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第三章
第81話 あの日の青の腕輪
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夢路魔法の世界に入った直後の浮遊感にも大分慣れた。
しかし降り立った先は真っ白な空間で、一体何事だと伊織とヨルシャミはきょろきょろと辺りを見回す。
「やあやあ、驚いたか! 今夜はちょっと趣向の違うことをやりたくてね、イメージの反映をゼロにしておいたんだよ!」
一面真っ白な中、ぽつんと置かれた赤く豪奢なイスに腰掛けたニルヴァーレが楽しそうに言った。
どうやら夢路魔法が失敗したわけではないらしい。
「本当にお前は私の空間で好き勝手やるな、ニルヴァーレ……」
「もうここが第二の故郷みたいなものなんだから仕方ないだろう」
ヨルシャミは「勝手に故郷にするな」と歯を剥き出しにする。
夢路魔法を使っていない間もニルヴァーレが保持している限りこの空間は残るため、彼は窮屈な魔石の中ではなくこの空間でのびのび暮らしているようだった。
これはもしかすると現実世界より快適なのではなかろうか、と伊織は好き勝手しているニルヴァーレを眺めながら思う。
「ところで趣向の違うことっていうのは一体……?」
「ああ、召喚魔法の訓練を続けていたが――日進月歩とはいえ、あまりにも牛歩が過ぎる! これは君も理解し自覚しているね、イオリ?」
「ま、まあ、目覚めた時に申し訳なくなるくらいには」
「そう。しかしそこで焦って訓練を重ねても身につくものはたかが知れている。僕は根性論が苦手でね、ここいらで『見方を変えれば訓練の一部にもなるが、気分転換にもなること』を挟もうと思ったんだよ」
説明されても伊織はいまいちピンとこなかったが、ヨルシャミはなにかを察したようで「なるほど」と頷いた。
「イオリにこの空間を形作らせようという魂胆か」
「ぼ、僕に!?」
「召喚魔法にはイメージ力も大きく関わってくる。バイクを召喚した時は私の手助けもあった故、より強くそれを感じたであろう?」
つまりイメージ力のアップを兼ねた気分転換ということだ。
伊織としては――たしかにこの空間を好き勝手に形作るのは楽しそうである。スケールの大きな粘土遊びのようで正直言ってわくわくする。
しかしこの感覚は召喚魔法を学ぶ前に感じたものと同じものだ。
張り切っていてもまた失敗するのではないか、と伊織が身構えているとニルヴァーレが笑った。
「そう力まなくてもいい。言っただろう、気分転換にもなることなんだ、失敗確率の高いものをチョイスするはずがないだろ」
「えっと、というと……?」
「私がサポートする。……というか夢路魔法内のそういった設定は本来魔法の主である私にのみ許されたことだ。このニルヴァーレは例外中の例外。故に主の権限でイオリにイメージの反映許可を出す。出したからには確実に反映される。ということだ」
要するに反映されるか、されないかについては失敗の心配はないらしい。
重要なのは思い通りのものをイメージし、それをより正確に反映させることができるかどうか。その部分が訓練にあたるようだ。
「なるほど……! あの、じゃあお願いしてもいいかな、ヨルシャミ」
「いいだろう。さあ、手を出せ。手と手を握っている間だけ許可が出る」
伊織がいそいそとヨルシャミの手を握ると、ヨルシャミはその手の先にあるものを見つけて目を瞬かせた。
視線の先にあったのは手首にはまった青色の細い腕輪だ。
いつもは袖の内側に入っているが、手を繋いだ拍子に下りてきたらしい。
「なんだ、契約は履行されたというのにまだ持っていたのか」
「持っていたというか取れないんだけど……」
「む? おかしいな、私を助ければその時点で消えるはず――」
腕輪をじっと見たヨルシャミはなにがわかったのか「あ」と短く声を発した。
