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第一章 積極的な魔塔主と翻弄される弟子
18.魔塔主の励まし方
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「っくそ、こういうチマチマしたの面倒臭ぇんだよ。ほら、他のもよこせ」
今度は渇いた服をレイヴンへと手渡すと、手を伸ばして濡れた服を手繰り寄せる。
「……どうせなら畳むところまでやって下さいよ。師匠ならできるでしょう?」
「できるが、そこまでするのはもっと面倒臭ぇんだよ。俺は便利屋じゃねぇぞ」
「ホント、派手な魔法が好きですよね。別にいいですけど。俺は疲れてるんで今日はお休みですから」
「まぁ、昨日あんだけニャアニャア言ってたら、疲れてるよなァ?」
ニヤリと意地悪い笑みを向けてやると、レイヴンも分かりやすく笑顔を強張らせる。
「折角、お礼でも言おうかと思ったのに。師匠は人を苛立たせる天才ですよね。ただでさえ師匠抜きで行ったってことで、色々と面倒だって言うのに」
「お前ほどじゃねぇよ。っつーか、そんなことまで気にしてたのか? アイツらも言いたいだけなんだから、言わせとけばいいだろうが。俺が許可したことに文句を付けるってことは、俺への反逆行為だろ?」
「反逆ってまた大げさな……。あの人たちも俺みたいなどこの馬の骨だか分からない若造がナンバー2なのが気に食わないんでしょうけど。俺も師匠には逆らえませんから」
「だろ? だから気にすんなって。お前のことはディーも過保護に心配してたしよ」
ディーの名前を口にするとレイヴンも安心したように、そうでしたか、と笑顔を見せる。
何かモヤっとすんだよな。
ディーに心配されるのはそんなに嬉しいか?
自然と俺の口端が釣り上がる。
「……ほれ、コレで部屋に戻れるだろ? 俺のシャツじゃ大きすぎて困るよなァ?」
自分の服を洗っていたレイヴンは、俺のシャツを引っ張り出して羽織っている。
しかも風呂場で洗濯をしているのでシャツ1枚のみという格好だ。
そんなに肌を見せつけて。
こういうところが、無意識なんだよなァ。
レイヴンはやたらと俺をチラチラと見てくるな。
何だ? 俺の顔に何かついてるか?
「誰かさんのせいで下着まで大変なことになっちゃいましたので。お借りしたまでです」
「なるほどねぇ。それ、どう見ても誘ってるようにしか見えねぇんだけどな」
「……どんだけ欲求不満なんですか」
「そうは言ってもなぁ? 綺麗な生足に、チラッチラと見えそうで見えない下半身だろ? 良い眺めじゃねぇか。イイコで待ってたんだろ?」
服を畳み終えたところを見計らい、訝しげに見上げているレイヴンをサッと姫抱きにする。
レイヴンは身体が浮かんで何が何やらで反応が遅れるが、自分が抱え上げられたと分かると、何してるんですか!と抗議の声を上げる。
「まぁ、ちょっとだけ。な?」
「はぁっ!? 勘弁して下さいよ! ただでさえ、跡いっぱい付けてるから困ってんのに……コレ、目立たなくさせるの面倒じゃないですか!」
「んなもん、認識妨害すりゃいいし。明日はどうせ内勤だからどうでもいいだろ」
「何でもアリかよ、この人は……! 何なんですかホントに!」
「あーあー。心配しなくてもちょっとだけだから。明日に影響でるほどはヤラねぇよ」
「もう出てるんですって! 腰ダルいし……って、聞いてま……」
俺はレイヴンをまたベッドルームへと連れて行って存分に可愛がった。
甘い声を上げて、何度も啼いて。
また腰が砕けちまって、流されるまま俺の部屋で眠りにつく。
傍らのレイヴンは寝ているときは何も悩まずにぐっすりと眠っていた。
今度は渇いた服をレイヴンへと手渡すと、手を伸ばして濡れた服を手繰り寄せる。
「……どうせなら畳むところまでやって下さいよ。師匠ならできるでしょう?」
「できるが、そこまでするのはもっと面倒臭ぇんだよ。俺は便利屋じゃねぇぞ」
「ホント、派手な魔法が好きですよね。別にいいですけど。俺は疲れてるんで今日はお休みですから」
「まぁ、昨日あんだけニャアニャア言ってたら、疲れてるよなァ?」
ニヤリと意地悪い笑みを向けてやると、レイヴンも分かりやすく笑顔を強張らせる。
「折角、お礼でも言おうかと思ったのに。師匠は人を苛立たせる天才ですよね。ただでさえ師匠抜きで行ったってことで、色々と面倒だって言うのに」
「お前ほどじゃねぇよ。っつーか、そんなことまで気にしてたのか? アイツらも言いたいだけなんだから、言わせとけばいいだろうが。俺が許可したことに文句を付けるってことは、俺への反逆行為だろ?」
「反逆ってまた大げさな……。あの人たちも俺みたいなどこの馬の骨だか分からない若造がナンバー2なのが気に食わないんでしょうけど。俺も師匠には逆らえませんから」
「だろ? だから気にすんなって。お前のことはディーも過保護に心配してたしよ」
ディーの名前を口にするとレイヴンも安心したように、そうでしたか、と笑顔を見せる。
何かモヤっとすんだよな。
ディーに心配されるのはそんなに嬉しいか?
自然と俺の口端が釣り上がる。
「……ほれ、コレで部屋に戻れるだろ? 俺のシャツじゃ大きすぎて困るよなァ?」
自分の服を洗っていたレイヴンは、俺のシャツを引っ張り出して羽織っている。
しかも風呂場で洗濯をしているのでシャツ1枚のみという格好だ。
そんなに肌を見せつけて。
こういうところが、無意識なんだよなァ。
レイヴンはやたらと俺をチラチラと見てくるな。
何だ? 俺の顔に何かついてるか?
「誰かさんのせいで下着まで大変なことになっちゃいましたので。お借りしたまでです」
「なるほどねぇ。それ、どう見ても誘ってるようにしか見えねぇんだけどな」
「……どんだけ欲求不満なんですか」
「そうは言ってもなぁ? 綺麗な生足に、チラッチラと見えそうで見えない下半身だろ? 良い眺めじゃねぇか。イイコで待ってたんだろ?」
服を畳み終えたところを見計らい、訝しげに見上げているレイヴンをサッと姫抱きにする。
レイヴンは身体が浮かんで何が何やらで反応が遅れるが、自分が抱え上げられたと分かると、何してるんですか!と抗議の声を上げる。
「まぁ、ちょっとだけ。な?」
「はぁっ!? 勘弁して下さいよ! ただでさえ、跡いっぱい付けてるから困ってんのに……コレ、目立たなくさせるの面倒じゃないですか!」
「んなもん、認識妨害すりゃいいし。明日はどうせ内勤だからどうでもいいだろ」
「何でもアリかよ、この人は……! 何なんですかホントに!」
「あーあー。心配しなくてもちょっとだけだから。明日に影響でるほどはヤラねぇよ」
「もう出てるんですって! 腰ダルいし……って、聞いてま……」
俺はレイヴンをまたベッドルームへと連れて行って存分に可愛がった。
甘い声を上げて、何度も啼いて。
また腰が砕けちまって、流されるまま俺の部屋で眠りにつく。
傍らのレイヴンは寝ているときは何も悩まずにぐっすりと眠っていた。
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