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第1章 魔法少女との暮らし
1-3 下校そして遭遇
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「そろそろ帰ろっか」
東の空はすっかり青く染まっていた。西に見える稜線が一層際立つ。オレンジ色の光が差し込む部室に三人。静けさの中に片付けの音が響く。
紗香の提案によって三人は下校の準備をする。もちろん、俊斗は資料や雑誌を眺めていただけであるから、片付けに要する時間はほぼないに等しい。
俊斗は二人が片付けをしている間も――時間を潰す目的で――雑誌を眺めていた。紗香とルナは裁縫道具などを片付けながら話をする。
「ねえ紗香、明日の数学って課題出てたっけ?」
「うん、確か教科書の二十三ページの問題だったと思うよ」
「うぇーん、マジかー、ありがと」
どこにでもありそうな至って普通の女子高生の会話なのだろう。夕暮れ時の情景と相まって、言葉の輪郭が浮かび上がって聞こえた。
「よし、帰ろ」
紗香は窓を閉め、ルナは部屋の電気を消した。薄暗い部屋はオレンジ色を背景にシルエットとして浮かび上がる。部屋に再び静寂が訪れる。
みながリュックを背負い、紗香、ルナ、俊斗の順に部室を出た。そして、昇降口に向けて歩き始めた。左からルナ、紗香、俊斗の順に並んだ。
「俊斗くん、今日は見学しにきてくれてありがとね」
薄暗くなり始めた廊下で紗香は嬉しそうに話しかけた。
「うん、普通に楽しかったよ」
「そっか! よかったー。ちなみに手芸部の部長は私で、副部長は今日来てなかった子が担当してるから」
俊斗の特に深い意味のない返事に紗香は何かを感じたのか、顔をさらに俊斗の方に向けた。
「紗香が部長だったんだ、道理でしっかりしてると思ったよ」
俊斗は紗香の調子を崩さないように意識しながら言葉を選んだ。
「えへへ、そうかな」
顔を下に向けてしまった紗香。一瞬見えたその顔は照れを隠そうとしているようだった。
「そういえばルナは何か担当してるの」
「ルナはね――」
紗香は顔を上げて答えようとしたが、それを遮るようにしてルナが話し始めた。
「私か!」
そう言うと、一番左端を歩いていたルナは、後ろを回って俊斗の右側に来た。俊斗は壁に近いところを歩いていたため、ルナは俊斗と壁の間に割り込む。ルナの左半身が俊斗に強く接した。
「ええっ……」
(近い……)
照れからか、思わず声を漏らす俊斗。その声はルナに届いたらしく、ルナは不思議そうな顔をして俊斗を見上げた。ルナに照れる様子はない。
このやりとりが一瞬行われた後、すぐに話は戻された。
「私はな、裏で手芸部を仕切っているんだぞ! 何かあったら私に言え! 私にだぞ!」
俊斗がルナの話題を出す前は何か考え事でもしているように静かにしていたルナであったが、今では目を輝かせてハキハキと物を言う。
「う、うん……」
「そんなの役割ないけどね」
俊斗が苦笑いで答えていると、紗香がルナに隠れるようにしてこう言った。
「んーもう! うるさいなあ!」
頬を膨らませ、小学生のようにするルナに二人は笑顔になった。廊下には下校を始めた生徒が少しずつ見えるようになっていた。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
学校を出て、校門まで歩いて来た三人。並び順は変わっていない。空は部室にいた頃よりもさらに深い紅に染まっていた。まもなく日が沈む。
校門の前には片側二車線の道路が敷かれており、生徒はここで右か左かの二手に別れる。
「私たちはこっち(左)に行くけど、俊斗くんは?」
紗香は歩きながら落ち着いた様子で訊いた。
「俺も同じだよ」
その紗香に俊斗も冷静に答えた。
「よしっ!」
その雰囲気を崩すようにルナは右手で小さくガッツポーズを作った。
当然、二人はそのルナに気づいたが、一人嬉しそうにしているルナに苦笑いするだけであった。
そのまま三人は校門の前の道を左に進んだ。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
俊斗の住むアパートが近くなってきた頃、紗香が始めた。
「私たち、同じアパートでお互い一人暮らししてるんだ。隣同士なんだけどね。俊斗くんも一人暮らし?」
