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サフィラス、心配される
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「サフィラス」
「サフィラス様」
何故かパーシヴァルとアウローラが怖い顔をして俺の前に立っている。
「……え? 何? 2人とも怖い顔をして一体どうしたの?」
俺は放課後のお茶を楽しんでいただけなんだけど。なんだろうな、2人のこの圧は。
「先ほど鍛練場の倉庫で、不審者が見つかった事はご存じですか?」
「うん、まぁ。みんな騒いでいるからね」
「その不審者があり得ない姿で見つかった事は?」
「……えーっと、」
思わず視線を泳がせる。
パーシヴァルとアウローラ嬢は、あれが俺の仕業だと気がついているようだ。確かに、相手の動きを止めるなんて特徴的な魔法を使うのは俺くらいだろうからな。
「……彼奴らに何もされなかったか?」
眉間の皺を深くしたパーシヴァルに尋ねられたが、俺は指一本触られてはいない。あの程度の奴らに、俺をどうこうできる訳がないからね。後ろから突き飛ばされたけど、あれは何かされたことにカウントする必要はないだろう。
「何もされてないよ。あんな破落戸、居眠りしてたって片付けられるからさ」
アウローラ嬢は扇子を広げ口元を隠すと、何故か深いため息をつく。
「何事もなかったのであれば良いのですけれど。サフィラス様は大変無防備のまま、自ら危険に飛び込んで行かれる事がございますでしょう? ですので、わたくし達は心配しているのです」
「心配かけたのなら、ごめんね。だけど、俺だって痛い目には遭いたくないから、十分気をつけてるよ」
そう主張したけれど、それでも2人は疑わしげな眼差しを俺に向けたままだ。
「え? なんでそんな目で見るの?」
「……滅多なことでサフィラス様に何かあるとは思っていませんが、あまり危ない事はなさらないでくださいませ。それで、もし差し支えなければ、あのような事になった経緯を教えて頂けますか?」
「勿論」
確かに今後の学院の警備にも関わる事だから、きちんと話しておく必要はあるだろうな。
又聞きでパーシヴァルが俺を探してる事を聞いた事、何かあるだろうと思ったので倉庫に向かったこと、倉庫に閉じ込められ襲われそうになったので魔法で撃退した事を話した。アウローラ嬢もいる事だし、下半身の服を剥いでやった部分は割愛する。
「それに、あいつらは倉庫の内側の鍵を持っていた」
それは、彼らに鍵を渡した誰かがこの学院内にいるということだ。とにかく学院の警備は穴だらけじゃないかなと言えば、その件に関しては今後大きく見直されることになるそうだ。
「サフィラス様を呼び出したお相手にお心当たりはありますの?」
それは恐らくナイジェルだろう。相当俺のことを恨んでいるようだから。だけど確たる証拠もないので、名前を出すのは憚られた。
「えーと、それは……」
「……大体事情はわかりましたわ」
言い淀んでいれば、アウローラ嬢は俺の言いたい事を察してくれたようだ。
兎も角、けしからん姿の不審者が見つかった為に、翌日から学舎の其処彼処に騎士が立つことになった。特にひと気の無い場所は警戒が厳しく、迷い猫一匹忍び込めない状態だ。これだけ警戒が厳しくなれば、彼も暫くは良からぬことは企めないだろう。相変わらず離れた場所から俺を睨みつけてはいるけど、そんな物では痛くも痒くも無い。まぁ、仮に何かを企んでいたとしても無駄に終わるだろうけど。
そんな事件があって数日後。アデライン夫人からお茶のお誘いがあった。
「場所は母の実家だ。かしこまった茶会では無く、参加するのは母だけだから気軽に来て欲しい」
パーシヴァルが言うには、ベリサリオ家の人間が領地を離れることはないので、王都に屋敷を持たないのだそうだ。どうしても用事があって王都に来るときは、アデライン夫人の実家にお世話になるので特に不便はないらしい。そんなわけで、お呼ばれされた場所はアデライン夫人の生家である。
「……パーシヴァルも行くんだよね?」
「ああ、もちろんだ」
よかった。いくらアデライン夫人のお誘いとはいえ、1人で見知らぬ貴族のお屋敷にお邪魔するのはやっぱり緊張する。
アデライン夫人の実家であるギディングス侯爵家は、代々外交を担っていて、今はお弟さんが侯爵家と仕事を引き継いでいるそうだ。お父さんはまだまだご健在で、弟さんの相談役をしているという。歴史を遡ると外つ国のお姫様が嫁いで来てたりするらしく、なんともすごい血筋の人であった。
お茶会の当日、俺は頂いた服を着て、パーシヴァルと共にギディングス侯爵家へと向かった。公爵家ほどでは無いけれど、侯爵家もかなり立派なお屋敷だ。
