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第六章 我が道を行く魔塔主と献身的に支える弟子(と騎士二人)
177.戦闘の後始末
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騎士たちを見送ってから、魔道具で戦闘後の様子を記録していく。
俺とレイヴンとで手分けをし、氷漬けにしたオーガをもう一度確認してから人目につかないように認識妨害をかけて、何も知らない者が触れぬように結界を張っておく。
魔法使いであれば解けるものだが、魔塔の魔法使いでないと解けない結界なので悪意あるものが悪用することも防ぐことが可能だ。
まぁ、俺以上に高度な知識を持っている魔法使いだったらアレーシュの魔塔所属じゃなくても解けるっちゃ解けるだろうが。
二重の結界だから解くのは面倒だろうな。
俺とレイヴンは仕組みが分かってるから問題ないが、魔塔所属でも勉強不足のヤツは一つ解くのが精一杯になっちまうかもな。
作業が終わったレイヴンが辟易とした表情で、見えなくなったオーガに視線を流す。
「ホント悪趣味すぎる……」
「これでも試作品なんだろ。氷漬けで死ぬくらいなんだからよ。後は魔道具をアイツに運ばせたいところだが……ま、開けた場所に出てからだな」
「いつもの鷲ですか?」
「アイツはいつもタダ飯食ってやがるから、呼びつけてやるんだよ。今晩は俺もかったるいから明日とかでいいだろ」
この前も使ったアイツは誰に似たのかどうも気まぐれなところがあって、気分で仕事しやがるからな。
鷲の運び屋なんだからさっさと正確に運べばいいものを。
俺の魔力に反応して姿を現すが、呼ばない時は大体寝てるしな。
使い魔の癖してサボり魔なヤツだ。
フワァと盛大に欠伸をすると、隣にいたほぼ魔力を使い切ったレイヴンが気が抜けたのか俺に寄り掛かってくる。
「さすがのレイちゃんも疲れたのか?」
「師匠と違って、莫大な魔力の量なんて持ち合わせてませんから。アイツを固めるのに放出し続けていたのが思ったより多かったみたいです」
「威力の問題じゃねぇからな。にしても、よく頑張ったな。さすがは俺の弟子」
ポンと頭を撫でてから、優しく髪に唇を落とす。
疲労でぼんやりしていたレイヴンが自分の状態に気づいて慌てて身体を放す。
「……ありがとうございます。もうすぐディートリッヒ様とウルガーも戻ってくるんじゃないでしょうか」
「だなぁ。レイちゃんはいいのか? 水浴びしなくても」
「今はいいです。というか、何で水浴び……」
「いや、お前シャワーとか好きだろ」
それは誰のせいでそうなってるんだ! と言わんばかりの顔をしてるが、俺のせいかぁ?
まぁ、こんなところにずっといても仕方ねぇから先に結界の中へと戻ることにした。
俺とレイヴンとで手分けをし、氷漬けにしたオーガをもう一度確認してから人目につかないように認識妨害をかけて、何も知らない者が触れぬように結界を張っておく。
魔法使いであれば解けるものだが、魔塔の魔法使いでないと解けない結界なので悪意あるものが悪用することも防ぐことが可能だ。
まぁ、俺以上に高度な知識を持っている魔法使いだったらアレーシュの魔塔所属じゃなくても解けるっちゃ解けるだろうが。
二重の結界だから解くのは面倒だろうな。
俺とレイヴンは仕組みが分かってるから問題ないが、魔塔所属でも勉強不足のヤツは一つ解くのが精一杯になっちまうかもな。
作業が終わったレイヴンが辟易とした表情で、見えなくなったオーガに視線を流す。
「ホント悪趣味すぎる……」
「これでも試作品なんだろ。氷漬けで死ぬくらいなんだからよ。後は魔道具をアイツに運ばせたいところだが……ま、開けた場所に出てからだな」
「いつもの鷲ですか?」
「アイツはいつもタダ飯食ってやがるから、呼びつけてやるんだよ。今晩は俺もかったるいから明日とかでいいだろ」
この前も使ったアイツは誰に似たのかどうも気まぐれなところがあって、気分で仕事しやがるからな。
鷲の運び屋なんだからさっさと正確に運べばいいものを。
俺の魔力に反応して姿を現すが、呼ばない時は大体寝てるしな。
使い魔の癖してサボり魔なヤツだ。
フワァと盛大に欠伸をすると、隣にいたほぼ魔力を使い切ったレイヴンが気が抜けたのか俺に寄り掛かってくる。
「さすがのレイちゃんも疲れたのか?」
「師匠と違って、莫大な魔力の量なんて持ち合わせてませんから。アイツを固めるのに放出し続けていたのが思ったより多かったみたいです」
「威力の問題じゃねぇからな。にしても、よく頑張ったな。さすがは俺の弟子」
ポンと頭を撫でてから、優しく髪に唇を落とす。
疲労でぼんやりしていたレイヴンが自分の状態に気づいて慌てて身体を放す。
「……ありがとうございます。もうすぐディートリッヒ様とウルガーも戻ってくるんじゃないでしょうか」
「だなぁ。レイちゃんはいいのか? 水浴びしなくても」
「今はいいです。というか、何で水浴び……」
「いや、お前シャワーとか好きだろ」
それは誰のせいでそうなってるんだ! と言わんばかりの顔をしてるが、俺のせいかぁ?
まぁ、こんなところにずっといても仕方ねぇから先に結界の中へと戻ることにした。
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