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颯人が初めて見舞いに訪れてから、二週間ほどたったある日の夕方。
千尋は未だに退院の許可がおりず、病室で颯人が持ってきてくれた教科書とノートをもとに勉強をしていると、ノックが響いた。
「はーい」
彼女は問題を解く手を止めずに、返事をする。
「今日も勉強、頑張ってんな」
病室に入ってきたのは、いつものように学校帰りの颯人だった。彼は千尋との面会ができるようになってから、二日に一度という高い頻度で、彼女の様子を見に訪れている。
「颯人君、そんなに頻繁にこな……」
申し訳なさそうに言いながら顔をあげた千尋は、思わず途中で言葉につまった。そして戸惑いの表情を浮かべる。
颯人の隣に、彼と同じ学校の見知らぬ女子生徒がいたからだ。
「紹介するな。クラスメイトでうちの学校の生徒会長。んで、俺の彼女」
「はじめまして。九条君の、一応彼女です。松岡由美と言います」
そう言って、由美は千尋に頭を下げた。
(松岡由美って、前に颯人君のスマホに連絡をしてきた人……)
千尋は突然のことになにも言えなくなり、それと同時に胸にズキンッとした痛みを感じた。
「ほら、千尋」
「あ」
颯人に促されたことで千尋は我に返り、慌てて自己紹介をした。
「ま、真島千尋、です。颯人君とは、えっと幼馴染で、小さい時から遊んでもらってて。私にとっては、お兄ちゃんみたいな人で、その……えっと」
「少し落ち着け」
テンパる千尋をなだめるように、颯人は彼女の頭をぽんぽんと撫でる。そして由美に顔を向けた。
「こいつ、昔っから身体が弱くて、同年代のダチがいないんだ。特に女子は、いろいろあって苦手になっちまっててよ。ほら、女子特有のグループで、仲間以外はハブにするやつのせいで」
「それ、男の子だってあるでしょ。というか、女の子苦手なのに、無理に引き合わせたの? 九条君、さすがにそれは強引すぎるよ?」
由美が颯人を嗜めるが、当の本人は意に介さない。
「由美なら大丈夫さ。な? 千尋」
「な? って言われても……」
まだ自己紹介をしあっただけで、由美のことをなにも知らない千尋は視線を床に落とした。
「わたしは、真島さんが嫌じゃなければ構わないけど」
「そ、そんな。私の方こそ。その、申し訳ないというか「そっか。それなら、よろしくな」
戸惑う千尋の言葉を遮って、颯人が言う。
「は、颯人君!」
「男の俺には言えなくても、同性相手なら言えることとか、あるだろ?」
「そんなのわかんないよー」
勝手に話を進める颯人に、千尋は困惑を隠せない。
「由美は千尋が思うような、他の女たちとは違う。俺が保証する」
「……うーん」
幼馴染たちのやり取りを見て、由美は口許に手を当てて、小さく笑った。
「九条君から話は聞いていたけど、二人は本当に仲が良いのね」
「当然だろ。千尋は俺の、一番大事な幼馴染だからな」
千尋は『大事な幼馴染』という言葉に、嬉しさと同時に寂しさを感じた。だが、なぜ寂しいと思ったのかまでは、わからなかった。
そして二人の様子を見て、理由ははっきりとは言えないが、違和感を持った。
(なんでかな。なにか、どこかが変?)
