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第3章:生い立ち編2 ~見聞の旅路~

第54話 大地の魔導士の魔剣

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セルジオがバルドと共に深淵から帰還し一ヶ月が経った。

蒼玉の共鳴が起こり、セルジオの中の青き血が暴走し、セルジオは自らの深淵に落ちた。精神の成長に身体の成長が追いつかず、調和を乱したことで起こったことだった。

セルジオの体調と目覚めた青き血の制御をする訓練の為、火焔の城塞に3週間程滞在をした。

11月が終わるころ火焔の城塞を出立し、ラドフォール騎士団先代団長ウルリヒが治める大地の城塞に入り、1週間が過ぎようとしていた。

セルジオはポルデュラから諭され、深淵の中でバルドから教えられたことと自らが感じた言葉にすることが難しいと感じていた部分が明確になると己を責めることがなくなっていった。

エリオスはそれまで見せていたセルジオとバルドに対する遠慮がなくなり、常にセルジオの傍近くに身を置くようになっていた。

エリオスの行動はオスカーに諭されたそのままのものだった。

たとえ離れていてもセルジオが何を考え、どのように動くのかが解る様に今はセルジオの一挙手一投足を監察することが重要だと諭されたのだ。

セルジオ騎士団城塞、西の屋敷を出立してから2ヶ月、今回の表向きの役目である騎士団入団前の騎士の卵が各貴族騎士団城塞を1年をかけて巡回訪問する取組は当初現セルジオ騎士団団長が仮定していたよりも心身共に成長させるとバルドとオスカーは改めて感じていた。


カンッ!
カッカカンッ!!
カンッ!

スザッ!
カカカッ!!!
キィンッ!!

大地の城塞訓練場に短剣を交える音が響く。

「セルジオ殿、エリオス殿、そこで短剣を交差してみよっ!」

訓練場場外からウルリヒが声が飛ぶ。

「はっ!」

セルジオとエリオスは両手に携える短剣を胸の前で交差した。

ウワンッ!!
ジーーーン・・・・

短剣から握る手に熱と振動が走る。

「手に熱を感じたらその熱を外側へ押し出してみよっ!」

「はっ!」

グググッ!!!

セルジオとエリオスは訓練場場外からのウルリヒの声に動きを合わせる。

ピキィィィン!!!
キィィィィン!!!

セルジオが手にした短剣からは青白い光が放たれる。
エリオスが手にした短剣から白銀色の光が放たれた。

「よしっ!そのまま的へ光を放てっ!」

シャンッ!!
シャンッ!!!

セルジオとエリオスは身体の向きを変え、訓練場隅に設置されている弓射用の的目掛けて胸の前で交差していた短剣を外側に大きく振り切った。

ザンッ!!!
ザンッ!!!
バキッ!!!
ガランッ・・・・

三日月形をした青白い光と白銀色の光が的に当たる。

エリオスが放った白銀色の光が的を真っ二つに切り裂いた。

「そこまでっ!一旦、休憩としよう」

ウルリヒが訓練場場外からバルドとオスカーを伴いセルジオとエリオスに近づく。

「エリオス殿、なかなかにやりおるの。そなたも双剣術を使うのか」

ウルリヒはエリオスの短剣さばきに感心していた。

エリオスは素直に呼応する。

「はい、短剣を手にしました時より双剣術をオスカーに教授を受けていました。
セルジオ様とバルド殿と訓練を共にするようになりましてからはバルド殿より双剣術を学んでおります」

「そうであったか。
青き血が流れるコマンドールも双剣術、守護の騎士であったかつてのエリオス殿も双剣術であったからな」

ウルリヒはエリオスへ微笑みを向けた。

「はいっ!セルジオ様との双剣術の訓練は私にとって一番の楽しみなのです」

エリオスは嬉しそうに隣にいるセルジオへ笑顔を向けた。

「そうか、そうか、よかったな。セルジオ殿が深淵より戻られてからエリオス殿も腕を上げたのではないのか?益々、訓練に力が入っている様に見える」

ウルリヒはセルジオとエリオスの頭をなでる。

「はいっ!」

セルジオとエリオスは大きな声でウルリヒに呼応した。

バルドとオスカーは3人の様子を少し離れた所で見ていた。

スッ!
シャンッ!