「うん、昨日引っ越してきたばかりだけどね」
「そうなんだ、じゃあ困ったことがあったらなんでも相談乗るよ」
何気ない会話にも毎回笑顔を忘れない紗香。その笑顔も沈みかけた夕日に照らされ、一層美しいものになっていた。
「うん、ありがと」
俊斗は目の前の光景に感動さえ覚えた。
「その時は私にも相談しろよな!」
「はいはい」
「んーもうなんだよ!」
そう言ってルナは小さな拳で俊斗をポンポンと叩く。俊斗と紗香は笑うしかなかった。そして、ルナの陽気さまでもが感動するに値した。
そうこうしている間に俊斗の住むアパートの前まで来た。
俊斗が別れの挨拶のために言葉を選んでいる時であった。
「俊斗くん、ここが私たちの住んでるアパートだよ。今日はいろいろ付き合ってもらっちゃって……どうしたの?」
俊斗は歩くのをやめてその場で固まってしまった。その様子に戸惑う紗香。紗香の言う「私たちのアパート」は明らかに俊斗の住むアパートのことを指しているようにしか思えなかったからだ。一瞬思考が停止した。
「二人はこのアパートに住んでるの?」
俊斗は目の前のアパートを指差し、声を小さくして訊いた。
「うん、そうだよ。どうかしたの」
「んん……?」
俊斗の背後にいたルナも様子のおかしな俊斗に気づき、俊斗の顔を覗き込んだ。
「俺も、このアパートに住んでる」
「……えーっ‼︎」
俊斗が答えると、一瞬の間を置いて二人の声が周囲に響いた。俊斗はどう反応して良いのかわからない状況に陥っていた。
「ねえ、俊斗は何号室なの?」
ルナがさらに近づいて訊いてきた。その目は輝いている。俊斗は一歩後ずさりをした。
「二〇六号室だよ……」
「私の隣の部屋だね!」
俊斗が小さい声で答えると、紗香が嬉しそうに返した。その声に俊斗とルナは紗香の方を見る。
「そ、そうなの⁉︎」
一度に予想外のことが同時に発生して、俊斗は理解が追いつかなかった。どうやら、三人の部屋は並んでいるらしい。
「もー、紗香ばっかりズルいー」
ルナは声のトーンを下げながら言うと、俊斗を寂しそうに見つめた。その状況を避けるかのように、俊斗は急いで言葉を発した。
「まだアパートの人に挨拶に行けてなかったからわからなかったよ」
「昨日来たばっかりだもんね」
俊斗の状況説明ともとれる言葉に優しく返す紗香。
三人は階段の前でこのような会話をしていた。いつの間にか日は山に隠れてしまっていた。
冷たい風が三人の間をすり抜け、薄暗い中で紗香とルナの髪が影を描いた。
「そろそろ部屋に行こうか」
俊斗は何か焦りを感じ、二人を二階へ促す。三人で階段を登り始めた。足音が不気味なほど身体に響いてくる。
「まさか同じアパートだったとは思わなかったよ」
「本当だよー、びっくりだよ」
「まあ、そんな気はしていたけどな!」
俊斗の言葉に二人が返した。
ルナは二〇三号室、紗香は二〇五号室、俊斗は二〇六号室のそれぞれの鍵を開ける。
「それじゃあ、バイバイ」
「バイバーイ!」
「さよならー」
今度は紗香の言葉に二人が返した。
俊斗は冷たいドアノブに手をかけ、ゆっくりとドアを開けた。すると、室内が明るいことが認識できた。
「あれ、明かりつけっぱなしだったかな」
さらにドアを開けた。冷えた風が室内からドアに向かって抜けていった。
「え……」
俊斗は驚いて全身に力を込めた。俊斗の視線の先には、椅子に座る(手芸部の部室で見た、魔法少女の雑誌の表紙に載っていた格好によく似た)魔法少女の格好で(先端に星のついたピンク色の)杖を持った少女がいた。
その少女は俊斗を見て驚いたのか、固まって動かない。
「あっ、すみません!」
俊斗はそう言って急いでドアを閉めた。これだけのことであるのに、既に息があがっている。
そして、部屋の番号を確認する。
(え……二〇六号室じゃん)
どうやら、部屋を間違ったわけではなかったようだ。この後の行動について必死に悩む俊斗。紗香やルナは既に部屋に入ってしまっている。
背後から闇が迫る感覚を覚える。アパートの前の道を一台の車が通り、その音だけが俊斗を包む。
ついに、俊斗はもう一度ドアを開けた。
「……」
目の前には数分前と全く同じ光景が広がっていた。桃色の髪にピンク色の大きなリボンでポニーテールの少女は微動だにしていなかった。時計の秒針の音が白く明るい部屋に響くだけである。お互いに目を合わせた二人のいる空間は、一瞬のうちにして時の流れが止まってしまったかのようであった――。
