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第三章 ギルド長からのご指名
15.戦闘終了
しおりを挟む痛い…苦しい…
俺はどうなったんだ?確か水龍と戦っていて…
そうだ。水龍の最大火力の[龍の咆哮]をまともに食らったんだった。
「くっ…平気…ではないな。」
だんだんとぼんやりとした視界が晴れ、現状を確認する。
死んではいなかったがやはり被害は甚大だったようだ。
神狼の外套のお陰で体の欠損はなかったが、それでも体の至る所の骨が折れてしまっている。
「ギュィィィィィィィィ!!」
それになにか水龍の様子がおかしい。
なにかに痛がっているようだ。
「なにに苦しんでいるんだ…?」
俺はとりあえず体を癒すためにベルを呼び出し治癒術で回復してもらう。
「召喚、ベル、怪我を治してくれ」
「プルァ…」
ベルが大丈夫?と俺の体を治癒術で癒してくれる。
おかげで大きな怪我のとりあえずの処置は大丈夫だろう。
「ベル、ありがとう。危ないからとりあえず戻ってて。」
「プルル!」
俺はベルを撫でてもう一度[獣魔の部屋]に戻す。
俺の治癒が治ると同時に水龍も何かが終わったようだ。
「おいおい…まさか…」
俺は水龍の異変に気づき、即座に鑑定する。
[水龍アクボ]
LV.82
HP SS
MP S
攻撃力 SS
防御力 S
素早さ S
[スキル]
・牙術
・爪術
・翼術
・尾術
・魔力操作
・気配察知
・物理耐性
・魔法耐性
・水属性魔法の極意
・龍圧
・二重魔法
・硬化
・狂化
「は、ははっ…ここで進化かよ…」
稀に魔物に起こる現象進化。
これはゴブリンからホブゴブリンになるのとはわけが違う。
ゴブリンからホブゴブリンはただの成長だ。だが、今回の進化は存在そのものが上のものに進化するのだ。
それによって水龍は[水龍アクボ]という名前持ちになってしまった。
以前 SSランク級魔物が現れた際はSSランク冒険者の1チームがなんとか撃退した。
俺はそれを知った時、なぜこの塔の最上階まで行けなかったのか。と疑問を抱いたが、王都へ召集されて続きが挑戦できなかった、他のダンジョンの攻略の途中、などと色々な理由があったそうだ。
「やるしかないか…上位召喚フェル!」
俺はフェルを呼び出しフェルを纏う。
「フェル、行くぞ!上位付与!」
以前のスキル進化によってMPも実質使い放題だ。
今回は出し惜しみせずに最初から全力でいく。
「全二重上位付与!」
「ギュォオオォオ!!」
俺が付与をし、どんどんと強くなっているのがわかったのか水龍アクボが氷刃を大量に飛ばしてくる。
俺はそれを避け、避けきれないものは魔太刀一匹狼で切り、攻撃を凌ぐ。
俺に当たらなかった氷刃は岩をたやすく切り裂く威力だ。
「水属性の極意か…」
これは水属性に特大な威力と扱いやすさに補正がかかるスキルだ。
この攻撃を食らったらかなりまずい。
俺は水龍アクボの攻撃を避けながらさらに自分にバフをかける。
「上位付与黒雷!」
俺は雷の上位である黒雷を体に纏いさらにステータスを上げていく。
黒雷の付与効果は攻撃力、素早さ上昇に特大補正だ。
一通りの付与が終わり俺は一気に攻撃に出る。
水龍アクボは急接近して来た俺に尾術で突き攻撃をしてくるがそれをいなし、斬りつける。
「く、うまいな…」
水龍アクボは俺が斬りつけたところをうまく硬化し、防御する。
俺は水龍アクボにさらなる攻撃を与えるために準備を始めた。
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