怪奇短篇書架 〜呟怖〜

縁代まと

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第144話 スパンコール

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母は一度だけ不思議な体験をしたらしい。
目の水晶体の向こうからスパンコールが出てきた、と。

わたしは信じていなかったが、亡くなった母のお骨を拾う際に至る所からスパンコールが現れた。
それ以来わたしの爪の間からたまに同じものが出る。

きっと、私の骨も煌びやかに彩られるのだろう。
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