バルドが腰に携える2口の短剣を手にした。

ポルデュラから守護の騎士の守りにと授かった蒼玉の短剣と銀色の柄の短剣は形と大きさは全く同じだった。
そして、銀色の短剣は1口づつバルドとオスカーにウルリヒから授けられた。

蒼玉の短剣と合わせて肌身離さず持つようにと。

セルジオとエリオスへはバルドとオスカーが授けられた短剣よりも少し小さいものが2口づつ授けられた。

火焔の城塞へ赴く際にウルリヒが自ら鍛造たんぞうした魔剣6口はこうしてセルジオたちに贈られた。

土の魔導士であるウルリヒが自ら鍛造し、魔力を込めた短剣は手にする者が持つ泉の波動を剣に宿らせる道筋を生みだすものだった。

セルジオの放った光が青白く、エリオスが放った光が白銀色だったのはそれぞれの泉の色がそのまま光となって現れたからだ。

バルドは瞳と同じ深い紫色、オスカーは銀色の光をそれぞれの手にする短剣から放っていた。
短剣を眺めるバルドとオスカーをウルリヒが手招きする。

「バルド、オスカー、話に加われ。そなたらに与えた魔剣の説明をしておく。ラドフォール領を出てからの事も合わせてな」

「はっ!」

シャンッ!

バルドは蒼玉の短剣と銀色の短剣を鞘に収めるとオスカーと共にウルリヒへ歩み寄った。
ウルリヒはナイフポケットを手にしていた。

「そなたら短剣を手にしてくれ」

ウルリヒがセルジオたち4人に短剣を鞘から出す様に言う。

カチャッ!
カチャッ!
カチャツ!
カチャツ!

4人は刃先を自らの方に向け、短剣の柄を両手で握った。

セルジオとエリオスはウルリヒから授かった銀色の柄をした短剣2口。

バルトとオスカーはポルデュラから授かった蒼玉の短剣1口とウルリヒから授かった銀色の柄の短剣1口を手にした。

「私から授けた短剣は既にそなたらの意のままとなっていよう。
そなたらに授ける時に話した様に己が持つ泉の波動に反応する魔剣だ。
泉のその時のあり様に反応する。感情の高ぶりをいかに抑えようとも泉のあり様は抑えられない」

「愛しみが深ければ愛しみに、喜びが深ければ喜びに、
怒りが深ければ怒りに、憎しみが深ければ憎しみに、
されば手にする者のあり様がそのままに魔剣が反応をする」

「元来、剣は血を好む。国を思い、民を思い、
役目を全うするために剣を持てば受けた血は浄化をされる。
だが、憎しみや怒りといった負の感情を持って剣を持てば
受けた血をそのあり様のまま剣が吸い込む事になる」

「剣を持つ者の泉と反応する魔剣が負の感情を吸い込む事が続けば
その者の泉もまた負の感情に満たされることとなる。
やみ』が現れるということだ」

「されば己が持つ泉の波動に反応する魔剣は滅多な事で授けることはない。
特別な魔剣ということだ。この魔剣が闇を深く持つ者の手に渡れば、
落とさずに済む命が落とされ、流さずに済む血が流れることとなる」

「心して置いて欲しい。
己の泉が濁る事がなきように負の感情を抱かぬこと。
そして、そなたら以外の手にこの短剣が渡らぬこと。
この2つは違える事なく心に留めておいれくれ」

バルドとオスカーはウルリヒの言葉に顏を見合わせた。2人は実戦での経験があればこその不安がよぎった。

「ウルリヒ様、一つ伺ってもよろしいですか?」

バルドがウルリヒに不安を投げかけた。

「何なりと申してみよ」

「はっ!
我らが負の感情を抱かぬよう努めることは騎士の役目故、承知しております。
今一つの我ら以外の手に渡らぬ様にすることですが、
仮に命を落とした場合はいかがなりますか?」

バッ!!

