96 / 176
連載
俺がパーシヴァルの伴侶だって?! それってどう言うこと?
しおりを挟む
……ん、温かい それになんだかふわふわ浮いてる
オルトロス? それともユニサス? クロウラー、じゃないな クロウラーはもっと柔らかい ちょっと硬いけど この安定感はやっぱりユニサスだな 万が一落ちたら大変だから しっかり掴まっておかないと
俺はユニサスに回した腕にぎゅっと力を込める
それにしても、いつユニサスを召喚だんだろう?
……まぁ、いいか
_……気分は悪くはないか?_
ううん、全く むしろゆらゆらしてて気持ちがいいよ
_そうか。ならば、そのまま寝ているといい_
うん、そうする……
なんか色々あった気がするけど、寝ていていいなら今は寝ちゃおう
ああ、なんだかすごく安らぐなぁ 最高の寝心地だ
なぁ、ユニサス このまま大陸の果てまで飛んで行ってくれないか……
「……?」
ぱっちりと目が覚めた俺は、すっかり見慣れた天井を見ながら瞬きを数度繰り返す。ここは俺が使わせてもらっている客間の寝台だな。
一体いつの間に城に戻ってきたんだろう。
昨夜はパーシヴァルとヨールのお祭りに行って……それから?
確か山賊焼っていうすごく美味しい山鳥を食べて、そのあとは……どうしたっけ? 首を傾げて昨夜のことを思い出しながら起き上がれば、テーブルの上に置いてある柊の冠が目に入った。
「ヨールの冠……」
なんとなく色々思い出してきたぞ。あの冠はパーシヴァルが買ってくれたんだ。その後、喧嘩している酔っ払いを杖で殴り倒した。それから広場に行って、キングスリーさん達と乾杯したんだった。それでどうしたんだっけ?
んんんー? 乾杯後が全く思い出せないんだが……
「まぁ、サフィラス様。お目覚めになっていらしたのですね。ご気分が優れないようなことはございませんか?」
部屋に入ってきたアンナさんとクララベルさんが、慌てて俺のそばにやってきた。妙に心配されているけど、昨夜は何かあったんだろうか?
「はい。今日も変わらず絶好調です……だけど、どうも昨夜の記憶が曖昧で。俺、いつ此処に戻ってきました?」
「覚えていらっしゃらないのですね。昨夜のサフィラス様は意識を無くしていらして、パーシヴァル様が城まで背負って戻ってこられたのですよ」
「ええぇ?」
「まずはお水を飲んでくださいませ。レモネが絞ってありますから、気分がスッキリしますわ」
アンナさんから水の入った洋盃を受け取った俺は、一息に中身を飲み干す。仄かな酸味と爽やかな香りに、シャキッと目が覚めた。
思い出してきたぞ。昨夜は葡萄酒を一気飲みして、調子に乗って派手な花火を何発か打ち上げた。
……お祭りだから、花火は問題ないよな?
その後の記憶がないのは、急激に酔っ払った所為で意識を失ったからだろう。
「意識のないサフィラス様をパーシヴァル様が背負って城にお戻りになられた時は、本当に大騒ぎでした。特に奥様が大変心配なされて、パーシヴァル様に詰め寄られておりましたわ」
「それは……申し訳なかったなぁ」
前世では葡萄酒なんて食事時の水代わりに飲んでいた。だから平気だと思ったんだけど、今世の体は酒精に耐性がないようだ。今後は気をつけないと、また酒で身を滅ぼしかねない。
俺はちゃんと学べる魔法使いだから、同じことは繰り返さないぞ。
「朝食は召し上がれそうですか?」
「はい!」
勿論頂きますとも!