「……しまった! 指定無しで『私を助ける』という契約になっている!」
疑問符を浮かべる伊織にニルヴァーレが耳打ちする。
「つまり、これこれこうしたら助けたことになるって設定をすっかり忘れてたってことだよ」
「え、ええぇ~……!」
「し、仕方ないであろう! あの時は焦っていたのだ、この私がわざわざ夢を介して契約を結んで強制するほどだぞ!? いやまあ申し訳ないが! すまなかったな!」
「素直だ!」
しかし腕輪が消えない理由がわかってすっきりした、と伊織は今一度腕輪を見た。
魔法により現れたものだからだろう、腕輪は長旅で劣化することなく今も輝きを保っている。初めて目にした時のままだ。
「なんで残ったままなんだって訊こう訊こうと思ってたんだけど、こういうものなのかなとも思っててさ……それに」
「それに?」
「単純にアクセサリーとして気に入ってて」
前世でも普段からあまりアクセサリーの類は付けていなかったが、この腕輪は色合いやデザインが伊織の好みだった。そのため特に不便を感じなかったのである。
動きを制限するものでもなく、汚れたり劣化もしない。
つまりアクセサリーとしては上等だ。
「まあ、それどころじゃない新鮮な出来事ばかり起こってて頭から抜けてたのもあるけど。あとは……これからもヨルシャミのことは助けるつもりだし、なら持っててもおかしくないだろ?」
「そ、そうか、まあそういうことなら今は無理に契約破棄するまい、うむ」
ヨルシャミは落ち着かないような浮足立つような不思議な気分になりながら目を逸らす。お人好しな人間だなと思いはしたが、口に出すのは憚られるのか飲み込んだようだった。
すると目を逸らした先にいたニルヴァーレが半眼になっていた。
「なんだその顔は」
「ヨルシャミだけイオリとそんな長大な契約してるなんてズルいぞ」
「は!? そこを気にしていたのか!? お前、そういうことには執着しないたちだったではないか……!」
「君たちは僕にとって美しいものだから例外だって忘れたのか? 美しいものと美しいものが繋がっているのは良いことだが出来れば僕も! そこに入りたい! というわけだが……これは口が滑るな」
散々好き勝手言ってからニルヴァーレは己の口元をさすった。
そういえば夢の中だと口が滑りやすくなるんだっけ、と伊織は自分では感じたことのない影響を思い出す。
伊織がここで口を滑らせる時は大抵本当に滑らせた時で、そこに他者からの影響は加わっていない。
(これも精神……魂が強いからなのかな……)
元々ズバズバとものを言うヨルシャミやニルヴァーレはさておき、自分にももし影響があったら大惨事になっていたかもしれない。伊織はそう想像するとゾッとした。
「まあいい、これに関しては後で考えよう」
「考えんでいい」
ヨルシャミにそう言い捨てられつつ、気にした様子など微塵も見せずにニルヴァーレは伊織を見る。
「さあ――イオリ! まずはイメージしてみるんだ、この真っ白で広大なキャンバスを好きに塗れ!」
そうぶん投げたかと思いきや、最初はイメージしやすく記憶も新しい最近見た風景がいいと思うが、とニルヴァーレはアドバイスを付け加えた。
とんでもない人物だが、やはり講師に向いている。
「最近見た風景……、……」
ならロスウサギのいる兎舎にしてみよう。
あの時の記憶は今でもしっかりと頭の中に残っている。そう自信を持った伊織は深呼吸をしてからロスウサギを撫でた時のことを思い出し――その時、ニルヴァーレに訊ねたいと思ったことも思い出した。
(それなら、やっぱりここが最適だ)
イメージが組み立てられていく。
するすると床が伸び、色がつき、ガラスの破片が組み合わさるように壁ができ、藁が描き込まれ、ふんわりとした塊だったロスウサギも本物のように色づけられる。
シミュレーションによるものであり本当に生きているわけではない。
しかし、触れればきっと伊織があの時感じたぬくもりが再現されるだろう。
