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第3章:生い立ち編2 ~見聞の旅路~
第102話 水の精霊と初代セルジオ
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アロイスから口移しされた神聖水をゴクリと飲み込んだセルジオは胸が締め付けられる様な激痛に襲われていた。
「うっうっ!!!」
神聖水を再び吐き出しそうなセルジオの口をアロイスは自身の口で隙間なく覆う。
「ふぅぅぅぅ・・・・」
神聖水がセルジオの中へゆっくり下りていくようにアロイスは細く長い息をセルジオの口腔内に流し込んだ。
「うっうぅぅぅ・・・・」
セルジオは目を大きく見開き苦しそうにうめき声を上げている。
バルドは今まで見せた事のないセルジオの苦しみもがく表情に支える腕に自然に力が入った。
頭では理解はしているものの、セルジオの口を塞ぐアロイスに対し、何とも言えない感情が湧き起こるのを抑えることに必死だった。
エリオスも同じような居たたまれなさを抱いているのだろう。
セルジオの左手を握る手に力が入っているのが見て取れた。
エリオスはバルドの視線など気にも留めていない様子でセルジオへ励ましの言葉を投げかける。
「セルジオ様、今少し辛抱して下さい・・・・」
今にも泣きそうなエリオスの小さな呟きにセルジオの左手はピクリッと動いた。
眼球だけを動かし、エリオスを見ると同じ痛みを味わっているかの様な顔をしている。
アロイスに口を塞がれているためバルドの顔は見えないが、エリオス同様、自分の苦しむ姿に苦しさを感じているに違いないとセルジオは思った。
『ここで、諦める訳にはいかぬ』
セルジオは己に言い聞かせると静かに目を閉じ、口腔内に流れ込むアロイスの細く長い息と自身の呼吸を同化させる様努めた。
ザンッ!!!
人の姿に扮した水の精霊ウンディーネが降り立ったのは初代セルジオの時代、エリオスが絶命したエンジェラ河の畔だった。
「まだ、この場に留まっているのか」
少し苛立った声音で呟く。
「ウンディーネ様、お待ち申し上げておりました」
重装備の鎧、エステール騎士団の蒼いマント、腰にサファイヤの剣を携えた初代セルジオが大樹の前で跪いていた。
ザンッ!!!
初代セルジオの目前にウンディーネは立ちはだかる。
「ラドフォール水の城塞でのお計らい以来、今世のセルジオへ数々のご助力感謝申します」
初代セルジオは神妙な声音で目前のウンディーネに礼を尽くした。
「なぜ、我がこの様な場まで来ねばならないか解っていような」
静かに初代セルジオを見下ろし冷たい声を発する。
「はっ!重々承知しております」
初代セルジオは顔を上げる事なく呼応した。
「ふんっ!重々承知しているだと?おかしな事をぬかすっ!解っておれば我がこの場に降り立つことはないはずだが?」
初代セルジオは体側に下ろした右手をぐっと握った。
「ほう?我の申していることが何かは解っているとみえる」
初代セルジオの握る右手を水球が包んだ。
ザンッ!!
水の剣が初代セルジオの顎を上げさせた。
「見ろ、お前の所業だ。己の感情を制御するどころか水に流すことすらできずに今なお今世のセルジオの中に残したお前の悔恨だ」
いつの間にか今世のセルジオの青き泉の中に銀色の鎖で封印されている自身の姿の前にいた。
胸の中央で明滅している金色の光がやけに眩しく輝いている。
「お前の所業が今世のセルジオに苦しみをもたらし、道を阻み、困難を生み出している。その事、理解をしているのか?」
喉元に水の剣の切先を突き立てられ低い声が初代セルジオの耳元で響く。
「はっ!」
初代セルジオは呼応するほかなかった。
「お前自身が越えねばならぬ。お前が残した悔恨はお前自身が水に流さねばならぬ。いつまで居心地の良い場に留まり続けているつもりだ」
初代セルジオの目の前に微笑みを向けるかつてのエリオスの姿が現れた。
「お前を愛しみ、お前の代わりに命を落としたエリオスの懐はさぞ居心地がよかろう。その先に起きたことから逃れられるからな。エリオスならば全てを許してくれると思っているのだろう?」
真っ赤な血で染まった白いユリの花畑で大樹に背を預けサファイヤの剣を抱き抱えながら絶命しているエリオスが現れた。
その顔は薄っすらと微笑みを浮かべている。
「うっ!!!」
初代セルジオは苦し気に顔を歪めた。
「そうだ。苦しむのだ。お前の身代わりになり絶命したエリオスの最後の姿だ。お前にこの姿を見せたのは我だ。お前の所業がエリオスの命を奪ったこと、その身に刻め」
グッ!!!
