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ピト視点その1
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私は新堂ピト。いや、本当の名前はピトフィリーヌ。
サキュバス界ではまだ見習い扱いの、ちょっとドジなサキュバスです。
今日も「ファウスト文庫」でバイト頑張りました!
お客様に「可愛いね」って褒められたり、藍子さんに髪を触られたり、健二さんに高い本を取ってもらったり。
ふふっ、みんな優しくて大好きです。この職場、最高です!
レジでお客様に「ありがとうございます!」と笑顔で言ったら、「また来るね!」って返してもらえました。
やっぱり人間界って楽しいです! アニメや漫画で見た通り、いや、それ以上にキラキラしてます。
サキュバス界の冷たい石の部屋で過ごしてた頃とは大違いです。
あそこじゃ、同期のみんなに「ピトちゃん、エナジー集め下手すぎ!」って笑われてばっかりだったんです。
悔しいですけど、確かに下手なんです、私。未熟者なんです。
そう、私、サキュバスなんです。人間の好意をエナジーに変えて生きる種族です。
触れるだけで、その人の気持ちが皮膚からじわっと入ってくるんです。
好意が強ければ強いほど、エナジーがたっぷり吸えて、私の力になります。
でも、私、吸うのが下手で……。
一流のサキュバスなら「魅了の視線」でパパッと人間を落として、エナジーをガッツリ吸えるんですけど、私には無理です。
試すと目が回っちゃって、倒れそうになるんです。情けないです。
だから、人間界に来ました。理由? 簡単です。
日本のアニメと漫画が大好きになったからです!
偶然拾った日本で作られた1冊のラブコメ漫画、それを読んだ日から、私の夢が決まりました。
ラブコメって、みんなが「好きだよ」「大好きだよ」って気持ちをぶつけ合ってるじゃないですか。
あれ、美味しそう♡って思ったんです。
好意がいっぱいで、エナジーがたっぷり取れそうですよね!
恋愛とかよく分からないですけど、美味しそうなものには目がないんです、私。
それで「漫画みたいなキラキラした世界でエナジー集めたいです!」って東京に飛び込んできたんです。
バイト先が本屋なのも、漫画に囲まれたかったからです。
新刊見るとテンション上がりますし、漫画やアニメを観るための資金も稼げますし。
あ、コミケ行きたいです……!
でも、サキュバスとして生きるにはエナジーが必要です。
私みたいな未熟者だと、人間の好意だけじゃ足りなくて、普通の食事で補わないとダメなんです。
最近、コンビニのケーキにハマってます。甘くてふわふわで、エナジー不足の時でも元気出ます!
バイト代で買えるのも嬉しいです。人間のお金って便利ですね。
私の目的は、人間界でエナジーをいっぱい集めて、一人前のサキュバスになることです。
そしていつか、サキュバス界のみんなに「ピトだってやれるんです!」って見返してやりたいです。
そのためには、たくさんの人に好かれないと。
触れるたびにエナジーが少しずつ入ってくるから、藍子さんや健二さん、お客様に可愛がってもらえるのは助かります。
ふふっ、私、漫画のキャラクターみたいです!
でもね、一人だけ、ちょっと困った人がいるんです。宗二先輩です。
宗二先輩、すっごく真面目で優しくて、アニメ好きで、私と趣味が合うんです。
初めて会った時「この人、良い人そうです!」って思いました。
普段は静かですけど、私が本落とした時とか、ちゃんと拾ってくれて「ゆっくりでいいよ」って笑ってくれたんです。
あの優しさ、なんか安心しました。人間界って知らないことが多くて怖いとこもあるけど、宗二先輩みたいな人がいるとホッとします。
でも、変なんです。宗二先輩、私に全然好意をくれないんです。
触ってもエナジーがゼロなんです。いつもなら、若い男の人ってすぐ「可愛いな」って気持ちくれるのに、先輩からは何も感じないんです。
「宗二先輩、私ちゃんとやれてますか?」って聞いても「う、うん、まあ……」ってそっけないし、近づくと逃げちゃうんです。
今日も「棚整理してくる!」って急に離れちゃいました。
今までエナジーがゼロの人間なんていなかったんです。
私、みんなに好かれる自信あったのに……。
宗二先輩、私のこと嫌いなんですか? それとも、私が何か失敗してるんですか?
不思議です。すっごく不思議です。そして、ちょっと悔しいです。
藍子さんや健二さんはすぐエナジーくれるのに、なんで先輩だけダメなんですか?
私だって可愛いはずです! 頑張ってるんです! なのに、ゼロって……。なんか、負けたくないです。
宗二先輩からもエナジー欲しいです。これだけ出し渋ってるという事は絶対美味しいはずです。
実は私、隠してるものがあるんです。羽と尻尾とツノ。これが私の本当の姿です。
人間界じゃ変身して隠してるんですけど、長時間だと疲れちゃって……。
この前、バイト終わりにストックルームで「ふぁ~、疲れました……」って解放しちゃいました。
気持ちよかったですけど、危ないですよね。
もし誰かに見られたら、とてもまずいことになります……。
でも、誰も見てないはずです。うん、大丈夫です!
宗二先輩、私のこと嫌いじゃないですよね? もっと仲良くなりたいです。
先輩からエナジーもらえたら、私、もっと元気になれるんです。
なんでゼロなのか、不思議で悔しくて、でもだからこそ気になるんです。
宗二先輩、落としてみせますよ。私、負けません!
でも、まだバレてないですよね?
私の正体。うん、バレてないです。きっとこれからも、楽しくバイトできるはずです!
