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第3章 シュルトーリア
いざ入浴
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ひとまず手伝ってもらいたいことは終わったのでガルド達には外で待っててもらう。
俺はウォーターとヒート、合わせて2つの魔石でどこまでお湯が張れるのか様子を見ておく。
15分ほどして水位がだいぶ上がり、そろそろ一度止めるかどうしようか悩んでいる間に浴槽の上端から20cm位、ちょうどいい水位で止まった。
「オークの魔石ならちょうど浴槽一杯分くらいになるのか。どれどれ、湯の温度はっと……。」
浴槽に手を入れ、恐る恐る湯に触れてみると少し熱いがそのままでも入れそうな温度だった。
「家で沸かしてた時の温度と比べて考えると43~45℃ってところか。あと必要なのは……シャワーか。」
周囲を見渡し、洗い場に足りない物を思いついた俺は昨日作った給湯の魔道具を壁に固定し、手元に魔石を入れる溝とそこから給湯器まで魔力を通す線を設置する。さらにシャワーになるように湯が出る所を細かい穴を開けた蓋で塞ぐ。
「これで良しっと。……ついにできたな。」
ようやく完成した浴室に思わず熱い物が込み上げてくる。
「よし、さっそく入るぞ!ガルドとダブも一緒に入るぞ!」
俺は浴室から顔を出し、2人を呼ぶ。
「(ようやく完成か?)」
「(コレが、風呂?)」
2人が浴室に入ってくるのを後目にその場でポイポイッと服を脱ぎ去り、異空間収納にしまっていく。
「ほら、2人も脱いで脱いで。」
俺はガルドの服に手を掛け、服を脱がしていく。ガルドを脱がし終わったら次はダブだ。脱がした服を異空間収納に仕舞い、壁に取り付けたシャワーの場所まで2人を引っ張っていく。
「まずはシャワーだ。水浴びばっかりだったからな。しっかり洗わないと。」
石鹸を取り出して、シャワーに魔石をセットするとすぐに熱いお湯が俺達に降り注ぐ。
「(……暖かい?)」
「(そうか、ダブ殿は初めてだったな。我の以前妻に入れてもらってから久しぶりだ。)」
「風呂はただの水浴びじゃなくてお湯でしっかりと体を洗って、お湯に浸かって疲れをとるものだからな。」
そう言って俺はガルドとダブの体をしっかり濡らすと、魔石を取り外してシャワーを止める。
「コンロと同じでシャワーの魔石を嵌める所も手を加えないとな。」
改善点を脳内にメモしつつガルドの体に石鹸をこすりつけて泡立てていく。一通り泡だったところで石鹸を置き、ガシガシとガルドの体を洗っていく。
「やっぱり水浴びじゃ落ちない汚れが結構こびりついてるな。」
ガルドを洗う泡がすぐに汚れで染まっていく。
「(妻よ、もう少し強く頼む。)」
「この位か?」
「おぉぉ、そうだ。いいぞ。」
ガルドに言われてさらに力を込めてガシガシと掻くように洗っていく。お腹から泡立て、胸、腕、背中、首と洗っていき、下半身に移る。太ももからどんどん下り、足を上げさせて足の裏までしっかり洗う。
仕上げに玉に手を這わしてやわやわと揉みしだくように洗う。そのまま手を足の間から奥に伸ばした。
「(むぉ!つ、妻よ、そこは……!むぅぅぅっ……。)」
「はい終わりっと。あとは頭と顔だな。」
お尻の肉の隙間を洗い、その中央にあるガルドの穴をクルクルと撫でるように洗うとガルドが声を上げる。尻に入れられて感じるようになるには素質か訓練が必要だが尻の穴を撫でられて感じる男は多いと思う(自分調べ)。意地悪するようにそのまま数回クルクルと撫でるとガルドは堪えるように唸り声を上げ、しばらくそれを聞いてから洗うのを終わらせた。
