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第四章 行動に移す魔塔主と色々認めたくない弟子
104.似た者同士
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「……美味くはねぇな。やっぱり」
「当たり前でしょう! ……意味分かんない、し……」
ニィと笑うと、俺に見られてるっていう羞恥心が湧いてきてたのか、離れて! と両手で顔を押しやろうとする。
「なんだよ、冷たいなぁ」
「怒ってません! 怒ってません、から……」
「怒ってないなら、何だよ」
「……本当に嫌だったら、もっと拒否します。認めたくないから、嫌だ、と言ったんです」
レイヴンは赤い顔をしながら、俺の両頬を掴んでジィと見つめる。
ニヤニヤしながら言葉の続きを待っていると、レイヴンが腹立たしそうに息を吐き出す。
「言いたくはありません、けど……俺、師匠にこうして触れられるの、嫌じゃない、です。何されてもいいって訳じゃ、ないですけど……ある程度だったら、です」
「ある程度、ねぇ?」
「だから! 無理矢理とか、しなくても……って。聞いてます?」
「ふぅん? もしかして、デレたか?」
「デレてません!」
頬を抓り俺に微々たる攻撃を繰り出しているレイヴンが可愛くってたまんねぇな。
一気にむくりと起き出して、レイヴンを抱きしめる。
「な……」
「そうかそうか。それは、告白ってことか?」
「ち、違いますよ! どこをどう聞いたらそうなると……」
「いやぁ、素でデレてくれる日が来るとはなぁー」
「だから、デレてないって言ってるでしょうが!」
赤くなっている耳にチュッと唇を落とし、ふぅっと息を吹き込んでから、追撃で俺も言葉を吹き込む。
「心配しなくても、最初からお前のことは気に入ってるから。妙なこと気にすんなよ?」
「……は?」
耳を押さえたレイヴンがポカンとしていると、今度は優しく口付ける。
「ホント、お前は察しが悪すぎるんだよなァ? 周りの奴は全員気がついてるってのによ」
「言っている意味が、分かりませんけど……」
「まんまの意味だよ。いつも言ってるだろ? お前は俺の物だって。それでも分からねぇなら、今日は分かりやすく言ってやろうか?」
「いや、それは……師弟関係のことで……」
レイヴンが言葉に詰まっているのを見てると笑っちまうんだよな。
可笑しくなって吹き出すと、何?という顔を向けるレイヴンの頭を撫でた。
「しょうがねぇなぁー」
と。普段より優しく笑いかけた。
「だから、ずっと俺の側にいろって意味だよ。師弟関係もそうだが、もっと深い仲でもな」
「……え、え……?」
「遊びも含んでるのは否定しないけどよ、なんつーか。放っておけねぇし? 嫌なんだよなぁー。他の奴に構われるのも。でもまぁ、好き勝手してるのは俺だけか」
「ま、待って待って。どういうことですか? 何、師匠こそ、デレた……?」
事態を把握できていないレイヴンの頭をポンポンと言い聞かせるように撫でる。
「デレたって何だよ。まぁ……ヤってから意識して構ってた気はするけどな」
「言い方! まさか……本当に気づいてないの、俺だけ……?」
「他のやつもそう言ってたんじゃねぇの? お前は好かれることに関しては異常に鈍感だからな。様子見してたんだが、やたらと意地張るからなぁ」
「それはそれで、恥ずかしいんですけど……」
どうしていいか分からない表情をしているレイヴンをあやすように何度も撫でて、分からせるように唇を重ねる。
「ぅ……」
「なぁに恥ずかしがってんだよ。さっきの方が恥ずかしいだろうに」
「どっちも恥ずかしいですから!」
「デレの次は照れか? 忙しいなァ?」
やたらと初々しい反応だな。
ニヤつきが止まらない顔で何度も頷いて納得はしたが。
ひとしきり撫でると、大欠伸をしてゴロリとベッドへと寝転がる。
「俺が優しく折れてやったんだから、お前ももうちょっと素直になってくれてもいいんだけどな。おこちゃまだから荷が重いか?」
「お子様ですみませんね! ……分かりましたよ、言いますよ。言うつもりなかったのに……」