俺が元気に答えれば、クララベルさんが朝食の乗ったワゴンを押してきてくれた。
カリカリに焼いたベーコン。ふわふわに焼いた卵。クリーミーなじゃがいものスープとまだ温かい麺麭。どれもとても美味しい。酒の影響は全く残っていない感じ。二日酔いになっていたら、とてもじゃないが朝食なんて食べられなかった。
それにしても、パーシヴァルは城まで俺を背負って帰って来てくれたのか。起きるまでその辺に放っておいてくれてもよかったんだけどな。責任感の塊のような男だからそんな事はできなかったんだろうけど。いくら鍛えているパーシヴァルでもきっと大変だっただろう。
朝食を食べ終わった俺は、部屋を出て階下に降りる。この時間ならパーシヴァルも鍛錬を終えているだろうから、謝ってお礼を言わなきゃ。
もうゲストもいないだろうし、自由に彷徨いても問題ないだろうと呑気に降りていったエントランスで、騎士や兵士、それに商人らしき人たちがわいわいと集まっていた。パーティって昼夜を問わず行われてるのかなって思ったけど、どうやらそうじゃない雰囲気。アデライン夫人とサンドリオンさんが対応しているけれど、なんだか少し困っているようだ。一体どうしたのかな?
取り込んでいるようなので、声をかけるべきか迷っていれば、集まっていた人たちの1人とばっちり目があった。
「おお! 盟友殿がいらしたぞ!」
「精霊様! お目にかかれて光栄です!」
「盟友殿、おめでとうございます!」
「本当に目出たいことだ!」
「精霊様が盟友ならば、我がヴァンダーウォールも安泰だな!」
集まっていた人たちが俺に向かって一斉に喋り出す。小っ恥ずかしい呼び名の中に、何故か祝いの言葉まで混じってる。
えーっと、一体何がめでたいのかな?
「あの……?」
何が何やらよくわからず困惑していれば、中年の部隊長と言っても差し支えがない風格の男が、俺の前まで来て胸に手を当てて頭を下げた。
「私はヴァンダーウォール軍、第四部隊隊長のイアン・ザリバンと申します。主に領都の警護を担当しております。昨夜の魔法も実に素晴らしいものでした。貴殿のような魔法使いがパーシヴァル殿の伴侶となられて、我々は大変心強く思っております」
はい? 今なんとおっしゃっいました? パーシヴァルの伴侶? 俺が?!
「テオドール様もカーティス様も、すでに素晴らしい伴侶を得ておられる。パーシヴァル様はどうなさるのかと心配しておりましたが、このように立派な方を迎えられていたとは。いやはや、なんの心配もありませんでしたな!」
「急なことで驚きましたが、まずはお祝いを申しあげねばと、心ばかりではございますが祝いの品を持って駆けつけた次第です!」
集まった人たちが、ザリバンさんに被せるように次々と、とんでもない事を口にする。
ちょ、ちょっとまってくれ! 一体どんな誤解が広がっているんだ?
いよいよ理解の範疇を超えた俺は、助けを求めてアデライン夫人に視線を向ける。
「サフィラスさん、ごめんなさいね」
眉を下げたアデライン夫人が何故か謝罪の言葉を口にした。しかも、まるでいたずらが見つかってしまった子供のような顔をしている。隣のサンドリオンさんも申し訳なさそうな表情を浮かべているじゃないか。
いやいや? どういうこと? 本当に昨夜は一体何があったんだよ?!
スザンナさんはお茶を淹れてお菓子を置くと、すぐに部屋を出ていった。扉を閉める前に、何故か俺に向かって深くお辞儀をしたのがとても気になる。
気になる事は諸々あれど、とりあえず好奇心に負けた俺はパーシヴァルの部屋をくるっと見回す。学園の寮室は何度かお邪魔したことがあるけど、城の部屋は初めてだ。余計なものは一切なくて、広さ以外はほとんど寮の部屋と変わらない。この無駄がない感じ、パーシヴァルらしいよな。
一通り興味を満たした俺は、改めてテーブルを挟んで正面に座っているパーシヴァルに視線を向ける。いつになく難しい顔をしている彼に、俺もちょっと緊張して背筋を伸ばした。
どうしてパーシヴァルの部屋で2人向かい合って座っているかというと、あのエントランスでの騒ぎの中、パーシヴァルが慌てた様子でやってきたんだけど、彼が来たことで騒ぎは一層大きくなり収拾がつかなくなったのだ。
ここでは落ち着いて話が出来ないからと、アデライン夫人にパーシヴァルの部屋に行くようにと言われた。
パーシヴァルは俺をここまで案内してくれている間ずっと黙り込んでいた。俺もなんとなく黙っていたんだけど、これはもしかして、とんでもないやらかしをしでかした可能性がある。謝って済むことだったらいいけど、取り返しのつかない事だったらどうしよう。さすがの俺もちょっと青ざめる。
「えーっと、あのさ……昨夜は一体何があったの? もしかして、俺、何かとんでもない事をやらかしちゃった?」
恐る恐る尋ねてみた。
「いいや、サフィラスは何も悪くはない。あの騒ぎの原因は俺だ。本当にすまない」
立ち上がったパーシヴァルが、深々と頭を下げた。
「え? ちょ、ちょっと! あの程度のことで、そんなに謝る必要はないだろ!」
「いいや、俺は今までとても大事なことをサフィラスに黙っていた」
「大事なこと?」
「そうだ。その……盟友の指輪について、サフィラスに話していない事がある」
え? この指輪?
