も優しく頭を撫でていると、安心したのかレイヴンはそのうち静かな寝息を立て始めた。
俺もレイヴンの暖かな体温を感じながら、ゆっくりと目を閉じた。
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