ウンディーネは水の剣を初代セルジオの口腔内へ差し込んだ。
「うっうぅぅぅ」
初代セルジオはうめき声を上げる。
「お前の苦しみなどエリオスの苦しみに到底及ばぬ。愛しき者を守り切れぬ苦しみがお前に解るか」
グッ!!!
ウンディーネは更に深く初代セルジオの口腔内に水の剣を差し込んでいく。
「うっうぅぅぅ」
初代セルジオが呼応しようとすればする程、水の剣は喉の奥へ奥へと差し込まれていった。
水の剣が口腔内に差し込まれる程、ウンディーネの姿は初代セルジオに近づく。
「うぅっうぅぅぅぅ」
とうとう柄頭まで初代セルジオの口腔内に差し込まれた。
ウンディーネは初代セルジオの右の耳元で囁くように低く冷たい声を発した。
「お前の悔恨を水に流す最後の機会を与えてやろう。この先に起こること、お前が目にしたオーロラの死を皆に告げよ。愛しき者を誰一人守れぬお前自身の所業を認め、受け入れよ。そして、全てを水に流し、今世のセルジオの青き泉で鎮かに眠れ」
ザンッ!!!
ザアァァァァ!!!
ウンディーネは水の剣を初代セルジオの口腔内に残したまま、初代セルジオの両手を掴んだ。
「お前の所業をお前自身で皆に告げ、お前の悔恨の全てを見せよ。今世のセルジオをお前から解放するのだ。お前自身の手で」
ザアァァァァァ!!!!
初代セルジオの身体は水の珠に包みこまれた。
「うぅっうぅぅぅぅ・・・・」
セルジオは胸の奥から湧き出てくる黒々とした塊を今にも吐き出しそうな感覚でいた。
目の前には口を塞ぐアロイスの顔がある。このままではアロイスの口腔内に塊を吐き出してしまう。
セルジオは痛みと黒々とした塊を吐き出したい衝動を必死に抑えていた。
「うぅっうぅぅぅぅ・・・・ガハッ!!!」
耐えきれずに胸の奥から湧き上がる黒々とした塊をアロイスの口腔内へ勢いよく吐き出した。
ザアァァァァァ!!!
ザンッ!!!
まるでそうなることが解っていたかのようにアロイスがセルジオから口を離すと大きな水の珠がアロイスの口腔内から音を立てて零れ落ちた。
両脇に控えていたラルフとオスカーがアロイスの両腕を支え二三歩後ろへ下がる。
ザンッザンッ!!!
水の珠がアロイスとセルジオの間に落ちた。
ブワンッ!!!!
水の珠は大きく膨らみ祭場内を包みこんだ。
ザアァァァァァ・・・・
水の珠がドーム状に祭場全体を満たしていく。
祭場内は外から遮断された一つの空間を作り出した。
ガチャンッ!!!
