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第一章
5. 緩衝地帯
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翌朝からも帝国に向けて歩き続ける。子供くらいの背丈に緑色の肌で醜い容姿のゴブリンや灰色の毛皮の狼グレーウルフなど道中何度か魔物の襲撃があったもののおおむね順調に進み、出発から3日目にして行程の4分の3を過ぎた辺りの位置まで来ていた。
「この先にブレードタイガーがいたよ。」
一人で先の様子を偵察に行っていたクロエさんが戻ってきた一番に発した言葉がそれだ。
「ブレードタイガーか。」
ガエルさんが顎に手を当てて少し考えるように唸った。
「迂回した方がいい魔物ですか?」
「いや、問題ない。このまま行こう。」
「今回もイストが遠距離から削って、俺が止め刺すんで大丈夫っすよ。」
エルノさんが軽い口調でそう言う。実際ここまで襲ってきた魔物たちはそのほとんどがこちらに来る前に魔法で殲滅され、それを掻い潜ってきたものはエルノさんが切り伏せていた。その間俺はガエルさん、アルヴィさん、アンさんに囲まれて守られていた。クロエさんは周辺偵察だ。
「いや、今回は俺とアルヴィでやろう。」
「そうだな。ここまで全く出番がないと腕が訛っちまう。」
そういう二人にエルノさんが『え~』っと抗議の声を上げているが既に決定しているように二人が前にでてイストさんが俺のそばに寄ってきた。
そのまま進んでいくと道を塞ぐように1.5mほどの体高のトラが身を低く屈め、何時でも飛び掛かれるようにこちらに向かって身構えていた。そのトラは上あごから大きな牙が2本伸び、サーベルタイガーの様な見た目をしていた。
「アルヴィ、頼んだぞ。」
「応!!」
アルヴィさんが答えると前に飛び出す。すると同時にブレードタイガーもアルヴィさんに向かって飛び掛かった。
「”チャージ”!」
アルヴィさんが叫ぶと盾が淡い光を放ち、盾とぶつかったブレードタイガーが吹き飛ばされた。吹き飛ばされて体勢を崩したブレードタイガーにガエルさんが腰に提げた2刀を抜いて追い打ちをかける。
「なっ。」
その巨体からは想像できないような素早い動きでブレードタイガーに迫ると首元に連続で切りかかり首を切り落とした。
「ガエルさんもアルヴィさんもすごいですね。」
「そりゃ、あの二人はBランク一歩手前っすからね。」
俺の呟きにエルノさんが答えた。
「俺ら全員CランクですけどCランクは中堅としてかなりの冒険者いるっす。当然その中でも実力はピンキリっす。俺達はその中でも上位だと自負してますけどあの二人は別格っす。」
「へぇ~。」
それからブレードタイガーを解体して邪魔にならない程度の素材だけを回収していこうとするガエルさん達に俺のアイテムボックスに入れていくことを提案。ブレードタイガーの素材はすべて俺のアイテムボックスに入れられた。
それからしばらく進んで行くと俺達のすぐ横の茂みが音を立てて揺れた。
「ッ……!」
アルヴィさんが盾を構えて素早く俺と茂みの間に割って入り、エルノさんとイストさんが俺の両脇で武器を構えた。
数秒緊張した空気が続き、ガサガサと音を立てて茂みから夏の終わりに海水浴場で見るクラゲの様な青い半透明の物体が這い出てきた。
それを見てみんなが武器を降ろして緊張を解く。
「スライムか……。」
「これがスライムですか。危険はないんですか?」
「あぁ、このブルースライムは大した溶解能力を持たないうえ人を含めて動物を捕食するような能力はない。死体や植物を取り込んでゆっくり溶かして食べるだけだ。」
俺が尋ねるとアルヴィさんが盾を背負い直して答えた。
「なるほど。」
「すぐ分裂して増える上に小さいけど魔石が取れるから新人冒険者の良い稼ぎになるけどね。」
偵察に出ていたはずのクロエさんがどこからか現れて説明を続けた。
「へ~……。ちょっと倒してみてもいいですか?」
戦闘はすべてデュアルファングが担当しているので俺のレベルは未だ1のままだ。少しくらいレベルを上げておいた方がいいかもとは思っていたが、俺が倒せそうな魔物が出ないためここまで放置してしまっていた。
