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番外編SS
にゃんとビックリ不思議なおくすり 1<ネコの日SS>
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「師匠ー! いつまで部屋に閉じこもってるんですか! いるのは分かってるんですよ!」
うわ、もう見つかったのかよ!
クッソ、レイヴンに悪戯しようと思ってたとっておきの薬を手を滑らせて割っちまうなんてよー。
ツイてねぇなぁー。
こんなんで外に出られるかよ。
この薬の効果が切れるまで部屋から出ねぇからな。
「だんまりを決め込むだなんて、師匠らしくないですよ? まだ今日やるべきことは終わってないのに……それとも何か不都合でもあるんですか?」
あぁクッソ。
勘がいいんだよなぁ。
だとしても、見せられっかよ。
とりあえず移動しちまえばいいよな?
俺はレイヴンの言葉を無視してテラスに出て魔法を使おうと言葉を紡ごうとしたはずだったが――
な、魔法が発動できねぇ!
っつーか、マジかよ。
言葉を発すると語尾が……。
俺が焦ってると、閉めておいた扉がバン! と音を立てて開かれた。
レイヴンのやつ、強化使ってるじゃねぇか!
この薬、俺がかけた魔法の効果まで弱体化する効果でもあんのか?
まぁ、レイヴンだと結界は意味ねぇんだけど。
俺は咄嗟にベッドに向かいタオルケットを引ったくると、部屋の隅の物陰へ素早く移動してなるべく身体を縮めて座り込み、頭の上からタオルケットを被る。
「どこにいるんですか? まだ怒ってないから出てきてください? ったく、優しく呼ばないと出て来ないとかそういう感じですか? テオー?」
俺の意思と反して身体が反応しやがるし!
名前を呼ぶんじゃねぇよ!
何か嬉しくなってくるじゃねぇか!
「テオー? って……何してるんですか部屋の隅でタオルケットなんか被っちゃって……ほら、いい加減諦めてくださ……」
「……っ」
クッソ、声出さないようにしねぇといけねぇし、色々と見せられねぇから被ってたのに。
レイヴンの力が強化のせいで俺より強くて、まさかの力負けをしてしまった。
これも薬のせいかよ!
心の中で叫んだところでタオルケットは無情にも取られちまった。
「テオ……え……?」
タオルケットを取り去ったレイヴンが固まってやがる。
そりゃそうだろうよ。
手で隠しきれてねぇ、猫耳と猫尻尾が生えてるんだからよ。
「え、え……猫……」
「猫だよ、悪ぃか……にゃん」
「は?」
「だから、猫なんだにゃん!」
クッソ、これふざけてるだろ!
何で語尾が全部にゃんになるんだよ!
どういう配合したらこういう効果が出るんだっつーの!
元々裏路地で売ってたシャレの材料と猫の毛を混ぜてみたんだが、予想の斜め上をいきやがる。
「にゃん……?」
「そういう仕様なんだにゃん」
「仕様って……なんで、茶の縞の可愛い耳と尻尾を生やして、さらに語尾がにゃん? に、似合わな……アハハハハハっ!」
「うっせぇにゃん! 瓶が割れたせいだにゃん!」
レイヴンは耐えきれなくなって腹抱えて笑ってるしよ。
俺がにゃんとか言ったって可愛くもなんともねぇくらい分かってるっての!
「効果が切れるまではしょうがないんだにゃん。我慢しろにゃん」
「これは酷い……でも、耳と尻尾はパタパタしていて可愛いですね。触っていい?」
レイヴンは遠慮なく俺の頭にいる猫耳に触れてくる。
優しく触れられるとくすぐってぇな。
何か、勝手に尻尾がパタパタと床を叩く。
うわ、もう見つかったのかよ!
クッソ、レイヴンに悪戯しようと思ってたとっておきの薬を手を滑らせて割っちまうなんてよー。
ツイてねぇなぁー。
こんなんで外に出られるかよ。
この薬の効果が切れるまで部屋から出ねぇからな。
「だんまりを決め込むだなんて、師匠らしくないですよ? まだ今日やるべきことは終わってないのに……それとも何か不都合でもあるんですか?」
あぁクッソ。
勘がいいんだよなぁ。
だとしても、見せられっかよ。
とりあえず移動しちまえばいいよな?
俺はレイヴンの言葉を無視してテラスに出て魔法を使おうと言葉を紡ごうとしたはずだったが――
な、魔法が発動できねぇ!
っつーか、マジかよ。
言葉を発すると語尾が……。
俺が焦ってると、閉めておいた扉がバン! と音を立てて開かれた。
レイヴンのやつ、強化使ってるじゃねぇか!
この薬、俺がかけた魔法の効果まで弱体化する効果でもあんのか?
まぁ、レイヴンだと結界は意味ねぇんだけど。
俺は咄嗟にベッドに向かいタオルケットを引ったくると、部屋の隅の物陰へ素早く移動してなるべく身体を縮めて座り込み、頭の上からタオルケットを被る。
「どこにいるんですか? まだ怒ってないから出てきてください? ったく、優しく呼ばないと出て来ないとかそういう感じですか? テオー?」
俺の意思と反して身体が反応しやがるし!
名前を呼ぶんじゃねぇよ!
何か嬉しくなってくるじゃねぇか!
「テオー? って……何してるんですか部屋の隅でタオルケットなんか被っちゃって……ほら、いい加減諦めてくださ……」
「……っ」
クッソ、声出さないようにしねぇといけねぇし、色々と見せられねぇから被ってたのに。
レイヴンの力が強化のせいで俺より強くて、まさかの力負けをしてしまった。
これも薬のせいかよ!
心の中で叫んだところでタオルケットは無情にも取られちまった。
「テオ……え……?」
タオルケットを取り去ったレイヴンが固まってやがる。
そりゃそうだろうよ。
手で隠しきれてねぇ、猫耳と猫尻尾が生えてるんだからよ。
「え、え……猫……」
「猫だよ、悪ぃか……にゃん」
「は?」
「だから、猫なんだにゃん!」
クッソ、これふざけてるだろ!
何で語尾が全部にゃんになるんだよ!
どういう配合したらこういう効果が出るんだっつーの!
元々裏路地で売ってたシャレの材料と猫の毛を混ぜてみたんだが、予想の斜め上をいきやがる。
「にゃん……?」
「そういう仕様なんだにゃん」
「仕様って……なんで、茶の縞の可愛い耳と尻尾を生やして、さらに語尾がにゃん? に、似合わな……アハハハハハっ!」
「うっせぇにゃん! 瓶が割れたせいだにゃん!」
レイヴンは耐えきれなくなって腹抱えて笑ってるしよ。
俺がにゃんとか言ったって可愛くもなんともねぇくらい分かってるっての!
「効果が切れるまではしょうがないんだにゃん。我慢しろにゃん」
「これは酷い……でも、耳と尻尾はパタパタしていて可愛いですね。触っていい?」
レイヴンは遠慮なく俺の頭にいる猫耳に触れてくる。
優しく触れられるとくすぐってぇな。
何か、勝手に尻尾がパタパタと床を叩く。
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