「(……妻よ、今のはわざとではないのか。)」
「何がだ?それより頭と顔を洗うからしゃがんでくれ。」
俺がとぼけると納得がいかないとばかりに唸りながらも胡坐をかいて座り込んだ。手が届くようになった頭に石鹸を擦り付けて体と同じように洗う。耳の裏や鼻筋はしっかりと。瞼は優しく洗う。
「じゃあお湯を出すぞ。」
「(良いぞ。)」
ガルドの返事を聞いて、シャワーに魔石をセットすると熱いお湯が降り注ぐ。それに合わせて俺もガルドの体をしっかり擦って石鹸を洗い流していく。
「ふぅ。」
「(もう良いか?)」
「あぁ。ダブを洗ってやるから先に浸かっててくれ。」
「(分かった。)」
ガルドは毛皮から水を滴らせながら立ち上がるとノソノソと浴槽に向かい「ヴゥゥゥ~~。」と唸り声を上げて湯に浸かった。
オッサンの様なその姿に思わずニヤニヤと笑みがこぼれる。
「それじゃあダブを洗っていくぞ。」
気持ちを切り替え、タオルに石鹸をこすりつけて泡立てるとダブの体を洗っていく。ダブの皮膚は人に近い質感ではある物の非常に硬い。その皮膚をゴリゴリと全力で擦って垢と汚れを落としていく。
一通り体を洗い終わり、しゃがませると今度は髪を洗っていく。ゴワゴワとした髪はいくら石鹸を泡立ててもすぐに消えてしまい、何度も石鹸を付け直した。髪の長さも相まって体を洗う以上に苦労した。
「それじゃあ流すぞ。しっかり目を瞑ってろよ。」
「(わかった。)」
ダブが目を閉じたのを確認してシャワーを出すとしっかりと泡を流していく。苦労の甲斐あってダブの髪は硬い質感は変わらないが薄汚れた斑の灰色から綺麗な灰色に変わった。
「それじゃあダブもガルドと同じように先に浸かっててくれ。」
ダブを見送って俺も自分の体を洗い始めた。
俺はウォーターとヒート、合わせて2つの魔石でどこまでお湯が張れるのか様子を見ておく。
15分ほどして水位がだいぶ上がり、そろそろ一度止めるかどうしようか悩んでいる間に浴槽の上端から20cm位、ちょうどいい水位で止まった。
「オークの魔石ならちょうど浴槽一杯分くらいになるのか。どれどれ、湯の温度はっと……。」
浴槽に手を入れ、恐る恐る湯に触れてみると少し熱いがそのままでも入れそうな温度だった。
「家で沸かしてた時の温度と比べて考えると43~45℃ってところか。あと必要なのは……シャワーか。」
周囲を見渡し、洗い場に足りない物を思いついた俺は昨日作った給湯の魔道具を壁に固定し、手元に魔石を入れる溝とそこから給湯器まで魔力を通す線を設置する。さらにシャワーになるように湯が出る所を細かい穴を開けた蓋で塞ぐ。
「これで良しっと。……ついにできたな。」
ようやく完成した浴室に思わず熱い物が込み上げてくる。
「よし、さっそく入るぞ!ガルドとダブも一緒に入るぞ!」
俺は浴室から顔を出し、2人を呼ぶ。
「(ようやく完成か?)」
「(コレが、風呂?)」
2人が浴室に入ってくるのを後目にその場でポイポイッと服を脱ぎ去り、異空間収納にしまっていく。
「ほら、2人も脱いで脱いで。」
俺はガルドの服に手を掛け、服を脱がしていく。ガルドを脱がし終わったら次はダブだ。脱がした服を異空間収納に仕舞い、壁に取り付けたシャワーの場所まで2人を引っ張っていく。
「まずはシャワーだ。水浴びばっかりだったからな。しっかり洗わないと。」
石鹸を取り出して、シャワーに魔石をセットするとすぐに熱いお湯が俺達に降り注ぐ。