「まぁ、構わないが。」
「ありがとうございます。」
俺は護身用に腰から下げていたナイフを引き抜く。
「ちなみにどこを狙った方がいいとかありますか?」
「それならコアを狙うんだ。スライムの中心辺りに少し色が濃くなってるところがあるだろ。そこに向かってそのナイフを突き立てるんだ。」
「分かりました。」
俺はガエルさんの指示された通りにナイフを振りかぶるとプルプルと震えるスライムに向かって振り下ろした。
ナイフの刃先が弾力感のあるスライムの体を切り裂き、コアを貫いた。すると震えていたスライムが動かなくなった。
「魔石はそのコアの中央にある。突き立てたナイフでそのまま切り開いて見るといい。」
「はい。」
俺はそのままナイフを滑らせて切り開くと体の中央からビーズ位の青い石が転がり落ちた。
「これが魔石ですか。」
「そう。そのくらいのサイズだと2~3ポルタくらいかな。」
「へ~。スライムの体の方は使い道はないんですか?」
俺がクロエさんが首を横にふった。
「ギルドで買い取りしてないし。特にないはずだよ。毒にも薬にもならないし。」
「そうですか。」
そう言ってスライムの体を掴んでみるとグニグニとしたなんとも覚えのある触感がするがそれが何か分からずに首を傾げる。
「まぁ、何かに使えるかもしれないですし、一応回収しておきます。」
そう言ってコアとスライムの体をアイテムボックスに収納した。
「それじゃあ、また先行偵察に行くから。」
クロエさんが手を振って進行方向へと走っていった。
「それじゃあ俺達も行こう。」
それを見送るとガエルさんの指示に従ってまた、帝国に向かって歩き続けた。
----------------------------------------
野営の準備が完了するとアイテムボックスからパンにハム、チーズを取り出してお皿に盛るとみんなに配る。
この初日から昨日までの間に食事は俺が出すパンやサンドイッチを食べ、物足りなければ各自持っている干し肉を齧るという流れになっていた。
「砦まであとちょっとっすね~。順調でなによりっす。」
食事を済ませてひと息つくとエルノさんが大きく伸びをしていった。
「このまま何もなければ明後日の昼前には帝国の砦に着くな。そうすれば夕方前には帝国側の国境の街オールバーンに着くだろう。」
「それはよかった。」
「そのためにも今日も早めに休んで明日も頑張って歩くぞ。」
「そうですね。それじゃあ俺はこの辺で先に寝させてもらいます。」
「あぁ、ゆっくり休んでくれ。」
焚火を囲む輪を抜けるとアイテムボックスからマントを取り出して羽織り横になった。
「……ん。」
どのくらい眠っただろうか。もよおして目を覚まし、辺りを見渡すとずいぶんと小さくなった焚火が目に留まった。
(……あれ?)
辺りを見渡すといるべき人がいない。
(アルヴィさん、エルノさん、クロエさんはいる。イストさん、アンさんもいるな。じゃあ今の時間はガエルさんが見張りか。でも……。)
焚火のそばにいるべきガエルさんを探して辺りを見渡すがガエルさんの姿はどこにもなかった。
(ガエルさんもトイレかな?森の茂みに隠れてしたいけど危ないか?……まぁ、大声を出せば声は届くし、ちょっと位大丈夫だろ。)
俺は起き上がって、みんなを起こさないにように慎重に森に近づいていく。
……チュ…クチュ…クチュクチュ。
森に近づくと水気を含むような何かの音が聞こえてきた。慌てて身を屈めて、息をひそめる。何があるか分からない危険を承知しつつ好奇心に負けて音のする方にゆっくりと近づいていく。
木の幹に体を隠し、影からゆっくりと音のするところを覗き込む。暗くはあるがわずかに月明り差差し込み、そこにある物がはっきりと見えて息を呑んだ。
「……っ……はっ……ふっ。はやく済ませて戻らないと……。」
木の陰に隠れて自慰に耽るガエルさんの姿があった。ズボンとパンツをずり降ろし、先走りだろうか粘度の高そうな液をその体格に見合った大きな竿に擦りつけてクチュクチュと音を立てている。
「……くっ……はっ。っ!」