東の空はすっかり青く染まっていた。西に見える稜線が一層際立つ。オレンジ色の光が差し込む部室に三人。静けさの中に片付けの音が響く。
紗香の提案によって三人は下校の準備をする。もちろん、俊斗は資料や雑誌を眺めていただけであるから、片付けに要する時間はほぼないに等しい。
俊斗は二人が片付けをしている間も――時間を潰す目的で――雑誌を眺めていた。紗香とルナは裁縫道具などを片付けながら話をする。
「ねえ紗香、明日の数学って課題出てたっけ?」
「うん、確か教科書の二十三ページの問題だったと思うよ」
「うぇーん、マジかー、ありがと」
どこにでもありそうな至って普通の女子高生の会話なのだろう。夕暮れ時の情景と相まって、言葉の輪郭が浮かび上がって聞こえた。
「よし、帰ろ」
紗香は窓を閉め、ルナは部屋の電気を消した。薄暗い部屋はオレンジ色を背景にシルエットとして浮かび上がる。部屋に再び静寂が訪れる。
みながリュックを背負い、紗香、ルナ、俊斗の順に部室を出た。そして、昇降口に向けて歩き始めた。左からルナ、紗香、俊斗の順に並んだ。
「俊斗くん、今日は見学しにきてくれてありがとね」
薄暗くなり始めた廊下で紗香は嬉しそうに話しかけた。
「うん、普通に楽しかったよ」
「そっか! よかったー。ちなみに手芸部の部長は私で、副部長は今日来てなかった子が担当してるから」
俊斗の特に深い意味のない返事に紗香は何かを感じたのか、顔をさらに俊斗の方に向けた。
「紗香が部長だったんだ、道理でしっかりしてると思ったよ」
俊斗は紗香の調子を崩さないように意識しながら言葉を選んだ。
「えへへ、そうかな」
顔を下に向けてしまった紗香。一瞬見えたその顔は照れを隠そうとしているようだった。
「そういえばルナは何か担当してるの」
「ルナはね――」
紗香は顔を上げて答えようとしたが、それを遮るようにしてルナが話し始めた。
「私か!」
そう言うと、一番左端を歩いていたルナは、後ろを回って俊斗の右側に来た。俊斗は壁に近いところを歩いていたため、ルナは俊斗と壁の間に割り込む。ルナの左半身が俊斗に強く接した。
「ええっ……」
(近い……)
照れからか、思わず声を漏らす俊斗。その声はルナに届いたらしく、ルナは不思議そうな顔をして俊斗を見上げた。ルナに照れる様子はない。
このやりとりが一瞬行われた後、すぐに話は戻された。
「私はな、裏で手芸部を仕切っているんだぞ! 何かあったら私に言え! 私にだぞ!」
俊斗がルナの話題を出す前は何か考え事でもしているように静かにしていたルナであったが、今では目を輝かせてハキハキと物を言う。
「う、うん……」
「そんなの役割ないけどね」
俊斗が苦笑いで答えていると、紗香がルナに隠れるようにしてこう言った。
「んーもう! うるさいなあ!」
頬を膨らませ、小学生のようにするルナに二人は笑顔になった。廊下には下校を始めた生徒が少しずつ見えるようになっていた。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
学校を出て、校門まで歩いて来た三人。並び順は変わっていない。空は部室にいた頃よりもさらに深い紅に染まっていた。まもなく日が沈む。
校門の前には片側二車線の道路が敷かれており、生徒はここで右か左かの二手に別れる。
「私たちはこっち(左)に行くけど、俊斗くんは?」
紗香は歩きながら落ち着いた様子で訊いた。
「俺も同じだよ」
その紗香に俊斗も冷静に答えた。
「よしっ!」
その雰囲気を崩すようにルナは右手で小さくガッツポーズを作った。
当然、二人はそのルナに気づいたが、一人嬉しそうにしているルナに苦笑いするだけであった。
そのまま三人は校門の前の道を左に進んだ。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
俊斗の住むアパートが近くなってきた頃、紗香が始めた。
「私たち、同じアパートでお互い一人暮らししてるんだ。隣同士なんだけどね。俊斗くんも一人暮らし?」
「うん、昨日引っ越してきたばかりだけどね」
「そうなんだ、じゃあ困ったことがあったらなんでも相談乗るよ」
何気ない会話にも毎回笑顔を忘れない紗香。その笑顔も沈みかけた夕日に照らされ、一層美しいものになっていた。