「(……暖かい?)」
「(そうか、ダブ殿は初めてだったな。我の以前妻に入れてもらってから久しぶりだ。)」
「風呂はただの水浴びじゃなくてお湯でしっかりと体を洗って、お湯に浸かって疲れをとるものだからな。」
そう言って俺はガルドとダブの体をしっかり濡らすと、魔石を取り外してシャワーを止める。
「コンロと同じでシャワーの魔石を嵌める所も手を加えないとな。」
改善点を脳内にメモしつつガルドの体に石鹸をこすりつけて泡立てていく。一通り泡だったところで石鹸を置き、ガシガシとガルドの体を洗っていく。
「やっぱり水浴びじゃ落ちない汚れが結構こびりついてるな。」
ガルドを洗う泡がすぐに汚れで染まっていく。
「(妻よ、もう少し強く頼む。)」
「この位か?」
「おぉぉ、そうだ。いいぞ。」
ガルドに言われてさらに力を込めてガシガシと掻くように洗っていく。お腹から泡立て、胸、腕、背中、首と洗っていき、下半身に移る。太ももからどんどん下り、足を上げさせて足の裏までしっかり洗う。
仕上げに玉に手を這わしてやわやわと揉みしだくように洗う。そのまま手を足の間から奥に伸ばした。
「(むぉ!つ、妻よ、そこは……!むぅぅぅっ……。)」
「はい終わりっと。あとは頭と顔だな。」
お尻の肉の隙間を洗い、その中央にあるガルドの穴をクルクルと撫でるように洗うとガルドが声を上げる。尻に入れられて感じるようになるには素質か訓練が必要だが尻の穴を撫でられて感じる男は多いと思う(自分調べ)。意地悪するようにそのまま数回クルクルと撫でるとガルドは堪えるように唸り声を上げ、しばらくそれを聞いてから洗うのを終わらせた。
「(……妻よ、今のはわざとではないのか。)」
「何がだ?それより頭と顔を洗うからしゃがんでくれ。」
俺がとぼけると納得がいかないとばかりに唸りながらも胡坐をかいて座り込んだ。手が届くようになった頭に石鹸を擦り付けて体と同じように洗う。耳の裏や鼻筋はしっかりと。瞼は優しく洗う。
「じゃあお湯を出すぞ。」
「(良いぞ。)」
ガルドの返事を聞いて、シャワーに魔石をセットすると熱いお湯が降り注ぐ。それに合わせて俺もガルドの体をしっかり擦って石鹸を洗い流していく。
「ふぅ。」
「(もう良いか?)」
「あぁ。ダブを洗ってやるから先に浸かっててくれ。」
「(分かった。)」
ガルドは毛皮から水を滴らせながら立ち上がるとノソノソと浴槽に向かい「ヴゥゥゥ~~。」と唸り声を上げて湯に浸かった。
オッサンの様なその姿に思わずニヤニヤと笑みがこぼれる。
「それじゃあダブを洗っていくぞ。」
気持ちを切り替え、タオルに石鹸をこすりつけて泡立てるとダブの体を洗っていく。ダブの皮膚は人に近い質感ではある物の非常に硬い。その皮膚をゴリゴリと全力で擦って垢と汚れを落としていく。
一通り体を洗い終わり、しゃがませると今度は髪を洗っていく。ゴワゴワとした髪はいくら石鹸を泡立ててもすぐに消えてしまい、何度も石鹸を付け直した。髪の長さも相まって体を洗う以上に苦労した。
「それじゃあ流すぞ。しっかり目を瞑ってろよ。」
「(わかった。)」
ダブが目を閉じたのを確認してシャワーを出すとしっかりと泡を流していく。苦労の甲斐あってダブの髪は硬い質感は変わらないが薄汚れた斑の灰色から綺麗な灰色に変わった。
「それじゃあダブもガルドと同じように先に浸かっててくれ。」
ダブを見送って俺も自分の体を洗い始めた。
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