そう、バレるわけには絶対にいかないんです……。
サキュバス界ではまだ見習い扱いの、ちょっとドジなサキュバスです。
今日も「ファウスト文庫」でバイト頑張りました!
お客様に「可愛いね」って褒められたり、藍子さんに髪を触られたり、健二さんに高い本を取ってもらったり。
ふふっ、みんな優しくて大好きです。この職場、最高です!
レジでお客様に「ありがとうございます!」と笑顔で言ったら、「また来るね!」って返してもらえました。
やっぱり人間界って楽しいです! アニメや漫画で見た通り、いや、それ以上にキラキラしてます。
サキュバス界の冷たい石の部屋で過ごしてた頃とは大違いです。
あそこじゃ、同期のみんなに「ピトちゃん、エナジー集め下手すぎ!」って笑われてばっかりだったんです。
悔しいですけど、確かに下手なんです、私。未熟者なんです。
そう、私、サキュバスなんです。人間の好意をエナジーに変えて生きる種族です。
触れるだけで、その人の気持ちが皮膚からじわっと入ってくるんです。
好意が強ければ強いほど、エナジーがたっぷり吸えて、私の力になります。
でも、私、吸うのが下手で……。
一流のサキュバスなら「魅了の視線」でパパッと人間を落として、エナジーをガッツリ吸えるんですけど、私には無理です。
試すと目が回っちゃって、倒れそうになるんです。情けないです。
だから、人間界に来ました。理由? 簡単です。
日本のアニメと漫画が大好きになったからです!
偶然拾った日本で作られた1冊のラブコメ漫画、それを読んだ日から、私の夢が決まりました。
ラブコメって、みんなが「好きだよ」「大好きだよ」って気持ちをぶつけ合ってるじゃないですか。
あれ、美味しそう♡って思ったんです。
好意がいっぱいで、エナジーがたっぷり取れそうですよね!
恋愛とかよく分からないですけど、美味しそうなものには目がないんです、私。
それで「漫画みたいなキラキラした世界でエナジー集めたいです!」って東京に飛び込んできたんです。
バイト先が本屋なのも、漫画に囲まれたかったからです。
新刊見るとテンション上がりますし、漫画やアニメを観るための資金も稼げますし。
あ、コミケ行きたいです……!
でも、サキュバスとして生きるにはエナジーが必要です。
私みたいな未熟者だと、人間の好意だけじゃ足りなくて、普通の食事で補わないとダメなんです。
最近、コンビニのケーキにハマってます。甘くてふわふわで、エナジー不足の時でも元気出ます!
バイト代で買えるのも嬉しいです。人間のお金って便利ですね。
私の目的は、人間界でエナジーをいっぱい集めて、一人前のサキュバスになることです。
そしていつか、サキュバス界のみんなに「ピトだってやれるんです!」って見返してやりたいです。
そのためには、たくさんの人に好かれないと。
触れるたびにエナジーが少しずつ入ってくるから、藍子さんや健二さん、お客様に可愛がってもらえるのは助かります。
ふふっ、私、漫画のキャラクターみたいです!
でもね、一人だけ、ちょっと困った人がいるんです。宗二先輩です。
宗二先輩、すっごく真面目で優しくて、アニメ好きで、私と趣味が合うんです。
初めて会った時「この人、良い人そうです!」って思いました。
普段は静かですけど、私が本落とした時とか、ちゃんと拾ってくれて「ゆっくりでいいよ」って笑ってくれたんです。
あの優しさ、なんか安心しました。人間界って知らないことが多くて怖いとこもあるけど、宗二先輩みたいな人がいるとホッとします。
でも、変なんです。宗二先輩、私に全然好意をくれないんです。
触ってもエナジーがゼロなんです。いつもなら、若い男の人ってすぐ「可愛いな」って気持ちくれるのに、先輩からは何も感じないんです。
「宗二先輩、私ちゃんとやれてますか?」って聞いても「う、うん、まあ……」ってそっけないし、近づくと逃げちゃうんです。
今日も「棚整理してくる!」って急に離れちゃいました。
今までエナジーがゼロの人間なんていなかったんです。
私、みんなに好かれる自信あったのに……。
宗二先輩、私のこと嫌いなんですか? それとも、私が何か失敗してるんですか?
不思議です。すっごく不思議です。そして、ちょっと悔しいです。
藍子さんや健二さんはすぐエナジーくれるのに、なんで先輩だけダメなんですか?
私だって可愛いはずです! 頑張ってるんです! なのに、ゼロって……。なんか、負けたくないです。
宗二先輩からもエナジー欲しいです。これだけ出し渋ってるという事は絶対美味しいはずです。
実は私、隠してるものがあるんです。羽と尻尾とツノ。これが私の本当の姿です。
人間界じゃ変身して隠してるんですけど、長時間だと疲れちゃって……。
この前、バイト終わりにストックルームで「ふぁ~、疲れました……」って解放しちゃいました。
気持ちよかったですけど、危ないですよね。
もし誰かに見られたら、とてもまずいことになります……。
でも、誰も見てないはずです。うん、大丈夫です!
宗二先輩、私のこと嫌いじゃないですよね? もっと仲良くなりたいです。
先輩からエナジーもらえたら、私、もっと元気になれるんです。
なんでゼロなのか、不思議で悔しくて、でもだからこそ気になるんです。
宗二先輩、落としてみせますよ。私、負けません!
でも、まだバレてないですよね?
私の正体。うん、バレてないです。きっとこれからも、楽しくバイトできるはずです!
そう、バレるわけには絶対にいかないんです……。
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