【第二部開始】風変わりな魔塔主と弟子

めーぷる

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第九章 我慢していた魔塔主と受け入れる弟子

233.ちょっとした企み※

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 いちいち装備を外したりするのがまどろっこしい。
 まぁ、付けたまんまヤるのもヤりづらいが。
 レイヴンは相変わらず丁寧に床へと避けて置いていく。
 こういうところがキッチリとしてるんだよなぁ。

「テオ、服も脱いだら先にシャワーどうぞ。俺もすぐに入りますから」
「何だよ、一緒でも……」
「の、のぼせたら何回もできないでしょう? いいから入ってきてください!」
「ほう? 今の言葉忘れねぇからな」

 期待の意味も込めてニヤリと笑むと、少し嫌そうな顔をしてからレイヴンがシッシッと俺を追いやる。
 何気なく振り返ってみると、レイヴンも大人しく服を脱いでいてなかなか色っぽい。

 レイヴンが着ている服自体は魔塔で支給されている何の変哲もない、白いシャツと黒のパンツだ。
 普段着の場合は被る一枚着のローブの場合もあるが、俺は動きづらいのが面倒だから羽織るローブを着ることが多い。

 レイヴンは服に何の拘りもないせいか、いっつも支給品しか着てないんだよなあ。
 俺は白ばっかじゃつまんねぇから、色物のシャツとかパンツとか見繕って着ちまうが。

 相変わらず何か考えてるみてぇだし、俺もさっさとシャワールームへと向かう。
 一人で長々と入ってても仕方ねぇし、レイヴンと一緒に入る方法を考える。

「おーいレイちゃん。タオルがねぇみたいだから取ってきてくれねぇか?」
「そういうのは先に準備しておいてくださいよ……今、持っていきます」

 レイヴンは俺の言う事を素直に受け取ったみてぇだな。
 シャワーを止めると、気配が近づいてくるのが分かる。
 俺が適当に積んでいる洋服の山の中からタオルを探し出してるんだろうな。

 シャワールームの側まで来た気がするな。
 俺は行動に移すため、扉の側で待機する。

「持ってきましたよ?」

 中へと声を掛けてきたのと同時に、すぐに扉を開けてレイヴンの腕を掴んで引きずりこんだ。
 タオルを渡そうとしていたレイヴンは体勢を崩し、タオルだけが床にパサリと落ちた。

「な、待って……ん…っ」
「今、脱がせてやるから」
「ん、んん……ちょ、キスしながら、脱がさないでくださ……」
「お、ほぼほぼ脱いでんのか。後は、脱がせちまえばいいやつだな」

 一旦唇を離すと、レイヴンの服を捲って乱暴に頭を抜いてしまう。
 あまりの素早さにレイヴンが抗議することも忘れて流されているのは好都合だ。
 さらに引き寄せてパンツと下着も一気に引き下ろす。

「な、何して……ぁ、んっ……」
「レイちゃんは喘いでる声もイイよな。声がいつもより上がる」
「じ、自分で脱げるから、も、あ、持ち上げないで、んんっ!」
「時間短縮?」

 俺の髪からポタポタと雫が垂れて、レイヴンの身体を濡らしていく。
 レイヴンは何かを訴えようとしているが、その度に唇を塞いでいるので喋ることすらままならない。
 久しぶりに感じるレイヴンの唇を堪能し尽くすつもりで、まずは準備運動がてらに繰り返し口づけていく。

「ほら、脱げたじゃねぇか。後はなんだ? 身体を流すって言ってたか」
「も、ホントに、一人でできるって言って……んぁっ!」
「なぁ、レイちゃんも早くしたかったんだろ?」
「何も、言ってな……んんっ、や、なんで、またそういうこと……」

 レイヴン自身を掴んで洗うのと同時に上下に擦って刺激する。
 不意打ちのつもりで擦ったのに、身体は素直に刺激を受け止めてすっかりと立ち上がっている欲望はすぐに粘着質な音に変わってくる。
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