【第二部開始】風変わりな魔塔主と弟子

めーぷる

文字の大きさ
上 下
457 / 483
番外編SS

ある日の晩に 2※<イラストイメージ番外編SS>

しおりを挟む
 俺が笑いかけると、レイヴンは戸惑ったように瞳を揺らして答えない。

「どうした?」
「……その、師匠の手が普段より温かいので……」
「まぁ、酒飲んでたし」
「で、何で俺は引き倒されているのか説明を……」

 左手でも抑えつけてるせいで身動きが取れないと思ってんのかどうかは知らねぇが、動かなけりゃ可愛いもんだ。
 まぁ、前も自重で抑えつけたから無駄だと悟ってんのかもな。

 良く分からねぇが、大人しいならこのまま酒の肴にしても良いってことだな。

「反抗しねぇの?」
「……前にもこういうことありましたよね? その時やめてくれなかったから。俺が言ったら、やめてくれますか……?」

 困り顔で言ってる割には本気で嫌がってないんだよなぁ。
 珍しいな? ハハ、と声を出して笑う。

「いや、すげぇ可愛いからやめない」
「か、かわ……? だから、俺は男なんですが」
「別に俺にとって可愛いからいいじゃねぇか。可愛い俺の弟子、だろ?」
「……頭の中全部酔ってますね? その顔で見つめてくるの、困るし。何で、そんな愛おしそうに見てくるんです? 酔っ払いの癖に……」

 愛おしそうに見てるか? そりゃあそうだろ。
 俺の下で戸惑ってるのに、逃げもしねぇし。

 可愛いし、好みだし。
 俺のだし。

 そりゃあ、そんな顔にもなるよな。
 ウチの弟子は鈍感だから、何度も言ってやらねぇと分からないしな。

「ん? 好きだから?」
「また、そういうことを……ん――」

 喋るのが面倒になって、そのまま顔を近づけて唇を奪う。
 普段よりレイヴンの吐息まで甘く感じて、何度も何度も唇を合わせて啄んでいく。

 ふうっと吐息を吹き込むと、苦手な香りに眉間に皺を寄せるのが面白くてしょうがない。

「んぅ、ん、んっ…」
「……フ。嬉しいか?」
「何、言って……も、やっぱりこうなる……っ…」
「……逃げねぇからな。レイ、素直でイイコだ」

 右手でさらに指を握り込むと、キュウっと遠慮がちに握り返してくる。
 従順なレイは余計に可愛い。

 チュッと啄んでから、左手をシャツの下に差し入れて肌を撫でる。
 ピクっと戸惑う身体が震えて反応を返してきた。

「可愛い……」
「も、今日の師匠、変だし。俺も、何かつられる……っぁ」
「そうかぁ? やっぱ酔ってんのかもな。今、めちゃくちゃレイを可愛がりたい」
「なぁっ……んっ、そこ、触ったらぁ、も、絶対、俺も吐息で酔って……ふわふわ、する……」

 突起を撫でると感覚でぷくりと膨れてくるのが分かる。
 その度に身体が跳ねて、レイの身体まで温まってしっとりとしてきた。

 服をはだけさせていくと、お互いに乱れてくるのが分かる。
 レイのパンツも下着も引き下ろして、無理矢理に肌を露出させていく。
 ローブが下敷きになっているせいか、そこまで寒がらずに恥ずかしそうにしながらも乱されていく姿が堪らなく興奮を誘う。

 俺も気づけば自身を取り出してレイの身体に擦りつけ始める。
 腹に擦りつけて、その後に尻を浮かせてナカに挿れずに後孔の近くで何度も往復させる。
 左手でレイ自身も擦ってやると、レイもすっかりと流されて甘い声を上げ始める。

しおりを挟む
感想 18

あなたにおすすめの小説

【完結】元ヤクザの俺が推しの家政夫になってしまった件

深淵歩く猫
BL
元ヤクザの黛 慎矢(まゆずみ しんや)はハウスキーパーとして働く36歳。 ある日黛が務める家政婦事務所に、とある芸能事務所から依頼が来たのだが―― その内容がとても信じられないもので… bloveさんにも投稿しております。 完結しました。