重装備の鎧が着地する音が立った。
アロイスとセルジオの間に初代セルジオが姿を現した。
水の精霊ウンディーネが祭場内に『時の狭間』
を作り出した瞬間だった。
【春華のひとり言】
今日もお読み頂きありがとうございます。
初代セルジオが水の精霊ウンディーネの計らいで姿を現しました。
いよいよ、初代セルジオが残した最大の悔恨。オーロラの最後の姿が語られます。
自分自身の行いの結果が招いた悲劇を思い返す初代セルジオ。
その光景を共有する今世のセルジオたち。
次回もよろしくお願い致します。
「うっうっ!!!」
神聖水を再び吐き出しそうなセルジオの口をアロイスは自身の口で隙間なく覆う。
「ふぅぅぅぅ・・・・」
神聖水がセルジオの中へゆっくり下りていくようにアロイスは細く長い息をセルジオの口腔内に流し込んだ。
「うっうぅぅぅ・・・・」
セルジオは目を大きく見開き苦しそうにうめき声を上げている。
バルドは今まで見せた事のないセルジオの苦しみもがく表情に支える腕に自然に力が入った。
頭では理解はしているものの、セルジオの口を塞ぐアロイスに対し、何とも言えない感情が湧き起こるのを抑えることに必死だった。
エリオスも同じような居たたまれなさを抱いているのだろう。
セルジオの左手を握る手に力が入っているのが見て取れた。
エリオスはバルドの視線など気にも留めていない様子でセルジオへ励ましの言葉を投げかける。
「セルジオ様、今少し辛抱して下さい・・・・」
今にも泣きそうなエリオスの小さな呟きにセルジオの左手はピクリッと動いた。
眼球だけを動かし、エリオスを見ると同じ痛みを味わっているかの様な顔をしている。
アロイスに口を塞がれているためバルドの顔は見えないが、エリオス同様、自分の苦しむ姿に苦しさを感じているに違いないとセルジオは思った。
『ここで、諦める訳にはいかぬ』
セルジオは己に言い聞かせると静かに目を閉じ、口腔内に流れ込むアロイスの細く長い息と自身の呼吸を同化させる様努めた。
ザンッ!!!
人の姿に扮した水の精霊ウンディーネが降り立ったのは初代セルジオの時代、エリオスが絶命したエンジェラ河の畔だった。
「まだ、この場に留まっているのか」
少し苛立った声音で呟く。
「ウンディーネ様、お待ち申し上げておりました」
重装備の鎧、エステール騎士団の蒼いマント、腰にサファイヤの剣を携えた初代セルジオが大樹の前で跪いていた。
ザンッ!!!
初代セルジオの目前にウンディーネは立ちはだかる。
「ラドフォール水の城塞でのお計らい以来、今世のセルジオへ数々のご助力感謝申します」
初代セルジオは神妙な声音で目前のウンディーネに礼を尽くした。
「なぜ、我がこの様な場まで来ねばならないか解っていような」
静かに初代セルジオを見下ろし冷たい声を発する。
「はっ!重々承知しております」
初代セルジオは顔を上げる事なく呼応した。
「ふんっ!重々承知しているだと?おかしな事をぬかすっ!解っておれば我がこの場に降り立つことはないはずだが?」
初代セルジオは体側に下ろした右手をぐっと握った。
「ほう?我の申していることが何かは解っているとみえる」
初代セルジオの握る右手を水球が包んだ。
ザンッ!!
水の剣が初代セルジオの顎を上げさせた。
「見ろ、お前の所業だ。己の感情を制御するどころか水に流すことすらできずに今なお今世のセルジオの中に残したお前の悔恨だ」
いつの間にか今世のセルジオの青き泉の中に銀色の鎖で封印されている自身の姿の前にいた。
胸の中央で明滅している金色の光がやけに眩しく輝いている。
「お前の所業が今世のセルジオに苦しみをもたらし、道を阻み、困難を生み出している。その事、理解をしているのか?」
喉元に水の剣の切先を突き立てられ低い声が初代セルジオの耳元で響く。
「はっ!」
初代セルジオは呼応するほかなかった。
「お前自身が越えねばならぬ。お前が残した悔恨はお前自身が水に流さねばならぬ。いつまで居心地の良い場に留まり続けているつもりだ」
初代セルジオの目の前に微笑みを向けるかつてのエリオスの姿が現れた。
「お前を愛しみ、お前の代わりに命を落としたエリオスの懐はさぞ居心地がよかろう。その先に起きたことから逃れられるからな。エリオスならば全てを許してくれると思っているのだろう?」
真っ赤な血で染まった白いユリの花畑で大樹に背を預けサファイヤの剣を抱き抱えながら絶命しているエリオスが現れた。
その顔は薄っすらと微笑みを浮かべている。
「うっ!!!」
初代セルジオは苦し気に顔を歪めた。
「そうだ。苦しむのだ。お前の身代わりになり絶命したエリオスの最後の姿だ。お前にこの姿を見せたのは我だ。お前の所業がエリオスの命を奪ったこと、その身に刻め」
グッ!!!