必死に声を押し殺して快感に耽る様子を見ていると顔を上げたガエルさんと目が合った。慌てて顔を引っ込めるがもう遅かった。
「誰だ!」
今の姿をデュアルファングのみんなに見られるわけにはいかないからだろう。息をひそめてこちらにだけ届く声量に絞って声を荒げる。
「……すいません。俺です。カズマです。」
観念して姿を見せるとガエルさんが慌てて股間を手で覆い隠す。しかし、その大きなものは手で覆いきれず、先端辺りが見えていた。
「えっ!あっ!す、すまない!見張りを離れてこんな……。それに見苦しいものを見せてしまって。」
「いえ、溜まるのはしょうがないですから。こちらこそ邪魔をしてしまってすいません。」
恐縮して体を縮こませるがガエルさんの巨根は関係ないとばかりの怒張し、塗り付けたものがわずかな月明りでテラテラと光っている。
「えっと、良ければ手伝いましょうか?」
「えっ?」
相当溜まっていそうな巨根と身を縮こまらせるガエルさんの姿に少しばかり悪戯心が芽生える。
ガエルさんに近づくと「えっ!あのっ!ちょっ!」と戸惑ったような声を上げるが抵抗はなかった。
ガエルさんのイチモツを掴むと先走りはかなり多い質なのかまるでローションを塗したかのようにヌルヌルとよく滑った。
(これだけ先走りがあるなら)
俺はアイテムボックスから俺の世界から持ち込んだものを取り出す。
「……なんだ、それ?」
「気にしなくていいですよ。ただ、快感に身を任せていてください。」
俺は手に持ったオナホールの口をガエルさんのイチモツの先端に当て、ゆっくりと飲み込んでいく。
「あっ!ちょっ!コレ、ヤバッ……!」
似たようなものはあるかもしれないがこちらの物は地球産の物程良質な物ではないだろう。ガエルさんは初めてであろうオナホールの快感を必死に息を殺して堪える。
俺は先走りとオナホールの内側がなじんでよく滑るようにゆっくりとオナホールを動かしていく。先走りがオナホールの隅々まで行き渡り、引っかかる感覚が無くなったのを見計らって激しく責め立てた。
動かすたびにオナホールがグチョグチョと先ほどよりも卑猥な音を立てる
「っ!やばっ!もう……出る!出る!くっ!!」
ほんの十数秒のストロークでガエルさんは限界を伝え、それに合わせて一層激しく攻めて最後に一気に根本までガンと降ろすとガエルさんの巨根がオナホールを貫通し、先端を露わにした状態で精を撒き散らした。
「はぁはぁはぁ……。」
「……じゃあ俺は寝ますね。」
「えっ!」
「どうぞ、これ使ってください。」
俺はオナホールをそのままアイテムボックスに仕舞うと、ガエルさんに精と先走りで汚れたイチモツを拭くためにタオルを押し付けて野営地に戻るともよおしていたことも忘れて横になった。
その後、興奮で中々寝付けなかったのは言うまでもない。
----------------------------------------
それから帝国までの道中、ガエルさんとは気まずい感じになってしまったが他には何事もなく、無事5日目の昼前に帝国側の国境砦に辿りついた。
デュアルファングのみんなは手荷物検査の後ギルドカードを見せるだけで入国税を払うことなく通過していく。俺は手荷物検査に加え、入国税を払って砦を潜った
「ようやく帝国に入れましたね。このままいけば夕方になる前にオールバーンに着けそうですよね?」
「そうだな。問題なく着けるだろう。」
ここまで来るともう魔物はでないのか森の中を歩いているときのような隊列は崩れ、クロエさんも偵察に出ることなく一緒に歩いている。
街が近くなって浮かれているの軽い足取りで歩いているとガエルさんがスッと俺の横についた。
「……すまない。少し話しというか、頼みがあるんだ、明日の昼に会えないか?」
すぐ隣にいる俺だけに聞こえるように小さな声で話しかけてきた。俺もそれに合わせ小さな声でOKの返事をした。
「ありがとう。じゃあ明日の昼頃に『新緑の森亭』という宿の前に来てくれ。話しは食事でもとりながらということで。」
ガエルさんはそういうとまたスッとわずかに距離をとった。
(この間の話かな?やり過ぎたかな?)