「でもよかった。無事だって、教えてもらっていたけど、自分の目で確かめた方が、安心するわね」
「?」
しかし由美の言葉の意味がわからず、意識をそちらに持っていかれたせいで、彼女の違和感は消失した。
首を傾げる千尋に、颯人が事情を説明した。
「千尋。お前が駅で倒れた時、助けてくれたのは由美だったんだ」
「え!?」
千尋は驚いて、目を見開く。
「俺も最近、知ったんだけどな。ふとした時に、そういう話になって、状況を詳しく聞いたら、千尋と同じだなって」
「……言われてみれば、あの時、私を支えてくれた女の人と同じ声かも。ブレザーが颯人君と同じなのは、わかってたけど」
千尋は由美に真っ直ぐな視線を向けた。
「あの時、助けてくださって、ありがとうございました」
「俺からも。本当にありがとな」
二人は由美に頭を下げた。彼らの対応に、由美は慌てる。
「そ、そんな! 二人とも、顔を上げて! わたしは当然のことをしただけだよ」
「でも、あの時すぐに駆け寄ってきてくれたの、あなただけでした。立ち止まってた私が悪いんですが、女の人には突き飛ばされるだけじゃなく怒られて。あげくぶつかられた時に、吸引器を落としてそのまま誰かに蹴られて、どこかにいっちゃったし」
「由美がすぐに救急車を呼ぶように手配してくれたから、千尋は助かったんだ。もし、対処が遅かったら……」
颯人は苦しそうな顔で、自分の手を強く握りしめる。それを見て、千尋は眉尻を下げて、申し訳なさそうな表情を浮かべた。
彼女の顔の変化に気づいた颯人は、再び妹分の頭を撫でる。
「由美のおかげで千尋は助かったんだ。だから、礼を言うのは当然のことさ」
「そう。……それじゃあ、どういたしまして、でいいのかな?」
二人は笑顔で頷いた。
それから、学校のことや、颯人の部活。由美の生徒会の仕事の大変さなどの雑談を軽く交わした。
「あ。そろそろ日が暮れてきたな」
「ほんとだ」
颯人に倣うように、千尋と由美も窓の外を見る。
辺りは日が落ちつつあり、夕日の赤と夜の青
が混ざり合い、空はうっすらと紫のような色味をしていた。
「あんまり遅くなるのも、まずいからな。今日はもう帰るな」
「あ、う、うん。そうだね」
千尋は一瞬だけ沈んだ顔を出したが、すぐに笑顔で頷いた。
「遅くなると、危ないもんね。颯人くん、ちゃんと松岡さんを家まで送ってあげなきゃだめだよ?」
「わかってるっつうの。それと、そうやって無理に笑うな。またすぐ来るから」
「わたしも来るよ」
二人の申し出に、千尋は苦笑した。
「ありがとう。時間があるときで、いいから」
彼女の言葉に颯人たちは頷き、帰って行った。
それから少しして、再びドアがノックされる。
「はい」
「調子はどう?」
「お母さん」
入ってきたのは、千尋の新しい着替えを持ってきた美代子だった。
「さっき、颯人君に会ったわよ。隣にはかわいい女の子もいて。まさに美男美女のカップルね」
美代子は持ってきた千尋の服を棚にしまいながら、そんなことを言う。
「……お母さん」
「なぁに?」
手を止めずに、美代子は娘に呼び掛けに応える。
「前にね、颯人君のスマホに、彼女さん、松岡さんから連絡が入ったのを見た時も。今日、実際に会ってみた時も。ここが、なんか痛いっていうか、モヤモヤとするの」
千尋はそっと、己の胸に手を当てた。そんな娘の様子に、美代子は棚の戸を閉め、ベッドに腰かける。
「颯人君とお話していると、胸がドキドキする?」
「……うん。颯人君はいつも、私のことをみてくれるから」
「相手の女の子、松岡さん? 彼女が颯人君といるのを見て、モヤモヤ以外に、なにか感じた?」
千尋は考え込んだ。そして颯人に『大事な幼馴染』と言われた時に、嬉しさと同時に寂しいという感情を抱いたことを思い出した。
「さび、しい……。今まで颯人君は私を優先させてくれてたけど、これからはそうじゃなくなっちゃう。今まで、颯人君の隣にいたのは、私だけだったのに……」
美代子は俯く娘の頭を撫でる。