セルジオとエリオスはバルドの言葉に反応し、勢いよくバルドの顔を見る。
バルドは2人の反応に大丈夫だと言わんばかりの微笑みを向けた。

「セルジオ様、エリオス様、大事ございません。仮にのお話しです。
そして、戦場に赴く事を前提にすれば確認しておかねばならないことです」

オスカーがバルドの言葉に静かに頷いた。

「流石だな、バルドよ。
そこは安心を致せ。魔剣に細工をしてある。
そなたらの命があることが前提だ。
短剣を手にする者の泉に反応はする。
されど元の主の泉があればとしてある」

「そなたらが手にした魔剣は私以外の者が最初に手にした者を主とする。
その主の泉が消えれば魔剣はただの短剣となる。
だが、命があれば魔剣のままだ。
もし、命があって他の者の手に落ちた時は
6口の魔剣のいずれかで刃を折ればよい」

「ただ、折る事ができるのも6口の魔剣のみだ。
そなたらの力を魔剣に注ぎ活かすことと不測の事態を想定した
魔剣から魔力を消滅されることとを相いれるのに苦労したぞ」

ウルリヒは苦労したと言いながらも嬉しそうだった。

「どうだ?これでよいか?バルド、オスカー。
セルジオ殿とエリオス殿の魔剣は小ぶりだからな。
そうそうに狙われることはないと思う」

「注意が必要なのはバルドとオスカーだ。
蒼玉の短剣と合わせて持てば尚更のこと。
両腰に携えるのであれば右腰の2口に蒼玉の短剣と銀色の短剣にしておいけ。
左腰の2口は魔剣ではないが切れ味がよい短剣を授けよう」

そう言うとウルリヒは手にしていたナイフポケットを開いた。

投剣しやすい様に細身の両刃の短剣を4口取り出す。

「セルジオ殿とエリオス殿は両腰に2口づつは物もの過ぎると思ってな。
今回はバルドとオスカーにだけだ。
投剣しやすいように細身の両刃にしてある。
刃には金剛石ダイヤモンドを混ぜ合わせてある。
強度も切れ味も申し分なかろう。
私の鍛造した短剣の中でも特級品と言えよう。
鞘には百合の紋章を入れた。
エステール伯爵家裏の紋章、セルジオ騎士団の紋章だ」

カチャッ!
カチャッ!

ウルリヒはナイフポケットから4口の短剣を取り出した。

バッババッ!!!

バルドとオスカーはウルリヒの前で慌ててかしづいた。
その姿にセルジオとエリオスもかしづく。

ウルリヒがかしづいたバルドに短剣2口を差し出した。
バルドは両手を頭上に掲げる。

「バルド、青き血が流れるコマンドールと守護の騎士を頼む。
そなたにはこれまでもこれからも苦労を掛けるばかりだ。
されど、そなたなくしては青き血が流れるコマンドールも
守護の騎士も今ここにはいなかった」

「そして、守護の騎士を育て、お守りするオスカーもいなかった。
そなたがこの世に生を受けた時からの宿命さだめを受け入れてくれ感謝申すぞ。
シュタイン王国に降りかかる禍をはらい、
これからも王国を救ってくれ。頼む」

