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~第1話~ 大発明!?ボーイズホルダー!
2.ボーイズホルダー
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私と博士はボーイズホルダーを手に、その足で近所の公園『第一公園』へと向かった。
「ここは第一公園。ここの男子はレベルも控えめで初心者にも捕まえやすいだろう」
レベルって何だ…
「おっ!早速あんなところにサッカー少年が!」
博士の指さす方向には確かにサッカーボールと戯れている少年がいた。
年は私よりも低いくらい…
ちょっと日焼けしていて、ほっぺにはばんそうこが貼られている。
「『レベル3』ってとこか…」
「だからレベルってなに!?」
「さぁ、さっそく、この首輪を男の子の首にかけてこう叫ぶのだ!『ダウンロード!』と!」
「そうは言ってもこんな首輪、かける前に警戒されちゃうんじゃないの?」
「それについては心配いらない。男子に向かってボーイズホルダーを投げれば、自動で首にハマるご都合システムを搭載している」
ホントかよ…
「ほんとにこんなんでいけるのかなぁ」
私は胡散くささを感じながらも、そろりとサッカー少年に近づき、首輪をはめられる位置を探った。
ふと、少年がこちらを気にしだした。
「勘付かれた!
首輪を投げるんだ。朱美くん!」
「…!」
博士の声に押されるまま、私は首輪を少年に向かって投げ込んだ。
そして博士の言った通り首輪は自動で少年の首へと向かっていく。
「ふえっ」
カチッ
少年が戸惑いの声を上げる間、その首にボーイズホルダーが装着される。
「今だ!!」
「ダウンロード!!」
私が夢中になってその言葉を叫ぶと
首輪は発光し、少年がまばゆい光に包まれる。
「うええ!?どうなるの?」
「…ダメだ!」
バシュウン!!
少年を覆っていた光が飛び散り、首輪は外れ、地べたに落下する。
「…な、なに…?」
解放された少年はおびえたようにこちらを見る。
「えっ、あっ、えーっと…」
少年から怪訝の眼差しを向けられ、私は狼狽する。
「いやー、あははははは…
ワタシノクニデハコレガアイサツデス!」
「………」
私は苦し紛れの言い訳をするも、
少年はそそくさとどこかへ逃げてしまった。
「………」
「うーむ。ドンマイ」
「ドンマイじゃないわ!!
これホントに効果あるんでしょうね!!」
「大事なことを言ってなかった。
実は男の子を捕獲するためには『弱らせる』のが効果的なんだ」
「弱らせるって…どうすんの?」
「それはだな…」
博士がこっそり耳打ちをする。
「はぁ!?」
―第2ラウンド
次のターゲットを探す私と博士は、ブランコにたたずむ一人の男の子を見つけた。
「おっ。ブランコで一人ゲームしている少年がいるぞ。
寂しいな~。将来は私みたいになっちゃうぞ」
「一緒にしてやんなや」
ブランコでゲームをしている少年は見るからに内向的な感じだった。
肌は白くて、耳のついた可愛い帽子をかぶっている。
「そら、さっき言ったことを意識して再チャレンジだ!」
「ったくしょうがないなぁ…」
私は、今度は堂々と少年の前に向かう。
「…?」
「こんにちは」
挨拶する私を少年は不思議そうな眼差しで見上げる。
「…?お姉さん何か用?」
「んー?ちょっと…ね」
私は少年のズボンに目を落とす。
そして―
「んみゅうっ!?」
私は少年の股の間に手を入れた。
「おっ…お、お姉さん何するのぉ…!」
少年が顔を赤らめ、熱っぽい声で言う。
「んー?そうだねぇー。『フツウじゃないこと』かな…♪」
私は手早く少年に首輪をつけ、そして―
「ダウンロード」
「ああっ!」
バシュウン!!