「千尋。それはきっと恋よ。あなたは颯人君に恋をしていたのよ」
「恋?」
千尋は首を傾げた。
「一緒にいると安心する。だからそばにいたい。時間を共有したい。あなたは、そう思っていたのでしょう?」
「……うん」
「そういう想いを、恋というのよ」
千尋は胸元に手を当てた。
「これが、恋、なんだ。……恋って、こんなに苦しいんだね。初恋は実らない。その通りになっちゃった」
千尋は苦笑する。
「もっと早く気付いていれば、私は颯人君の一番大事な幼馴染で、一番大事な彼女さんに、なれたのかな?」
「それはわからないわ。そうなれたかもしれないし、なれなかったかもしれない。誰にもわからないことよ」
美代子の言葉に、千尋は目を伏せる。
「そっか。そうだね。そう、だよね」
「今は辛いかもしれない。でも、恋をしたことを後悔してはだめよ?」
千尋は小さく頷く。
儚い恋の花を散らした娘を、母はそっと抱き締めた。
千尋は未だに退院の許可がおりず、病室で颯人が持ってきてくれた教科書とノートをもとに勉強をしていると、ノックが響いた。
「はーい」
彼女は問題を解く手を止めずに、返事をする。
「今日も勉強、頑張ってんな」
病室に入ってきたのは、いつものように学校帰りの颯人だった。彼は千尋との面会ができるようになってから、二日に一度という高い頻度で、彼女の様子を見に訪れている。
「颯人君、そんなに頻繁にこな……」
申し訳なさそうに言いながら顔をあげた千尋は、思わず途中で言葉につまった。そして戸惑いの表情を浮かべる。
颯人の隣に、彼と同じ学校の見知らぬ女子生徒がいたからだ。
「紹介するな。クラスメイトでうちの学校の生徒会長。んで、俺の彼女」
「はじめまして。九条君の、一応彼女です。松岡由美と言います」
そう言って、由美は千尋に頭を下げた。
(松岡由美って、前に颯人君のスマホに連絡をしてきた人……)
千尋は突然のことになにも言えなくなり、それと同時に胸にズキンッとした痛みを感じた。
「ほら、千尋」
「あ」
颯人に促されたことで千尋は我に返り、慌てて自己紹介をした。
「ま、真島千尋、です。颯人君とは、えっと幼馴染で、小さい時から遊んでもらってて。私にとっては、お兄ちゃんみたいな人で、その……えっと」
「少し落ち着け」
テンパる千尋をなだめるように、颯人は彼女の頭をぽんぽんと撫でる。そして由美に顔を向けた。
「こいつ、昔っから身体が弱くて、同年代のダチがいないんだ。特に女子は、いろいろあって苦手になっちまっててよ。ほら、女子特有のグループで、仲間以外はハブにするやつのせいで」
「それ、男の子だってあるでしょ。というか、女の子苦手なのに、無理に引き合わせたの? 九条君、さすがにそれは強引すぎるよ?」
由美が颯人を嗜めるが、当の本人は意に介さない。
「由美なら大丈夫さ。な? 千尋」
「な? って言われても……」
まだ自己紹介をしあっただけで、由美のことをなにも知らない千尋は視線を床に落とした。
「わたしは、真島さんが嫌じゃなければ構わないけど」
「そ、そんな。私の方こそ。その、申し訳ないというか「そっか。それなら、よろしくな」
戸惑う千尋の言葉を遮って、颯人が言う。
「は、颯人君!」
「男の俺には言えなくても、同性相手なら言えることとか、あるだろ?」
「そんなのわかんないよー」
勝手に話を進める颯人に、千尋は困惑を隠せない。
「由美は千尋が思うような、他の女たちとは違う。俺が保証する」
「……うーん」
幼馴染たちのやり取りを見て、由美は口許に手を当てて、小さく笑った。
「九条君から話は聞いていたけど、二人は本当に仲が良いのね」
「当然だろ。千尋は俺の、一番大事な幼馴染だからな」
千尋は『大事な幼馴染』という言葉に、嬉しさと同時に寂しさを感じた。だが、なぜ寂しいと思ったのかまでは、わからなかった。
そして二人の様子を見て、理由ははっきりとは言えないが、違和感を持った。
(なんでかな。なにか、どこかが変?)