そうして、ものの数秒で三人はベリオットの所有するロスウサギの寝床に立っていたのだった。
しかし降り立った先は真っ白な空間で、一体何事だと伊織とヨルシャミはきょろきょろと辺りを見回す。
「やあやあ、驚いたか! 今夜はちょっと趣向の違うことをやりたくてね、イメージの反映をゼロにしておいたんだよ!」
一面真っ白な中、ぽつんと置かれた赤く豪奢なイスに腰掛けたニルヴァーレが楽しそうに言った。
どうやら夢路魔法が失敗したわけではないらしい。
「本当にお前は私の空間で好き勝手やるな、ニルヴァーレ……」
「もうここが第二の故郷みたいなものなんだから仕方ないだろう」
ヨルシャミは「勝手に故郷にするな」と歯を剥き出しにする。
夢路魔法を使っていない間もニルヴァーレが保持している限りこの空間は残るため、彼は窮屈な魔石の中ではなくこの空間でのびのび暮らしているようだった。
これはもしかすると現実世界より快適なのではなかろうか、と伊織は好き勝手しているニルヴァーレを眺めながら思う。
「ところで趣向の違うことっていうのは一体……?」
「ああ、召喚魔法の訓練を続けていたが――日進月歩とはいえ、あまりにも牛歩が過ぎる! これは君も理解し自覚しているね、イオリ?」
「ま、まあ、目覚めた時に申し訳なくなるくらいには」
「そう。しかしそこで焦って訓練を重ねても身につくものはたかが知れている。僕は根性論が苦手でね、ここいらで『見方を変えれば訓練の一部にもなるが、気分転換にもなること』を挟もうと思ったんだよ」
説明されても伊織はいまいちピンとこなかったが、ヨルシャミはなにかを察したようで「なるほど」と頷いた。
「イオリにこの空間を形作らせようという魂胆か」
「ぼ、僕に!?」
「召喚魔法にはイメージ力も大きく関わってくる。バイクを召喚した時は私の手助けもあった故、より強くそれを感じたであろう?」
つまりイメージ力のアップを兼ねた気分転換ということだ。
伊織としては――たしかにこの空間を好き勝手に形作るのは楽しそうである。スケールの大きな粘土遊びのようで正直言ってわくわくする。
しかしこの感覚は召喚魔法を学ぶ前に感じたものと同じものだ。
張り切っていてもまた失敗するのではないか、と伊織が身構えているとニルヴァーレが笑った。
「そう力まなくてもいい。言っただろう、気分転換にもなることなんだ、失敗確率の高いものをチョイスするはずがないだろ」
「えっと、というと……?」
「私がサポートする。……というか夢路魔法内のそういった設定は本来魔法の主である私にのみ許されたことだ。このニルヴァーレは例外中の例外。故に主の権限でイオリにイメージの反映許可を出す。出したからには確実に反映される。ということだ」
要するに反映されるか、されないかについては失敗の心配はないらしい。
重要なのは思い通りのものをイメージし、それをより正確に反映させることができるかどうか。その部分が訓練にあたるようだ。
「なるほど……! あの、じゃあお願いしてもいいかな、ヨルシャミ」
「いいだろう。さあ、手を出せ。手と手を握っている間だけ許可が出る」
伊織がいそいそとヨルシャミの手を握ると、ヨルシャミはその手の先にあるものを見つけて目を瞬かせた。
視線の先にあったのは手首にはまった青色の細い腕輪だ。
いつもは袖の内側に入っているが、手を繋いだ拍子に下りてきたらしい。
「なんだ、契約は履行されたというのにまだ持っていたのか」
「持っていたというか取れないんだけど……」
「む? おかしいな、私を助ければその時点で消えるはず――」
腕輪をじっと見たヨルシャミはなにがわかったのか「あ」と短く声を発した。
「……しまった! 指定無しで『私を助ける』という契約になっている!」
疑問符を浮かべる伊織にニルヴァーレが耳打ちする。
「つまり、これこれこうしたら助けたことになるって設定をすっかり忘れてたってことだよ」