瞬く間に少年は光に包まれ、消えてしまった。
「…へ?」
「おっし!男の子を捕まえたぞぉ!」
後ろの方で隠れていた博士が歓声とともに出てくる
「いや、あのー、消えちゃったんですけど…」
「それについては問題ない。ボーイズホルダーで捕獲した男子は一度電子データに変換され、このタブレット端末に保管される。この端末から男の子に対して色々なカスタマイズを行うこともできるのさ」
なんかもう一字一句超理論すぎてついていけない…
「ホラ、早速『男の子図鑑』に捕獲した少年のデータが登録されたぞ」
「えっ」
~男の子データ~
羽月 広夢
性格:おとなしい
趣味:ゲーム
好きなもの:かわいい缶バッジ
主に公園に生息。
自己主張はあまりしないが思いやりのあるやさしい少年。
乱暴な子とは気が合わない。
「ここは第一公園。ここの男子はレベルも控えめで初心者にも捕まえやすいだろう」
レベルって何だ…
「おっ!早速あんなところにサッカー少年が!」
博士の指さす方向には確かにサッカーボールと戯れている少年がいた。
年は私よりも低いくらい…
ちょっと日焼けしていて、ほっぺにはばんそうこが貼られている。
「『レベル3』ってとこか…」
「だからレベルってなに!?」
「さぁ、さっそく、この首輪を男の子の首にかけてこう叫ぶのだ!『ダウンロード!』と!」
「そうは言ってもこんな首輪、かける前に警戒されちゃうんじゃないの?」
「それについては心配いらない。男子に向かってボーイズホルダーを投げれば、自動で首にハマるご都合システムを搭載している」
ホントかよ…
「ほんとにこんなんでいけるのかなぁ」
私は胡散くささを感じながらも、そろりとサッカー少年に近づき、首輪をはめられる位置を探った。
ふと、少年がこちらを気にしだした。
「勘付かれた!
首輪を投げるんだ。朱美くん!」
「…!」
博士の声に押されるまま、私は首輪を少年に向かって投げ込んだ。
そして博士の言った通り首輪は自動で少年の首へと向かっていく。
「ふえっ」
カチッ
少年が戸惑いの声を上げる間、その首にボーイズホルダーが装着される。
「今だ!!」
「ダウンロード!!」
私が夢中になってその言葉を叫ぶと
首輪は発光し、少年がまばゆい光に包まれる。
「うええ!?どうなるの?」
「…ダメだ!」
バシュウン!!
少年を覆っていた光が飛び散り、首輪は外れ、地べたに落下する。
「…な、なに…?」
解放された少年はおびえたようにこちらを見る。
「えっ、あっ、えーっと…」
少年から怪訝の眼差しを向けられ、私は狼狽する。
「いやー、あははははは…
ワタシノクニデハコレガアイサツデス!」
「………」
私は苦し紛れの言い訳をするも、
少年はそそくさとどこかへ逃げてしまった。
「………」
「うーむ。ドンマイ」
「ドンマイじゃないわ!!
これホントに効果あるんでしょうね!!」
「大事なことを言ってなかった。
実は男の子を捕獲するためには『弱らせる』のが効果的なんだ」
「弱らせるって…どうすんの?」
「それはだな…」
博士がこっそり耳打ちをする。
「はぁ!?」
―第2ラウンド
次のターゲットを探す私と博士は、ブランコにたたずむ一人の男の子を見つけた。
「おっ。ブランコで一人ゲームしている少年がいるぞ。
寂しいな~。将来は私みたいになっちゃうぞ」
「一緒にしてやんなや」
ブランコでゲームをしている少年は見るからに内向的な感じだった。
肌は白くて、耳のついた可愛い帽子をかぶっている。
「そら、さっき言ったことを意識して再チャレンジだ!」
「ったくしょうがないなぁ…」
私は、今度は堂々と少年の前に向かう。
「…?」
「こんにちは」
挨拶する私を少年は不思議そうな眼差しで見上げる。
「…?お姉さん何か用?」
「んー?ちょっと…ね」
私は少年のズボンに目を落とす。
そして―
「んみゅうっ!?」
私は少年の股の間に手を入れた。
「おっ…お、お姉さん何するのぉ…!」
少年が顔を赤らめ、熱っぽい声で言う。
「んー?そうだねぇー。『フツウじゃないこと』かな…♪」
私は手早く少年に首輪をつけ、そして―
「ダウンロード」
「ああっ!」
バシュウン!!
瞬く間に少年は光に包まれ、消えてしまった。
「…へ?」
「おっし!男の子を捕まえたぞぉ!」
後ろの方で隠れていた博士が歓声とともに出てくる
「いや、あのー、消えちゃったんですけど…」
「それについては問題ない。ボーイズホルダーで捕獲した男子は一度電子データに変換され、このタブレット端末に保管される。この端末から男の子に対して色々なカスタマイズを行うこともできるのさ」
なんかもう一字一句超理論すぎてついていけない…
「ホラ、早速『男の子図鑑』に捕獲した少年のデータが登録されたぞ」
「えっ」
~男の子データ~
羽月 広夢
性格:おとなしい
趣味:ゲーム
好きなもの:かわいい缶バッジ
主に公園に生息。
自己主張はあまりしないが思いやりのあるやさしい少年。
乱暴な子とは気が合わない。
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