秘花~王太子の秘密と宿命の皇女~

めぐみ
BL
☆俺はお前を何度も抱き、俺なしではいられぬ淫らな身体にする。宿命という名の数奇な運命に翻弄される王子達☆ ―俺はそなたを玩具だと思ったことはなかった。ただ、そなたの身体は俺のものだ。俺はそなたを何度でも抱き、俺なしではいられないような淫らな身体にする。抱き潰すくらいに抱けば、そなたもあの宦官のことなど思い出しもしなくなる。― モンゴル大帝国の皇帝を祖父に持ちモンゴル帝国直系の皇女を生母として生まれた彼は、生まれながらの高麗の王太子だった。 だが、そんな王太子の運命を激変させる出来事が起こった。 そう、あの「秘密」が表に出るまでは。

蜂蜜とストーカー~本の虫である僕の結婚相手は元迷惑ファンだった~

清田いい鳥
BL
読書大好きユハニくん。魔術学園に入り、気の置けない友達ができ、ここまではとても順調だった。 しかし魔獣騎乗の授業で、まさかの高所恐怖症が発覚。歩くどころか乗るのも無理。何もかも無理。危うく落馬しかけたところをカーティス先輩に助けられたものの、このオレンジ頭がなんかしつこい。手紙はもう引き出しに入らない。花でお部屋が花畑に。けど、触れられても嫌じゃないのはなぜだろう。 プレゼント攻撃のことはさておき、先輩的には普通にアプローチしてたつもりが、なんか思ってたんと違う感じになって着地するまでのお話です。 『体育会系の魔法使い』のおまけ小説。付録です。サイドストーリーです。クリック者全員大サービスで(充分伝わっとるわ)。

俺は魔法使いの息子らしい。

高穂もか
BL
吉村時生、高校一年生。 ある日、自分の父親と親友の父親のキスシーンを見てしまい、平穏な日常が瓦解する。 「時生くん、君は本当はぼくと勇二さんの子供なんだ」 と、親友の父から衝撃の告白。 なんと、二人は魔法使いでカップルで、魔法で子供(俺)を作ったらしい。 母ちゃん同士もカップルで、親父と母ちゃんは偽装結婚だったとか。 「でさ、魔法で生まれた子供は、絶対に魔法使いになるんだよ」 と、のほほんと言う父親。しかも、魔法の存在を知ったが最後、魔法の修業が義務付けられるらしい。 でも、魔法学園つったって、俺は魔法なんて使えたことないわけで。 同じ境遇の親友のイノリと、時生は「全寮制魔法学園」に転校することとなる。 「まー、俺はぁ。トキちゃんと一緒ならなんでもいいかなぁ」 「そおかあ? お前ってマジ呑気だよなあ」 腹黒美形×強気平凡の幼馴染BLです♡ ※とても素敵な表紙は、小槻みしろさんに頂きました(*^^*)

灰かぶりの少年

うどん
BL
大きなお屋敷に仕える一人の少年。 とても美しい美貌の持ち主だが忌み嫌われ毎日被虐的な扱いをされるのであった・・・。

今世はメシウマ召喚獣

片里 狛
BL
オーバーワークが原因でうっかり命を落としたはずの最上春伊25歳。召喚獣として呼び出された世界で、娼館の料理人として働くことになって!?的なBL小説です。 最終的に溺愛系娼館主人様×全般的にふつーの日本人青年。 ※女の子もゴリゴリ出てきます。 ※設定ふんわりとしか考えてないので穴があってもスルーしてください。お約束等には疎いので優しい気持ちで読んでくださると幸い。 ※誤字脱字の報告は不要です。いつか直したい。 ※なるべくさくさく更新したい。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

拝啓お父様。私は野良魔王を拾いました。ちゃんとお世話するので飼ってよいでしょうか?

ミクリ21
BL
ある日、ルーゼンは野良魔王を拾った。 ルーゼンはある理由から、領地で家族とは離れて暮らしているのだ。 そして、父親に手紙で野良魔王を飼っていいかを伺うのだった。

処理中です...