俺は左の中指にはまっている指輪に視線を向けた。
「盟友の指輪?」
「ああ。今回の事は、その指輪が大きく関係している」
オルトロス? それともユニサス? クロウラー、じゃないな クロウラーはもっと柔らかい ちょっと硬いけど この安定感はやっぱりユニサスだな 万が一落ちたら大変だから しっかり掴まっておかないと
俺はユニサスに回した腕にぎゅっと力を込める
それにしても、いつユニサスを召喚だんだろう?
……まぁ、いいか
_……気分は悪くはないか?_
ううん、全く むしろゆらゆらしてて気持ちがいいよ
_そうか。ならば、そのまま寝ているといい_
うん、そうする……
なんか色々あった気がするけど、寝ていていいなら今は寝ちゃおう
ああ、なんだかすごく安らぐなぁ 最高の寝心地だ
なぁ、ユニサス このまま大陸の果てまで飛んで行ってくれないか……
「……?」
ぱっちりと目が覚めた俺は、すっかり見慣れた天井を見ながら瞬きを数度繰り返す。ここは俺が使わせてもらっている客間の寝台だな。
一体いつの間に城に戻ってきたんだろう。
昨夜はパーシヴァルとヨールのお祭りに行って……それから?
確か山賊焼っていうすごく美味しい山鳥を食べて、そのあとは……どうしたっけ? 首を傾げて昨夜のことを思い出しながら起き上がれば、テーブルの上に置いてある柊の冠が目に入った。
「ヨールの冠……」
なんとなく色々思い出してきたぞ。あの冠はパーシヴァルが買ってくれたんだ。その後、喧嘩している酔っ払いを杖で殴り倒した。それから広場に行って、キングスリーさん達と乾杯したんだった。それでどうしたんだっけ?
んんんー? 乾杯後が全く思い出せないんだが……
「まぁ、サフィラス様。お目覚めになっていらしたのですね。ご気分が優れないようなことはございませんか?」
部屋に入ってきたアンナさんとクララベルさんが、慌てて俺のそばにやってきた。妙に心配されているけど、昨夜は何かあったんだろうか?
「はい。今日も変わらず絶好調です……だけど、どうも昨夜の記憶が曖昧で。俺、いつ此処に戻ってきました?」
「覚えていらっしゃらないのですね。昨夜のサフィラス様は意識を無くしていらして、パーシヴァル様が城まで背負って戻ってこられたのですよ」
「ええぇ?」
「まずはお水を飲んでくださいませ。レモネが絞ってありますから、気分がスッキリしますわ」
アンナさんから水の入った洋盃を受け取った俺は、一息に中身を飲み干す。仄かな酸味と爽やかな香りに、シャキッと目が覚めた。
思い出してきたぞ。昨夜は葡萄酒を一気飲みして、調子に乗って派手な花火を何発か打ち上げた。
……お祭りだから、花火は問題ないよな?
その後の記憶がないのは、急激に酔っ払った所為で意識を失ったからだろう。
「意識のないサフィラス様をパーシヴァル様が背負って城にお戻りになられた時は、本当に大騒ぎでした。特に奥様が大変心配なされて、パーシヴァル様に詰め寄られておりましたわ」
「それは……申し訳なかったなぁ」
前世では葡萄酒なんて食事時の水代わりに飲んでいた。だから平気だと思ったんだけど、今世の体は酒精に耐性がないようだ。今後は気をつけないと、また酒で身を滅ぼしかねない。
俺はちゃんと学べる魔法使いだから、同じことは繰り返さないぞ。
「朝食は召し上がれそうですか?」
「はい!」
勿論頂きますとも!