「うん、ありがと」
俊斗は目の前の光景に感動さえ覚えた。
「その時は私にも相談しろよな!」
「はいはい」
「んーもうなんだよ!」
そう言ってルナは小さな拳で俊斗をポンポンと叩く。俊斗と紗香は笑うしかなかった。そして、ルナの陽気さまでもが感動するに値した。
そうこうしている間に俊斗の住むアパートの前まで来た。
俊斗が別れの挨拶のために言葉を選んでいる時であった。
「俊斗くん、ここが私たちの住んでるアパートだよ。今日はいろいろ付き合ってもらっちゃって……どうしたの?」
俊斗は歩くのをやめてその場で固まってしまった。その様子に戸惑う紗香。紗香の言う「私たちのアパート」は明らかに俊斗の住むアパートのことを指しているようにしか思えなかったからだ。一瞬思考が停止した。
「二人はこのアパートに住んでるの?」
俊斗は目の前のアパートを指差し、声を小さくして訊いた。
「うん、そうだよ。どうかしたの」
「んん……?」
俊斗の背後にいたルナも様子のおかしな俊斗に気づき、俊斗の顔を覗き込んだ。
「俺も、このアパートに住んでる」
「……えーっ‼︎」
俊斗が答えると、一瞬の間を置いて二人の声が周囲に響いた。俊斗はどう反応して良いのかわからない状況に陥っていた。
「ねえ、俊斗は何号室なの?」
ルナがさらに近づいて訊いてきた。その目は輝いている。俊斗は一歩後ずさりをした。
「二〇六号室だよ……」
「私の隣の部屋だね!」
俊斗が小さい声で答えると、紗香が嬉しそうに返した。その声に俊斗とルナは紗香の方を見る。
「そ、そうなの⁉︎」
一度に予想外のことが同時に発生して、俊斗は理解が追いつかなかった。どうやら、三人の部屋は並んでいるらしい。
「もー、紗香ばっかりズルいー」
ルナは声のトーンを下げながら言うと、俊斗を寂しそうに見つめた。その状況を避けるかのように、俊斗は急いで言葉を発した。
「まだアパートの人に挨拶に行けてなかったからわからなかったよ」
「昨日来たばっかりだもんね」
俊斗の状況説明ともとれる言葉に優しく返す紗香。
三人は階段の前でこのような会話をしていた。いつの間にか日は山に隠れてしまっていた。
冷たい風が三人の間をすり抜け、薄暗い中で紗香とルナの髪が影を描いた。
「そろそろ部屋に行こうか」
俊斗は何か焦りを感じ、二人を二階へ促す。三人で階段を登り始めた。足音が不気味なほど身体に響いてくる。
「まさか同じアパートだったとは思わなかったよ」
「本当だよー、びっくりだよ」
「まあ、そんな気はしていたけどな!」
俊斗の言葉に二人が返した。
ルナは二〇三号室、紗香は二〇五号室、俊斗は二〇六号室のそれぞれの鍵を開ける。
「それじゃあ、バイバイ」
「バイバーイ!」
「さよならー」
今度は紗香の言葉に二人が返した。
俊斗は冷たいドアノブに手をかけ、ゆっくりとドアを開けた。すると、室内が明るいことが認識できた。
「あれ、明かりつけっぱなしだったかな」
さらにドアを開けた。冷えた風が室内からドアに向かって抜けていった。
「え……」
俊斗は驚いて全身に力を込めた。俊斗の視線の先には、椅子に座る(手芸部の部室で見た、魔法少女の雑誌の表紙に載っていた格好によく似た)魔法少女の格好で(先端に星のついたピンク色の)杖を持った少女がいた。
その少女は俊斗を見て驚いたのか、固まって動かない。
「あっ、すみません!」
俊斗はそう言って急いでドアを閉めた。これだけのことであるのに、既に息があがっている。
そして、部屋の番号を確認する。
(え……二〇六号室じゃん)
どうやら、部屋を間違ったわけではなかったようだ。この後の行動について必死に悩む俊斗。紗香やルナは既に部屋に入ってしまっている。
背後から闇が迫る感覚を覚える。アパートの前の道を一台の車が通り、その音だけが俊斗を包む。
ついに、俊斗はもう一度ドアを開けた。
「……」
目の前には数分前と全く同じ光景が広がっていた。桃色の髪にピンク色の大きなリボンでポニーテールの少女は微動だにしていなかった。時計の秒針の音が白く明るい部屋に響くだけである。お互いに目を合わせた二人のいる空間は、一瞬のうちにして時の流れが止まってしまったかのようであった――。
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