「でもよかった。無事だって、教えてもらっていたけど、自分の目で確かめた方が、安心するわね」
「?」
しかし由美の言葉の意味がわからず、意識をそちらに持っていかれたせいで、彼女の違和感は消失した。
首を傾げる千尋に、颯人が事情を説明した。
「千尋。お前が駅で倒れた時、助けてくれたのは由美だったんだ」
「え!?」
千尋は驚いて、目を見開く。
「俺も最近、知ったんだけどな。ふとした時に、そういう話になって、状況を詳しく聞いたら、千尋と同じだなって」
「……言われてみれば、あの時、私を支えてくれた女の人と同じ声かも。ブレザーが颯人君と同じなのは、わかってたけど」
千尋は由美に真っ直ぐな視線を向けた。
「あの時、助けてくださって、ありがとうございました」
「俺からも。本当にありがとな」
二人は由美に頭を下げた。彼らの対応に、由美は慌てる。
「そ、そんな! 二人とも、顔を上げて! わたしは当然のことをしただけだよ」
「でも、あの時すぐに駆け寄ってきてくれたの、あなただけでした。立ち止まってた私が悪いんですが、女の人には突き飛ばされるだけじゃなく怒られて。あげくぶつかられた時に、吸引器を落としてそのまま誰かに蹴られて、どこかにいっちゃったし」
「由美がすぐに救急車を呼ぶように手配してくれたから、千尋は助かったんだ。もし、対処が遅かったら……」
颯人は苦しそうな顔で、自分の手を強く握りしめる。それを見て、千尋は眉尻を下げて、申し訳なさそうな表情を浮かべた。
彼女の顔の変化に気づいた颯人は、再び妹分の頭を撫でる。
「由美のおかげで千尋は助かったんだ。だから、礼を言うのは当然のことさ」
「そう。……それじゃあ、どういたしまして、でいいのかな?」
二人は笑顔で頷いた。
それから、学校のことや、颯人の部活。由美の生徒会の仕事の大変さなどの雑談を軽く交わした。
「あ。そろそろ日が暮れてきたな」
「ほんとだ」
颯人に倣うように、千尋と由美も窓の外を見る。
辺りは日が落ちつつあり、夕日の赤と夜の青
が混ざり合い、空はうっすらと紫のような色味をしていた。
「あんまり遅くなるのも、まずいからな。今日はもう帰るな」
「あ、う、うん。そうだね」
千尋は一瞬だけ沈んだ顔を出したが、すぐに笑顔で頷いた。
「遅くなると、危ないもんね。颯人くん、ちゃんと松岡さんを家まで送ってあげなきゃだめだよ?」
「わかってるっつうの。それと、そうやって無理に笑うな。またすぐ来るから」
「わたしも来るよ」
二人の申し出に、千尋は苦笑した。
「ありがとう。時間があるときで、いいから」
彼女の言葉に颯人たちは頷き、帰って行った。
それから少しして、再びドアがノックされる。
「はい」
「調子はどう?」
「お母さん」
入ってきたのは、千尋の新しい着替えを持ってきた美代子だった。
「さっき、颯人君に会ったわよ。隣にはかわいい女の子もいて。まさに美男美女のカップルね」
美代子は持ってきた千尋の服を棚にしまいながら、そんなことを言う。
「……お母さん」
「なぁに?」
手を止めずに、美代子は娘に呼び掛けに応える。
「前にね、颯人君のスマホに、彼女さん、松岡さんから連絡が入ったのを見た時も。今日、実際に会ってみた時も。ここが、なんか痛いっていうか、モヤモヤとするの」
千尋はそっと、己の胸に手を当てた。そんな娘の様子に、美代子は棚の戸を閉め、ベッドに腰かける。
「颯人君とお話していると、胸がドキドキする?」
「……うん。颯人君はいつも、私のことをみてくれるから」
「相手の女の子、松岡さん? 彼女が颯人君といるのを見て、モヤモヤ以外に、なにか感じた?」
千尋は考え込んだ。そして颯人に『大事な幼馴染』と言われた時に、嬉しさと同時に寂しいという感情を抱いたことを思い出した。
「さび、しい……。今まで颯人君は私を優先させてくれてたけど、これからはそうじゃなくなっちゃう。今まで、颯人君の隣にいたのは、私だけだったのに……」
美代子は俯く娘の頭を撫でる。
「千尋。それはきっと恋よ。あなたは颯人君に恋をしていたのよ」
「恋?」
千尋は首を傾げた。
「一緒にいると安心する。だからそばにいたい。時間を共有したい。あなたは、そう思っていたのでしょう?」
「……うん」
「そういう想いを、恋というのよ」
千尋は胸元に手を当てた。
「これが、恋、なんだ。……恋って、こんなに苦しいんだね。初恋は実らない。その通りになっちゃった」
千尋は苦笑する。
「もっと早く気付いていれば、私は颯人君の一番大事な幼馴染で、一番大事な彼女さんに、なれたのかな?」
「それはわからないわ。そうなれたかもしれないし、なれなかったかもしれない。誰にもわからないことよ」
美代子の言葉に、千尋は目を伏せる。
「そっか。そうだね。そう、だよね」
「今は辛いかもしれない。でも、恋をしたことを後悔してはだめよ?」
千尋は小さく頷く。
儚い恋の花を散らした娘を、母はそっと抱き締めた。
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