俺が元気に答えれば、クララベルさんが朝食の乗ったワゴンを押してきてくれた。
カリカリに焼いたベーコン。ふわふわに焼いた卵。クリーミーなじゃがいものスープとまだ温かい麺麭。どれもとても美味しい。酒の影響は全く残っていない感じ。二日酔いになっていたら、とてもじゃないが朝食なんて食べられなかった。
それにしても、パーシヴァルは城まで俺を背負って帰って来てくれたのか。起きるまでその辺に放っておいてくれてもよかったんだけどな。責任感の塊のような男だからそんな事はできなかったんだろうけど。いくら鍛えているパーシヴァルでもきっと大変だっただろう。
朝食を食べ終わった俺は、部屋を出て階下に降りる。この時間ならパーシヴァルも鍛錬を終えているだろうから、謝ってお礼を言わなきゃ。
もうゲストもいないだろうし、自由に彷徨いても問題ないだろうと呑気に降りていったエントランスで、騎士や兵士、それに商人らしき人たちがわいわいと集まっていた。パーティって昼夜を問わず行われてるのかなって思ったけど、どうやらそうじゃない雰囲気。アデライン夫人とサンドリオンさんが対応しているけれど、なんだか少し困っているようだ。一体どうしたのかな?
取り込んでいるようなので、声をかけるべきか迷っていれば、集まっていた人たちの1人とばっちり目があった。
「おお! 盟友殿がいらしたぞ!」
「精霊様! お目にかかれて光栄です!」
「盟友殿、おめでとうございます!」
「本当に目出たいことだ!」
「精霊様が盟友ならば、我がヴァンダーウォールも安泰だな!」
集まっていた人たちが俺に向かって一斉に喋り出す。小っ恥ずかしい呼び名の中に、何故か祝いの言葉まで混じってる。
えーっと、一体何がめでたいのかな?
「あの……?」
何が何やらよくわからず困惑していれば、中年の部隊長と言っても差し支えがない風格の男が、俺の前まで来て胸に手を当てて頭を下げた。
「私はヴァンダーウォール軍、第四部隊隊長のイアン・ザリバンと申します。主に領都の警護を担当しております。昨夜の魔法も実に素晴らしいものでした。貴殿のような魔法使いがパーシヴァル殿の伴侶となられて、我々は大変心強く思っております」
はい? 今なんとおっしゃっいました? パーシヴァルの伴侶? 俺が?!
「テオドール様もカーティス様も、すでに素晴らしい伴侶を得ておられる。パーシヴァル様はどうなさるのかと心配しておりましたが、このように立派な方を迎えられていたとは。いやはや、なんの心配もありませんでしたな!」
「急なことで驚きましたが、まずはお祝いを申しあげねばと、心ばかりではございますが祝いの品を持って駆けつけた次第です!」
集まった人たちが、ザリバンさんに被せるように次々と、とんでもない事を口にする。
ちょ、ちょっとまってくれ! 一体どんな誤解が広がっているんだ?
いよいよ理解の範疇を超えた俺は、助けを求めてアデライン夫人に視線を向ける。
「サフィラスさん、ごめんなさいね」
眉を下げたアデライン夫人が何故か謝罪の言葉を口にした。しかも、まるでいたずらが見つかってしまった子供のような顔をしている。隣のサンドリオンさんも申し訳なさそうな表情を浮かべているじゃないか。
いやいや? どういうこと? 本当に昨夜は一体何があったんだよ?!