感じの良い執事に迎えられ庭園に案内されると、蔦薔薇で美しく彩られたガゼボでアデライン夫人が笑顔で迎えてくれた。
「いらっしゃい、サフィラスさん」
「お招きありがとうございます」
「お洋服、着てくれたのね、嬉しいわ。とても良く似合っているわよ」
アデライン夫人は真っ先に俺の服を誉めてくれた。
「……色々とお気遣いありがとうございます。俺自身で身の回りの事にしっかり気を遣えればいいんですけど、どうにもそういうのに疎いみたいで」
いくら気軽に来てくれていいよと言われても、他所様のお城にお邪魔するのに着古してよれよれの服はまずかったよな。旅の準備に抜かりは無かったけど、そこに少しおしゃれな普段着を数着入れておけば、より完璧だった。
「まだ成人前なのですから、出来なくて当然ですよ。それよりもサフィラスさんは公爵家の支援を受けているのに、どうして寮のお部屋があの場所なのかしら?」
どうやらアデライン夫人はそこも心配になったようだ。部屋が下位貴族用のままなのは、俺がただ面倒臭がった所為だ。誤解があってはいけないので、自分の意思だということはちゃんと言っておかないとね。
「公爵閣下には高位貴族用の寮に移るように言われているんですが、もうあの部屋に落ち着いてしまっていたので。でも、学年が上がる時に移る予定です」
「……そうなのね。それならいいのよ。それで、普段の生活に不便はないのかしら? 足りないものや困ってることはない?」
次から次へとアデライン夫人から質問が飛んでくる。随分と気を遣ってくれるけど、俺はそんなに何も出来ないように見えているのかな。
「大丈夫です。毎月必要なものを買うお金は十分過ぎるほど頂いてますし、大抵のことは自分で出来ますから」
「……サフィラスさんはとてもしっかりしているのね、」
アデライン夫人が俺の頭をそっと撫でた。ちょっと驚いたけれど、温かいその掌に。ふっと前世での母親を思い出した。そういえば、俺の母さんもよくこうして頭を撫でてくれたっけ。些細なことでも、良い事をすれば褒めてくれた。その代わり、悪さをした時はオーガの如く怒ったけどな。
俺は14で冒険者になって家を出てしまったから、それきり母さんと合わず終いになってしまったけれど。
「貴方は今まで誰にも頼らず、なんでも1人でやって来たのでしょうね。それはとても素晴らしい事です。ですが、貴方まだ成人前なのですから、もっと身近な人を頼って良いのですよ。ソロの冒険者も、時には誰かの力を借りて依頼をこなす事もあるでしょう? それと同じことで、誰かに協力を仰ぐことは決して悪いことではないのです。何より、サフィラスさんは将来パーシィとパーティを組むのですから、遠慮せずにパーシィやわたくし達を頼って欲しいわ」
そう言ってアデライン夫人は微笑んだ。
そのやわらかで優しい笑みが自分に向けられているかと思うと、胸の奥がむずむずする。照れるというか恥ずかしいというか、顔にカーッと熱が昇って来て凄く複雑な気持ちだ。俺はこういう優しさに慣れていない。
なんとも言えなくなった俺は、助けを求めるようにパーシヴァルに視線を向けたけれど、彼はどいうわけか物凄く真剣な顔をして、ただ頷いたのだった。
夫人の温かさに触れて、俺は改めて納得した。ペルフェクティオの中で、俺は彼らの家族ではなかった。解ってはいたし、前世を思い出してからは僅かにも期待していなかったから、今更悲しむ事もないけれど。ただ、やっぱりサフィラスは可哀想だったと思う。
「ベリサリオ家はいつでもサフィラスさんを歓迎いたします。次の長期休暇も必ずヴァンダーウォールにいらしてちょうだい。待っているわ」
「……はい」
俺には少しばかり落ち着かない空気のお茶会だったけど、決して居心地の悪いものでは無かった。
勧められるまま菓子と軽食をいただき、すっかり満腹になって寮に戻ったので、その日の夕食は流石に食べることができず、パーシヴァルを心配させてしまったけれど。
そしてお茶会の翌日、アデライン夫人は王都を発った。転移で送りましょうか? と申し出たけれど、久々に領地を出たので顔を出さなければならない処があちこちあるんだそうだ。
「まだまだ、根回しが必要ですからね」
と意気込んでいたけれど、辺境の地はいつ何があるか分からないから、いざという時の協力を頼めるように、近隣貴族と親睦を深める必要もあるんだろうな。辺境伯夫人ともなると大変だ。
休み明けから色々あったけれど、漸く落ち着いたなと思っていた俺の元に、城への招待状が届いたのは、アデライン夫人が慌ただしく王都を去った数日後の事だった。
え? まだ何かあるの?