ウンディーネは水の剣を初代セルジオの口腔内へ差し込んだ。
「うっうぅぅぅ」
初代セルジオはうめき声を上げる。
「お前の苦しみなどエリオスの苦しみに到底及ばぬ。愛しき者を守り切れぬ苦しみがお前に解るか」
グッ!!!
ウンディーネは更に深く初代セルジオの口腔内に水の剣を差し込んでいく。
「うっうぅぅぅ」
初代セルジオが呼応しようとすればする程、水の剣は喉の奥へ奥へと差し込まれていった。
水の剣が口腔内に差し込まれる程、ウンディーネの姿は初代セルジオに近づく。
「うぅっうぅぅぅぅ」
とうとう柄頭まで初代セルジオの口腔内に差し込まれた。
ウンディーネは初代セルジオの右の耳元で囁くように低く冷たい声を発した。
「お前の悔恨を水に流す最後の機会を与えてやろう。この先に起こること、お前が目にしたオーロラの死を皆に告げよ。愛しき者を誰一人守れぬお前自身の所業を認め、受け入れよ。そして、全てを水に流し、今世のセルジオの青き泉で鎮かに眠れ」
ザンッ!!!
ザアァァァァ!!!
ウンディーネは水の剣を初代セルジオの口腔内に残したまま、初代セルジオの両手を掴んだ。
「お前の所業をお前自身で皆に告げ、お前の悔恨の全てを見せよ。今世のセルジオをお前から解放するのだ。お前自身の手で」
ザアァァァァァ!!!!
初代セルジオの身体は水の珠に包みこまれた。
「うぅっうぅぅぅぅ・・・・」
セルジオは胸の奥から湧き出てくる黒々とした塊を今にも吐き出しそうな感覚でいた。
目の前には口を塞ぐアロイスの顔がある。このままではアロイスの口腔内に塊を吐き出してしまう。
セルジオは痛みと黒々とした塊を吐き出したい衝動を必死に抑えていた。
「うぅっうぅぅぅぅ・・・・ガハッ!!!」
耐えきれずに胸の奥から湧き上がる黒々とした塊をアロイスの口腔内へ勢いよく吐き出した。
ザアァァァァァ!!!
ザンッ!!!
まるでそうなることが解っていたかのようにアロイスがセルジオから口を離すと大きな水の珠がアロイスの口腔内から音を立てて零れ落ちた。
両脇に控えていたラルフとオスカーがアロイスの両腕を支え二三歩後ろへ下がる。
ザンッザンッ!!!
水の珠がアロイスとセルジオの間に落ちた。
ブワンッ!!!!
水の珠は大きく膨らみ祭場内を包みこんだ。
ザアァァァァァ・・・・
水の珠がドーム状に祭場全体を満たしていく。
祭場内は外から遮断された一つの空間を作り出した。
ガチャンッ!!!
重装備の鎧が着地する音が立った。
アロイスとセルジオの間に初代セルジオが姿を現した。
水の精霊ウンディーネが祭場内に『時の狭間』
を作り出した瞬間だった。
【春華のひとり言】
今日もお読み頂きありがとうございます。
初代セルジオが水の精霊ウンディーネの計らいで姿を現しました。
いよいよ、初代セルジオが残した最大の悔恨。オーロラの最後の姿が語られます。
自分自身の行いの結果が招いた悲劇を思い返す初代セルジオ。
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次回もよろしくお願い致します。
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