話しに心当たりはあるがどういった方向に進むかわからずにわずかに頭を悩ませながら歩みを進め、無事オールバーンについた。
「ギルドカードがないなら入街税500ポルタだ。」
「はい。」
荷物検査をパスし、税金も払って無事、オールバーンに入るとボルドーとは違った活気に溢れていた。
「こっちは活気付いてますね。」
「王国は戦争準備中でピリピリしてたからな。それでは依頼完了ということでいいな?」
「はい、ここまでありがとうございました。」
「いや、こちらこそ道中の食事で世話になった。完了報告書のここにサインを頼む。」
俺は受け取った書類にサインをして、ブレードタイガーの素材と一緒に渡すとデュアルファングの皆さんと別れることにした。別れ際にガエルさんがこそっと「明日は頼む。」と言って去っていった。
「さてと、俺も宿を探さないとな。」
「この先にブレードタイガーがいたよ。」
一人で先の様子を偵察に行っていたクロエさんが戻ってきた一番に発した言葉がそれだ。
「ブレードタイガーか。」
ガエルさんが顎に手を当てて少し考えるように唸った。
「迂回した方がいい魔物ですか?」
「いや、問題ない。このまま行こう。」
「今回もイストが遠距離から削って、俺が止め刺すんで大丈夫っすよ。」
エルノさんが軽い口調でそう言う。実際ここまで襲ってきた魔物たちはそのほとんどがこちらに来る前に魔法で殲滅され、それを掻い潜ってきたものはエルノさんが切り伏せていた。その間俺はガエルさん、アルヴィさん、アンさんに囲まれて守られていた。クロエさんは周辺偵察だ。
「いや、今回は俺とアルヴィでやろう。」
「そうだな。ここまで全く出番がないと腕が訛っちまう。」
そういう二人にエルノさんが『え~』っと抗議の声を上げているが既に決定しているように二人が前にでてイストさんが俺のそばに寄ってきた。
そのまま進んでいくと道を塞ぐように1.5mほどの体高のトラが身を低く屈め、何時でも飛び掛かれるようにこちらに向かって身構えていた。そのトラは上あごから大きな牙が2本伸び、サーベルタイガーの様な見た目をしていた。
「アルヴィ、頼んだぞ。」
「応!!」
アルヴィさんが答えると前に飛び出す。すると同時にブレードタイガーもアルヴィさんに向かって飛び掛かった。
「”チャージ”!」
アルヴィさんが叫ぶと盾が淡い光を放ち、盾とぶつかったブレードタイガーが吹き飛ばされた。吹き飛ばされて体勢を崩したブレードタイガーにガエルさんが腰に提げた2刀を抜いて追い打ちをかける。
「なっ。」
その巨体からは想像できないような素早い動きでブレードタイガーに迫ると首元に連続で切りかかり首を切り落とした。
「ガエルさんもアルヴィさんもすごいですね。」
「そりゃ、あの二人はBランク一歩手前っすからね。」
俺の呟きにエルノさんが答えた。
「俺ら全員CランクですけどCランクは中堅としてかなりの冒険者いるっす。当然その中でも実力はピンキリっす。俺達はその中でも上位だと自負してますけどあの二人は別格っす。」
「へぇ~。」
それからブレードタイガーを解体して邪魔にならない程度の素材だけを回収していこうとするガエルさん達に俺のアイテムボックスに入れていくことを提案。ブレードタイガーの素材はすべて俺のアイテムボックスに入れられた。
それからしばらく進んで行くと俺達のすぐ横の茂みが音を立てて揺れた。
「ッ……!」
アルヴィさんが盾を構えて素早く俺と茂みの間に割って入り、エルノさんとイストさんが俺の両脇で武器を構えた。
数秒緊張した空気が続き、ガサガサと音を立てて茂みから夏の終わりに海水浴場で見るクラゲの様な青い半透明の物体が這い出てきた。
それを見てみんなが武器を降ろして緊張を解く。
「スライムか……。」
「これがスライムですか。危険はないんですか?」
「あぁ、このブルースライムは大した溶解能力を持たないうえ人を含めて動物を捕食するような能力はない。死体や植物を取り込んでゆっくり溶かして食べるだけだ。」
俺が尋ねるとアルヴィさんが盾を背負い直して答えた。
「なるほど。」
「すぐ分裂して増える上に小さいけど魔石が取れるから新人冒険者の良い稼ぎになるけどね。」
偵察に出ていたはずのクロエさんがどこからか現れて説明を続けた。
「へ~……。ちょっと倒してみてもいいですか?」
戦闘はすべてデュアルファングが担当しているので俺のレベルは未だ1のままだ。少しくらいレベルを上げておいた方がいいかもとは思っていたが、俺が倒せそうな魔物が出ないためここまで放置してしまっていた。
「まぁ、構わないが。」
