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第一章 積極的な魔塔主と翻弄される弟子
28.弟子の隠し事
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「よっ……と。危ねぇなぁ。何って、ちょっと干渉して魔法を書き換えただけだ。階段降りるの面倒臭ぇし。この距離を飛んで何かしようと企むヤツがいても俺がいればどうとでもなるだろ」
「あ、あんたは……わざわざ俺の側に来るために。魔塔にかかってる魔法を書き換えたって言うんですか……この短い時間で?あいっかわらず、無茶苦茶すぎる……」
「レイちゃんが何か隠し事してるからよ、気になってな。って、さっきから何で微妙に視線をズラしてんだよ、怪しいな」
「隠し事って、何も。ありませんよ?」
「お前なぁ……嘘つくの下手すぎ。さっきから、耳と首筋が赤いんだよなァ」
喋れば喋るほど怪しいんだよなァ?
俺が手を伸ばすと、レイヴンはジリと一歩下がって逃れようとする。レイヴンを観察するように首を傾けて見ると、また嫌がって下がろうとする。
だが、そこはもう逃げ場もねぇ、テラスの端だ。
自ら追い詰められてどうするんだよ。
「何で避けてんだよ。そんなに俺に触られるの嫌か?」
「嫌って言うか、何と言うか……いいじゃないですか、別に。避けても」
「……お前、風呂入ってたんだろ? イイ香りがする」
端っこで固まってるレイヴンに顔を近づけて匂いを嗅いでみる。
まぁ、格好で風呂上がりなのは分かるが念のためだ。
俺は匂いしか嗅いでねぇのに、レイヴンが両肩を揺らして過敏に反応する。
すでに空気が甘い感じだ。
やたらと俺を見て拒否する感じは、後ろめたいことでもあるのか?
レイヴンが後ろめたくて、となると、大体がエロいことだよな。
他は素直に謝ってくるはずだし、さっきのキスで大分キテたみたいだしな。
もしかして、風呂で一人でシてたとか?
まぁ、本人に聞いてみれば分かるだろ。
「……なぁ、レイヴン。風呂で何してた?」
「何って……シャワーを浴びてただけ、ですけど…」
「そうかあ?ソイツはおかしいなァ? 石鹸の香りと混ざって、違う香りが……」
「…え!? 嘘、ちゃんと洗ったはずなの……に……」
お、適当に言ったのに当たったか?
そんなに感じてくれたとは、嬉しいじゃねぇか。
つい、口角が上がっちまう。
折角だし、もうちょい攻めてみるか。
両腕でレイヴンを囲って、動きを止めてみる。
普段ならばギャンギャン吠えて、俺に敵わないことが分かっていようと抵抗する癖に目線だけ必死に逸らす可愛い抵抗しかしてこない。
「ほう? ナニをちゃんと洗ったって?」
「……師匠には関係ないでしょう。いいから、離れてくださいって」
「関係なくないだろ? そんなに真っ赤になって否定されてもなぁ。俺にされてる時でも思いだして、風呂で1人でシてたとか?」
「は、はぁっ!? 何言い出すんだよ! 何で、俺が、あんたで……」
「…クッ……自白すんのが早すぎるんだよ、お前は。そっかそっか。さっきキスでやめちまったから身体が疼いちゃったか?それは悪かったなぁ」
結局素直に吐いちまうんだから、可愛いよな。
なーんか愉しくてしょうがねぇ。
あー……顔には不愉快ですって書いてあるが、顔、真っ赤なんだよなぁ。
これ以上からかいすぎると、本気で拗ねて怒っちまうし。
黙ってぷるぷるしてるレイヴンを宥めてやるか。
「あ、あんたは……わざわざ俺の側に来るために。魔塔にかかってる魔法を書き換えたって言うんですか……この短い時間で?あいっかわらず、無茶苦茶すぎる……」
「レイちゃんが何か隠し事してるからよ、気になってな。って、さっきから何で微妙に視線をズラしてんだよ、怪しいな」
「隠し事って、何も。ありませんよ?」
「お前なぁ……嘘つくの下手すぎ。さっきから、耳と首筋が赤いんだよなァ」
喋れば喋るほど怪しいんだよなァ?
俺が手を伸ばすと、レイヴンはジリと一歩下がって逃れようとする。レイヴンを観察するように首を傾けて見ると、また嫌がって下がろうとする。
だが、そこはもう逃げ場もねぇ、テラスの端だ。
自ら追い詰められてどうするんだよ。
「何で避けてんだよ。そんなに俺に触られるの嫌か?」
「嫌って言うか、何と言うか……いいじゃないですか、別に。避けても」
「……お前、風呂入ってたんだろ? イイ香りがする」
端っこで固まってるレイヴンに顔を近づけて匂いを嗅いでみる。
まぁ、格好で風呂上がりなのは分かるが念のためだ。
俺は匂いしか嗅いでねぇのに、レイヴンが両肩を揺らして過敏に反応する。
すでに空気が甘い感じだ。
やたらと俺を見て拒否する感じは、後ろめたいことでもあるのか?
レイヴンが後ろめたくて、となると、大体がエロいことだよな。
他は素直に謝ってくるはずだし、さっきのキスで大分キテたみたいだしな。
もしかして、風呂で一人でシてたとか?
まぁ、本人に聞いてみれば分かるだろ。
「……なぁ、レイヴン。風呂で何してた?」
「何って……シャワーを浴びてただけ、ですけど…」
「そうかあ?ソイツはおかしいなァ? 石鹸の香りと混ざって、違う香りが……」
「…え!? 嘘、ちゃんと洗ったはずなの……に……」
お、適当に言ったのに当たったか?
そんなに感じてくれたとは、嬉しいじゃねぇか。
つい、口角が上がっちまう。
折角だし、もうちょい攻めてみるか。
両腕でレイヴンを囲って、動きを止めてみる。
普段ならばギャンギャン吠えて、俺に敵わないことが分かっていようと抵抗する癖に目線だけ必死に逸らす可愛い抵抗しかしてこない。
「ほう? ナニをちゃんと洗ったって?」
「……師匠には関係ないでしょう。いいから、離れてくださいって」
「関係なくないだろ? そんなに真っ赤になって否定されてもなぁ。俺にされてる時でも思いだして、風呂で1人でシてたとか?」
「は、はぁっ!? 何言い出すんだよ! 何で、俺が、あんたで……」
「…クッ……自白すんのが早すぎるんだよ、お前は。そっかそっか。さっきキスでやめちまったから身体が疼いちゃったか?それは悪かったなぁ」
結局素直に吐いちまうんだから、可愛いよな。
なーんか愉しくてしょうがねぇ。
あー……顔には不愉快ですって書いてあるが、顔、真っ赤なんだよなぁ。
これ以上からかいすぎると、本気で拗ねて怒っちまうし。
黙ってぷるぷるしてるレイヴンを宥めてやるか。
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