「サフィラス様」
何故かパーシヴァルとアウローラが怖い顔をして俺の前に立っている。
「……え? 何? 2人とも怖い顔をして一体どうしたの?」
俺は放課後のお茶を楽しんでいただけなんだけど。なんだろうな、2人のこの圧は。
「先ほど鍛練場の倉庫で、不審者が見つかった事はご存じですか?」
「うん、まぁ。みんな騒いでいるからね」
「その不審者があり得ない姿で見つかった事は?」
「……えーっと、」
思わず視線を泳がせる。
パーシヴァルとアウローラ嬢は、あれが俺の仕業だと気がついているようだ。確かに、相手の動きを止めるなんて特徴的な魔法を使うのは俺くらいだろうからな。
「……彼奴らに何もされなかったか?」
眉間の皺を深くしたパーシヴァルに尋ねられたが、俺は指一本触られてはいない。あの程度の奴らに、俺をどうこうできる訳がないからね。後ろから突き飛ばされたけど、あれは何かされたことにカウントする必要はないだろう。
「何もされてないよ。あんな破落戸、居眠りしてたって片付けられるからさ」
アウローラ嬢は扇子を広げ口元を隠すと、何故か深いため息をつく。
「何事もなかったのであれば良いのですけれど。サフィラス様は大変無防備のまま、自ら危険に飛び込んで行かれる事がございますでしょう? ですので、わたくし達は心配しているのです」
「心配かけたのなら、ごめんね。だけど、俺だって痛い目には遭いたくないから、十分気をつけてるよ」
そう主張したけれど、それでも2人は疑わしげな眼差しを俺に向けたままだ。
「え? なんでそんな目で見るの?」
「……滅多なことでサフィラス様に何かあるとは思っていませんが、あまり危ない事はなさらないでくださいませ。それで、もし差し支えなければ、あのような事になった経緯を教えて頂けますか?」
「勿論」
確かに今後の学院の警備にも関わる事だから、きちんと話しておく必要はあるだろうな。
又聞きでパーシヴァルが俺を探してる事を聞いた事、何かあるだろうと思ったので倉庫に向かったこと、倉庫に閉じ込められ襲われそうになったので魔法で撃退した事を話した。アウローラ嬢もいる事だし、下半身の服を剥いでやった部分は割愛する。
「それに、あいつらは倉庫の内側の鍵を持っていた」
それは、彼らに鍵を渡した誰かがこの学院内にいるということだ。とにかく学院の警備は穴だらけじゃないかなと言えば、その件に関しては今後大きく見直されることになるそうだ。
「サフィラス様を呼び出したお相手にお心当たりはありますの?」
それは恐らくナイジェルだろう。相当俺のことを恨んでいるようだから。だけど確たる証拠もないので、名前を出すのは憚られた。
「えーと、それは……」
「……大体事情はわかりましたわ」
言い淀んでいれば、アウローラ嬢は俺の言いたい事を察してくれたようだ。
兎も角、けしからん姿の不審者が見つかった為に、翌日から学舎の其処彼処に騎士が立つことになった。特にひと気の無い場所は警戒が厳しく、迷い猫一匹忍び込めない状態だ。これだけ警戒が厳しくなれば、彼も暫くは良からぬことは企めないだろう。相変わらず離れた場所から俺を睨みつけてはいるけど、そんな物では痛くも痒くも無い。まぁ、仮に何かを企んでいたとしても無駄に終わるだろうけど。
そんな事件があって数日後。アデライン夫人からお茶のお誘いがあった。
「場所は母の実家だ。かしこまった茶会では無く、参加するのは母だけだから気軽に来て欲しい」
パーシヴァルが言うには、ベリサリオ家の人間が領地を離れることはないので、王都に屋敷を持たないのだそうだ。どうしても用事があって王都に来るときは、アデライン夫人の実家にお世話になるので特に不便はないらしい。そんなわけで、お呼ばれされた場所はアデライン夫人の生家である。
「……パーシヴァルも行くんだよね?」
「ああ、もちろんだ」
よかった。いくらアデライン夫人のお誘いとはいえ、1人で見知らぬ貴族のお屋敷にお邪魔するのはやっぱり緊張する。
アデライン夫人の実家であるギディングス侯爵家は、代々外交を担っていて、今はお弟さんが侯爵家と仕事を引き継いでいるそうだ。お父さんはまだまだご健在で、弟さんの相談役をしているという。歴史を遡ると外つ国のお姫様が嫁いで来てたりするらしく、なんともすごい血筋の人であった。
お茶会の当日、俺は頂いた服を着て、パーシヴァルと共にギディングス侯爵家へと向かった。公爵家ほどでは無いけれど、侯爵家もかなり立派なお屋敷だ。
感じの良い執事に迎えられ庭園に案内されると、蔦薔薇で美しく彩られたガゼボでアデライン夫人が笑顔で迎えてくれた。