「ありがとうございます。」
俺は護身用に腰から下げていたナイフを引き抜く。
「ちなみにどこを狙った方がいいとかありますか?」
「それならコアを狙うんだ。スライムの中心辺りに少し色が濃くなってるところがあるだろ。そこに向かってそのナイフを突き立てるんだ。」
「分かりました。」
俺はガエルさんの指示された通りにナイフを振りかぶるとプルプルと震えるスライムに向かって振り下ろした。
ナイフの刃先が弾力感のあるスライムの体を切り裂き、コアを貫いた。すると震えていたスライムが動かなくなった。
「魔石はそのコアの中央にある。突き立てたナイフでそのまま切り開いて見るといい。」
「はい。」
俺はそのままナイフを滑らせて切り開くと体の中央からビーズ位の青い石が転がり落ちた。
「これが魔石ですか。」
「そう。そのくらいのサイズだと2~3ポルタくらいかな。」
「へ~。スライムの体の方は使い道はないんですか?」
俺がクロエさんが首を横にふった。
「ギルドで買い取りしてないし。特にないはずだよ。毒にも薬にもならないし。」
「そうですか。」
そう言ってスライムの体を掴んでみるとグニグニとしたなんとも覚えのある触感がするがそれが何か分からずに首を傾げる。
「まぁ、何かに使えるかもしれないですし、一応回収しておきます。」
そう言ってコアとスライムの体をアイテムボックスに収納した。
「それじゃあ、また先行偵察に行くから。」
クロエさんが手を振って進行方向へと走っていった。
「それじゃあ俺達も行こう。」
それを見送るとガエルさんの指示に従ってまた、帝国に向かって歩き続けた。
----------------------------------------
野営の準備が完了するとアイテムボックスからパンにハム、チーズを取り出してお皿に盛るとみんなに配る。
この初日から昨日までの間に食事は俺が出すパンやサンドイッチを食べ、物足りなければ各自持っている干し肉を齧るという流れになっていた。
「砦まであとちょっとっすね~。順調でなによりっす。」
食事を済ませてひと息つくとエルノさんが大きく伸びをしていった。
「このまま何もなければ明後日の昼前には帝国の砦に着くな。そうすれば夕方前には帝国側の国境の街オールバーンに着くだろう。」
「それはよかった。」
「そのためにも今日も早めに休んで明日も頑張って歩くぞ。」
「そうですね。それじゃあ俺はこの辺で先に寝させてもらいます。」
「あぁ、ゆっくり休んでくれ。」
焚火を囲む輪を抜けるとアイテムボックスからマントを取り出して羽織り横になった。
「……ん。」
どのくらい眠っただろうか。もよおして目を覚まし、辺りを見渡すとずいぶんと小さくなった焚火が目に留まった。
(……あれ?)
辺りを見渡すといるべき人がいない。
(アルヴィさん、エルノさん、クロエさんはいる。イストさん、アンさんもいるな。じゃあ今の時間はガエルさんが見張りか。でも……。)
焚火のそばにいるべきガエルさんを探して辺りを見渡すがガエルさんの姿はどこにもなかった。
(ガエルさんもトイレかな?森の茂みに隠れてしたいけど危ないか?……まぁ、大声を出せば声は届くし、ちょっと位大丈夫だろ。)
俺は起き上がって、みんなを起こさないにように慎重に森に近づいていく。
……チュ…クチュ…クチュクチュ。
森に近づくと水気を含むような何かの音が聞こえてきた。慌てて身を屈めて、息をひそめる。何があるか分からない危険を承知しつつ好奇心に負けて音のする方にゆっくりと近づいていく。
木の幹に体を隠し、影からゆっくりと音のするところを覗き込む。暗くはあるがわずかに月明り差差し込み、そこにある物がはっきりと見えて息を呑んだ。
「……っ……はっ……ふっ。はやく済ませて戻らないと……。」
木の陰に隠れて自慰に耽るガエルさんの姿があった。ズボンとパンツをずり降ろし、先走りだろうか粘度の高そうな液をその体格に見合った大きな竿に擦りつけてクチュクチュと音を立てている。
「……くっ……はっ。っ!」
必死に声を押し殺して快感に耽る様子を見ていると顔を上げたガエルさんと目が合った。慌てて顔を引っ込めるがもう遅かった。
「誰だ!」
今の姿をデュアルファングのみんなに見られるわけにはいかないからだろう。息をひそめてこちらにだけ届く声量に絞って声を荒げる。
「……すいません。俺です。カズマです。」
観念して姿を見せるとガエルさんが慌てて股間を手で覆い隠す。しかし、その大きなものは手で覆いきれず、先端辺りが見えていた。