レイヴンは寝転がる俺の隣にズズと移動して、長く息を吐き出した。
「当たり前でしょう! ……意味分かんない、し……」
ニィと笑うと、俺に見られてるっていう羞恥心が湧いてきてたのか、離れて! と両手で顔を押しやろうとする。
「なんだよ、冷たいなぁ」
「怒ってません! 怒ってません、から……」
「怒ってないなら、何だよ」
「……本当に嫌だったら、もっと拒否します。認めたくないから、嫌だ、と言ったんです」
レイヴンは赤い顔をしながら、俺の両頬を掴んでジィと見つめる。
ニヤニヤしながら言葉の続きを待っていると、レイヴンが腹立たしそうに息を吐き出す。
「言いたくはありません、けど……俺、師匠にこうして触れられるの、嫌じゃない、です。何されてもいいって訳じゃ、ないですけど……ある程度だったら、です」
「ある程度、ねぇ?」
「だから! 無理矢理とか、しなくても……って。聞いてます?」
「ふぅん? もしかして、デレたか?」
「デレてません!」
頬を抓り俺に微々たる攻撃を繰り出しているレイヴンが可愛くってたまんねぇな。
一気にむくりと起き出して、レイヴンを抱きしめる。
「な……」
「そうかそうか。それは、告白ってことか?」
「ち、違いますよ! どこをどう聞いたらそうなると……」
「いやぁ、素でデレてくれる日が来るとはなぁー」
「だから、デレてないって言ってるでしょうが!」
赤くなっている耳にチュッと唇を落とし、ふぅっと息を吹き込んでから、追撃で俺も言葉を吹き込む。
「心配しなくても、最初からお前のことは気に入ってるから。妙なこと気にすんなよ?」
「……は?」
耳を押さえたレイヴンがポカンとしていると、今度は優しく口付ける。
「ホント、お前は察しが悪すぎるんだよなァ? 周りの奴は全員気がついてるってのによ」
「言っている意味が、分かりませんけど……」
「まんまの意味だよ。いつも言ってるだろ? お前は俺の物だって。それでも分からねぇなら、今日は分かりやすく言ってやろうか?」
「いや、それは……師弟関係のことで……」
レイヴンが言葉に詰まっているのを見てると笑っちまうんだよな。
可笑しくなって吹き出すと、何?という顔を向けるレイヴンの頭を撫でた。
「しょうがねぇなぁー」
と。普段より優しく笑いかけた。
「だから、ずっと俺の側にいろって意味だよ。師弟関係もそうだが、もっと深い仲でもな」
「……え、え……?」
「遊びも含んでるのは否定しないけどよ、なんつーか。放っておけねぇし? 嫌なんだよなぁー。他の奴に構われるのも。でもまぁ、好き勝手してるのは俺だけか」
「ま、待って待って。どういうことですか? 何、師匠こそ、デレた……?」
事態を把握できていないレイヴンの頭をポンポンと言い聞かせるように撫でる。
「デレたって何だよ。まぁ……ヤってから意識して構ってた気はするけどな」
「言い方! まさか……本当に気づいてないの、俺だけ……?」
「他のやつもそう言ってたんじゃねぇの? お前は好かれることに関しては異常に鈍感だからな。様子見してたんだが、やたらと意地張るからなぁ」
「それはそれで、恥ずかしいんですけど……」
どうしていいか分からない表情をしているレイヴンをあやすように何度も撫でて、分からせるように唇を重ねる。
「ぅ……」
「なぁに恥ずかしがってんだよ。さっきの方が恥ずかしいだろうに」
「どっちも恥ずかしいですから!」
「デレの次は照れか? 忙しいなァ?」
やたらと初々しい反応だな。
ニヤつきが止まらない顔で何度も頷いて納得はしたが。
ひとしきり撫でると、大欠伸をしてゴロリとベッドへと寝転がる。
「俺が優しく折れてやったんだから、お前ももうちょっと素直になってくれてもいいんだけどな。おこちゃまだから荷が重いか?」
「お子様ですみませんね! ……分かりましたよ、言いますよ。言うつもりなかったのに……」
レイヴンは寝転がる俺の隣にズズと移動して、長く息を吐き出した。
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