スザンナさんはお茶を淹れてお菓子を置くと、すぐに部屋を出ていった。扉を閉める前に、何故か俺に向かって深くお辞儀をしたのがとても気になる。
気になる事は諸々あれど、とりあえず好奇心に負けた俺はパーシヴァルの部屋をくるっと見回す。学園の寮室は何度かお邪魔したことがあるけど、城の部屋は初めてだ。余計なものは一切なくて、広さ以外はほとんど寮の部屋と変わらない。この無駄がない感じ、パーシヴァルらしいよな。
一通り興味を満たした俺は、改めてテーブルを挟んで正面に座っているパーシヴァルに視線を向ける。いつになく難しい顔をしている彼に、俺もちょっと緊張して背筋を伸ばした。
どうしてパーシヴァルの部屋で2人向かい合って座っているかというと、あのエントランスでの騒ぎの中、パーシヴァルが慌てた様子でやってきたんだけど、彼が来たことで騒ぎは一層大きくなり収拾がつかなくなったのだ。
ここでは落ち着いて話が出来ないからと、アデライン夫人にパーシヴァルの部屋に行くようにと言われた。
パーシヴァルは俺をここまで案内してくれている間ずっと黙り込んでいた。俺もなんとなく黙っていたんだけど、これはもしかして、とんでもないやらかしをしでかした可能性がある。謝って済むことだったらいいけど、取り返しのつかない事だったらどうしよう。さすがの俺もちょっと青ざめる。
「えーっと、あのさ……昨夜は一体何があったの? もしかして、俺、何かとんでもない事をやらかしちゃった?」
恐る恐る尋ねてみた。
「いいや、サフィラスは何も悪くはない。あの騒ぎの原因は俺だ。本当にすまない」
立ち上がったパーシヴァルが、深々と頭を下げた。
「え? ちょ、ちょっと! あの程度のことで、そんなに謝る必要はないだろ!」
「いいや、俺は今までとても大事なことをサフィラスに黙っていた」
「大事なこと?」
「そうだ。その……盟友の指輪について、サフィラスに話していない事がある」
え? この指輪?
俺は左の中指にはまっている指輪に視線を向けた。
「盟友の指輪?」
「ああ。今回の事は、その指輪が大きく関係している」
1,228
お気に入りに追加
11,572
あなたにおすすめの小説
【完結】婚約者の義妹と恋に落ちたので婚約破棄した処、「妃教育の修了」を条件に結婚が許されたが結果が芳しくない。何故だ?同じ高位貴族だろう?
つくも茄子
恋愛
国王唯一の王子エドワード。
彼は婚約者の公爵令嬢であるキャサリンを公の場所で婚約破棄を宣言した。
次の婚約者は恋人であるアリス。
アリスはキャサリンの義妹。
愛するアリスと結婚するには「妃教育を修了させること」だった。
同じ高位貴族。
少し頑張ればアリスは直ぐに妃教育を終了させると踏んでいたが散々な結果で終わる。
八番目の教育係も辞めていく。
王妃腹でないエドワードは立太子が遠のく事に困ってしまう。
だが、エドワードは知らなかった事がある。
彼が事実を知るのは何時になるのか……それは誰も知らない。
他サイトにも公開中。
義妹の嫌がらせで、子持ち男性と結婚する羽目になりました。義理の娘に嫌われることも覚悟していましたが、本当の家族を手に入れることができました。
石河 翠
ファンタジー
義母と義妹の嫌がらせにより、子持ち男性の元に嫁ぐことになった主人公。夫になる男性は、前妻が残した一人娘を可愛がっており、新しい子どもはいらないのだという。
実家を出ても、自分は家族を持つことなどできない。そう思っていた主人公だが、娘思いの男性と素直になれないわがままな義理の娘に好感を持ち、少しずつ距離を縮めていく。
そんなある日、死んだはずの前妻が屋敷に現れ、主人公を追い出そうとしてきた。前妻いわく、血の繋がった母親の方が、継母よりも価値があるのだという。主人公が言葉に詰まったその時……。
血の繋がらない母と娘が家族になるまでのお話。
この作品は、小説家になろうおよびエブリスタにも投稿しております。
扉絵は、管澤捻さまに描いていただきました。
婚約破棄されたら魔法が解けました
かな
恋愛
「クロエ・ベネット。お前との婚約は破棄する。」
それは学園の卒業パーティーでの出来事だった。……やっぱり、ダメだったんだ。周りがザワザワと騒ぎ出す中、ただ1人『クロエ・ベネット』だけは冷静に事実を受け止めていた。乙女ゲームの世界に転生してから10年。国外追放を回避する為に、そして后妃となる為に努力し続けて来たその時間が無駄になった瞬間だった。そんな彼女に追い打ちをかけるかのように、王太子であるエドワード・ホワイトは聖女を新たな婚約者とすることを発表した。その後はトントン拍子にことが運び、冤罪をかけられ、ゲームのシナリオ通り国外追放になった。そして、魔物に襲われて死ぬ。……そんな運命を辿るはずだった。
「こんなことなら、転生なんてしたくなかった。元の世界に戻りたい……」
あろうことか、最後の願いとしてそう思った瞬間に、全身が光り出したのだ。そして気がつくと、なんと前世の姿に戻っていた!しかもそれを第二王子であるアルベルトに見られていて……。
「……まさかこんなことになるなんてね。……それでどうする?あの2人復讐でもしちゃう?今の君なら、それができるよ。」
死を覚悟した絶望から転生特典を得た主人公の大逆転溺愛ラブストーリー!