ウルリヒはバルドが掲げる両手に短剣2口を乗せるとバルドの額に口づけをした。

「『王国にわざわいの兆し現れし時、
王に神の加護をもたらす者、天使の河に流れくる。
天使の河より救いあげ、蒼き印の元にて育むべし。
ビオラ六芒星ヘキサグラムに守護され、
時来れば王国のわざわいを払い去る。
蒼玉に愛され、月の雫を愛しむ慈愛の心が芽生えし時、
深いビオラの光を宿し、先の世の救いとならん』
23年前の星読みだ。
そなたがシュタイン王国の先の世の救いとなることは宿命さだめだ。
宿命さだめを全うできる様、大地の精霊の加護を」

ウルリヒはバルドの額に唇を押しあてた。

「・・・・」

バルドは黙ってウルリヒのされるがままにしていた。セルジオの深淵に潜る前に初代セルジオから六芒星の刻印を額に受けた時と同じだった。

ウルリヒはそっと唇を離す。

「風の精霊が蒼玉の短剣に加護を与え、
そなた自身に大地の精霊の加護を与えた。
紫の魔眼がそなたの助けになる。頼んだぞ」

バルドはウルリヒの深い緑色の瞳をじっと見つめた。

「はっ!!」

バルドは呼応のみした。

続いてウルリヒはオスカーへも同様に短剣を授けるとオスカーの額にも口づけをする。

「オスカー、青き血が流れるコマンドールと守護の騎士は一対なのだ。
いずれ、双翼となる騎士が現れる。
それまではそなたとバルドがセルジオ殿とエリオス殿の双翼の守りとなるのだ。
そなたとバルドは先陣と殿、左翼と右翼、天と地と常に両極を守護する者だ。
そなた独りでもバルド独りでもセルジオ殿とエリオス殿を守護することは叶わぬ。
バルドを頼む。そなたの言葉にバルドは救われ、
そなたの言葉にバルドは力を得る事ができるのだ。
どうか、バルドと共にシュタイン王国のこの先の守護を頼んだぞ」

ウルリヒはオスカーの額に唇を押しあてるとそっと離す。

「はっ!!」

オスカーもまた力強く呼応した。


セルジオはウルリヒから短剣と大地の精霊の加護を受け取るバルドとオスカーを眺め、セルジオ騎士団城塞、西の屋敷を出てからのことを振り返っていた。

セルジオ騎士団城塞、西の屋敷を出立してから2ヶ月、貴族騎士団最初の巡回地であったラドフォール騎士団3つの城塞でセルジオ達は初代セルジオと初代セルジオの時代のエリオスに会い、100有余年前のシュタイン王国を垣間見た。

セルジオは青き血に目覚め、様々な人達と接する中で人の感情がいかに複雑な動きをするものかを知る事となった。

精神の成長と身体の成長の調和が取れず、自らの深淵に落ちもした。その事でラドフォール騎士団とエステール騎士団の結束が強まる結果となった。

ウルリヒから魔剣を授かった。己の泉の波動と反応する魔剣を手にし、己だけが特別ではないことを知った。


今まで目にしていた光景が広がる様な錯覚を覚える。

『私は独りでは何もできない。皆、同じなのだ。
独りで何もできないからこそ、
できないことを知っているからこそ、
力を合わせる事ができるのだ』

セルジオはバルドに何度も何度も諭されてきた言葉がが頭に浮かんだ。

『騎士団団長は団長独りが強いのではありません。
騎士と従士の力を合わせる事ができる団長が強いのです。
己の弱さを知ること、謙虚になれることこそ強さの秘訣です』


ウルリヒから授かった魔剣を手にした事でその意味がようやく解った気したセルジオだった。



【春華のひとり言】

今日もお読み頂きありがとうございます。

ラドフォール騎士団3つの城塞を巡りました。

2ヶ月間で大きく成長を遂げたセルジオとエリオス。
新たに目覚めた力と手にしたアイテムがこれからの助けとなってくれると信じています。

次回からは次なる貴族騎士団巡回の地へ出発します。

どんな出来事インシデントが待ち構えているのか?!お楽しみ頂けますと嬉しいです。

次回もよろしくお願い致します。
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