「え、ええぇ~……!」
「し、仕方ないであろう! あの時は焦っていたのだ、この私がわざわざ夢を介して契約を結んで強制するほどだぞ!? いやまあ申し訳ないが! すまなかったな!」
「素直だ!」
しかし腕輪が消えない理由がわかってすっきりした、と伊織は今一度腕輪を見た。
魔法により現れたものだからだろう、腕輪は長旅で劣化することなく今も輝きを保っている。初めて目にした時のままだ。
「なんで残ったままなんだって訊こう訊こうと思ってたんだけど、こういうものなのかなとも思っててさ……それに」
「それに?」
「単純にアクセサリーとして気に入ってて」
前世でも普段からあまりアクセサリーの類は付けていなかったが、この腕輪は色合いやデザインが伊織の好みだった。そのため特に不便を感じなかったのである。
動きを制限するものでもなく、汚れたり劣化もしない。
つまりアクセサリーとしては上等だ。
「まあ、それどころじゃない新鮮な出来事ばかり起こってて頭から抜けてたのもあるけど。あとは……これからもヨルシャミのことは助けるつもりだし、なら持っててもおかしくないだろ?」
「そ、そうか、まあそういうことなら今は無理に契約破棄するまい、うむ」
ヨルシャミは落ち着かないような浮足立つような不思議な気分になりながら目を逸らす。お人好しな人間だなと思いはしたが、口に出すのは憚られるのか飲み込んだようだった。
すると目を逸らした先にいたニルヴァーレが半眼になっていた。
「なんだその顔は」
「ヨルシャミだけイオリとそんな長大な契約してるなんてズルいぞ」
「は!? そこを気にしていたのか!? お前、そういうことには執着しないたちだったではないか……!」
「君たちは僕にとって美しいものだから例外だって忘れたのか? 美しいものと美しいものが繋がっているのは良いことだが出来れば僕も! そこに入りたい! というわけだが……これは口が滑るな」
散々好き勝手言ってからニルヴァーレは己の口元をさすった。
そういえば夢の中だと口が滑りやすくなるんだっけ、と伊織は自分では感じたことのない影響を思い出す。
伊織がここで口を滑らせる時は大抵本当に滑らせた時で、そこに他者からの影響は加わっていない。
(これも精神……魂が強いからなのかな……)
元々ズバズバとものを言うヨルシャミやニルヴァーレはさておき、自分にももし影響があったら大惨事になっていたかもしれない。伊織はそう想像するとゾッとした。
「まあいい、これに関しては後で考えよう」
「考えんでいい」
ヨルシャミにそう言い捨てられつつ、気にした様子など微塵も見せずにニルヴァーレは伊織を見る。
「さあ――イオリ! まずはイメージしてみるんだ、この真っ白で広大なキャンバスを好きに塗れ!」
そうぶん投げたかと思いきや、最初はイメージしやすく記憶も新しい最近見た風景がいいと思うが、とニルヴァーレはアドバイスを付け加えた。
とんでもない人物だが、やはり講師に向いている。
「最近見た風景……、……」
ならロスウサギのいる兎舎にしてみよう。
あの時の記憶は今でもしっかりと頭の中に残っている。そう自信を持った伊織は深呼吸をしてからロスウサギを撫でた時のことを思い出し――その時、ニルヴァーレに訊ねたいと思ったことも思い出した。
(それなら、やっぱりここが最適だ)
イメージが組み立てられていく。
するすると床が伸び、色がつき、ガラスの破片が組み合わさるように壁ができ、藁が描き込まれ、ふんわりとした塊だったロスウサギも本物のように色づけられる。
シミュレーションによるものであり本当に生きているわけではない。
しかし、触れればきっと伊織があの時感じたぬくもりが再現されるだろう。
そうして、ものの数秒で三人はベリオットの所有するロスウサギの寝床に立っていたのだった。
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