「えっ!あっ!す、すまない!見張りを離れてこんな……。それに見苦しいものを見せてしまって。」
「いえ、溜まるのはしょうがないですから。こちらこそ邪魔をしてしまってすいません。」
恐縮して体を縮こませるがガエルさんの巨根は関係ないとばかりの怒張し、塗り付けたものがわずかな月明りでテラテラと光っている。
「えっと、良ければ手伝いましょうか?」
「えっ?」
相当溜まっていそうな巨根と身を縮こまらせるガエルさんの姿に少しばかり悪戯心が芽生える。
ガエルさんに近づくと「えっ!あのっ!ちょっ!」と戸惑ったような声を上げるが抵抗はなかった。
ガエルさんのイチモツを掴むと先走りはかなり多い質なのかまるでローションを塗したかのようにヌルヌルとよく滑った。
(これだけ先走りがあるなら)
俺はアイテムボックスから俺の世界から持ち込んだものを取り出す。
「……なんだ、それ?」
「気にしなくていいですよ。ただ、快感に身を任せていてください。」
俺は手に持ったオナホールの口をガエルさんのイチモツの先端に当て、ゆっくりと飲み込んでいく。
「あっ!ちょっ!コレ、ヤバッ……!」
似たようなものはあるかもしれないがこちらの物は地球産の物程良質な物ではないだろう。ガエルさんは初めてであろうオナホールの快感を必死に息を殺して堪える。
俺は先走りとオナホールの内側がなじんでよく滑るようにゆっくりとオナホールを動かしていく。先走りがオナホールの隅々まで行き渡り、引っかかる感覚が無くなったのを見計らって激しく責め立てた。
動かすたびにオナホールがグチョグチョと先ほどよりも卑猥な音を立てる
「っ!やばっ!もう……出る!出る!くっ!!」
ほんの十数秒のストロークでガエルさんは限界を伝え、それに合わせて一層激しく攻めて最後に一気に根本までガンと降ろすとガエルさんの巨根がオナホールを貫通し、先端を露わにした状態で精を撒き散らした。
「はぁはぁはぁ……。」
「……じゃあ俺は寝ますね。」
「えっ!」
「どうぞ、これ使ってください。」
俺はオナホールをそのままアイテムボックスに仕舞うと、ガエルさんに精と先走りで汚れたイチモツを拭くためにタオルを押し付けて野営地に戻るともよおしていたことも忘れて横になった。
その後、興奮で中々寝付けなかったのは言うまでもない。
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それから帝国までの道中、ガエルさんとは気まずい感じになってしまったが他には何事もなく、無事5日目の昼前に帝国側の国境砦に辿りついた。
デュアルファングのみんなは手荷物検査の後ギルドカードを見せるだけで入国税を払うことなく通過していく。俺は手荷物検査に加え、入国税を払って砦を潜った
「ようやく帝国に入れましたね。このままいけば夕方になる前にオールバーンに着けそうですよね?」
「そうだな。問題なく着けるだろう。」
ここまで来るともう魔物はでないのか森の中を歩いているときのような隊列は崩れ、クロエさんも偵察に出ることなく一緒に歩いている。
街が近くなって浮かれているの軽い足取りで歩いているとガエルさんがスッと俺の横についた。
「……すまない。少し話しというか、頼みがあるんだ、明日の昼に会えないか?」
すぐ隣にいる俺だけに聞こえるように小さな声で話しかけてきた。俺もそれに合わせ小さな声でOKの返事をした。
「ありがとう。じゃあ明日の昼頃に『新緑の森亭』という宿の前に来てくれ。話しは食事でもとりながらということで。」
ガエルさんはそういうとまたスッとわずかに距離をとった。
(この間の話かな?やり過ぎたかな?)
話しに心当たりはあるがどういった方向に進むかわからずにわずかに頭を悩ませながら歩みを進め、無事オールバーンについた。
「ギルドカードがないなら入街税500ポルタだ。」
「はい。」
荷物検査をパスし、税金も払って無事、オールバーンに入るとボルドーとは違った活気に溢れていた。
「こっちは活気付いてますね。」
「王国は戦争準備中でピリピリしてたからな。それでは依頼完了ということでいいな?」
「はい、ここまでありがとうございました。」
「いや、こちらこそ道中の食事で世話になった。完了報告書のここにサインを頼む。」
俺は受け取った書類にサインをして、ブレードタイガーの素材と一緒に渡すとデュアルファングの皆さんと別れることにした。別れ際にガエルさんがこそっと「明日は頼む。」と言って去っていった。
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