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第3章:生い立ち編2 ~見聞の旅路~
第3章 第4節:クリソプ騎士団
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第3章 第4節
貴族騎士団3
~クリソプ騎士団~
【あらすじ】
カリソベリル騎士団で新たな協力者として加わった第一隊長フェルディと共にセルジオ達の貴族騎士団巡回は続いた。
シュタイン王国東側は4男爵家名が領地を治めていた。
東側領で北に位置するコーパル男爵領。ラドフォール公爵領の隣であることからラドフォールに協力的な家名であった。
東側領の真東は2男爵家名が治めていた。
クリソプ男爵とオーロベルディ男爵。東の隣国シェバラル国との国境に最も近いことから交流が盛んに行われていた。
東側領、南に位置するベリル男爵領。
シェバラル国伯爵家の第二子が星読みの縁で結ばれ現当主の伴侶となっている。シュタイン王国で他国の貴族との婚姻は珍しい。
カリソベリル伯爵領を出たセルジオ達が次に向かったのはコーパル男爵領だった。
ラドフォール公爵家に協力的な家名であることから騎士団城塞でもラドフォール騎士団と同様にセルジオ達を快く迎え入れた。
騎士団の様子や騎士、従士との手合わせからもシュタイン王国貴族騎士団としての役割認識が高いことが伺われた。
カリソベリル騎士団第一隊長フェルディが同行者として加わった事でコーパル騎士団からも協力者として騎士を数名同行させたいとの申し出があった。
このままでは各貴族騎士団へ立ち寄る度に人数が増えると考えたバルトとオスカーは丁重に申し出を断ることにした。
あまりに人数が多くなれば統制がとれなくなり、セルジオに危険が及ぶ可能性が増す。また、セルジオ騎士団団長からの密命も果たしづらくなると推察した結果だった。
そして、5人はいよいよクリソプ男爵領へ入った。
クリソプ男爵現当主は、黒い噂が絶えない人物であった。
現当主に代替わりしてから利を追求するシェバラル国との交易が特に盛んになった。
特にシュタイン王国で禁忌とされている奴隷(人身)売買と鎮痛作用が高いが中毒性のある薬草ケシの売買が密かに行われ、多くの利を得ていると噂されていた。
この動きが『黒い噂』であったが、公儀にしその行いを正そうにも確証が得られず王国も粛正する事ができなかったのだ。
更に他国への流出が制限されている武具、それも魔石を使用した武具もシェバラル国へ売買されていると囁かれた事から王都騎士団総長をはじめラドフォール騎士団とセルジオ騎士団が内情調査に乗り出したのだ。
これが今回の『東の歪みを正す』情報収集の密命の発端であった。
カリソベリル騎士団団長フレイヤが言っていたクリソプ男爵家と騎士団の歪みもまた、現当主が代替わりを拒んでいることにあった。
クリソプ騎士団団長は現当主第二子アドラーであったが、第一子は未だ当主の座に就けずにいる。
クリソプ男爵第一子はカリソベリル伯爵家と同様にセルジオ達の貴族騎士団巡回を代替わりの機会としたいと考えているのだった。
ラドフォール騎士団団長アロイスとラドフォール騎士団、影部隊隊長ラルフとの合流地点でもあるクリソプ騎士団。
様々な思惑が交差するクリソプ男爵領でセルジオ達を待ち受けているのは?
貴族騎士団3
~クリソプ騎士団~
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カリソベリル騎士団で新たな協力者として加わった第一隊長フェルディと共にセルジオ達の貴族騎士団巡回は続いた。
シュタイン王国東側は4男爵家名が領地を治めていた。
東側領で北に位置するコーパル男爵領。ラドフォール公爵領の隣であることからラドフォールに協力的な家名であった。
東側領の真東は2男爵家名が治めていた。
クリソプ男爵とオーロベルディ男爵。東の隣国シェバラル国との国境に最も近いことから交流が盛んに行われていた。
東側領、南に位置するベリル男爵領。
シェバラル国伯爵家の第二子が星読みの縁で結ばれ現当主の伴侶となっている。シュタイン王国で他国の貴族との婚姻は珍しい。
カリソベリル伯爵領を出たセルジオ達が次に向かったのはコーパル男爵領だった。
ラドフォール公爵家に協力的な家名であることから騎士団城塞でもラドフォール騎士団と同様にセルジオ達を快く迎え入れた。
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カリソベリル騎士団第一隊長フェルディが同行者として加わった事でコーパル騎士団からも協力者として騎士を数名同行させたいとの申し出があった。
このままでは各貴族騎士団へ立ち寄る度に人数が増えると考えたバルトとオスカーは丁重に申し出を断ることにした。
あまりに人数が多くなれば統制がとれなくなり、セルジオに危険が及ぶ可能性が増す。また、セルジオ騎士団団長からの密命も果たしづらくなると推察した結果だった。
そして、5人はいよいよクリソプ男爵領へ入った。
クリソプ男爵現当主は、黒い噂が絶えない人物であった。
現当主に代替わりしてから利を追求するシェバラル国との交易が特に盛んになった。
特にシュタイン王国で禁忌とされている奴隷(人身)売買と鎮痛作用が高いが中毒性のある薬草ケシの売買が密かに行われ、多くの利を得ていると噂されていた。
この動きが『黒い噂』であったが、公儀にしその行いを正そうにも確証が得られず王国も粛正する事ができなかったのだ。
更に他国への流出が制限されている武具、それも魔石を使用した武具もシェバラル国へ売買されていると囁かれた事から王都騎士団総長をはじめラドフォール騎士団とセルジオ騎士団が内情調査に乗り出したのだ。
これが今回の『東の歪みを正す』情報収集の密命の発端であった。
カリソベリル騎士団団長フレイヤが言っていたクリソプ男爵家と騎士団の歪みもまた、現当主が代替わりを拒んでいることにあった。
クリソプ騎士団団長は現当主第二子アドラーであったが、第一子は未だ当主の座に就けずにいる。
クリソプ男爵第一子はカリソベリル伯爵家と同様にセルジオ達の貴族騎士団巡回を代替わりの機会としたいと考えているのだった。
ラドフォール騎士団団長アロイスとラドフォール騎士団、影部隊隊長ラルフとの合流地点でもあるクリソプ騎士団。
様々な思惑が交差するクリソプ男爵領でセルジオ達を待ち受けているのは?
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