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第十三章 魔塔に残った魔塔主と修行する弟子
353.精霊王の気まぐれ<レイヴン視点>
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シルフィード様とのお話は楽しくて時間を忘れてしまうな。
興味深いことばかりだし、何より俺のことを思って下さる気持ちが凄く嬉しい。
シルフィード様が言っていた気になることも、いつか明らかになる日が来るんだろうな。
悪いことじゃないのなら、いつか聞けるといいんだけど。
「じゃあ、レイヴン。一旦ティータイムにしよう。君は優秀だから必死にならなくても大丈夫だろうし」
「でも……」
俺はまだまだ自信がある訳じゃないし、まだ始めたばかりのような気がするんだけど……隣のレクシェルさんもクスクス笑ってる。
「シルフィード様の言うことに否と言える者はここにはいませんよ。シルフィード様が大丈夫だとおっしゃるのですから、レイヴンさんならば大丈夫だということです」
「それはとても嬉しいのですが、いいのかな……」
「レイヴン、シルフィード様がおっしゃることは絶対だ。へそを曲げられると私たちではどうしようもないのだ」
こそっとお父さんが教えてくれることに思わず笑ってしまうと、シルフィード様がじっとこちらを見ていることに気づく。
「クレイン、聞こえてるからね。言っておくけど、君たちより僕の方がずっと年上なんだから。年上の言うことは聞いておくべきなんだよ」
「はい、もちろんです。レクシェル、お茶の準備を」
「かしこまりました。すぐにご用意いたします」
お父さんはシルフィード様との会話に慣れている感じがする。
俺はこれからなんだろうけど、シルフィード様が可愛らしさも持ち合わせているせいか凄く接しやすいんだよな。
初対面とは思えないくらい自然に接することができるのは、精霊王であるにも関わらず気安く接してくださるおかげだ。
「俺も手伝います」
「ありがとう。では、カップを運んでもらってもいいでしょうか」
レクシェルさんの側へ行って手伝いを申し出て、レクシェルさんと一緒に一旦部屋を退出する。
二人で別の部屋の食器棚の前へ行くと、綺麗なモスグリーンのカップを指し示される。
「こちらのカップですね? 分かりました」
部屋にはカップとポットを運ぶためのティートローリーも用意されていたので、その上にカップを乗せていく。
レクシェルさんが準備している紅茶は……やっぱり蜜茶だ。
テオは甘すぎるって文句を言っていたけど、心が安らぐし甘いものは緊張をほぐしてくれる。
レクシェルさんは小皿に何枚かのクッキーも用意してくれたみたいだ。
本格的なティータイムになりそうで、俺も楽しみになってきた。
「お待たせしました。では、戻りましょう。他の準備はシルフィード様とクレイン様がしてくださっているはずです」
「そうですか。では、俺たちも戻らないとですね」
レクシェルさんと一緒に微笑み合う。
緊張しながら一生懸命頑張ろうと思っていたのに、どんどん心が穏やかになっていく気がする。
これもシルフィードさまのお人柄なんだろうな。
興味深いことばかりだし、何より俺のことを思って下さる気持ちが凄く嬉しい。
シルフィード様が言っていた気になることも、いつか明らかになる日が来るんだろうな。
悪いことじゃないのなら、いつか聞けるといいんだけど。
「じゃあ、レイヴン。一旦ティータイムにしよう。君は優秀だから必死にならなくても大丈夫だろうし」
「でも……」
俺はまだまだ自信がある訳じゃないし、まだ始めたばかりのような気がするんだけど……隣のレクシェルさんもクスクス笑ってる。
「シルフィード様の言うことに否と言える者はここにはいませんよ。シルフィード様が大丈夫だとおっしゃるのですから、レイヴンさんならば大丈夫だということです」
「それはとても嬉しいのですが、いいのかな……」
「レイヴン、シルフィード様がおっしゃることは絶対だ。へそを曲げられると私たちではどうしようもないのだ」
こそっとお父さんが教えてくれることに思わず笑ってしまうと、シルフィード様がじっとこちらを見ていることに気づく。
「クレイン、聞こえてるからね。言っておくけど、君たちより僕の方がずっと年上なんだから。年上の言うことは聞いておくべきなんだよ」
「はい、もちろんです。レクシェル、お茶の準備を」
「かしこまりました。すぐにご用意いたします」
お父さんはシルフィード様との会話に慣れている感じがする。
俺はこれからなんだろうけど、シルフィード様が可愛らしさも持ち合わせているせいか凄く接しやすいんだよな。
初対面とは思えないくらい自然に接することができるのは、精霊王であるにも関わらず気安く接してくださるおかげだ。
「俺も手伝います」
「ありがとう。では、カップを運んでもらってもいいでしょうか」
レクシェルさんの側へ行って手伝いを申し出て、レクシェルさんと一緒に一旦部屋を退出する。
二人で別の部屋の食器棚の前へ行くと、綺麗なモスグリーンのカップを指し示される。
「こちらのカップですね? 分かりました」
部屋にはカップとポットを運ぶためのティートローリーも用意されていたので、その上にカップを乗せていく。
レクシェルさんが準備している紅茶は……やっぱり蜜茶だ。
テオは甘すぎるって文句を言っていたけど、心が安らぐし甘いものは緊張をほぐしてくれる。
レクシェルさんは小皿に何枚かのクッキーも用意してくれたみたいだ。
本格的なティータイムになりそうで、俺も楽しみになってきた。
「お待たせしました。では、戻りましょう。他の準備はシルフィード様とクレイン様がしてくださっているはずです」
「そうですか。では、俺たちも戻らないとですね」
レクシェルさんと一緒に微笑み合う。
緊張しながら一生懸命頑張ろうと思っていたのに、どんどん心が穏やかになっていく気がする。
これもシルフィードさまのお人柄なんだろうな。
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