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第八章 解こうとした魔塔主と何も知らない弟子とエルフの里の長
219.仕方がないので動く魔塔主
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ディーのクソ真面目な言葉にレイヴンもなんて言えばいいのかわからないって顔してるじゃねぇか。
メシマズな空気にしやがって。
ウルガーも様子を伺ってるみてぇだが、仕方ねぇ。
レイヴンの為にコイツを何とかするしかねぇか。
面倒臭さで頭を掻きむしりながら、ディーに声をかける。
「あーあー、面倒臭ぇ! ホント面倒なヤツだなお前は。レイヴンが可愛いか、可愛くないか。それくらい大雑把でいいんだよ。レイヴンがハーフエルフだとしたら、お前は差別でもするつもりか?」
「する訳ないだろう! レイヴンはレイヴンだ。今までもこれからも変わりない」
「ならいいじゃねぇか。分かったならもういいだろ。可愛がってやれば」
俺らのやり取りをパンを食べながら見守っていたウルガーがレイヴンをちら、と見て、レイヴンにだけ聞こえるくらいの声色でボソボソと話し始める。
俺にも聞こえないように喋りやがって。
腹が立つから俺にも聞こえるように、魔法で空気の流れを変える。
小さな音でも俺の耳元に届くはずだ。
「……珍しくテオドール様がまともなことを言っている……俺、無事に帰れるかな……」
「たまにはまともなところもないと困るから。俺、今回は一緒にいてくれて良かったと思ってるよ。師匠がいてくれたから、俺は何だか事実を素直に受け止められた気がする」
レイヴンが恥ずかしそうにしながら嬉しそうに微笑する。
ったく、今回は素直に頼ってきたからいいものの下手すりゃ勝手に自分で背負い込むからな。
ウルガーはその素直さに数秒固まり、とチラ、と俺の様子を確認してきやがる。
「うわぁ……レイヴンまで。俺、無傷で帰れる気がしない……」
肩を竦めたウルガーにレイヴンがあのねぇ、と苦笑する。
放っておくとコイツらもイチャイチャしだすからな。
鹿肉のローストを齧りながらウルガーを行儀悪くフォークで指し示す。
「おい、そこ。大体何言ってるか分かってるからな? ウルガー、後で覚えてろよ?」
「おーこわ。テオドール様に感謝を、って言ってただけですよ。団長も落ち着いたようですし、今は食事を楽しみましょう。俺も色々あって腹減ってるんで」
ポンポンと飛び交う会話に面食らっていたクレインだったが、レクシェルが耳元で、楽しそうで何よりですね。と呟いたのが聞こえると、微笑して頷く。
このエルフさんたちも穏やかなもんだよな。
まぁ、微笑ましくみえるってんならそれはレイヴン効果だろうな。
まぁ、楽しそうに見えるなら何よりだがな。
俺もコイツらといるのは気楽だから構わねぇが、さっさと終わらせてレイヴンを可愛がりたいんだよなぁ。
メシマズな空気にしやがって。
ウルガーも様子を伺ってるみてぇだが、仕方ねぇ。
レイヴンの為にコイツを何とかするしかねぇか。
面倒臭さで頭を掻きむしりながら、ディーに声をかける。
「あーあー、面倒臭ぇ! ホント面倒なヤツだなお前は。レイヴンが可愛いか、可愛くないか。それくらい大雑把でいいんだよ。レイヴンがハーフエルフだとしたら、お前は差別でもするつもりか?」
「する訳ないだろう! レイヴンはレイヴンだ。今までもこれからも変わりない」
「ならいいじゃねぇか。分かったならもういいだろ。可愛がってやれば」
俺らのやり取りをパンを食べながら見守っていたウルガーがレイヴンをちら、と見て、レイヴンにだけ聞こえるくらいの声色でボソボソと話し始める。
俺にも聞こえないように喋りやがって。
腹が立つから俺にも聞こえるように、魔法で空気の流れを変える。
小さな音でも俺の耳元に届くはずだ。
「……珍しくテオドール様がまともなことを言っている……俺、無事に帰れるかな……」
「たまにはまともなところもないと困るから。俺、今回は一緒にいてくれて良かったと思ってるよ。師匠がいてくれたから、俺は何だか事実を素直に受け止められた気がする」
レイヴンが恥ずかしそうにしながら嬉しそうに微笑する。
ったく、今回は素直に頼ってきたからいいものの下手すりゃ勝手に自分で背負い込むからな。
ウルガーはその素直さに数秒固まり、とチラ、と俺の様子を確認してきやがる。
「うわぁ……レイヴンまで。俺、無傷で帰れる気がしない……」
肩を竦めたウルガーにレイヴンがあのねぇ、と苦笑する。
放っておくとコイツらもイチャイチャしだすからな。
鹿肉のローストを齧りながらウルガーを行儀悪くフォークで指し示す。
「おい、そこ。大体何言ってるか分かってるからな? ウルガー、後で覚えてろよ?」
「おーこわ。テオドール様に感謝を、って言ってただけですよ。団長も落ち着いたようですし、今は食事を楽しみましょう。俺も色々あって腹減ってるんで」
ポンポンと飛び交う会話に面食らっていたクレインだったが、レクシェルが耳元で、楽しそうで何よりですね。と呟いたのが聞こえると、微笑して頷く。
このエルフさんたちも穏やかなもんだよな。
まぁ、微笑ましくみえるってんならそれはレイヴン効果だろうな。
まぁ、楽しそうに見えるなら何よりだがな。
俺もコイツらといるのは気楽だから構わねぇが、さっさと終わらせてレイヴンを可愛がりたいんだよなぁ。
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