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第四章 行動に移す魔塔主と色々認めたくない弟子
102.流された弟子
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楔を抜いて荒く呼吸を繰り返すレイヴンを撫でて落ち着けようとするが、レイヴンは真っ赤な顔をして俺を睨み付ける。
「……朝から、襲いかかるとか……アンタは、猛獣か…っ!!」
「怒るなってー。レイちゃんに触れてたら、つい?」
「それが……いつもの、常套句なんでしょう? 側にいるからって、俺を捌け口にするなって、何度言ったら……」
「だから、そうじゃねぇって。それもなくはないが、それだけじゃねぇ」
「……弁明しなくて、いいです。はねのけられない、俺が悪いんです。いつもこうなるし……あぁ、もう。全部、師匠のせいですから」
ふいとレイヴンが顔を背ける。
俺は堪らなくなって乱暴に頭を掻きむしると、覆い被さりレイヴンの肩口に顔を埋める。
「捕まえているはずなのに誰かに掻っ攫われるとしたら、力にモノを言わせて引き留めるのが手っ取り早いのが世の常だ」
「何ですかその妙な例え。……そんな力技でゴリ押しするのは師匠くらいじゃないですか?」
「お前は俺のだし、文句は言っても側にいてくれるだろ?」
「いや、それは……腐っても、魔獣でも、俺の師匠じゃないですか。弟子として、補佐官として側で支えるのが当たり前ですし。それを言うなら、俺の方が不安ですよ。毎回、やられ損みたいな気がして……」
ホント、分かってねぇよなァ?
ククっと肩を揺らして笑い、レイヴンの首筋に吸い付いて跡を残す。
「んっ、また、そういうことを……」
「やられ損じゃねぇだろ? 外で遊びもせずに、レイちゃんばっかり構ってる訳だし」
「はぁ……まぁ、外で女の子にちょっかいかけて迷惑かけるよりはいいと思いますけど。師匠にいいようにされてるのが、なんだかなぁ……」
「それはコッチの台詞だ。なーんかいつも触りたくなるんだよな」
ペロと首筋を舐めてから、擽ったそうに逃げようとするレイヴンを囲って口付ける。
レイヴンは嫌がっても、与えられるものには抗えずに視線だけで何とか反抗しようとするのが精一杯だ。
「も…ホントに、サボる気ですか……?」
「何だ? レイちゃんはその乱れっぷりで外に出たいって?」
「……誰のせいですか、誰の! 分かったら解放してください!」
「……嫌なこった。今日はサボるって決めたんだよ。最後まで付き合ってくれるだろ?」
大型犬のように、甘えて身体を寄せる。
今日は本当に何もしたくない。
そういう気分なんだよ。
奔放な行為にどうしようもないと辟易してそうなレイヴンも、結局俺を突き放すことができない。
「……下半身を、擦りつけないでくださ……」
「反応しちゃうか? それはそれで、いいんじゃねぇの? 本当はもうちょいセーブできるはずなんだがなァ。レイちゃんと遊んでるといつも早ぇよな。色々」
レイヴンの服は全て剥してしまったので、上から身体ごとグリグリと擦りつける。
先程の残滓がぬちゃりと、音を耳に届けてくる。
「……朝から、襲いかかるとか……アンタは、猛獣か…っ!!」
「怒るなってー。レイちゃんに触れてたら、つい?」
「それが……いつもの、常套句なんでしょう? 側にいるからって、俺を捌け口にするなって、何度言ったら……」
「だから、そうじゃねぇって。それもなくはないが、それだけじゃねぇ」
「……弁明しなくて、いいです。はねのけられない、俺が悪いんです。いつもこうなるし……あぁ、もう。全部、師匠のせいですから」
ふいとレイヴンが顔を背ける。
俺は堪らなくなって乱暴に頭を掻きむしると、覆い被さりレイヴンの肩口に顔を埋める。
「捕まえているはずなのに誰かに掻っ攫われるとしたら、力にモノを言わせて引き留めるのが手っ取り早いのが世の常だ」
「何ですかその妙な例え。……そんな力技でゴリ押しするのは師匠くらいじゃないですか?」
「お前は俺のだし、文句は言っても側にいてくれるだろ?」
「いや、それは……腐っても、魔獣でも、俺の師匠じゃないですか。弟子として、補佐官として側で支えるのが当たり前ですし。それを言うなら、俺の方が不安ですよ。毎回、やられ損みたいな気がして……」
ホント、分かってねぇよなァ?
ククっと肩を揺らして笑い、レイヴンの首筋に吸い付いて跡を残す。
「んっ、また、そういうことを……」
「やられ損じゃねぇだろ? 外で遊びもせずに、レイちゃんばっかり構ってる訳だし」
「はぁ……まぁ、外で女の子にちょっかいかけて迷惑かけるよりはいいと思いますけど。師匠にいいようにされてるのが、なんだかなぁ……」
「それはコッチの台詞だ。なーんかいつも触りたくなるんだよな」
ペロと首筋を舐めてから、擽ったそうに逃げようとするレイヴンを囲って口付ける。
レイヴンは嫌がっても、与えられるものには抗えずに視線だけで何とか反抗しようとするのが精一杯だ。
「も…ホントに、サボる気ですか……?」
「何だ? レイちゃんはその乱れっぷりで外に出たいって?」
「……誰のせいですか、誰の! 分かったら解放してください!」
「……嫌なこった。今日はサボるって決めたんだよ。最後まで付き合ってくれるだろ?」
大型犬のように、甘えて身体を寄せる。
今日は本当に何もしたくない。
そういう気分なんだよ。
奔放な行為にどうしようもないと辟易してそうなレイヴンも、結局俺を突き放すことができない。
「……下半身を、擦りつけないでくださ……」
「反応しちゃうか? それはそれで、いいんじゃねぇの? 本当はもうちょいセーブできるはずなんだがなァ。レイちゃんと遊んでるといつも早ぇよな。色々」
レイヴンの服は全て剥してしまったので、上から身体ごとグリグリと擦りつける。
先程の残滓がぬちゃりと、音を耳に届けてくる。
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