※最初の5話は毎日18時に投稿、それ以降は毎週土曜日の18時に投稿する予定です
婚約破棄された令嬢が記憶を消され、それを望んだ王子は後悔することになりました
kieiku
恋愛
「では、記憶消去の魔法を執行します」
王子に婚約破棄された公爵令嬢は、王子妃教育の知識を消し去るため、10歳以降の記憶を奪われることになった。そして記憶を失い、退行した令嬢の言葉が王子を後悔に突き落とす。
婚約破棄署名したらどうでも良くなった僕の話
黄金
BL
婚約破棄を言い渡され、署名をしたら前世を思い出した。
恋も恋愛もどうでもいい。
そう考えたノジュエール・セディエルトは、騎士団で魔法使いとして生きていくことにする。
二万字程度の短い話です。
6話完結。+おまけフィーリオルのを1話追加します。
政略より愛を選んだ結婚。~後悔は十年後にやってきた。~
つくも茄子
恋愛
幼い頃からの婚約者であった侯爵令嬢との婚約を解消して、学生時代からの恋人と結婚した王太子殿下。
政略よりも愛を選んだ生活は思っていたのとは違っていた。「お幸せに」と微笑んだ元婚約者。結婚によって去っていた側近達。愛する妻の妃教育がままならない中での出産。世継ぎの王子の誕生を望んだものの産まれたのは王女だった。妻に瓜二つの娘は可愛い。無邪気な娘は欲望のままに動く。断罪の時、全てが明らかになった。王太子の思い描いていた未来は元から無かったものだった。後悔は続く。どこから間違っていたのか。
他サイトにも公開中。
婚約破棄とか言って早々に私の荷物をまとめて実家に送りつけているけど、その中にあなたが明日国王に謁見する時に必要な書類も混じっているのですが
マリー
恋愛
寝食を忘れるほど研究にのめり込む婚約者に惹かれてかいがいしく食事の準備や仕事の手伝いをしていたのに、ある日帰ったら「母親みたいに世話を焼いてくるお前にはうんざりだ!荷物をまとめておいてやったから明日の朝一番で出て行け!」ですって?
まあ、癇癪を起こすのはいいですけれど(よくはない)あなたがまとめてうちの実家に郵送したっていうその荷物の中、送っちゃいけないもの入ってましたよ?
※またも小説の練習で書いてみました。よろしくお願いします。
※すみません、婚約破棄タグを使っていましたが、書いてるうちに内容にそぐわないことに気づいたのでちょっと変えました。果たして婚約破棄するのかしないのか?を楽しんでいただく話になりそうです。正当派の婚約破棄ものにはならないと思います。期待して読んでくださった方申し訳ございません。
婚約者の幼馴染?それが何か?
仏白目
恋愛
タバサは学園で婚約者のリカルドと食堂で昼食をとっていた
「あ〜、リカルドここにいたの?もう、待っててっていったのにぃ〜」
目の前にいる私の事はガン無視である
「マリサ・・・これからはタバサと昼食は一緒にとるから、君は遠慮してくれないか?」
リカルドにそう言われたマリサは
「酷いわ!リカルド!私達あんなに愛し合っていたのに、私を捨てるの?」
ん?愛し合っていた?今聞き捨てならない言葉が・・・
「マリサ!誤解を招くような言い方はやめてくれ!僕たちは幼馴染ってだけだろう?」
「そんな!リカルド酷い!」
マリサはテーブルに突っ伏してワアワア泣き出した、およそ貴族令嬢とは思えない姿を晒している
この騒ぎ自体 とんだ恥晒しだわ
タバサは席を立ち 冷めた目でリカルドを見ると、「この事は父に相談します、お先に失礼しますわ」
「まってくれタバサ!誤解なんだ」
リカルドを置いて、タバサは席を立った
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。