【第二部開始】風変わりな魔塔主と弟子

めーぷる

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第十四章 準備万端な魔塔主と常に努力する弟子

367.可愛い子には甘い一時を※

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 互いの舌を絡め合わせていくと、自然と気分も高揚してくる。
 先に舌を吸い上げると、レイヴンからくぐもった声が漏れた。

「んんっ……んぁ……」

 優しくしているつもりなんだが、レイヴンはキスが深くなるとすぐにふにゃっとしてくるから分かりやすい。
 チュッと口付けてから、唇のすぐ近くで話しかける。
 
「お望みのキスはどうだ?」
「ぁ……ぼうっとします……」
「まあ、見りゃ分かるけどな。可愛いレイちゃんを見てると、俺もイイ感じだ」

 手のひらでレイヴンの頬を撫でてやると、ぼんやりしていたはずなのにふわりと笑んで俺を見つめてきた。
 さっきキスだけで我慢できると言っちまったが、前言撤回したくなる。
 はぁ……美人は何しても得しかねぇな。

「テオ……」
「ん?」
「俺、優しいテオも……いつものテオも……好きですよ」

 レイヴンの笑顔の破壊力にやられそうなんだが、コイツどんな顔してるか分かってんのか?
 いつもはツンツンしてる癖して、可愛さ全開で俺の忍耐力を試してくるとはな。

「……ったく。わざとか無意識か知らねぇが。今日は約束したから甘々で行くぞ」
「はい。俺も素直に……甘えます」

 レイヴンは可愛らしく微笑みながら、力を抜いて俺に主導権を預けてくる。
 もう一度唇にキスを落としてから耳を甘噛みし、左の手のひらを滑らせてレイヴンの首を撫ぜた。
 そのまま首筋に唇を流していき、跡を残すようにキツめに吸い上げると小さな声と共に熱い吐息が漏れだす。

「っ、はぁ……」

 レイヴンは薄く瞳を開きながら、俺の動きを追っているようだ。
 ペロリと首筋を舐めてから、胸元に唇を移してまずは優しく突起を吸う。
 左手は空いている突起を優しく撫でて、反応が現れるまで同じ動きを続けていく。

「んやぁ、あ……」
「ん、痛くはないだろ?」

 虐めすぎない程度に刺激してから、ゆっくりと唇と手を離す。
 左手は脇から腰を撫ぜて、ゆるりと身体の線を愉しむ。
 少しずつ汗ばんでくるレイヴンの肌は、手のひらに丁度良い具合で吸い付いてくる。

「ひゃっ」
「撫で心地がイイんだよなァ。もう少し触れてもいいか?」
「んんっ……いい、ですけどやっぱりくすぐった……いぃ」

 ちゅっとお腹にも唇を触れさせて、左と右で身体を刺激しすぎない程度にゆるゆると撫でまわす。
 触れる度にピクピクと身体が震え、レイヴン自身もふるりと揺れて俺の目を愉しませる。

「可愛いな。レイヴンは素直でイイコだ。ちゃあんと反応してる」
「優しくても、テオだからっ……触れられたら感じちゃ……」
「恥ずかしがらなくてもいい。俺もレイだから反応しちまうし。というか、さっきからビンビンだな」

 フッと笑って俺の下半身を押し付けると、レイヴンがビクっと驚く。
 服越しでも、俺のモノが張り詰めているのは分かったみたいだな。
 レイヴンはすでに一糸纏わぬ姿だが、俺はまだ下半身の服はそのままだ。
 
「どうするか……一旦コッチも絡ませ合うか」
「こっちって……ふぇ?」

 俺も自身を露出させると、少し身体を離して改めてレイヴンへ覆いかぶさる。
 レイヴン自身と自分のモノを擦り合わせながら、事の成り行きを不思議そうに見ていたレイヴンの唇を奪う。

「んむ……っぁ」

 次第に粘着質な音が聞こえてきて、屹立の滑りを良くしてくれるのが分かる。
 上手いこと重ね合わせねぇと、どっかいっちまうからな。
 体勢を整えながら、激しくしすぎないようにするのはなかなか気を遣う。
 甘く、優しく。昂らせながらも、丁寧に。
 レイヴンを囲い込むように舌を何度も啄んでいると、レイヴンの身体が小刻みに震え始めた。
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