「いらっしゃい、サフィラスさん」
「お招きありがとうございます」
「お洋服、着てくれたのね、嬉しいわ。とても良く似合っているわよ」
アデライン夫人は真っ先に俺の服を誉めてくれた。
「……色々とお気遣いありがとうございます。俺自身で身の回りの事にしっかり気を遣えればいいんですけど、どうにもそういうのに疎いみたいで」
いくら気軽に来てくれていいよと言われても、他所様のお城にお邪魔するのに着古してよれよれの服はまずかったよな。旅の準備に抜かりは無かったけど、そこに少しおしゃれな普段着を数着入れておけば、より完璧だった。
「まだ成人前なのですから、出来なくて当然ですよ。それよりもサフィラスさんは公爵家の支援を受けているのに、どうして寮のお部屋があの場所なのかしら?」
どうやらアデライン夫人はそこも心配になったようだ。部屋が下位貴族用のままなのは、俺がただ面倒臭がった所為だ。誤解があってはいけないので、自分の意思だということはちゃんと言っておかないとね。
「公爵閣下には高位貴族用の寮に移るように言われているんですが、もうあの部屋に落ち着いてしまっていたので。でも、学年が上がる時に移る予定です」
「……そうなのね。それならいいのよ。それで、普段の生活に不便はないのかしら? 足りないものや困ってることはない?」
次から次へとアデライン夫人から質問が飛んでくる。随分と気を遣ってくれるけど、俺はそんなに何も出来ないように見えているのかな。
「大丈夫です。毎月必要なものを買うお金は十分過ぎるほど頂いてますし、大抵のことは自分で出来ますから」
「……サフィラスさんはとてもしっかりしているのね、」
アデライン夫人が俺の頭をそっと撫でた。ちょっと驚いたけれど、温かいその掌に。ふっと前世での母親を思い出した。そういえば、俺の母さんもよくこうして頭を撫でてくれたっけ。些細なことでも、良い事をすれば褒めてくれた。その代わり、悪さをした時はオーガの如く怒ったけどな。
俺は14で冒険者になって家を出てしまったから、それきり母さんと合わず終いになってしまったけれど。
「貴方は今まで誰にも頼らず、なんでも1人でやって来たのでしょうね。それはとても素晴らしい事です。ですが、貴方まだ成人前なのですから、もっと身近な人を頼って良いのですよ。ソロの冒険者も、時には誰かの力を借りて依頼をこなす事もあるでしょう? それと同じことで、誰かに協力を仰ぐことは決して悪いことではないのです。何より、サフィラスさんは将来パーシィとパーティを組むのですから、遠慮せずにパーシィやわたくし達を頼って欲しいわ」
そう言ってアデライン夫人は微笑んだ。
そのやわらかで優しい笑みが自分に向けられているかと思うと、胸の奥がむずむずする。照れるというか恥ずかしいというか、顔にカーッと熱が昇って来て凄く複雑な気持ちだ。俺はこういう優しさに慣れていない。
なんとも言えなくなった俺は、助けを求めるようにパーシヴァルに視線を向けたけれど、彼はどいうわけか物凄く真剣な顔をして、ただ頷いたのだった。
夫人の温かさに触れて、俺は改めて納得した。ペルフェクティオの中で、俺は彼らの家族ではなかった。解ってはいたし、前世を思い出してからは僅かにも期待していなかったから、今更悲しむ事もないけれど。ただ、やっぱりサフィラスは可哀想だったと思う。
「ベリサリオ家はいつでもサフィラスさんを歓迎いたします。次の長期休暇も必ずヴァンダーウォールにいらしてちょうだい。待っているわ」
「……はい」
俺には少しばかり落ち着かない空気のお茶会だったけど、決して居心地の悪いものでは無かった。
勧められるまま菓子と軽食をいただき、すっかり満腹になって寮に戻ったので、その日の夕食は流石に食べることができず、パーシヴァルを心配させてしまったけれど。
そしてお茶会の翌日、アデライン夫人は王都を発った。転移で送りましょうか? と申し出たけれど、久々に領地を出たので顔を出さなければならない処があちこちあるんだそうだ。
「まだまだ、根回しが必要ですからね」
と意気込んでいたけれど、辺境の地はいつ何があるか分からないから、いざという時の協力を頼めるように、近隣貴族と親睦を深める必要もあるんだろうな。辺境伯夫人ともなると大変だ。
休み明けから色々あったけれど、漸く落ち着いたなと思っていた俺の元に、城への招待状が届いたのは、アデライン夫人が慌ただしく王都を去った数日後の事だった。
え? まだ何かあるの?
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