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46.無理やりだったらどうしよう?
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王様の頼みごとってなんだろう? 子どもの僕でも役に立てそうなことだといいんだけど。
「僕でもできることだったら頑張ってみます」
「ちょっとフィロ、別に無理に引き受けなくても……」
ルナちゃんはきっと僕に無理をさせないように言ってくれたんだと思うけど、ラグお姉さんがルナちゃんの肩をポンと叩いてからルナちゃんの顔をのぞき込んだ。
「フィロがやってみようとしていることならば、私たちは力になってやればいいことだ」
「ああ。俺も協力する」
ラグお姉さんとオルお兄さんも、僕の方を見て頷いてくれた。
ルナちゃんも仕方ないわねって言いながら、僕のことを見てくれる。
「フィロさんの力は本物のようだ。やはり賢者様の力を持っているに違いない」
スタンさんは、僕が賢者様の力を持っていると信じてくれてるみたいだ。
僕は今までみんなが優しいから僕のことを助けてくれるんだと思っていたけど、賢者様の力で無理やりだったらどうしよう?
急に心配になってきた。
ワガママを言ってたら、どうしよう?
「フィロ、大丈夫だ。賢者様とやらは多種族と仲良くできる力もあるのかもしれないが、私はフィロだから信じている」
「あたしもよ。フィロは子どもなんだから、助けてあげるのがお姉さんってもんだし」
「フィロはフィロ自身で考えて俺たちを助けてくれた。それは賢者であろうとなかろうとフィロの意思だ。だからこそ、俺も今度はフィロを助けたいと思っている」
みんなは優しく、僕のことをはげましてくれた。
無理やりじゃないよって、言ってくれてるんだ。
一緒にいる時間は短いけど、僕のことを本当に大切に思ってくれているのが伝わってきてすごくうれしい。
「ありがとう。僕、頑張ってみるよ」
「……ピピっ」
胸のポケットの中で隠れたままのポイも、僕に頑張れって言ってくれてる。
僕はみんなに見守られながら、王様のお話を聞くことにした。
「そう言ってもらえるとありがたい。お願いというのはフェニックスとの対話をしてもらいたいのだ」
「対話。つまり話し合いをしろということか。しかも相手がフェニックスとな。まためずらしい者が出てきたな」
ラグお姉さんが不思議そうに呟くと、話の続きをスタンさんが教えてくれる。
「フェニックスは我が国の守り神でもあるのです。ここから少し離れた渓谷に住んでいます」
「なるほどな。私がフィロの村の守り神とされていたのと同様、この国はフェニックスなのだな」
ラグお姉さんが頷くと、スタンさんは僕たちを見ながら話の続きを始める。
「普段彼らの力の保護を受けながら国の平和を保っているのですが、先日やってきたフェニックスは恐ろしい言葉を巫女に告げたのです」
「巫女? 何それ?」
ルナちゃんがたずねると、今度は王様が続きの話を教えてくれた。
「僕でもできることだったら頑張ってみます」
「ちょっとフィロ、別に無理に引き受けなくても……」
ルナちゃんはきっと僕に無理をさせないように言ってくれたんだと思うけど、ラグお姉さんがルナちゃんの肩をポンと叩いてからルナちゃんの顔をのぞき込んだ。
「フィロがやってみようとしていることならば、私たちは力になってやればいいことだ」
「ああ。俺も協力する」
ラグお姉さんとオルお兄さんも、僕の方を見て頷いてくれた。
ルナちゃんも仕方ないわねって言いながら、僕のことを見てくれる。
「フィロさんの力は本物のようだ。やはり賢者様の力を持っているに違いない」
スタンさんは、僕が賢者様の力を持っていると信じてくれてるみたいだ。
僕は今までみんなが優しいから僕のことを助けてくれるんだと思っていたけど、賢者様の力で無理やりだったらどうしよう?
急に心配になってきた。
ワガママを言ってたら、どうしよう?
「フィロ、大丈夫だ。賢者様とやらは多種族と仲良くできる力もあるのかもしれないが、私はフィロだから信じている」
「あたしもよ。フィロは子どもなんだから、助けてあげるのがお姉さんってもんだし」
「フィロはフィロ自身で考えて俺たちを助けてくれた。それは賢者であろうとなかろうとフィロの意思だ。だからこそ、俺も今度はフィロを助けたいと思っている」
みんなは優しく、僕のことをはげましてくれた。
無理やりじゃないよって、言ってくれてるんだ。
一緒にいる時間は短いけど、僕のことを本当に大切に思ってくれているのが伝わってきてすごくうれしい。
「ありがとう。僕、頑張ってみるよ」
「……ピピっ」
胸のポケットの中で隠れたままのポイも、僕に頑張れって言ってくれてる。
僕はみんなに見守られながら、王様のお話を聞くことにした。
「そう言ってもらえるとありがたい。お願いというのはフェニックスとの対話をしてもらいたいのだ」
「対話。つまり話し合いをしろということか。しかも相手がフェニックスとな。まためずらしい者が出てきたな」
ラグお姉さんが不思議そうに呟くと、話の続きをスタンさんが教えてくれる。
「フェニックスは我が国の守り神でもあるのです。ここから少し離れた渓谷に住んでいます」
「なるほどな。私がフィロの村の守り神とされていたのと同様、この国はフェニックスなのだな」
ラグお姉さんが頷くと、スタンさんは僕たちを見ながら話の続きを始める。
「普段彼らの力の保護を受けながら国の平和を保っているのですが、先日やってきたフェニックスは恐ろしい言葉を巫女に告げたのです」
「巫女? 何それ?」
ルナちゃんがたずねると、今度は王様が続きの話を教えてくれた。
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