【第二部開始】風変わりな魔塔主と弟子

めーぷる

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第五章 漸くモノにした魔塔主と少し素直になれた弟子

120.悪魔と天使※

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「……ふぁっ!?」
「……レイヴン様? 大丈夫ですか? あの、お着替えは滞りなく……」

 驚いて妙な声をあげてしまったレイヴンが俺を睨みつけるが、俺は開放など勿論しない。
 レイヴンが攻撃に我慢しながら、扉越しに返答しようと口を開く。

「すみません、ちょっと羽に擽られてくしゃみが出そうに……んっ」
「そうですか……手伝いが必要でしょうか?」

 レイヴンが話している間も、素肌に手を滑らせて優しく撫でていく。

 様子を見ながら無遠慮に、少しずつ衣装を乱すように大胆な動きに変えて、シャツは捲りあげて素肌を露出させる。

 この衣装、シャツはあるがすっけすけじゃねぇか。
 あんのババア、自分の趣味全開の衣装を選びやがって。
 俺が結界貼らなかったらレイヴンの天使ちゃんがどうでもいい奴らの目に焼き付くところだ。

 俺が見てても、綺麗だと思ったくらいなのによ。
 いつもの黒髪もいいが、金髪でも似合うよな。
 これだから、美形は。

「…っ、だ、大丈夫です。その……師匠と、今から連絡を取ろうと思っているので、もう少し……部屋、お借りしても……っ、いいでしょうか……ぁ…」
「はい、それは構いませんが……もしかして、くしゃみを我慢されて……」
「……んん、…え、ええ……すみません、お気遣いなく……」

 必死な言い訳に笑っちまいそうになるが、ここでバレたらつまらねぇからな。
 俺も気配は消しておく。

 神官の親切心を苦しい言い訳でやり過ごそうとするレイヴンをからかうように、その間も攻め続けていく。

 敏感なところだけワザと避けるように触れては吸いついて、その跡を宥めるように優しく舐めていく。
 鎖骨に沿って舌を這わせ、軽く吸い付いて離す。

「その……魔法を展開します、ので……っ、す…少し、集中、します……」
「分かりました。そのように伝えてきますのでご安心ください」
「……ありがとう、ございます……っ、ぁ、――あぁっっ!」

 堪えきれなくなった喘ぎ声が漏れる前に、防音結界を張って音を遮断する。
 ホント、レイちゃんは感じやすくてすぐ声出しちまうからな。

 突起を口から出して笑いかけ、揺らいだ身体を腕で受け止める。

「ホント、信じられない…っ!」
「怒るなよ。ちゃぁんと結界張ったし?」
「そういう問題じゃなく、って……んぁぁ…」
「何だ?」

 手首を離したことにも気づかずに、俺の腕に抱きとめられたままだ。
 チロと、舌を伸ばすだけでふるふると身体を震わせていて逃げようともしない。

 気づかねぇならこのままもうちょい堪能しようと、もう一度レイヴンの身体に舌を這わす。
 レイヴンは無意識なのか、俺のローブをギュウっと握りしめてきた。
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